「実」を含む故事・ことわざ・慣用句
「実」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
徒花に実は生らぬ(あだばなにみはならぬ)
どんなに見かけがよくても、実質が伴わなくてはよい成果を上げることはできないということ。 「徒花」は、咲いても実を結ばずに散る花。 どんなに美しい花を咲かせようとも、実のならない徒花では仕方がないとの意から。
一瓜実に二丸顔(いちうりざねににまるがお)
女性の顔立ちで、一番良いのはやや細長く白い瓜実顔、二番目は愛嬌のある丸顔だということ。その後に「三平顔に四長顔、五まで下がった馬面顔」と続く。
一人虚を伝うれば万人実を伝う(いちにんきょをつたうればばんにんじつをつたう)
一人がでたらめを伝えれば、大勢の人が次々にそれを言いふらして事実にしてしまうということ。
嘘から出た実(うそからでたまこと)
嘘として言ったことが、偶然事実となること。
榎の実は生らば生れ木は椋の木(えのみはならばなれきはむくのき)
道理にかなっていなくても主張を曲げないこと、また強情で人の意見に従わないことのたとえ。 榎の木を椋の木と誤り、榎の実が生った後も椋の木だと言い張ることから。 「椋の木の下にて榎の実を拾う」「椋は生っても木は榎」ともいう。
華を去り実に就く(かをさりじつにつく)
見かけを華やかに飾ることよりも、手堅く確実な態度を選ぶこと。
禁断の木の実(きんだんのこのみ)
禁じられているが、魅惑的な快楽のたとえ。「禁断」は、かたく禁じること。エデンの園の神から食べることを禁じられていた知恵の木の実を、蛇にそそのかされて食べてしまったアダムとイブが楽園から追放されたという話から。
死んで花実が咲くものか(しんではなみがさくものか)
人間死んでしまえば万事おしまいである。どんな状況にあっても、生きていればこそいいこともあるということ。死んだ木に花が咲いたり実がなったりしないことから。
事実は小説よりも奇なり(じじつはしょうせつよりもきなり)
この世の実際の出来事は、作り事の小説よりも変化に富んでおもしろいということ。イギリスの詩人バイロンの言葉。
実がある(じつがある)
誠意や思いやりが感じられること。
実を挙げる(じつをあげる)
明確な成果を示すこと。
実を取る(じつをとる)
名誉や名声などの体裁にこだわらず、実際の利益や内容を選ぶこと。 単に「実を取る」ともいう。
倉廩実ちて礼節を知る(そうりんみちてれいせつをしる)
経済的に安定して初めて礼儀や節度を重んじるゆとりが生まれるというたとえ。「倉廩」は、穀物類を蓄える倉の意。米ぐらが一杯になって初めて礼節をわきまえる心が生まれるということから。
名有って実無し(なあってじつなし)
名声や評判ばかりが立派で、実際の内容や実力が伴わないこと。[[有名無実*https://yoji.jitenon.jp/member/yojic/1229]]とも。
名有りて実無し(なありてじつなし)
名声や評判ばかりが立派で、実際の内容や実力が伴わないこと。[[有名無実*https://yoji.jitenon.jp/member/yojic/1229]]とも。
名は実の賓(なはじつのひん)
名誉や名声は徳に伴うべきものであるということ。 「実」は徳、「賓」は客の意。 名誉というものは徳という主人に対して客のようなものであるとの意から。
名を捨てて実を取る(なをすててじつをとる)
名誉や名声などの体裁にこだわらず、実際の利益や内容を選ぶこと。 単に「実を取る」ともいう。
人間は実が入れば仰向く、菩薩は実が入れば俯く(にんげんはみがいればあおむく、ぼさつはみがいればうつむく)
花多ければ実少なし(はなおおければみすくなし)
上辺を飾る人は、誠実さに欠けるということのたとえ。 たくさんの花が咲く木にかぎって、実は少ししかならないものであるとの意から。
花も折らず実も取らず(はなもおらずみもとらず)
欲張って両方を手に入れようとして、結局どちらも得られないことのたとえ。
花も実もある(はなもみもある)
外観と内容がともに充実していること、または人情も道理もわきまえていることのたとえ。 花が咲いて美しいうえに実までなることから。
実の生る木は花から知れる(みのなるきははなからしれる)
すぐれた人物は、子どもの頃から凡人とは違うというたとえ。 よく実のなる木は、花が咲くときからわかるとの意から。 「実を結ぶ木は花より知らるる」「生る木は花から違う」ともいう。
実る稲田は頭垂る(みのるいなだはあたまたる)
人は学問や徳が深まると、かえって謙虚になることのたとえ。 稲穂は実が入ると重くなり頭を下げることから。 「実るほど頭を垂れる稲穂かな」「実る稲田は頭垂る」ともいう。
実るほど頭の下がる稲穂かな(みのるほどあたまのさがるいなほかな)
人は学問や徳が深まると、かえって謙虚になることのたとえ。 稲穂は実が入ると重くなり頭を下げることから。 「実るほど頭を垂れる稲穂かな」「実る稲田は頭垂る」ともいう。
実るほど頭を垂れる稲穂かな(みのるほどこうべをたれるいなほかな)
人は学問や徳が深まると、かえって謙虚になることのたとえ。 稲穂は実が入ると重くなり頭を下げることから。 「実るほど頭を垂れる稲穂かな」「実る稲田は頭垂る」ともいう。
実を結ぶ(みをむすぶ)
努力や苦労したことが、良い結果として現れること。 植物の実がなるとの意から。
実を結ぶ木は花より知らるる(みをむすぶきははなよりしらるる)
すぐれた人物は、子どもの頃から凡人とは違うというたとえ。 よく実のなる木は、花が咲くときからわかるとの意から。 「実を結ぶ木は花より知らるる」「生る木は花から違う」ともいう。
椋の木の下にて榎の実を拾う(むくのきのもとにてえのみをひろう)
道理にかなっていなくても主張を曲げないこと、また強情で人の意見に従わないことのたとえ。 榎の木を椋の木と誤り、榎の実が生った後も椋の木だと言い張ることから。 「椋の木の下にて榎の実を拾う」「椋は生っても木は榎」ともいう。
夢は逆実(ゆめはさかまこと)
夢と現実は逆になるものなので、たとえ悪い夢を見ても気にすることはないということ。 「夢は逆実」ともいう。
論に負けても実に勝つ(ろんにまけてもじつにかつ)
議論で言い負かされても実利的に得になるほうが、実際の勝ちだということ。