「怖」を含む故事・ことわざ・慣用句
「怖」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
怖気を震う(おぞけをふるう)
恐怖におそわれて身震いすること。
落ち武者は薄の穂にも怖ず(おちむしゃはすすきのほにもおず)
怖いと思えば、なんでもないものまで怖く感じることのたとえ。戦に負けて逃げる落ち武者は、揺れるすすきの穂まで怖がるということから。
怖めず臆せず(おめずおくせず)
まったく気後れせずに堂々と振る舞うさま。
怖い物見たさ(こわいものみたさ)
怖いものは、かえって好奇心を抑えられずに見たくなるということ。
真の闇より無闇が怖い(しんのやみよりむやみがこわい)
真っ暗な闇はもちろん怖いが、それよりも無闇やたらに何をしでかすかわからない人間の方がもっと怖いということ。
春の雪とおばの杖は怖くない(はるのゆきとおばのつえはこわくない)
春の雪はたとえ大雪でもすぐに溶ける。また、おばが杖で叩いても力が弱い。恐れるに足りないことを並べていった語。
貧乏怖いものなし(びんぼうこわいものなし)
失う物を持たない人に、怖いものは何もないということ。
下手の鉄砲烏が怖じる(へたのてっぽうからすがおじる)
まともな人間は相手にしやすいが、無茶苦茶な人間は相手にしにくいということ。 下手な者の射る矢はどこへ飛ぶかわからないので避けようがないとの意から。 「狐が下手の射る矢を恐る」「下手の鉄砲烏が怖じる」ともいう。
蛇に噛まれて朽ち縄に怖じる(へびにかまれてくちなわにおじる)
一度ひどい目に遭うと必要以上に用心深くなるということ。 蛇に噛まれた経験がある者は、腐った縄を見ても蛇かと思っておそれるとの意から。
皆で渡れば怖くない(みんなでわたればこわくない)
間違っていることも、集団になれば平気でできるということ。 1980年頃、漫才コンビ「ツービート」が言った「赤信号皆で渡れば怖くない」から。
盲蛇に怖じず(めくらへびにおじず)
知識や知恵のない者は、平気で後先のことを考えずに行動してしまうことのたとえ。 盲人は、蛇がいても見えていないので全く怖がらないとの意から。
火傷、火に怖じる(やけど、ひにおじる)
一度失敗したために、必要以上に用心深くなることのたとえ。一度やけどをした者は、火を見ただけで怖がるようになることから。