「くわ」を含む故事・ことわざ・慣用句
「くわ」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 42 件
秋茄子は嫁に食わすな(あきなすはよめにくわすな)
秋に収穫する茄子を嫁に食べさせてはいけないということ。 「おいしいのでもったいないという姑の嫁いびり」「種が少ないので子宝に恵まれない」「体が冷えてよくない」などの解釈がある。 「おいしいのでもったいないという姑の嫁いびり」の解釈が一般的。
浅い川も深く渡れ(あさいかわもふかくわたれ)
物事を行う時は、注意を怠らず決して油断してはいけないということ。 浅い川を渡る時も、深い川を渡る時と同じように注意して渡れとの意から。
一杯食わされる(いっぱいくわされる)
すっかりだまされる。たくらみに引っかかる。
一杯食わす(いっぱいくわす)
まんまと人をだます。うまくだます。
犬も食わない(いぬもくわない)
嫌がって誰もまともに相手にしない、誰も取り合わないこと。 何でも食べる犬でさえも食べないとの意から。
遠水、近火を救わず(えんすい、きんかをすくわず)
遠くにあるものは、緊急時には役に立たないということ。 遠くにある水は、近くの火事を消すのには役に立たないとの意から。
鬼も頼めば人食わず(おにもたのめばひとくわず)
相手の好きな事であっても、こちらから頼むともったいぶってしてくれないことのたとえ。 鬼に食べてくれとこちらから頼めば、かえってたべないとの意から。 「頼めば鬼も人食わず」ともいう。
肩透かしを食わせる(かたすかしをくわせる)
意気込んで向かったところを、相手にうまくかわされてしまうことのたとえ。 「肩透かし」は、相撲の決まり手の一つであり、相手の攻めをかわして前へ引き倒す技のこと。
気に食わない(きにくわない)
自分の好みや考えに合わず気に入らない様子。
食うか食われるか(くうかくわれるか)
優劣がつけられないほど、実力に差のない者同士が生き残りをかけて命懸けで戦うこと。 相手を食うか自分が食われるかとの意から。
食うや食わず(くうやくわず)
食事も満足に取れないほど、非常に生活が苦しいようす。
食わず嫌い(くわずぎらい)
食べてみないで嫌いだと決めつけること。
食わず貧楽高枕(くわずひんらくたかまくら)
貧しい暮らしでも、気楽で穏やかに暮らしていることのたとえ。
食わせておいて扨と言い(くわせておいてさてといい)
ご馳走した後に、「さて」と頼み事を切り出すこと。
食わぬ殺生(くわぬせっしょう)
自分のためにもならないのに無益な殺生をすること。
食わぬ飯が髭に付く(くわぬめしがひげにつく)
身に覚えのない疑いをかけられることのたとえ。 食べもしない飯粒が知らない間に髭に付いて疑われることから。
鍬を担げた乞食は来ない(くわをかたげたこじきはこない)
働く者は貧乏になることはないことのたとえ。 鍬を持ってしっかり働く人は乞食にはならないので、鍬をかついだ乞食などは来るはずがないとの意から。
最後に笑う者が最もよく笑う(さいごにわらうものがもっともよくわらう)
最初に笑っていた者も最後に泣くこともある。最終の結果が出たあとに笑える者が最高であるということ。
自慢の糞は犬も食わぬ(じまんのくそはいぬもくわぬ)
誰にも相手にされないこと。 自慢をする者はまわりの人に嫌われ、糞をかぎ回る犬でさえ、そういう人間の糞は避けるという意味から。
据え膳食わぬは男の恥(すえぜんくわぬはおとこのはじ)
女のほうから誘っているのに、それに応じないのは男の恥だということ。「据え膳」は、目の前に用意された食膳のこと。俗に女性からの誘いのこと。
雪上に霜を加う(せつじょうにしもをくわう)
十分すぎるほどあるうえに、さらに同じようなものを加えること。 「雪に霜を加える」「雪の上に霜」ともいう。
その手は食わない(そのてはくわない)
相手の計略を見抜き、それには引っかからないということ。
その手は桑名の焼き蛤(そのてはくわなのやきはまぐり)
うまいことを言っても、その手には乗らないというたとえ。 「[[その手は食わない*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/7298.php]]」の「食わな」と、焼き蛤で有名な「桑名」を掛けて言った言葉。
他人の飯を食わねば親の恩は知れぬ(たにんのめしをくわねばおやのおんはしれぬ)
親元を離れ、他人と暮らし、世間で苦労してみなければ、親の恩は知れないということ。
使っている鍬は光る(つかっているくわはひかる)
いつも努力を忘れない人は、生き生きとして見えるというたとえ。いつも使っている鍬は錆びずに光っていることから。
手心を加える(てごころをくわえる)
相手や事情などを考慮に入れて寛大な処置をすること。手加減をすること。
手を加える(てをくわえる)
作品などをよりよくするために修正したり、補ったりすること。手を入れる。
毒食わば皿まで(どくくわばさらまで)
一度悪事に手を染めた以上、後戻りはできないので、徹底的に悪に徹しようとすることのたとえ。 どうせ毒を食べてしまったのならば、その皿までなめてしまおうとの意から。
何食わぬ顔(なにくわぬかお)
事実を知っていながら、何も知らないような顔つきをすること。またはそのような態度をとること。
猫の魚を食わぬ振り(ねこのさかなをくわぬふり)
内心は欲しくてたまらないのに、うわべだけ遠慮することのたとえ。 また、その場だけのことで長続きしないことのたとえ。 猫が大好きな魚を辞退するとの意から。 「猫の精進」「猫の魚を食わぬ振り」ともいう。
針で掘って鍬で埋める(はりでほってくわでうめる)
苦労してこつこつと作り上げたものを、いっぺんに失くしてしまうことのたとえ。針を使ってようやく掘った穴を鍬で埋めてしまうということから。
馬齢を加える(ばれいをくわえる)
特に大きな成果や変化なく年齢が増えていくことを謙遜していう言葉。 ここでの「馬齢」は、自分の年齢をへりくだっていう語。 「馬齢を加える」ともいう。
肘鉄砲を食わす(ひじでっぽうをくわす)
誘いや申し出を拒絶すること。 「肘鉄砲」は肘で突きのけること。転じて、誘いや申し込みをはねつけること。 「食わす」は、くらわすこと、与えること。 「ひじでっぽう」は「ひじてっぽう」ともいう。 また、「肘鉄砲を食わせる」「肘を食わせる」ともいう。
百芸は一芸の精しきに如かず(ひゃくげいはいちげいのくわしきにしかず)
何でも出来る人より、一つの事に精通している人のほうが役に立つということ。
夫婦喧嘩は犬も食わない(ふうふげんかはいぬもくわない)
夫婦喧嘩は長続きせずにすぐに仲直りするものなので、他人が仲裁に入るものではないということ。 何でも食べる犬ですら食べない(気に止めない)との意から。
斧鉞を加える(ふえつをくわえる)
文章に手を加えて直すこと。添削すること。 「斧鉞」は斧(おの)と鉞(まさかり)のこと。 斧や鉞で削るとの意から。
河豚食う馬鹿、食わぬ馬鹿(ふぐくうばか、くわぬばか)
河豚(ふぐ)には毒があるのでむやみに食べるのも愚かだが、毒を恐れておいしい河豚を食べないのも愚かであるということ。 「河豚食う無分別河豚食わぬ無分別」ともいう。
筆を加える(ふでをくわえる)
文章の足りない部分を書き足したり、不要な部分を取り除いたりすること。添削すること。
武士は食わねど高楊枝(ぶしはくわねどたかようじ)
武士は貧しくて食事ができなくても、食べたふりをして楊枝を使い、他人に空腹を見せないようにするということ。転じて、貧しくても誇りを持って生きるべきだということ。
弁当持ち先に食わず(べんとうもちさきにくわず)
お金や物をたくさん持っている人は、なかなか自分の物を使おうとしないことのたとえ。 特に、金持ちが金を使わないことをいう場合が多い。 弁当を運ぶ役目の人は、人より先に弁当を食べたりしないとの意から。
味噌の味噌臭きは食われず(みそのみそくさきはくわれず)
いかにも専門家のようにふるまう人は、真にその道の達人とはいえないということ。 いかにも味噌だという味噌くさい味噌は食べられたものではなく、上等な味噌には味噌臭さがないとの意から。
餅屋餅食わず(もちやもちくわず)
日頃から仕事で使用しているものは、自分のためには使用しないということ。 また、他人の面倒を見るばかりで、自分のことには手が回らないこと。 「駕籠舁き」は、駕籠に人を乗せて運ぶことを職業にしている人。 駕籠舁きは、自分の駕籠には乗らないとの意から。
故事・ことわざ・慣用句一覧
- /
- 1ページ
- 全1件