「関」を含む故事・ことわざ・慣用句
「関」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
一夫関に当たれば万夫も開くなし(いっぷかんにあたればばんぷもひらくなし)
地形がきわめて険しく、守備が固い場所のこと。 たった一人が関所を守っていれば、万人の兵が攻めても突破できないとの意から。
口には関所がない(くちにはせきしょがない)
人の口から出る言葉をさまたげる関所はない。だから何を言っても自由だというたとえ。
光陰に関守なし(こういんにせきもりなし)
月日がとどまることなく、過ぎていくことのたとえ。 「光」は日、「陰」は月、「関守」は関所の番人。 月日の流れをとめる番人などいないということ。
沽券に関わる(こけんにかかわる)
品位や体面にさしさわることをいう。「沽券」は、土地や家の売買契約の証文のこと。転じて、体面の意。
死活に関わる(しかつにかかわる)
生きるか死ぬかというほどに重大であること。
関ヶ原(せきがはら)
勝敗や運命が決まる大事な戦いや場面のたとえ。岐阜県南西端の地名で、ここで慶長五年(1600年)に石田三成らの西軍と徳川家康の東軍が天下を争って戦ったことから。
関の山(せきのやま)
物事がうまく進んだ場合でも、これ以上はできないという限度。せいぜい。
大軍に関所なし(たいぐんにせきしょなし)
大きな勢力にはかなわないということ。大軍に攻められたらそれをはばむ関所などないという意味から。
月日に関守なし(つきひにせきもりなし)
年月が過ぎるのがきわめて早いことのたとえ。「関守」は関所の番人のことで、月日が過ぎるのを止められる番人はいないということから。
亭主関白の位(ていしゅかんぱくのくらい)
家庭の中で夫が非常にいばっていること、また絶大な権威をもっていることのたとえ。 一家の主人が関白と同じ位にあるかのような権威をもっているとの意から。 「関白」は、昔、天皇を補佐した重職のこと。 「亭主関白」ともいう。
取らずの大関(とらずのおおぜき)
実際の実力を見せたこともないのに、偉そうに振る舞う人のたとえ。 実際に相撲をとって見せたことのない大関との意から。
藪医者の玄関(やぶいしゃのげんかん)
外見ばかり立派にして実質の伴わないことのたとえ。腕に自信のない医者ほど玄関を立派にするということから。
山師の玄関(やましのげんかん)
内容や実質がないのに見かけだけが立派なことのたとえ。「山師」は投機的な事業で大儲けをたくらむ人。その山師が人を信用させるために玄関を特に立派にすることから。