「馬」から始まる故事・ことわざ・慣用句
「馬」から始まる故事・ことわざ・慣用句 — 37 件
馬が合う(うまがあう)
気が合うこと。相性がいいこと。
馬に乗るまでは牛に乗れ(うまにのるまではうしにのれ)
高い地位につくためには、まず低い地位で力をつけよということ。また、最善の策がとれない時は、次善の策をとれということ。 馬は牛よりも速いが乗るのが難しいので、ひとまず牛に乗って練習せよとの意から。
馬には乗ってみよ人には添うてみよ(うまにはのってみよひとにはそうてみよ)
何事も経験してみなければわからないということ。 いい馬かどうかはその馬に乗ってみないとわからないし、人間の善し悪しも付き合ってみなければわからないことから。 「人には添うてみよ馬には乗ってみよ」ともいう。
馬の足(うまのあし)
演技の下手な俳優のこと。
馬の背を分ける(うまのせをわける)
夕立などが、局所的であることのたとえ。 近い場所でも、雨が降っている所と降っていない所があるさま。 馬の片側の背のみが雨に濡れているとの意から。
馬の骨(うまのほね)
素性のわからない者をののしっていう言葉。
馬の耳に風(うまのみみにかぜ)
馬の耳に風が吹きつけても馬は何も感じないことから、人の意見を聞き入れない、または聞き流すことのたとえ。
馬の耳に念仏(うまのみみにねんぶつ)
人の意見や忠告を上の空で聞き流すため、まったく効果のないことのたとえ。
馬は飼い殺せ、子供は教え殺せ(うまはかいころせ、こどもはおしえころせ)
子どもは徹底的に教育し、馬の調教も手加減するなということ。 「馬は飼い殺せ、子供は教え殺せ」ともいう。
馬も買わずに鞍買う(うまもかわずにくらかう)
物事の順序が逆であるたとえ。
馬持たずに馬貸すな(うまもたずにうまかすな)
物の扱い方を知らない人に、物を貸してはいけないということ。 「馬持たず」は馬を持っていない人のこと。 馬を持ったことのない人は、馬を粗末に扱うかもしれないので貸してはいけないとの意から。
馬を牛に乗り換える(うまをうしにのりかえる)
すぐれたものを捨て、劣っているものに換えること。 足の速い馬から足の遅いうしに乗り換えることから。
馬を鹿(うまをしか)
権力によって間違いや無理を押し通すことのたとえ。 秦の始皇帝の死後、宰相となった趙高が自分の権勢を試すため幼少の皇帝に鹿を馬と言い張って献上した。皇帝は「これは鹿ではないのか?」と臣下たちに尋ねたが、趙高の権勢を恐れた臣下たちは「馬です」と答えたという故事から。 「鹿を馬」「鹿を指して馬と言う(なす)」ともいう。
馬を水辺につれていけても水を飲ませることはできない(うまをみずべにつれていけてもみずをのませることはできない)
その気のない人間は、周囲がいくら心配したり気をもんだりしても無駄であるというたとえ。
馬鹿があればこそ利口が引き立つ(ばかがあればこそりこうがひきたつ)
愚かな人間がいて利口な人間が目立つように、世の中は種々雑多な人間で成り立っている。世の中はさまざまな人間が、持ちつ持たれつの関係で生きているということ。
馬鹿と暗闇おっかない(ばかとくらやみおっかない)
暗闇も怖いが、馬鹿も何をしでかすか予想できないので恐ろしいということ。
馬鹿と煙は高いところへ上る(ばかとけむりはたかいところへのぼる)
愚か者はおだてにのりやすいというたとえ。
馬鹿と子供には勝てぬ(ばかとこどもにはかてぬ)
理屈が通じない愚か者と子どもには、とうていかなわないということ。
馬鹿と鋏は使いよう(ばかとはさみはつかいよう)
人を使うときは、使い方次第で役に立たせることができるということ。 鋏(はさみ)も使い方次第で切れたり切れなかったりするように、愚かな人間も上手に使えば役に立つということ。
馬鹿な子ほど可愛い(ばかなこほどかわいい)
親にとっては、賢い子より愚かな子のほうがふびんでかわいいということ。
馬鹿にする(ばかにする)
相手を見下したり、軽視したりすること。
馬鹿に付ける薬はない(ばかにつけるくすりはない)
愚かな者の頭を賢くする薬はない。愚か者は救いようがないということ。
馬鹿の一念(ばかのいちねん)
愚か者も一心に事をおこなえば、すばらしい大事業を成し遂げられるということ。
馬鹿の大足(ばかのおおあし)
大きな足は馬鹿のしるしであるという俗説から、足の大きな人をからかっていうことば。
馬鹿の大食い(ばかのおおぐい)
愚か者にかぎって大食をするということ。また、食事の作法をわきまえないことの非難していう言葉。 「阿保の大食い」ともいう。
馬鹿の三杯汁(ばかのさんばいじる)
何杯も汁のおかわりをする作法知らずをあざけっていう言葉。また、愚か者にかぎって大食をすることのたとえ。 「阿呆の三杯汁」ともいう。
馬鹿の一つ覚え(ばかのひとつおぼえ)
愚か者が、たった一つ覚えていることを得意げに振りかざすことをあざけっていう言葉。
馬鹿は死ななきゃ治らない(ばかはしななきゃなおらない)
愚か者の性質は治そうとしても治らない、手の施しようがないということ。
馬鹿も休み休み言え(ばかもやすみやすみいえ)
くだらないことを言うのもいい加減にしろということ。
馬鹿を見たくば親を見よ(ばかをみたくばおやをみよ)
馬鹿とは何か知りたければ、親を見よということ。 親馬鹿こそ馬鹿の見本のようなものであるとの意から。
馬鹿を見る(ばかをみる)
苦労しても損な立場に立たされたり、つまらない結果になったりすること。
馬鹿を笑うも貧乏を笑うな(ばかをわらうもびんぼうをわらうな)
愚か者は自分が悪いのだが、貧乏は本人のせいばかりではないので、笑ってはいけないという戒めの言葉。
馬脚を露す(ばきゃくをあらわす)
隠していたことがばれてしまうたとえ。 芝居で馬の足を演じている人が姿を見せてしまうことから。
馬車馬のよう(ばしゃうまのよう)
他のことに気を移さずに、一つのことに集中して取り組むこと。 馬車を引く馬は脇見をしないように覆いを付けることから。
馬力を掛ける(ばりきをかける)
仕事などに今まで以上に力を注いで取り組むこと。
馬齢を重ねる(ばれいをかさねる)
特に大きな成果や変化なく年齢が増えていくことを謙遜していう言葉。 ここでの「馬齢」は、自分の年齢をへりくだっていう語。 「馬齢を加える」ともいう。
馬子にも衣装(まごにもいしょう)
誰でも外面を飾ると立派に見えるというたとえ。
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