「声」を含む故事・ことわざ・慣用句
「声」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
相手見てからの喧嘩声(あいてみてからのけんかごえ)
相手が自分より弱そうだと判断すると、いきなり喧嘩を売る大声を出して威張り出すこと。
空き家で声嗄らす(あきやでこえからす)
努力しても報われないことのたとえ。空き家で大声で案内を求めても返事がないことから。
あの声で蜥蜴食らうか時鳥(あのこえでとかげくらうかほととぎす)
人や物事は、見かけでは判断できないということ。美しい声で鳴く時鳥が蜥蜴を食べることに驚いた、という意味で、江戸時代の俳人、宝井其角の句から。
一犬影に吠ゆれば百犬声に吠ゆ(いっけんかげにほゆればひゃっけんこえにほゆ)
一人がいいかげんなこと言い出すと、世間の多くの人がそれを真実として広めてしまうことのたとえ。 一匹の犬が何かの影を見て吠え出すと、辺りの百匹の犬がそれにつられて吠え出すとの意から。 「影に」は「形に」「虚を」、「百犬」は「千犬」「万犬」、「声に吠ゆ」は「実を伝う」「虚を伝う」「実に吠ゆる」などと多くの表現がある。
産声を上げる(うぶごえをあげる)
赤ん坊が生まれたときに初めて声を出すこと。 転じて、物事が新たに誕生すること。
お声が掛かる(おこえがかかる)
目上の人から招待されたり特別な計らいを受けたりすること。
蚊の鳴くような声(かのなくようなこえ)
蚊の羽音のように、とても小さくて弱々しい声のこと。
楽屋で声を嗄らす(がくやでこえをからす)
無駄な努力をするたとえ。また、いくら努力しても人に認められないことのたとえ。役者が楽屋で稽古をし過ぎて声を嗄らし、本番の舞台で声が出なくなることから。
黄色い声(きいろいこえ)
女性や子どもの甲高い声のこと。
君子は交わり絶ゆとも悪声を出さず(くんしはまじわりたゆともあくせいをださず)
徳のある人は人と絶交することがあっても相手の悪口は決して言わないということ。
声が潤む(こえがうるむ)
悲しくて声が震えて、涙声になること。
声が掛かる(こえがかかる)
勧誘されたり招待されたりすること。 また、目上の人から推薦されること。
声が潰れる(こえがつぶれる)
大きな声を出すなどして、声がかすれたり出なくなったりすること。
声が弾む(こえがはずむ)
元気でうきうきした声になること。
声なきに聴き、形なきに視る(こえなきにきき、かたちなきにみる)
声なくして人を呼ぶ(こえなくしてひとをよぶ)
声を落とす(こえをおとす)
声を小さくして話すこと。
声を限りに(こえをかぎりに)
出せる限りの大声を出すこと。
声を掛ける(こえをかける)
呼びかけたり話しかけたりすること。 また、なにかを一緒にするように誘うこと。
声を嗄らす(こえをからす)
何度も繰り返し叫んだり大声を出したりして、かすれ声になること。
声を曇らす(こえをくもらす)
心配そうな、または悲しそうな声の調子になること。
声を殺す(こえをころす)
他人に聞かれないように、小さい声で話すこと。
声を絞る(こえをしぼる)
出せる限りの大声をだすこと。
声を揃える(こえをそろえる)
みなが同じ内容のことを言うこと。
声を立てる(こえをたてる)
声をだすこと。声を発すること。
声を大にする(こえをだいにする)
大きな声で言うこと。また、自分の考えや気持ちなどを強く主張すること。
声を作る(こえをつくる)
普段と違う声をわざと出すこと。
声を呑む(こえをのむ)
極度の驚き、緊張、感動などによって、声を出すことができなくなること。
声を潜める(こえをひそめる)
他人に聞こえないように、小さな声で話すこと。
声を振り絞る(こえをふりしぼる)
出せる限りの大声をだすこと。
呱呱の声を上げる(ここのこえをあげる)
赤ん坊が生まれること。 また、物事が新たに誕生すること。 「呱呱」は、赤ん坊の泣き声。
呱々の声を上げる(ここのこえをあげる)
赤ん坊が生まれること。 また、物事が新たに誕生すること。 「呱呱」は、赤ん坊の泣き声。
雀の千声鶴の一声(すずめのせんこえつるのひとこえ)
つまらない者がいろいろ言うよりも、すぐれた者の一声のほうが勝っているというたとえ。「鶴の一声」だけでも使われる。
声涙、倶に下る(せいるい、ともにくだる)
感情を抑えきれず、涙を流しながら語るさま。
大声は里耳に入らず(たいせいはりじにいらず)
高尚な理論は俗人にはなかなか理解されにくいということ。 「大声」は高尚な音楽、「里耳」は俗人の耳のこと。 高尚な音楽は俗人にはわからないとの意から。
民の声は神の声(たみのこえはかみのこえ)
民衆の言うことは真理であり、神の言葉に等しい。為政者は世論に耳を傾けるべきであるということ。イギリスの神学者アルクインの書簡にある言葉。
鶴九皐に鳴き、声天に聞こゆ(つるきゅうこうになき、こえてんにきこゆ)
すぐれた人物は、どんな所にいても、その名声は世間に知れ渡るというたとえ。「九皐」は奥深い沢の意で、鶴がどんなに深い谷で鳴いても、その鳴き声は天に届くということから。
鶴の一声(つるのひとこえ)
権威者・有力者の一言が多くの人の議論や意見をおさえつけること。
問い声よければいらえ声よい(といごえよければいらえごえよい)
こちらの出方しだいで、相手の態度も変わるというたとえ。聞き方が良ければ相手の答え方も良いということ。
生の声(なまのこえ)
発言する場のない人々の率直な意見や感想のこと。
鼻声を出す(はなごえをだす)
女性が男性に甘えた声を出すこと。
民衆の声は神の声(みんしゅうのこえはかみのこえ)
呼び声が高い(よびごえがたかい)
有力な候補者として噂されること。評判が高いこと。