「乗」を含む故事・ことわざ・慣用句
「乗」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
上げ潮に乗る(あげしおにのる)
機運が良く、物事が順調に進むこと。進展すること。
脂が乗る(あぶらがのる)
魚などに脂肪がついておいしくなること。また、仕事などがおもしろくなり、調子が出ること。
暗礁に乗り上げる(あんしょうにのりあげる)
思わぬ障害によって、物事の進行が阻まれることのたとえ。 「暗礁」は水面下にあって見えない岩のこと。 船が海の中の見えない岩に乗り上げて、先に進めなくなるとの意から。
一天万乗の君(いってんばんじょうのきみ)
天下を治める天子のこと。 「一天」は天下、「万乗」は兵車一万台。 中国の周代、天子は戦いの時に一万台の兵車を出すことができたことから。 「万乗の君」ともいう。
牛を馬に乗り換える(うしをうまにのりかえる)
不利な方から有利な方へ乗りかえることのたとえ。 足ののろい牛から足の速い馬に乗り換えることから。
馬に乗るまでは牛に乗れ(うまにのるまではうしにのれ)
高い地位につくためには、まず低い地位で力をつけよということ。また、最善の策がとれない時は、次善の策をとれということ。 馬は牛よりも速いが乗るのが難しいので、ひとまず牛に乗って練習せよとの意から。
馬には乗ってみよ人には添うてみよ(うまにはのってみよひとにはそうてみよ)
何事も経験してみなければわからないということ。 いい馬かどうかはその馬に乗ってみないとわからないし、人間の善し悪しも付き合ってみなければわからないことから。 「人には添うてみよ馬には乗ってみよ」ともいう。
馬を牛に乗り換える(うまをうしにのりかえる)
すぐれたものを捨て、劣っているものに換えること。 足の速い馬から足の遅いうしに乗り換えることから。
大台に乗る(おおだいにのる)
金額や数量が目安となる大きな境目を超すこと。 もとは株式用語で、株式市場での百円を単位とする値段の区切りを「大台」、十円を単位とする区切りを「台」という。
大船に乗った気持ち(おおぶねにのったきもち)
信頼できるものに任せすっかり安心しきったようす。難破する心配のない大きな船に乗ったようだということから。
大船に乗ったよう(おおぶねにのったよう)
信頼できるものに任せすっかり安心しきったようす。難破する心配のない大きな船に乗ったようだということから。
大船に乗る(おおぶねにのる)
信頼できるものに任せすっかり安心しきったようす。難破する心配のない大きな船に乗ったようだということから。
煽てと畚には乗りたくない(おだてともっこにはのりたくない)
おだてには乗りたくない、ということを強調した言葉。「畚」は、棒で担いで土や石を運ぶ道具。江戸時代、畚は死刑囚を運ぶのにも使われたことから、他人の煽てにも畚にも乗りたくないといったもの。
おだてに乗る(おだてにのる)
人からおだてられていい気になり、軽率な行動をとること。
親船に乗ったよう(おやぶねにのったよう)
信頼できるものに任せすっかり安心しきったようす。難破する心配のない大きな船に乗ったようだということから。
親船に乗る(おやぶねにのる)
信頼できるものに任せすっかり安心しきったようす。難破する心配のない大きな船に乗ったようだということから。
女氏無くして玉の輿に乗る(おんなうじなくしてたまのこしにのる)
女は低い家柄の生まれでも、容姿や運しだいで、金持ちや高貴な人と結婚できるということ。
女は氏無うて玉の輿に乗る(おんなはうじのうてたまのこしにのる)
女は低い家柄の生まれでも、容姿や運しだいで、金持ちや高貴な人と結婚できるということ。
駕籠舁き駕籠に乗らず(かごかきかごにのらず)
日頃から仕事で使用しているものは、自分のためには使用しないということ。 また、他人の面倒を見るばかりで、自分のことには手が回らないこと。 「駕籠舁き」は、駕籠に人を乗せて運ぶことを職業にしている人。 駕籠舁きは、自分の駕籠には乗らないとの意から。
駕籠に乗る人担ぐ人、そのまた草鞋を作る人(かごにのるひとかつぐひと、そのまたわらじをつくるひと)
人の生き方は、貧富の差や境遇によってさまざまであるということ。また、そのさまざまな人のつながりで、世の中はうまく成り立っているということ。 世の中には駕籠に乗る身分の人もいれば、その駕籠を担ぐひともいる。また、駕籠を担ぐひとの履く草履を作る人もいる。 人の世は持ちつ持たれつであるとの意から。
勝ち名乗りを上げる(かちなのりをあげる)
試合などに勝ち、勝利を宣言すること。 相撲で、行司が力士の名を呼ぶ意から。
勝ちに乗じる(かちにじょうじる)
勝った勢いのまま、つぎつぎに物事をおこなうこと。
勝ちに乗ずる(かちにじょうずる)
勝った勢いのまま、つぎつぎに物事をおこなうこと。
勝ちに乗る(かちにのる)
勝った勢いのまま、つぎつぎに物事をおこなうこと。
勝つに乗る(かつにのる)
勝った勢いのまま、つぎつぎに物事をおこなうこと。
気が乗らない(きがのらない)
それをしたいという気持ちにならないこと。また、興味が湧かないこと。
気が乗る(きがのる)
それをやろうという気持ちになること。
軌道に乗る(きどうにのる)
物事が事前に計画したとおりに、順調に進行すること。
興に乗じる(きょうにじょうじる)
物事を進行するうちに面白くなり、ますます調子づくさま。 「興に乗じる」ともいう。
興に乗る(きょうにのる)
物事を進行するうちに面白くなり、ますます調子づくさま。 「興に乗じる」ともいう。
食い付き馬に乗ったよう(くいつきうまにのったよう)
危険なことをやめることができないたとえ。 食いつく癖のある馬に乗ると、乗っているのも危ないが、降りると馬に食いつかれるので降りられないとの意から。
口車に乗せる(くちぐるまにのせる)
巧みな言葉で言いくるめて人をだますことのたとえ。
蹴る馬も乗り手次第(けるうまものりてしだい)
乱暴で扱いにくい者でも頭の上がらない相手がいる、または上手い扱い方があるということのたとえ。 暴れ馬でも乗り手の調教次第でおとなしくなるとの意から。
尻馬に乗る(しりうまにのる)
深く考えずに、他人の言動に同調して行動することのたとえ。 他人の乗っている馬に同乗することから。
上昇気流に乗る(じょうしょうきりゅうにのる)
運が上向き、物事が順調に進むようになること。
時流に乗る(じりゅうにのる)
その時代の流行や風潮、傾向などの流れを利用して物事をうまく進めること。
図に乗る(ずにのる)
狙い通りになって得意になること。つけあがること。
相談に乗る(そうだんにのる)
相手からの相談に応じること。
玉の輿に乗る(たまのこしにのる)
女性が、身分の高い人や金持ちの妻になること。 「玉の輿」は、貴人の乗る立派な乗り物のこと。
調子に乗る(ちょうしにのる)
物事が滞ることなく進むこと。 または、得意になって軽はずみな言動をすること。
手に乗る(てにのる)
他人の計略などに引っ掛かること。
手の奴足の乗り物(てのやっこあしののりもの)
他人を頼らず、自分の力で物事を行うこと。 召使の代わりに自分の手で行って、乗り物の代わりに自分の足を使って歩くという意味から。
名乗りを上げる(なのりをあげる)
自分にかかわる事柄について、広く世間にしらせること。 また、選挙に立候補したり、競争に参加する意思を明らかにしたりすること。 昔、武士が自分の存在を敵に対して大声で知らせたことから。 「名乗り」は「名告」とも書く。
波に乗る(なみにのる)
その時の世の中の流れにうまく合うこと。 調子がよくなり、勢いにのること。
乗りかかった船(のりかかったふね)
物事を始めてしまった以上、中途でやめるわけにはいかないことのたとえ。乗った舟が岸を離れれば途中で降りることができないことから。
話に乗る(はなしにのる)
相手からの相談や計画などに応じること。
バスに乗り遅れる(ばすにのりおくれる)
時勢に乗り遅れることのたとえ。また、好機を逃すたとえ。
万乗の君(ばんじょうのきみ)
天下を治める天子のこと。 「一天」は天下、「万乗」は兵車一万台。 中国の周代、天子は戦いの時に一万台の兵車を出すことができたことから。 「万乗の君」ともいう。
膝を乗り出す(ひざをのりだす)
相手の提案などに興味をひかれて乗り気になること。
一口乗る(ひとくちのる)
複数の人で行う儲け話などに加わること。
人には添うてみよ馬には乗ってみよ(ひとにはそうてみようまにはのってみよ)
何事も経験してみなければわからないということ。 いい馬かどうかはその馬に乗ってみないとわからないし、人間の善し悪しも付き合ってみなければわからないことから。 「人には添うてみよ馬には乗ってみよ」ともいう。