禍福は糾える縄の如しについて

言葉 | 禍福は糾える縄の如し |
---|---|
読み方 | かふくはあざなえるなわのごとし |
意味 | わざわいと幸福は、より合わせた縄のように表裏一体を成しているということ。「糾う」とは縄をより合わせること。 |
出典 | 『史記』 |
類句 | 塞翁が馬(さいおうがうま) |
沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり(しずむせあればうかぶせあり) |
使用されている漢字
「禍」を含むことわざ
口は禍の門(くちはわざわいのもん)
うっかり言った言葉が災いを招くこともあるので、言葉は慎むべきだという戒め。「門」は「かど」とも読む。「口は災いの元」ともいう。
舌は禍の根(したはわざわいのね)
言葉はわざわいを招くもとであるから、言葉は慎むべきであるというたとえ。
病は口より入り、禍は口より出ず(やまいはくちよりいり、わざわいはくちよりいず)
病気は飲食物と共に体の中に入り込み、禍は口から出る言葉によって引き起こされる。口は慎まなければいけないという戒めのことば。
禍は口から(わざわいはくちから)
口から出た言葉で思わぬ災いを招くことがあるから、口は慎まなければならないという戒め。
禍も三年経てば用に立つ(わざわいもさんねんたてばようにたつ)
時が経てば、災いが幸いに転じることもある。どんなものでも、役に立たないものはないというたとえ。
禍を転じて福となす(わざわいをてんじてふくとなす)
自分の身にふりかかった災難を上手く利用して、結果的に自分の有利になるように取り計らうこと。
「福」を含むことわざ
余り茶に福あり(あまりちゃにふくあり)
余っている物の中にも、思いがけずよいものがあるということ。
余り物には福がある(あまりものにはふくがある)
最後まで残っている物の中には、思いがけずよいものがあるということ。
愚か者に福あり(おろかものにふくあり)
愚か者は欲も野心もないので、人に恨まれたり憎まれたりすることもなく、平穏無事で幸福な人生を送ることができるということ。
残り物には福がある(のこりものにはふくがある)
最後まで残っている物の中には、意外によいものがあるということ。
禍を転じて福となす(わざわいをてんじてふくとなす)
自分の身にふりかかった災難を上手く利用して、結果的に自分の有利になるように取り計らうこと。
笑う門には福来る(わらうかどにはふくきたる)
いつも明るくにこにこしている人の所には、自然に幸福が訪れてくるということ。
「糾」を含むことわざ
禍福は糾える縄の如し(かふくはあざなえるなわのごとし)
「縄」を含むことわざ
お縄になる(おなわになる)
犯人がつかまること。 昔、捕らえた罪人を縄でしばったことから。
赤縄を結ぶ(せきじょうをむすぶ)
夫婦の関係になることを約束すること。夫婦の縁を結ぶこと。
泥棒を捕らえて縄を綯う(どろぼうをとらえてなわをなう)
物事が起きたり直前に迫ったりしてから、慌てて準備することのたとえ。 泥棒を捕まえてから、泥棒を縛るための縄の準備を始めるとの意から。 「泥縄」「泥棒を見て縄を綯う」ともいう。
縄に掛かる(なわにかかる)
犯人がつかまること。 昔、捕らえた罪人を縄でしばったことから。
縄目の恥(なわめのはじ)
罪人として縄で縛られる恥のこと。
縄目の恥を受ける(なわめのはじをうける)
犯罪者として世間から軽蔑され、辱めを受けること。 罪人として縄で縛られるとの意から。
「如」を含むことわざ
雨、車軸の如し(あめ、しゃじくのごとし)
大粒の雨がはげしく降るさま。雨脚を車軸に見立てていうことから。
危うきこと虎の尾を踏むが如し(あやうきこととらのおをふむがごとし)
非常に危険なことをすることのたとえ。
危うきこと累卵の如し(あやうきことるいらんのごとし)
きわめて不安定で危険な状態のたとえ。「累卵」は積み重ねた卵のことで、いつくずれるかわからないという意から。
蟻の甘きにつくが如し(ありのあまきにつくがごとし)
蟻が甘いものに群がるように、利益のある所に人が群がることのたとえ。
如何物食い(いかものぐい)
世間一般の人とは違う趣味・嗜好を持つこと。また、その人。 「如何物」は「いかさまもの」の略。 普通の人が嫌がって食べないような物を好んで食べるという意から。
如何せん(いかんせん)
残念ながら、いい方法がない。どうしようもない。