「その」を含む故事・ことわざ・慣用句
「その」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 23 件
悪獣もなおその類を思う(あくじゅうもなおそのるいをおもう)
猛獣でさえ仲間を思いやる気持ちを持っている。まして人間ならなおさらその気持ちがあるはず、という意。「悪獣」は猛獣のこと。
磯の鮑の片思い(いそのあわびのかたおもい)
自分が慕っているだけで、相手にはその気がないこと。 片思いをしゃれていう言葉。 鮑の貝殻が二枚貝の片側だけのように見えることから。 「磯の鮑の片思い」「鮑の貝の片思い」ともいう。
一朝の怒りにその身を忘る(いっちょうのいかりにそのみをわする)
一時的な怒りのために我を忘れて行動すること。 また、そのような行動は身を滅ぼすことになるという戒め。 「一朝の怒りに一生を過つ」ともいう。
嘘の皮(うそのかわ)
嘘の意味を強めた言い方。完全な嘘。
嘉肴ありと雖も食らわずんばその旨きを知らず(かこうありといえどもくらわずんばそのうまきをしらず)
何事も自分で体験してみなければ、その価値やすばらしさがわからないということ。 「嘉肴」は、おいしい料理。 どんなにおいしい料理も、自分で食べてみなければそのおいしさはわからないとの意から。
駕籠に乗る人担ぐ人、そのまた草鞋を作る人(かごにのるひとかつぐひと、そのまたわらじをつくるひと)
人の生き方は、貧富の差や境遇によってさまざまであるということ。また、そのさまざまな人のつながりで、世の中はうまく成り立っているということ。 世の中には駕籠に乗る身分の人もいれば、その駕籠を担ぐひともいる。また、駕籠を担ぐひとの履く草履を作る人もいる。 人の世は持ちつ持たれつであるとの意から。
狐、その尾を濡らす(きつね、そのおをぬらす)
物事のはじめはたやすくても、終わりが困難であることのたとえ。子狐が川を渡る時に、最初は尾を濡らさないように高く上げているが、やがて疲れて尾を下げ濡らしてしまうということから。
食らえどもその味わいを知らず(くらえどもそのあじわいをしらず)
何事も精神を集中しないと、身につかないというたとえ。ただ食べていたのでは、その食べ物の味はわからないという意味から。
紅は園生に植えても隠れなし(くれないはそのうにうえてもかくれなし)
すぐれている人は、どんな所にいても目立つというたとえ。 「紅」は、紅花(べにばな)のこと。 紅花はどんな花園に植えても際立つとの意から。
兄弟牆に鬩げども外その務りを禦ぐ(けいていかきにせめげどもそとそのあなどりをふせぐ)
普段は喧嘩ばかりしている兄弟も、外部から侮辱を受けると協力してこれを防ぐということ。 「牆」は垣根、「鬩ぐ」は争うことから、「牆に鬩ぐ」は垣根の中(家の中)で争うこと。 「務り」は「侮り」と同じく侮辱のこと。
仕事幽霊飯弁慶、その癖夏痩せ寒細り、たまたま肥ゆれば腫れ病(しごとゆうれいめしべんけい、そのくせなつやせかんぼそり、たまたまこゆればはれやまい)
仕事は出来ないのに飯は山のように食べ、夏も冬のように痩せていて、たまに太ったかと思えば病気にかかっている。怠け者の大食漢の多病をあざけった言葉。
人心の同じからざるは其の面の如し(じんしんのおなじからざるはそのおもてのごとし)
人の顔がひとりひとり違うように、人の心もそれぞれ異なるということ。 「人心の同じからざるは其の面の如し」ともいう。
その一を識りてその二を知らず(そのいちをしりてそのにをしらず)
知識が浅く応用力がないこと。一つのことだけ知って、それ以外のことには知識がない意から。
その国に入ればその俗に従う(そのくににいればそのぞくにしたがう)
その土地に行ったら、その土地の習慣やしきたりに従うべきであるということ。
その子を知らざればその友を視よ(そのこをしらざればそのともをみよ)
その子のことがわからない時は、付き合っている友達を見ればわかるということ。
その罪を憎んでその人を憎まず(そのつみをにくんでそのひとをにくまず)
犯した罪は憎むべきものだが、罪を犯した人を憎んではならないということ。 「その罪を憎んでその人を憎まず」ともいう。
その手は食わない(そのてはくわない)
相手の計略を見抜き、それには引っかからないということ。
その手は桑名の焼き蛤(そのてはくわなのやきはまぐり)
うまいことを言っても、その手には乗らないというたとえ。 「[[その手は食わない*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/7298.php]]」の「食わな」と、焼き蛤で有名な「桑名」を掛けて言った言葉。
その右に出ずる者なし(そのみぎにいずるものなし)
その人に優る者がいないということ。昔、中国では右を上席としたことから。
鳥の将に死なんとする、その鳴くや哀し(とりのまさにしなんとする、そのなくやかなし)
鳥の死に際の鳴き声は人の心を打つほど悲痛に響くということ。このあとに「人の将に死なんとするその言や善し」と続き、人が死に際にいう言葉には真実が込められているという意で使われる。
何のその(なんのその)
たいしたことではない。
人の将に死なんとするその言や善し(ひとのまさにしなんとするそのげんやよし)
人が死に際に語る言葉は真実で純粋なものであるということ。
味噌の味噌臭きは食われず(みそのみそくさきはくわれず)
いかにも専門家のようにふるまう人は、真にその道の達人とはいえないということ。 いかにも味噌だという味噌くさい味噌は食べられたものではなく、上等な味噌には味噌臭さがないとの意から。
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