錦の袋に糞を包むについて

言葉 | 錦の袋に糞を包む |
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読み方 | にしきのふくろにふんをつつむ |
意味 | 外観が立派で中身が見劣りすることのたとえ。 |
出典 | - |
類句 | 重箱に煮染め |
使用されている漢字
「錦」を含むことわざ
衣錦の栄(いきんのえい)
成功して錦の衣服を着て故郷に帰る名誉のこと。
内裸でも外錦(うちはだかでもそとにしき)
どんなに苦しくても世間体を繕わなければ世の中をうまく渡っていくことはできないというたとえ。貧しくて家の中では裸同然の暮らしをしていても、外に出る時はきちんとした身なりをしなければならないという意から。
親は木綿着る、子は錦着る(おやはもめんきる、こはにしききる)
親は一生懸命働き質素に暮らして財産を築き、子はその苦労を知らずにぜいたくをして、親の財産を浪費するというたとえ。
昨日の襤褸、今日の錦(きのうのつづれ、きょうのにしき)
人生は浮き沈みが激しく、人間の運命も定まりにくくて、変わりやすいということのたとえ。「襤褸」はぼろ、「錦」は美しい衣服。昨日はぼろを着ていた人が、今日は美しい衣服を身にまとっているという意から。「昨日の錦、今日の襤褸」ともいう。
今日の襤褸、明日の錦(きょうのつづれ、あすのにしき)
今はぼろを身につけているが、努力を怠らなければ苦労が実って、そのうち美しい衣服を着るほど出世できるだろうということ。「襤褸」はぼろ、「錦」は美しい衣服。
錦上、花を添える(きんじょう、はなをそえる)
美しいものの上に、さらに美しいものを加えること。よいこと、めでたいことが重なることのたとえ。美しい錦の上に、さらに美しい花を添えるという意から。
「袋」を含むことわざ
新しい酒は新しい革袋に盛れ(あたらしいさけはあたらしいかわぶくろにもれ)
新しい内容を表現するためには、新しい形式が必要であるということ。
新しい酒を古い革袋に盛る(あたらしいさけをふるいかわぶくろにもる)
新しい内容を古い形式にはめ込むこと。多く内容も形式とが、ともに生かされないことにいう。
堪忍袋の緒が切れる(かんにんぶくろのおがきれる)
もうこれ以上我慢できなくなり、怒りを爆発させることのたとえ。「堪忍袋」は、辛抱できる心の広さを袋にたとえた言葉。「堪忍袋の緒を切らす」ともいう。
錦の袋に糞を包む(にしきのふくろにふんをつつむ)
袋の鼠(ふくろのねずみ)
どうやっても逃げることができない状態。 「袋の中の鼠」ともいう。
弓は袋に太刀は鞘(ゆみはふくろにたちはさや)
天下泰平で武器を使う必要のないこと。 弓を袋に入れ、刀は鞘におさめるとの意から。
「糞」を含むことわざ
金魚の糞(きんぎょのふん)
一人の人物のあとに、大勢の人がぞろぞろついて回ることの形容。金魚の糞が切れずに長くつながっているようすから。「金魚のうんこ」ともいう。
糞食らえ(くそくらえ)
他者の言動に対して、ののしりかえすときの言葉。
糞も味噌も一緒(くそもみそもいっしょ)
見た目が似ていれば、価値のある物もない物も、同じように扱うことのたとえ。「味噌も糞も一緒」ともいう。
先勝ちは糞勝ち(さきがちはくそがち)
勝負で最初に勝つのは当てにならないということ。
自慢の糞は犬も食わぬ(じまんのくそはいぬもくわぬ)
誰にも相手にされないこと。自慢をする者はまわりの人に嫌われ、糞をかぎ回る犬でさえ、そういう人間の糞は避けるという意から。
蛸の糞で頭へあがる(たこのくそであたまへあがる)
自分は思いあがって得意になっているが、他人からはいやしめられていることのたとえ。 かつては、本来の蛸の胴部が頭であると考えられていたことから、糞が頭にあることをいった語。
「包」を含むことわざ
オブラートに包む(おぶらーとにつつむ)
相手を刺激するような直接的な表現を避け、遠回しにやわらかく言うこと。 苦い薬をオブラートに包んで飲みやすくすることから。
志は木の葉に包む(こころざしはきのはにつつむ)
たとえ木の葉に包むほどのささやかな物でも、真心がこもっていれば立派な贈り物だということ。
錦の袋に糞を包む(にしきのふくろにふんをつつむ)
真綿に針を包む(まわたにはりをつつむ)
表面上は穏やかでやさしそうに見えるが、本当はひどく意地が悪いことのたとえ。「綿に針を包む」ともいう。
綿に針を包む(わたにはりをつつむ)
表面は穏やかでやさしそうに見えるが、本当はひどく意地が悪いことのたとえ。「真綿に針を包む」ともいう。