「礼儀」に関連する故事・ことわざ・慣用句 — 89 件
「礼儀」に関連する故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。全89件を五十音順に掲載しています。
ことわざ一覧(五十音順)
足を向けて寝られない(あしをむけてねられない)
恩を受けた人に対する尊敬や感謝の気持ちを、強く忘れずにいることのたとえ。 恩人に対して足を向けることは、失礼に当たるということから。
頭が低い(あたまがひくい)
人に対する態度が、謙虚で丁寧であるさま。
頭を下げる(あたまをさげる)
謝ること。お辞儀をすること。また、感服すること。尊敬すること。
当たりがいい(あたりがいい)
人と接する態度がよく、相手にいい印象をあたえること。
威儀を正す(いぎをただす)
身なりを整えて、作法にかなった振る舞いをすること。
行く行くの長居り(いくいくのながおり)
「もう帰る、もう帰る」と言いながら、なかなか帰らずいつまでも話し込んで長居をすること。
石に裃(いしにかみしも)
硬い石に裃を着せたように、堅苦しい人のたとえ。また、そういう様子のこと。「裃」は江戸時代の武士の礼服。
衣食足りて礼節を知る(いしょくたりてれいせつをしる)
人は生活にゆとりができて、初めて礼儀や節度をわきまえるようになるということ。 「衣食足りて栄辱を知る」「衣食足れば則ち栄辱を知る」ともいう。
居住まいを正す(いずまいをただす)
きちんと座り直す。座り方をあらためる。
衣紋を繕う(えもんをつくろう)
襟元をかき合わせて衣服の着崩れを整えること。 また、衣服に乱れがないように気を配ること。
襟を正す(えりをただす)
気持ちを引き締めて真剣に物事に対処すること。 服装の乱れを直し整えるとの意から。
遠慮は無沙汰(えんりょはぶさた)
遠慮もほどほどにしないと、かえって失礼になるということ。 先方に遠慮して訪問や連絡を控えすぎると、長期間付き合いが途絶えることとなり、かえって礼を欠くことになるとの意から。 「遠慮が無沙汰」ともいう。
枉駕(おうが)
相手の来訪を敬って言う言葉。「枉」は曲げる、「駕」は乗り物の意で、乗り物の方向を変えてわざわざ訪ねてくれるという意味から。
逢うた時に笠を脱げ(おうたときにかさをぬげ)
知り合いに会った時は、まず挨拶をしなさいということ。 礼儀の大切さを説いた教え。
置き酌失礼、持たぬが不調法(おきじゃくしつれい、もたぬがぶちょうほう)
膳に置いたままの杯へ酒を注ぐのは礼を欠くが、といって杯を手に取らずにいる側も心得が足りない、ということ。 「置き酌」は杯を置かせたまま注ぐこと、「不調法」は作法を知らないこと。注ぐ側と受ける側のどちらにも間の取り方があるのを言い立てた文句。
己に克ち、礼に復る(おのれにかち、れいにかえる)
理性と意思の力で欲望に打ち勝って、人として守るべき礼に従って行動すること。 「克己復礼」ともいう。
お目に掛かる(おめにかかる)
お会いする。また、目上の人から認められる。
お目に掛ける(おめにかける)
目上の人にお見せする。ご覧に入れる。
折り目正しい(おりめただしい)
礼儀正しい。行儀作法がきちんとしている。
温良恭倹譲(おんりょうきょうけんじょう)
角の立たない人当たり、飾り気のなさ、相手を立てる姿勢、身を慎む暮らし、そして先を譲る心。孔子が備えていたとされる五つのありようをまとめていう。 弟子の子貢が、師はこれによって自然と各国の政に迎え入れられたのだと語ったことばから。
絵事は素を後にす(かいじはそをのちにす)
絵は色を置いたのちに白を差してこそ、彩りが生きてくる。人もまず地となる中身を養い、そのうえで礼を身につけて形が整う。
敵の家でも口を濡らせ(かたきのいえでもくちをぬらせ)
たとえ敵の家でも出された食べ物には口をつけるのが礼儀だということ。つまり、いかなる場合も礼儀を守らなければならないということ。「口を濡らせ」は、少しだけでも飲食せよということ。本来は酒について言った言葉。
裃を着る(かみしもをきる)
礼儀正しさが、かえって堅苦しくなること。言動が堅苦しいさま。 「裃」は、江戸時代の武士の正装。
神は非礼を受けず(かみはひれいをうけず)
礼にはずれたことを願っても、神は聞き届けてはくれないということ。
借りる八合、済す一升(かりるはちごう、なすいっしょう)
人に物やお金を借りたら、少し多めに返すか、お礼を添えて返すのが常識であるということ。 「済す」は、返済すること。 八合借りたら、一升にして返すべきであるとの意から。
駕を枉げる(がをまげる)
身分の高い人がわざわざ訪れること。来訪した人を敬っていう言葉。 「駕」は高貴な人の乗り物の意から。
気の利いた化け物は引っ込む時分(きのきいたばけものはひっこむじぶん)
長居する客や、なかなか引退せずに長く地位を占めている人を皮肉って言う言葉。 気の利いた化け物は引き時を心得ているとの意から。 単に「化け物も引っ込む時分」ともいう。
客と白鷺は立ったが見事(きゃくとしらさぎはたったがみごと)
客は長居をしないで、早く帰るほうがよいということ。白鷺の美しい立ち姿に掛けていった言葉。
客の朝起き(きゃくのあさおき)
泊り客がその家の人より早く起きるのは、対応に困って迷惑するということ。 「客の朝起き宿の迷惑」ともいう。
久闊を叙する(きゅうかつをじょする)
無沙汰をわびる挨拶をすること。「久闊」は、久しく会わないことや便りをしないこと。「叙する」は、述べるという意。
義理が悪い(ぎりがわるい)
付き合い上、相手に対してしなければならないことをしていないため、体裁が悪いこと。
義理と褌、欠かされぬ(ぎりとふんどし、かかされぬ)
男が常に身につけている褌のように、世間に対する義理は欠くことのできない大事なものだということ。
義理張るより頬張れ(ぎりばるよりほおばれ)
義理を欠くまいと無理な付き合いをするより、自分の利益や暮らしを優先せよということ。
義理を立てる(ぎりをたてる)
受けた恩に対して、適切な見返りを与えること。
口が過ぎる(くちがすぎる)
相手に対して、言わなくてもいいことや失礼なことを言うことのたとえ。 「言葉が過ぎる」ともいう。
食ってすぐ寝ると牛になる(くってすぐねるとうしになる)
食べてすぐ横になる行儀の悪さを戒めることば。
犬馬の養い(けんばのやしない)
食べる物と住まいをあてがうだけの親の世話なら、飼っている生き物の世話と変わらない。 心が伴って初めて孝と呼べる、と説いたくだりから。
心安いは不和の基(こころやすいはふわのもと)
あまりに親しくなり過ぎると遠慮がなくなり、かえって仲違いしやすいということ。
腰が低い(こしがひくい)
他人に対する態度が控えめで丁寧であることのたとえ。
酒外れはせぬもの(さかはずれはせぬもの)
酒好きな人たちと一緒のときは、たとえ下戸でもほんの少しでも口をつけるものだということ。
酒戻しはせぬもの(さかもどしはせぬもの)
酒を勧められたり贈られたりしたら辞退せずに受け取るのが礼儀だということ。また、借りた酒や贈られた酒の返礼はかえって失礼になるということ。
簀を易う(さくをかう)
学徳にすぐれている人の死を敬っていう言葉。 「簀」は、寝台の上に敷くむしろ。 中国の孔子の弟子の曽子が、死の間際に大夫用の簀は自分には相応しくないとして質素な簀に変えさせたという故事から。 「易簀」ともいう。
三顧の礼(さんこのれい)
立場が上の人が礼を尽くして、すぐれた才能を持つ人を招くこと。 または、立場が上の人が立場が下の人に礼を尽くして、仕事を依頼すること。 「三顧」は三回訪問すること。 古代中国の三国時代、蜀の皇帝劉備が諸葛亮を迎え入れるために住居を三回訪問したという故事から。 単に「三顧」ともいう。
三尺下がって師の影を踏まず(さんじゃくさがってしのかげをふまず)
師のそばへ寄りすぎるのは、教えを受ける身の作法から外れる。 親しさに紛れて敬いが崩れぬよう、後ろへ退いて歩けと説く。
三拝九拝する(さんぱいきゅうはいする)
何度も頭を下げて頼み込んだり、敬意や感謝を表したりすること。
姿勢を正す(しせいをただす)
今までの態度ややり方などを反省して改めること。また、体の構え方を整えること。
親しき仲に垣をせよ(したしきなかにかきをせよ)
親しい間柄でも遠慮がなくなると不仲のもとになるので、節度を守れという戒めの言葉。 「思う仲には垣をせよ」「良い仲には垣をせよ」「睦まじき仲に垣をせよ」「近しき仲にも垣を結え」などともいう。
親しき仲にも礼儀あり(したしきなかにもれいぎあり)
気心が知れた相手ほど、言葉も振る舞いも省かれていく。省いた分だけ間柄はすり減るので、形は形として絶やさないでおく。
下手に出る(したてにでる)
へりくだった態度で相手に接すること。 「下に出る」ともいう。
下にも置かない(したにもおかない)
客などを非常に丁寧にもてなす様子。 下座につかせないとの意から。 「下へも置かない」ともいう。
知って問うは礼なり(しってとうはれいなり)
たとえ知っていることでも、専門家に意見を聞くのが礼儀だということ。
尚歯(しょうし)
年老いた人をたっとび、大切に扱うこと。 「尚」はとうとぶ、「歯」はよわい(年齢)の意。
猩猩能く言えども禽獣を離れず(しょうじょうよくいえどもきんじゅうをはなれず)
猩猩は人の言葉を操るというが、それでもけだものの列から抜け出せはしない。礼をわきまえずにいれば、いくら口が達者でも、その人と猩猩とを隔てるものは無い。
尻が長い(しりがながい)
他人の家を訪れて話し込んでなかなか帰らないこと。 「長尻」や「長っ尻」ともいう。
刺を通ずる(しをつうずる)
取り次ぎに自分の名を書いた札を差し出して、会ってもらいたいと願い出る。 初対面の相手に、まず何者であるかを告げて訪いを入れる形をさす。
辞譲の心は礼の端なり(じじょうのこころはれいのたんなり)
自分が退いて相手に先をゆずろうとする気持ちは、やがて礼というかたちに育っていく種であるということ。 人が生まれつき備えている四つの善い心の一つとして説かれる。
辞を低くする(じをひくくする)
敬意をもって丁寧な言葉で話すこと。
仁義を切る(じんぎをきる)
博徒や香具師などが行う独特の初対面の挨拶。転じて、交渉や相談などがうまくいくように事前に関係者などに一通りの挨拶をしておくこと。
頭が高い(ずがたかい)
上の立場の人に無礼な態度をとること。 礼をする時の頭の下げ方が足りないという意味から。
雪駄の裏に灸(せったのうらにきゅう)
長居をする客を早く帰らせるためのおまじない。 「草履に灸」ともいう。
倉廩実ちて礼節を知る(そうりんみちてれいせつをしる)
経済的に安定して初めて礼儀や節度を重んじるゆとりが生まれるというたとえ。「倉廩」は、穀物類を蓄える倉の意。米ぐらが一杯になって初めて礼節をわきまえる心が生まれるということから。
束脩(そくしゅう)
入門の時、師に贈る謝礼のこと。「脩」は干し肉の意。昔中国で、師に入門するときに束ねた干し肉を持参したことから。
態度が大きい(たいどがおおきい)
分を弁えない無礼な態度であること。横柄な態度であること。
立つより返事(たつよりへんじ)
人に呼ばれた時には、立つより先にまず返事をせよということ。
手を擦る(てをする)
両手を擦り合わせること。 謝罪や感謝などの気持ちを表す動作。
鳶も居ずまいから鷹に見える(とびもいずまいからたかにみえる)
どんな人間でも、立ち振る舞いをきちんとすれば、立派に見えるというたとえ。 見栄えのよくない鳶でも、振る舞い次第では鷹のように見えるとの意から。
道理百遍、義理一遍(どうりひゃっぺん、ぎりいっぺん)
ものの道理を百回聞かせるよりも、たった一度、義理を尽くした行いを見せるほうが、人の心を動かすことができるということ。
長居する鷺蟇目に遭う(ながいするさぎひきめにあう)
長く同じ場所に留まっている鷺は、目立つために人間に狙われ、蟇目の矢(矢の一種である鏑矢)で射られる。 長居は慎むべきであるという戒め。 「長居する鷺汁になる」ともいう。
長居は恐れ(ながいはおそれ)
他人の家に長く居るのはよくないということ。
長居は無用(ながいはむよう)
その場に長く居るのはよくないので、早々に引き上げたほうがよいということ。
七重の膝を八重に折る(ななえのひざをやえにおる)
この上ないほど丁寧な態度で、頼みごとをしたり詫びたりする様子。 実際には二重にしか折れない膝を、七重にも八重にも折りたいほどの気持ちだということ。
盗人にも仁義(ぬすびとにもじんぎ)
盗人の世界にも仁義や礼儀があるということ。
鳩に三枝の礼あり、烏に反哺の孝あり(はとにさんしのれいあり、からすにはんぽのこうあり)
巣立つ前の鳥でさえ、育ててくれた相手への向き合い方を心得ている。 まして人が、親に対する筋目をないがしろにしてよいはずがない。
腹立てるより義理立てよ(はらたてるよりぎりたてよ)
腹の立つことがあっても、我慢して義理を大切にしたほうが自分のためになるということ。
馬鹿の大食い(ばかのおおぐい)
愚か者にかぎって大食をするということ。また、食事の作法をわきまえないことを非難していう言葉。 「阿保の大食い」ともいう。
馬鹿の三杯汁(ばかのさんばいじる)
汁を何杯もお代わりして恥じない、行儀知らずをそしっていう言葉。また、思慮の足りない者ほど人一倍食べたがるということ。 汁の替えは二杯までがたしなみで、三杯目に手を出すのは分別のない者のすることだ、という意から。 「阿呆の三杯汁」ともいう。
膝を正す(ひざをただす)
正しい姿勢で座ること。 または、改まった態度をとること。
三つ指、目八分(みつゆび、めはちぶ)
座って礼をするときは親指から中指までの三本を畳につき、器を運ぶときは目の高さの八分ほどのところで両手にささげ持つ。 「目八分」とはこの八分目の高さのことで、二つ合わせて行き届いた礼儀作法そのものを指す言葉。
門に入らば笠を脱げ(もんにいらばかさをぬげ)
どんな場でも礼を欠いてはいけない。転じて、挨拶は後回しにするものではないということ。 よその家を訪ねたら、門をくぐったところで笠を取り、声をかけるのが作法であったことによる。
湯の辞儀は水になる(ゆのじぎはみずになる)
遠慮もほどほどにしないと、かえって失礼になるということ。 「辞儀」は遠慮のこと。 湯を勧められた時、遠慮してぐずぐずしていると、湯が冷めて水になることから。
礼儀も事による(れいぎもことによる)
礼儀作法を守ってさえいればいいというものではなく、事と場合によっては、礼儀が二の次になることもあるということ。
礼に始まり、乱に終わる(れいにはじまり、らんにおわる)
酒宴は始まりこそ礼儀正しくとも、宴の終わるころには礼儀も何もなく乱れるものだということ。
礼は急げ(れいはいそげ)
出来るだけ早くお礼をしたほうが、感謝の気持ちが相手によく伝わるということ。
礼は往来を尚ぶ(れいはおうらいをとうとぶ)
受け取ったものには、こちらからも差し出す。片側からばかり寄せられて、返す手が動かないままでは、間柄が痩せていく。
礼は宜しきに随うべし、令は俗に従うべし(れいはよろしきにしたがうべし、れいはぞくにしたがうべし)
決まった形式がある礼儀も、時に応じて変えてもよい。また、法令はその土地の風俗に合うように定めるのがよいということ。
礼も過ぎれば無礼になる(れいもすぎればぶれいになる)
作法を重ねすぎると、受ける側はかしこまらされて居心地を悪くする。敬うつもりの振る舞いが、逆に相手を遠ざけてしまう。
礼煩わしければ則ち乱る(れいわずらわしければすなわちみだる)
作法を細かく積み上げすぎると、誰も守りきれなくなって形のほうが崩れる。決まりごとは手の届く範囲に収まっていてこそ生きる。
礼を失する(れいをしっする)
礼儀を欠いた態度をとること。
若木の下で笠を脱げ(わかぎのしたでかさをぬげ)
若木が将来どんな大木に育つのかわからないように、若者も将来どんなに偉くなるかわからないので、ばかにしないで敬意を表して接すべきだということ。
