「寒」を含む故事・ことわざ・慣用句
「寒」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
暑さ寒さも彼岸まで(あつささむさもひがんまで)
夏の残暑も秋の彼岸頃には衰えて涼しくなり、余寒も春の彼岸頃にはやわらいで暖かくなるという言い伝え。
医者寒からず儒者寒し(いしゃさむからずじゅしゃさむし)
医者はおおむね裕福で、学者はたいてい貧乏だということ。「儒者」は学者、「寒し」は貧しい意。
遠慮ひだるし伊達寒し(えんりょひだるしだてさむし)
遠慮も見栄もほどほどにせよということ。 「ひだるし」はひもじいの意。 食事を遠慮して食べないとひもじい思いをし、格好を気にして薄着でいると寒い思いをするとの意から。
お寒い(おさむい)
頼りにならなく不安なこと。心細い。
河童の寒稽古(かっぱのかんげいこ)
他人が見れば大変そうに見えても、実際にはなんでもないことのたとえ。河童の寒中水泳はつらそうに見えるが、河童にとっては寒くもなんともないことから。
寒に帷子、土用に布子(かんにかたびら、どようにぬのこ)
物事が逆さまであること。また、季節はずれで役に立たないことのたとえ。 「帷子」は裏地をつけない夏物の衣類、「布子」は木綿の綿入れのこと。 冬の寒い時に単衣の帷子を着て、夏の暑い時に綿入れを着るということから。 「土用布子(綿入れ)に寒帷子」「夏布子の寒帷子」ともいう。
唇滅びて歯寒し(くちびるほろびてはさむし)
互いに助け合う者同士の一方が滅びると、もう一方も危うくなるというたとえ。 唇がなくなると歯が寒くなるとの意から。
賢者ひだるし、伊達寒し(けんじゃひだるし、だてさむし)
人並みのことをしない者はつらい目に遭うということ。 「ひだるし」は、ひもじいの意。 賢者は富を求めず質素な生活をするのでひもじい思いをし、伊達者は見栄を張って薄着でいるので寒い思いをするとの意から。
氷は水より出でて水よりも寒し(こおりはみずよりいでてみずよりもさむし)
弟子が師よりも優れたものになることのたとえ。 水からできた氷が、水よりも冷たくなるとの意から。
歳寒の松柏(さいかんのしょうはく)
逆境で苦しい状況でも、信念や志を貫くことのたとえ。 「歳寒」は季節の冬。または逆境や苦難という意味。 松や柏などの常緑樹は寒い季節でも緑の葉をつけていることから。 「松柏の操」ともいう。
寒さ小便、ひだるさ欠伸(さむさしょうべん、ひだるさあくび)
寒い時にはやたらと小便がしたくなり、空腹の時にはしきりに欠伸が出るということ。 「ひだるい」は、空腹であること。 「ひだるさ欠伸、寒さ小便」ともいう。
寒さの果ても涅槃まで(さむさのはてもねはんまで)
冬の寒さも涅槃会が来ると終わるということ。「涅槃」は、陰暦二月十五日の釈迦入滅の日に行う法会、涅槃会のこと。
仕事幽霊飯弁慶、その癖夏痩せ寒細り、たまたま肥ゆれば腫れ病(しごとゆうれいめしべんけい、そのくせなつやせかんぼそり、たまたまこゆればはれやまい)
仕事は出来ないのに飯は山のように食べ、夏も冬のように痩せていて、たまに太ったかと思えば病気にかかっている。怠け者の大食漢の多病をあざけった言葉。
小寒の氷大寒に解く(しょうかんのこおりだいかんにとく)
物事が必ず順に従って進むわけではないということのたとえ。 最も寒いはずの大寒が小寒よりも温かいとの意から。
心肝を寒からしめる(しんかんをさむからしめる)
心の底から恐れおののかせること。震え上がらせること。 「心胆」は、きもったまのこと。 「心肝を寒からしめる」ともいう。
心胆を寒からしめる(しんたんをさむからしめる)
心の底から恐れおののかせること。震え上がらせること。 「心胆」は、きもったまのこと。 「心肝を寒からしめる」ともいう。
背筋が寒くなる(せすじがさむくなる)
恐怖などで寒気を感じること。ぞっとする。
歳寒くして松柏の凋むに後るるを知る(としさむくしてしょうはくのしぼむにおくるるをしる)
土用布子に寒帷子(どようぬのこにかんかたびら)
物事が逆さまであること。また、季節はずれで役に立たないことのたとえ。 「帷子」は裏地をつけない夏物の衣類、「布子」は木綿の綿入れのこと。 冬の寒い時に単衣の帷子を着て、夏の暑い時に綿入れを着るということから。 「土用布子(綿入れ)に寒帷子」「夏布子の寒帷子」ともいう。
土用綿入れに寒帷子(どようわたいれにかんかたびら)
物事が逆さまであること。また、季節はずれで役に立たないことのたとえ。 「帷子」は裏地をつけない夏物の衣類、「布子」は木綿の綿入れのこと。 冬の寒い時に単衣の帷子を着て、夏の暑い時に綿入れを着るということから。 「土用布子(綿入れ)に寒帷子」「夏布子の寒帷子」ともいう。
夏布子の寒帷子(なつぬのこのかんかたびら)
物事が逆さまであること。また、季節はずれで役に立たないことのたとえ。 「帷子」は裏地をつけない夏物の衣類、「布子」は木綿の綿入れのこと。 冬の寒い時に単衣の帷子を着て、夏の暑い時に綿入れを着るということから。 「土用布子(綿入れ)に寒帷子」「夏布子の寒帷子」ともいう。
眠い煙い寒い(ねむいけむいさむい)
人間が我慢しにくいことを調子よく並べたことば。
母在りて一子寒く、母去りて三子寒し(ははありていっしさむく、ははさりてさんしさむし)
ひだるさ欠伸、寒さ小便(ひだるさあくび、さむさしょうべん)
寒い時にはやたらと小便がしたくなり、空腹の時にはしきりに欠伸が出るということ。 「ひだるい」は、空腹であること。 「ひだるさ欠伸、寒さ小便」ともいう。
風流は寒いもの(ふうりゅうはさむいもの)
雪見や梅見などは、風流を解さない者にとっては寒いだけでつまらないということ。
懐が寒い(ふところがさむい)
手持ちの金銭が少ないこと。 「懐が寂しい」ともいう。
物言えば唇寒し秋の風(ものいえばくちびるさむしあきのかぜ)
余計なことを言うと、思いがけない災難を招くということ。松尾芭蕉の句。