「がし」を含む故事・ことわざ・慣用句
「がし」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 36 件
石が流れて木の葉が沈む(いしがながれてこのはがしずむ)
物事の道理が逆であることのたとえ。
犬が西向きゃ尾は東(いぬがにしむきゃおはひがし)
当たり前のことのたとえ。犬が東を向くと、当然尾は西を向くことから。
芋頭でも頭は頭(いもがしらでもかしらはかしら)
どんなに小さな集団の長でも、長にかわりはないということ。「芋頭」は里芋の球茎、親芋。
得体が知れない(えたいがしれない)
正体がまったくわからないこと。本当の姿が不明であること。
江戸っ子は五月の鯉の吹き流し(えどっこはさつきのこいのふきながし)
江戸っ子は口は悪いが気性はさっぱりとしていて、物事にこだわらないということ。また、口先ばかり威勢がよくて意気地がないということ。「吹き流し」は、鯉のぼりのことで、吹き抜けで腹の中が空洞になっていることから。「口先ばかりで腸なし」と続けてもいう。
お里が知れる(おさとがしれる)
言葉遣いや立ち居振る舞いから、その人の生まれや育ちがわかるということ。 よくない意味で用いられる。
帯に短し、襷に長し(おびにみじかし、たすきにながし)
中途半端で役に立たない物事のたとえ。 帯にするには短く、襷にするには長すぎて結局は使えないことから。
親が死んでも食休み(おやがしんでもしょくやすみ)
どんなに忙しくても食後の休憩は大切だということ。
気が沈む(きがしずむ)
気になることがあって気分が晴れないさま。
気が知れない(きがしれない)
相手の考えや気持ちが理解できない。どんなつもりでいるのかわからない。
聞こえよがし(きこえよがし)
わざと周りに聞こえるように悪口や皮肉を言うこと。
三人行えば必ずわが師あり(さんにんおこなえばかならずわがしあり)
三人で一緒に事を行えば、他の二人の中に良い所、悪い所が必ず見いだせる。どちらにしても自分の学ぶべき相手が必ずみつかるということ。
座が白ける(ざがしらける)
それまで盛り上がっていた楽しい雰囲気が壊れて面白味がなくなること。
七度探して人を疑え(しちどさがしてひとをうたがえ)
物がなくなった時には、自分でよく探してみるのが先で、軽率に人を疑ってはいけないという戒めの言葉。 七回探しても見つからない時に、はじめて他人を疑うべきとの意から。 「七度探して人を疑え」
底が知れない(そこがしれない)
限度がはかれないほど深いこと。程度が甚だしいこと。
高が知れる(たかがしれる)
程度がわかり、たいしたことはないということ。「高」は数量や金額の意。
年寄りと釘頭は引っ込むが良し(としよりとくぎがしらはひっこむがよし)
打った釘の頭が飛び出ていないほうがいいように、年よりもでしゃばらないほうがいいということ。
流し目を送る(ながしめをおくる)
異性の気を引こうとして色目を使うこと。 「流し目」は、顔はそのままで瞳だけを横にむけること。
某より金貸し(なにがしよりかねかし)
地位や名誉より実利を重んじることのたとえ。家柄がよくても貧しい者より、金貸しと卑しく思われても金持ちのほうがいいということ。「なにがし」と「かねかし」を語呂合わせした言葉。
逃がした魚は大きい(にがしたさかなはおおきい)
手に入れそこなったものは惜しさが加わって、特にすぐれたもののように感じられるというたとえ。「魚」は「うお」とも読む。 「逃した魚は大きい」「逃げた魚は大きい」「釣り落とした魚は大きい」ともいう。
西と言えば東と言う(にしといえばひがしという)
人の言う事にいちいち反論するようす。
西と言ったら東と悟れ(にしといったらひがしとさとれ)
人の言葉には表と裏があるもので、言葉の裏に隠された真意を察することが大切であるということ。 人が西と言っても、本意は東だと悟らなければいけないとの意から。
西も東も分からない(にしもひがしもわからない)
その土地の地理がまったくわからないこと。 また、物事の判断がつかないこと。
鼠が塩を引く(ねずみがしおをひく)
小事が積み重なって大事になることのたとえ。また、ものが少しずつ減っていき、最後にはなくなってしまうことのたとえ。 鼠が盗んでいく塩は少量ずつだが、何度も盗まれているといつの間にか大量の塩が無くなってしまうことから。 「鼠が塩を嘗める」ともいう。
東に近ければ西に遠い(ひがしにちかければにしにとおい)
一方に都合よければ、他方には都合が悪く、どちらにも偏らないようにするのは難しいということのたとえ。また、あたりまえであることのたとえ。
東は東、西は西(ひがしはひがし、にしはにし)
東洋と西洋の文化は本質的に異なるということ。イギリスの詩人キプリングの言葉から。
人の過ち我が幸せ(ひとのあやまちわがしあわせ)
口には出せないが、他人の失敗は、自分には幸せなのだということ。
下手があるので上手が知れる(へたがあるのでじょうずがしれる)
下手な人間がいるからこそ、上手な人間の巧みさがわかるということ。だから世の中には下手な人間も必要であり、どんな人間でもそれなりに役に立つということ。
骨が舎利になっても(ほねがしゃりになっても)
たとえ死んでも。どんなに辛くても。 強い決意を表す言葉。 「舎利」は火葬した後の骨のこと。
見たら見流し、聞いたら聞き流し(みたらみながし、きいたらききながし)
見たり聞いたりしたことは、みだりに口外しないほうがよいということ。
虫が知らせる(むしがしらせる)
なんとなく感じるたとえ。予感がすること。
目頭が熱くなる(めがしらがあつくなる)
あることに感動して、涙が溢れ出しそうになること。 「目頭を熱くする」ともいう。
目頭を押さえる(めがしらをおさえる)
指やハンカチなどで目頭を優しく押さえて、涙が落ちてこないようにすること。
焼けたあとは立つが死んだあとは立たぬ(やけたあとはたつがしんだあとはたたぬ)
火事で焼けても家は立て直せるが、主人が死んだ後の家は存続が困難な場合が多いということ。また、焼けた家は再建できるが、人は死んだらおしまいということ。
良薬は口に苦し(りょうやくはくちににがし)
よく効く薬ほど苦くて飲みにくいこと。ためになる忠告ほど、当人は耳が痛くて聞きづらいというたとえ。
我を非として当う者は吾が師なり(われをひとしてむかうものはわがしなり)
自分の欠点を注意してくれる人は、誰でも自分にとっての先生だということ。
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