「おそ」を含む故事・ことわざ・慣用句
「おそ」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 27 件
悪獣もなおその類を思う(あくじゅうもなおそのるいをおもう)
猛獣でさえ仲間を思いやる気持ちを持っている。まして人間ならなおさらその気持ちがあるはず、という意。「悪獣」は猛獣のこと。
今や遅し(いまやおそし)
今か今かと待ち遠しいさま。
飢えたる犬は棒を恐れず(うえたるいぬはぼうをおそれず)
生活に困った人間は、危険な事や悪い事をするのを恐れないことのたとえ。 飢えた犬は、人間が棒を持っていても恐れずに、食べ物にありつこうとするという意味から。
大きい薬缶は沸きが遅い(おおきいやかんはわきがおそい)
大人物は大成するのに時間がかかるというたとえ。大きい薬缶は水がたくさん入るので沸騰するのに時間がかかるということから。
遅い助けは助けにならぬ(おそいたすけはたすけにならぬ)
時機を逸しては、せっかくの助勢も役に立たないということ。
遅牛も淀、早牛も淀(おそうしもよど、はやうしもよど)
早い遅いの差はあっても、結果は同じだからあわてることはないということ。 「淀」は京都市伏見区にある地名で、集荷場として栄えた場所。 荷物を運ぶ牛の歩みに多少の差があっても、結局行き着く所は淀であるとの意から。 「早牛も淀、遅牛も淀」ともいう。
遅かりし由良之助(おそかりしゆらのすけ)
待ちかねた時、機を逸した時にしゃれていう言葉。歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」で、大星由良之助が主君の切腹の場に駆けつけるのが遅れた場面のせりふから。
遅かれ早かれ(おそかれはやかれ)
遅いか早いかの違いはあっても、いつかはそのようになることをいう言葉。いずれそのうちに。いつかは必ず。
遅きに失する(おそきにしっする)
遅すぎて何の役にも立たない。手遅れである。
遅くとも、しないよりはまし(おそくとも、しないよりはまし)
たとえ遅くなっても、何もしないよりはしたほうがましだということ。
恐れ入谷の鬼子母神(おそれいりやのきしもじん)
「恐れ入りました」をしゃれていう言葉。「鬼子母神」は、出産・育児の神で、その鬼子母神を祭る東京都台東区入谷と「恐れ入りやした」の「入りや」をかけていったもの。
恐れをなす(おそれをなす)
相手に圧倒されて、怖気づくこと。 また、ひどい経験をするのではないかと怖がること。
影を畏れ迹を悪む(かげをおそれあとをにくむ)
自分で勝手に悩みを作り、心を平静に保つことができないことのたとえ。 自分の影と足跡におびえ、それから逃れようと走り続けて、ついに力尽きて死んでしまったという故事から。
狐が下手の射る矢を恐る(きつねがへたのいるやをおそる)
まともな人間は相手にしやすいが、無茶苦茶な人間は相手にしにくいということ。 下手な者の射る矢はどこへ飛ぶかわからないので避けようがないとの意から。 「狐が下手の射る矢を恐る」「下手の鉄砲烏が怖じる」ともいう。
切る手遅かれ(きるておそかれ)
事を決行したり、決断を下したりする前によく熟慮せよということ。
君子は憂えず懼れず(くんしはうれえずおそれず)
徳の高い人物は、行いが正しく心にやましいところがないから、何も心配しないし恐れることもないということ。
恋の遺恨と食べ物の遺恨は恐ろしい(こいのいこんとたべもののいこんはおそろしい)
恋愛の恨みと食べ物の恨みは、根深く恐ろしいということ。
後生、畏るべし(こうせい、おそるべし)
若い人はいろいろな可能性を持っていて、将来どんな力量を現すかわからないので恐れなければならないということ。「後生」は、あとから生まれる人、後輩の意。
仁者は憂えず、知者は惑わず、勇者は懼れず(じんしゃはうれえず、ちしゃはまどわず、ゆうしゃはおそれず)
仁徳の備わった者はものの道理に従って行動するから、何ひとつ心配することがない。知恵を備えた者は道理をわきまえているので事をなすにあたって迷いがない。勇気がある者は信念を持って行動しどのような事態にも臆することがないということ。
大敵と見て恐れず小敵と見て侮らず(たいてきとみておそれずしょうてきとみてあなどらず)
相手が強そうに見えても恐れてはいけないし、弱そうに見えても侮ってはいけないということ。
闘う雀、人を恐れず(たたかうすずめ、ひとをおそれず)
何かに無我夢中になっている者は、思いがけない力を発揮するというたとえ。 雀のような弱い鳥でも戦っている時は、人間が近づいても逃げようとしないとの意から。 「闘雀人を恐れず」ともいう。
知者は惑わず、勇者は懼れず(ちしゃはまどわず、ゆうしゃはおそれず)
知恵や知識のある者は道理をわきまえているので行動に迷いがなく、勇気のある者は信念を持って行動するので臆することがないということ。
長居は恐れ(ながいはおそれ)
他人の家に長く居るのはよくないということ。
早くて悪し大事なし、遅くて悪し猶悪し(はやくてわるしだいじなし、おそくてわるしなおわるし)
早く仕上げた仕事の出来が悪いのは仕方がないが、仕上がりが遅くて出来が悪いのは許しがたいということ。
まだ早いが遅くなる(まだはやいがおそくなる)
まだ早いとのんびり構えていると、結局は手遅れということになりかねない。何事も油断は禁物だということ。
痩せ馬鞭を恐れず(やせうまむちをおそれず)
こき使われて疲れた馬は鞭で打たれることに慣れてしまい、鞭を恐れなくなり主人の命令を聞かない。 同じように、生活に困っている人間も刑罰を恐れずに悪事を働くということ。
勇者は懼れず(ゆうしゃはおそれず)
勇気のある者は信念を持って行動するので臆することがないということ。
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