「人」で終わる故事・ことわざ・慣用句
「人」で終わる故事・ことわざ・慣用句 — 31 件
赤の他人(あかのたにん)
全く無関係の他人。「赤」は名詞の上に付くことでそれを強調し、「全くの」「明らかな」「はっきりした」の意を表す。
家に鼠、国に盗人(いえにねずみ、くににぬすびと)
規模の違いはあるが、どんな所にも悪いことをする者がいるということ。
意中の人(いちゅうのひと)
心の中でひそかに思い、慕っている人。
稲荷の前の昼盗人(いなりのまえのひるぬすびと)
神をも恐れない図々しい人のたとえ。 白昼堂々、稲荷神社の前で物を盗む不届き者のことから。
多し少なし子三人(おおしすくなしこさんにん)
子どもは三人いると、多からず少なからずで理想的だということ。
思うようなら子と三人(おもうようならことさんにん)
人生が思い通りになるなら、夫婦と子ども一人の三人で暮らすのが一番いいということ。
親子の仲でも金銭は他人(おやこのなかでもきんせんはたにん)
金銭に関しては、親子の間でも他人と同じようにけじめをつけるべきだということ。
お山の大将俺一人(おやまのたいしょうおれひとり)
小さな集団や狭い世界の中で、自分が一番偉いと得意になって威張っている人のこと。
負わず借らずに子三人(おわずからずにこさんにん)
人の世話にならず、借金もなく、子どもが三人ぐらいいる家庭が理想的で幸福だということ。
駕籠に乗る人担ぐ人、そのまた草鞋を作る人(かごにのるひとかつぐひと、そのまたわらじをつくるひと)
人の生き方は、貧富の差や境遇によってさまざまであるということ。また、そのさまざまな人のつながりで、世の中はうまく成り立っているということ。 世の中には駕籠に乗る身分の人もいれば、その駕籠を担ぐひともいる。また、駕籠を担ぐひとの履く草履を作る人もいる。 人の世は持ちつ持たれつであるとの意から。
貸し借りは他人(かしかりはたにん)
金銭の貸し借りについては、親子の間でも他人と同じようにけじめをつけるべきだということ。
餓えて死ぬは一人、飲んで死ぬは千人(かつえてしぬはひとり、のんでしぬはせんにん)
餓えて死ぬ人間は少ないが、酒の飲みすぎが原因で死ぬ人間は非常に多いということ。
裃を着た盗人(かみしもをきたぬすびと)
役人でありながら私腹を肥やす者のたとえ。
金銭は他人(きんせんはたにん)
金銭に関しては、たとえ親子の間でも、他人と同じようにけじめをつけなければならないということ。
死の商人(しのしょうにん)
兵器などの製造や売買を行う商人や業者を罵って呼ぶ言葉。
地獄にも知る人(じごくにもしるひと)
地獄のようなひどい所でも知り合いはできるものだということ。また、遠くの知らない土地に行っても知人に巡りあえるものだということ。 「冥土にも知る人」ともいう。
騒人(そうじん)
詩や文章を作るひと。風流なひと。
足らず余らず子三人(たらずあまらずこさんにん)
子どもは三人いるのが、多過ぎず少な過ぎずでちょうどいいということ。
東西南北の人(とうざいなんぼくのひと)
あちらこちらをさまよい歩き、住所が定まらないひと。
遠くの親類より近くの他人(とおくのしんるいよりちかくのたにん)
いざという時には、遠方に住んでいる親戚より近所に住んでいる他人の方が頼りになるということ。
十で神童、十五で才子、二十過ぎれば只の人(とおでしんどう、じゅうごでさいし、はたちすぎればただのひと)
子どものころは並外れた秀才と思われていた人も、成長すれば平凡な人間になることが多いということ。
のけば他人(のけばたにん)
夫婦はもともと他人同士だから、どんなに仲がよくても離婚するとまったくの赤の他人になるということ。
退けば長者が二人(のけばちょうじゃがふたり)
相性のわるい者同士が一緒にいるより、お互いに独立したほうがうまくいくということ。
減らぬものなら金百両、死なぬものなら子は一人(へらぬものならかねひゃくりょう、しなぬものならこはひとり)
必要な物が必要な分だけあれば十分だということ。 もしも使っても減らないのであれば金は百両、死なないのであれば子どもは一人いればよいとの意から。 「死なぬものなら子は一人、減らぬものなら金百両」ともいう。
仏千人、神千人(ほとけせんにん、かみせんにん)
世の中には悪い人間もいるが、仏や神のようなよい人間もたくさんいるということ。
誉め手千人、悪口万人(ほめてせんにん、わるくちまんにん)
ほめる人が千人いれば、悪口を言う人は一万人いるということ。 世の中は褒める人よりもけなす人のほうが多いということ。 「誉め手」は「褒め手」とも書く。
未亡人(みぼうじん)
夫と死に別れたあと、再婚していない女性。後家。寡婦。
娘一人に婿八人(むすめひとりにむこはちにん)
一つの物事に対しての希望者が多くいること。 一人の娘に対して婿を希望する人が八人もいるとの意から。 「娘一人に婿三人」「娘一人に婿十人」ともいう。
無累の人(むるいのひと)
あらゆる物欲を超越し、何事にもわずらわされることのない人。「無累」はわずらわすものがない意。
世の中は年中三月常月夜、嬶十七俺二十、負わず借らずに子三人(よのなかはねんじゅうさんがつじょうつきよ、かかあじゅうしちおれはたち、おわずからずにこさんにん)
世の中は、いつも三月頃の温暖な気候で、夜は明るい月夜、妻は十七歳自分は二十歳、責任も借金もなく、子どもは三人持つ暮らしが望ましいということ。江戸時代の庶民のささやかな願望をいった言葉。
路傍の人(ろぼうのひと)
特に関わりのない人。 同じ道を通っているだけの人という意味から。
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