「良」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 42 件
「良」を含む漢字が使われている故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。
故事・ことわざ・慣用句一覧
悪貨は良貨を駆逐する(あっかはりょうかをくちくする)
質の異なる貨幣が同一の価値を持って流通している場合、良質の貨幣は貯蔵・溶解などで市場から姿を消し、悪貨のみが流通するようになるという「グレシャムの法則」のこと。グレシャムは16世紀のイギリスの財政家。
家貧しくして良妻を思う(いえまずしくしてりょうさいをおもう)
貧乏をすると、この境遇を一緒に乗り越えてくれる良い妻が欲しいと、つくづく思うということ。
医者と味噌は古いほど良い(いしゃとみそはふるいほどよい)
医者は経験を積んだ年寄りのほうが信頼できるし、味噌は年月が経ったもののほうがおいしいということ。
入り船に良い風出船に悪い(いりふねによいかぜでふねにわるい)
一方に良いことはもう一方には悪く、両方に良いことはないというたとえ。 入り船に都合のよい順風は、出船にとっては逆風になるとの意から。 「出船によい風は入り船に悪い」ともいう。
遅かりし由良之助(おそかりしゆらのすけ)
待ちかねた時、機を逸した時にしゃれていう言葉。歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」で、大星由良之助が主君の切腹の場に駆けつけるのが遅れた場面のせりふから。
親と月夜はいつも良い(おやとつきよはいつもよい)
親がそばに居る時は何の不安もなく、明るい月の夜は安心して歩けるので、どちらもありがたいということ。
終わり良ければすべて良し(おわりよければすべてよし)
物事は結果さえよければ、動機や途中経過など問題にならないということ。
温良恭倹譲(おんりょうきょうけんじょう)
角の立たない人当たり、飾り気のなさ、相手を立てる姿勢、身を慎む暮らし、そして先を譲る心。孔子が備えていたとされる五つのありようをまとめていう。 弟子の子貢が、師はこれによって自然と各国の政に迎え入れられたのだと語ったことばから。
金は良き召し使いなれど悪しき主なり(かねはよきめしつかいなれどあしきしゅなり)
金は自分の意思で運用しているうちはよいが、金に使われるようになると害をもたらすという戒め。
杞梓連抱にして数尺の朽有るも良工は棄てず(きしれんぽうにしてすうせきのくちあるもりょうこうはすてず)
杞や梓のような良材に、たとえ数尺の腐りが含まれていても、腕のよい職人は捨てずに用いる。 人材においても、短所があろうとも、その人の長所を見抜き、それを活かして用いることが、人を生かす道であるというたとえ。 「朽」は「きゅう」とも読む。
空腹は最良のソース(くうふくはさいりょうのそーす)
空腹の時は何を食べてもおいしいということ。
苦する良かろう楽する悪かろう(くするよかろうらくするわるかろう)
いま苦労すれば将来はよくなり、あとで楽ができるが、いま楽をして遊んで暮らせば、あとで苦労しなければならないということ。
狡兎死して良狗烹らる(こうとししてりょうくにらる)
重宝されていたものも必要なくなれば捨てられることのたとえ。また、敵が滅びると有能な家臣も不要になり殺されてしまうことのたとえ。 「狡兎」はすばしこいうさぎ、「走狗」は猟犬のこと。 獲物である兎が死んでしまえば、猟犬は不要になり煮て食べられるとの意から。
勝れて良き物は勝れて悪し(すぐれてよきものはすぐれてあし)
特にすぐれているということは、悪い面も持ち合わせているから、何事も普通がいいということ。
節制は最良の薬なり(せっせいはさいりょうのくすりなり)
体を壊すもとを日頃から遠ざけておけば、あとから手当てを受ける必要もない。どんな効き目にも勝るのは、度を越さない暮らしぶりのほうだ。 英語の「Temperance is the best physic.」に当たる。
高かろう良かろう、安かろう悪かろう(たかかろうよかろう、やすかろうわるかろう)
値段が安いものは品質が悪いだろうということ。 安いものには安いなりの理由があるはずとの意から。 「高かろう良かろう、安かろう悪かろう」ともいう。
便りの無いのは良い便り(たよりのないのはよいたより)
知らせが来ないうちは、取り立てて伝えるほどの事が起きていない。人は困り事を抱えたときにこそ筆を執るのだから、静かなあいだは気を揉むには及ばない。 遠くにいる身内の音沙汰を待ちわびる人を、落ち着かせるために使うことが多い。 英語の「No news is good news.」を移した言い方。
鱈汁と雪道は後が良い(たらじるとゆきみちはあとがよい)
鱈汁は煮込むほどだしが出ておいしくなるので、あとから食べるほうがいいし、雪道は人が歩いたあとを行くと歩きやすいということ。
大根と女房は盗まれるほど良い(だいこんとにょうぼうはぬすまれるほどよい)
大根や女房は盗まれたり手を出されたりするほうが魅力があるということ。
だんだん良くなる法華の太鼓(だんだんよくなるほっけのたいこ)
先へ進むほど調子が上がっていく。 打ち続けるうちに冴えてくる題目の太鼓に、「よくなる」を「よく鳴る」と掛けた地口。
常常良しの晴れなし(つねづねよしのはれなし)
ふだんから上等なものばかり身につけていると、肝心の場に回す一着が残らない。 平生と晴れの日は分けておけという教え。
亭主は達者で留守が良い(ていしゅはたっしゃでるすがよい)
亭主は元気で、外で働いてくれたほうが、女房は家でのんびりできるということ。
年寄りと釘頭は引っ込むが良し(としよりとくぎがしらはひっこむがよし)
頭が出たままでは引っかかる。 年を重ねたら、一歩下がって口を挟まずにいるほうが収まりがよい。
泣く泣くも良い方を取る形見分け(なくなくもよいほうをとるかたみわけ)
どんな時でも、人間は欲だけは忘れないということ。親などが死んで悲しんでいる時でも、形見分けで良い物を選ぶということから。
女房と畳は新しい方が良い(にょうぼうとたたみはあたらしいほうがよい)
敷き替えたばかりの座敷が心地よいように、連れ合いも取り替えるに越したことはない、という男の側だけに都合のよい言い草。
野良の節句働き(のらのせっくばたらき)
ふだんは怠けている者が、節句など世間が休む時にかぎって働いてみせることをあざけっていう言い方。 外見だけ勤勉らしく振る舞うさまをいう。 「野良の節句働き」ともいう。 「節句」は「節供」とも書く。
謀は密なるを良しとす(はかりごとはみつなるをよしとす)
軍略のたぐいは、隠しおおせて初めて役に立つ。人の耳に入ったとたん、その手は読まれ、用をなさなくなる。
始めきらめき奈良刀(はじめきらめきならがたな)
最初だけ立派に見えるが、すぐに役に立たなくなることのたとえ。 「奈良刀」は近世以降、奈良付近で大量に作られた粗悪な刀をいう。新品のうちは光っていて切れそうに見えるが、すぐに刃こぼれしたりさびたりして使いものにならないことから。
風呂と客は立ったが良い(ふろときゃくはたったがよい)
客は長居をせずに、早く帰るほうがよいということ。客が「立つ」と風呂が「たつ」を掛けていった言葉。
三度肘を折って良医となる(みたびひじをおってりょういとなる)
身をもって痛い目に遭った者だけが、他人の痛みの扱い方を覚える。腕も人柄も、読んだり聞いたりでは仕上がらない。 自分の肱ではなく、他人の肱を何度も折ってようやく良医になるという読み方もある。
