馬鹿と煙は高いところへ上るについて

言葉 | 馬鹿と煙は高いところへ上る |
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読み方 | ばかとけむりはたかいところへのぼる |
意味 | 愚か者はおだてにのりやすいというたとえ。 |
出典 | - |
使用されている漢字
「馬」を含むことわざ
朝雨馬に鞍置け(あさあめうまにくらおけ)
朝に降る雨はすぐに止むから、馬に鞍を置いて外出する用意をせよ、ということ。
鞍上人なく、鞍下馬なし(あんじょうひとなく、あんかうまなし)
乗り手が巧みに馬を乗り回し、乗り手と馬が一体となって見えるさま。乗り手と馬の呼吸が合い、鞍の上の人と鞍の下の馬が渾然一体となっている意から。
生き馬の目を抜く(いきうまのめをぬく)
生きている馬の目を抜き取るほどすばやいこと。また、ずるくて油断も隙もならないことのたとえ。
一番風呂は馬鹿が入る(いちばんぶろはばかがはいる)
沸かしたてのお湯はきめが粗くて刺激が強く体によくないということ。
一匹の馬が狂えば千匹の馬も狂う(いっぴきのうまがくるえばせんびきのうまもくるう)
一人の行いが、他の人をも駆り立ててしまうたとえ。群集が付和雷同しやすいことのたとえ。群れの中の一匹の馬が異常な行動をして騒ぎ出せば、群れ全体が巻き込まれて騒ぎ出すという意から。
牛は牛連れ、馬は馬連れ(うしはうしづれ、うまはうまづれ)
同類は同類同士で集まりやすく、その仲間同士で物事を行えばうまくいくということ。
「鹿」を含むことわざ
秋の鹿は笛に寄る(あきのしかはふえによる)
恋のために身を滅ぼすことのたとえ。また、弱みにつけこまれて危険な目に遭うことのたとえ。秋の発情期、雌鹿の鳴き声に似た笛に雄鹿がおびき寄せられて、人間に捕らえられることから。
一番風呂は馬鹿が入る(いちばんぶろはばかがはいる)
沸かしたてのお湯はきめが粗くて刺激が強く体によくないということ。
馬を鹿(うまをしか)
人を威圧して、間違いや無理を押し通すことのたとえ。秦の始皇帝の死後、宰相となった趙高が、自分の権勢を試すため幼少の皇帝に鹿を馬と偽って献上し、「これは鹿ではないのか?」と幼帝が尋ねたが、趙高の権勢を恐れた側近たちも「馬です」と答えたという故事による。「鹿を指して馬となす」ともいう。
親馬鹿子馬鹿(おやばかこばか)
わが子かわいさのあまり、親は子の愚かさを見抜けず、子は親の愛情に甘えて愚かなまねをするということ。
鹿島立ち(かしまだち)
旅に出ること。門出。昔、防人や武士が旅に出る前、鹿島神宮に道中の無事を祈願したことによるという。
火事場の馬鹿力(かじばのばかぢから)
切迫した状況に置かれると、普段なら考えられないようなすごい力を発揮するということのたとえ。火事の時に、ふつうでは持ち上げることのできないような重い物を動かす力が出ることから。
「煙」を含むことわざ
油を以って油煙を落とす(あぶらをもってゆえんをおとす)
油を使って油煙を落とすように、同種のものをうまく利用して効果を上げることのたとえ。
煙霞の痼疾(えんかのこしつ)
自然の風景に心ひかれて旅を好む習性のこと。「煙霞」は、自然の風景。「痼疾」はなかなか治らない病気。自然の美しい風景を愛し、旅に出ることが治りにくい病気のようになっているという意から。
煙幕を張る(えんまくをはる)
真意を悟られないように、曖昧な言い方をしたり、問題をすり替えたりしてごまかすこと。
三遍回って煙草にしょ(さんべんまわってたばこにしょ)
休むことを急がずに、手落ちのないように念には念を入れよということ。夜回りを三遍してから休憩しようという意から。
眠い煙い寒い(ねむいけむいさむい)
人間が我慢しにくいことを調子よく並べたことば。
人と煙草の良し悪しは煙になって後の世に出る(ひととたばこのよしあしはけむりになってのちのよにでる)
「高」を含むことわざ
空樽は音が高い(あきだるはおとがたかい)
中身のない人間ほど得意そうにしゃべりたてるというたとえ。空の樽は叩くと高い音が出ることから。
お高くとまる(おたかくとまる)
気位が高く、人を見下した態度をとること。
隠密の沙汰は高く言え(おんみつのさたはたかくいえ)
秘密の話はこそこそ言わずに大きな声で話せということ。ひそひそ話は人の好奇心をかきたて注意をひきやすいので、普通に話しているほうが目立たず秘密が守れるという意から。
勘定高い(かんじょうだかい)
なにかを行う際に、損になるか得になるかを考えるさま。
気位が高い(きぐらいがたかい)
自分の品位に誇りをもっていて、他者を見下すような態度をとる様子。
食わず貧楽高枕(くわずひんらくたかまくら)
貧しい暮らしでも、気楽で穏やかに暮らしていることのたとえ。
「上」を含むことわざ
商い上手の仕入れ下手(あきないじょうずのしいれべた)
客に物を売るのはうまいが、仕入れがへたで儲からないということ。
上げ潮に乗る(あげしおにのる)
機運が良く、物事が順調に進むこと。進展すること。
上げ膳据え膳(あげぜんすえぜん)
自分では何もしないで、すべて人にしてもらうことのたとえ。「上げ膳」は食事が済んで膳を下げること。「据え膳」は食膳を人の前に整えること。
上げたり下げたり(あげたりさげたり)
褒めたり貶したりして、本音がわからないようす。
顎が干上がる(あごがひあがる)
収入がなくなり生活に困るようす。
梓に上す(あずさにのぼす)
書物を出版すること。昔、木版印刷の版木に梓(あずさ)の木を使ったことから。 「梓」は「し」とも読む。