「む」で終わる故事・ことわざ・慣用句
「む」で終わる故事・ことわざ・慣用句 — 191 件
真綿に針を包む(まわたにはりをつつむ)
表面上は穏やかでやさしそうに見えるが、本当はひどく意地が悪いことのたとえ。 「綿に針を包む」ともいう。
店を畳む(みせをたたむ)
商売をやめて廃業すること。
道は邇きに在りて遠きに求む(みちはちかきにありてとおきにもとむ)
無駄に高遠なものや難しい理論を求めて、近くの真理を見落としてしまうこと。 「邇き」は近きの意。 真理は近いところにあるのに、わざわざ遠いところにそれを求めようとすることから。
耳に挟む(みみにはさむ)
あることをちらりと聞く。偶然聞く。
耳を掩うて鐘を盗む(みみをおおうてかねをぬすむ)
良心に背くことをしながら、あえて何も考えないようにすること。また、うまく悪事を隠したつもりでも、実際はすっかり知れ渡っていること。 ある男が鐘を盗もうとしたとき、その鐘が大きいため割って運ぼうと槌(つち)で叩いたところ、周囲に大きな音が鳴り響いた。 その音が人に聞かれるのではないかと恐れた男は、愚かにも自分の耳をふさいだという故事から。 「耳を掩うて鈴を盗む」ともいう。
耳を貴び、目を賤しむ(みみをたっとび、めをいやしむ)
遠くのものを尊重して、近くのものを軽んじることのたとえ。また、昔を重んじて今を軽視することのたとえ。 人から聞いたことは信じて、自分の目で見たものは信じないとの意から。 「耳を信じて目を疑う」ともいう。
無駄足を踏む(むだあしをふむ)
わざわざ出掛けたのに、留守などで本来の目的を果たせずに徒労に終わること。
胸が痛む(むねがいたむ)
心配や悲しみなどから、つらい気持ちになること。
胸三寸に畳む(むねさんずんにたたむ)
すべてを心に納めて、顔にも言葉にも出さないこと。 「胸三寸」は胸の中のこと。 「胸三寸」は単に「胸」、「納める」は「畳む」ともいう。 また「腹に納める」ともいう。
胸に刻む(むねにきざむ)
忘れないように心の中にしっかりと留めておくこと。
無理が通れば道理引っ込む(むりがとおればどうりひっこむ)
理に合わないことが通用するような世の中では、道理にかなったことは行われなくなるということ。
目が眩む(めがくらむ)
めまいがすること。また、とても忙しいこと。
目の皮がたるむ(めのかわがたるむ)
今にも眠りそうになる様子。
芽を摘む(めをつむ)
ものごとが成長や発展する前に、その進行をとめたり、取り除いたりすること。
目を盗む(めをぬすむ)
人に見られないように、こっそり何かを行うこと。
門前の小僧、習わぬ経を読む(もんぜんのこぞう、ならわぬきょうをよむ)
普段から見聞きしていると、知らないうちに覚えてしまうことのたとえ。 寺の前に住んでいる子どもたちは、習わなくても自然に経を読めるようになるとの意から。
薬餌に親しむ(やくじにしたしむ)
病気がちなことのたとえ。「薬餌」は薬のことで、薬を常用する意から。
安きを偸む(やすきをぬすむ)
将来のことを考えず、目先の安楽をむさぼること。 「[[偸安*https://kokugo.jitenon.jp/word/p35768]]」ともいう。
病を護りて医を忌む(やまいをまもりていをいむ)
自分に欠点や過ちがあっても、人の忠告を聞こうとしないことのたとえ。 病気があるのに医者にかかるのを嫌がるとの意から。
山に蛤を求む(やまにはまぐりをもとむ)
海にすむ蛤を山でとろうとするように、方法を誤ったために決してできないことのたとえ。
欲に目が眩む(よくにめがくらむ)
欲のために理性を失い、正常な判断ができなくなること。 「欲には目見えず」「欲に目が無い」ともいう。
四つに組む(よつにくむ)
正面から堂々と勝負すること。 また、全力で取り組むこと。
楽隠居楽に苦しむ(らくいんきょらくにくるしむ)
楽隠居は何もすることがないので、かえって苦痛を感じるものである。気楽な暮らしも、毎日では暇を持て余してしまうというたとえ。
理解に苦しむ(りかいにくるしむ)
言動や考えに対して、納得できる理由が思い浮かばずに悩ましく思うこと。
竜の髭を撫で虎の尾を踏む(りゅうのひげをなでとらのおをふむ)
恐ろしい竜の髭を撫でたり、虎のしっぽを踏んだりするような、大変危険なことをするたとえ。
良禽は木を択んで棲む(りょうきんはきをえらんですむ)
賢い鳥は木を選んで巣を作るということ。賢い臣下は主君を選んで仕えるというたとえ。
涙腺が緩む(るいせんがゆるむ)
涙を流すこと。 または、ちょっとしたことでも涙が出るようになること。涙もろくなること。
隴を得て蜀を望む(ろうをえてしょくをのぞむ)
一つの望みがかなうと、さらに次の望みが起こること。人間の欲望には、限りがないということのたとえ。 中国、魏の曹操が、部下の司馬懿(しばい)が隴の地を手に入れ、さらに蜀を攻めようとしたときに言ったという言葉。
禄を盗む(ろくをぬすむ)
能力や功績に見合わない高い給料をもらうこと。また、それを非難する言葉。
禄を食む(ろくをはむ)
給料をもらって生計を立てること。
悪い親も良い子を望む(わるいおやもよいこをのぞむ)
どんな悪人でも、我が子は良い人間であってほしいと望むということ。