「めん」を含む故事・ことわざ・慣用句
「めん」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 32 件
一工面、二働き(いちくめん、にはたらき)
世渡り上手は金の工面をする才覚が第一で、勤勉に働くのはその次だということ。
臆面もなく(おくめんもなく)
遠慮したり気後れしたりすることなく。図々しく。厚かましくも。
親は木綿着る、子は錦着る(おやはもめんきる、こはにしききる)
親は一生懸命働き質素に暮らして財産を築き、子はその苦労を知らずにぜいたくをして、親の財産を浪費するというたとえ。
仮面を被る(かめんをかぶる)
本性を隠して表に出さないこと。
鬼面、人を嚇す(きめん、ひとをおどす)
鬼の面をかぶって人をおどかすかのように、大げさな見せかけで人をおどかすたとえ。 「嚇す」は「威す」とも書く。 また、「鬼面、人を驚かす」ともいう。
暗がりの渋面(くらがりのじゅうめん)
何の効果もないこと。暗いところでしかめっ面をしても誰にもわからないことから。
外面似菩薩、内心如夜叉(げめんじぼさつ、ないしんにょやしゃ)
外面は菩薩のようにやさしく美しいが、内面は夜叉のように邪悪で恐ろしい人のこと。 仏教で、女性が修行の妨げになることを戒めていった言葉。 「外面如菩薩、内心如夜叉」ともいう。
赤面の至り(せきめんのいたり)
自分を情けなく感じて恥じ入る気持ちを表す言葉。 恥ずかしがって顔を赤くするということから。
前面に押し出す(ぜんめんにおしだす)
ある物事を目立つように示すこと。
盾の半面(たてのはんめん)
物事の一面。また、物事の一面だけを見て判断を下すような偏った態度のたとえ。
盾の両面を見よ(たてのりょうめんをみよ)
物事は、表と裏の両面を観察してから正しく判断せよということ。
帳面づらを合わせる(ちょうめんづらをあわせる)
数字をいじって収入と収支が合うようにすること。
鉄面皮(てつめんぴ)
恥を恥とも思わずあつかましいこと。また、そういう人のこと。 鉄でできた面の皮の意から。
塗り箸で素麺を食う(ぬりばしでそうめんをくう)
滑ってはさみにくいことから、物事のやりにくい様子のたとえ。 「塗り箸で素麺(そうめん)を食う」「塗り箸で鰻(うなぎ)を挟む」ともいう。
白面の書生(はくめんのしょせい)
年が若く、経験の乏しい学者や学生のこと。「白面」は年が若く未熟なこと、「書生」は勉強中の者の意。
半面の識(はんめんのしき)
顔をちょっと見ただけで、その人をずっと覚えていること。また、ちょっとした知り合いのこと。 「半面」は顔の半分。 中国の後漢時代、応奉(おうほう)が顔の半分をちらっと見ただけの人のことを数十年後まで覚えていたという故事から。
満面朱を注ぐ(まんめんしゅをそそぐ)
恥ずかしさや怒りなどで顔が赤くなる様子。 「満面朱を注ぐ」ともいう。
面が割れる(めんがわれる)
顔や名前、身元などが明らかになること。
面子が立つ(めんつがたつ)
体裁が保たれること。
面倒を見る(めんどうをみる)
人の世話などをすること。
雌鶏歌えば家滅ぶ(めんどりうたえばいえほろぶ)
妻が権威を振るうような家は、平和な家庭関係が保てずに崩壊してしまうというたとえ。 雌鶏が雄鶏よりも先に鳴いて朝の時を告げるのは不吉な兆しとされていたことから。
雌鳥うたえば家滅ぶ(めんどりうたえばいえほろぶ)
夫よりも妻の勢力が強い家は、家庭内がうまくいかずにやがて破滅するということ。 雄鶏よりも先に雌鳥が時を告げることは、不吉な兆しであるとの言い伝えから。
雌鳥につつかれて時をうたう(めんどりにつつかれてときをうたう)
夫が妻のいいなりになることのたとえ。 雄鶏が雌鳥につつかれて時を告げるとの意から。
雌鶏の晨する(めんどりのあしたする)
女性が権勢を振るうことのたとえ。 「牝鶏」はめんどり、「晨す」は夜明けを告げること。 雄が知らせるべき夜明けをめんどりが鳴いて知らせるとの意から。 昔は国や家庭を滅ぼす前兆とされていた。 「雌鶏の晨する」ともいう。
面皮を剝ぐ(めんぴをはぐ)
図々しい人の正体をあばいて恥をかかせること。 「面皮(めんぴ)を剝ぐ」ともいう。
面目が立つ(めんぼくがたつ)
体裁が保たれて、人前で恥ずかしいおもいをせずに済むこと。 「面目」は「めんもく」とも読む。
面目が潰れる(めんぼくがつぶれる)
その人の名誉がひどく傷つくこと。
面目丸潰れ(めんぼくまるつぶれ)
名誉や体面などがひどく傷付けられるさま。
面目を一新する(めんぼくをいっしんする)
今までの様子を改めること。
面目を失う(めんぼくをうしなう)
名誉をひどく傷付けられること。世間からの評判を落とすこと。
面目を施す(めんぼくをほどこす)
素晴らしいことをして、世間からの評判を高めること。
面面の楊貴妃(めんめんのようきひ)
人は自分の妻や恋人を楊貴妃のように美しいと思っているということ。 人それぞれ好みがあり、好きになると欠点も目につかず楊貴妃のような美人に見えるとの意から。 「面面」は、おのおのの意。 「面面楊貴妃」ともいう。
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