株を守りて兎を待つとは

言葉 | 株を守りて兎を待つ |
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読み方 | かぶをまもりてうさぎをまつ |
意味 | 古い習慣や過去の偶然の成功にこだわり、進歩や向上がないことのたとえ。
中国・宋の農民が農作業をしていると、兎が木の切り株にぶつかって死んだ。農民は労せず兎を手に入れることができたその経験以来、農作業をせずに毎日切り株を見張っていたという故事から。 「守株」ともいう。 |
出典 | 『韓非子』 |
異形 | 株を守りて兎を待つ(くいぜかぶをまもりてうさぎをまつ) |
守株(しゅしゅ) |
使用されている漢字
「株」を含むことわざ
お株を奪う(おかぶをうばう)
人が得意とすることをまねて、その人以上にうまくやること。「お株」は得意とするわざの意。
株が上がる(かぶがあがる)
その人に対する人気や評価が高くなること。 「株を上げる」ともいう。
株を守りて兎を待つ(かぶをまもりてうさぎをまつ)
「守」を含むことわざ
祈らずとても神や守らん(いのらずとてもかみやまもらん)
行いが正しく慎み深ければ、ことさら神に祈らなくても自然に神の加護があるものだということ。 菅原道真の作といわれる「心だに誠の道に叶いなば祈らずとても神や守らん」より出た言葉。
居留守を使う(いるすをつかう)
家にいるのに、不在のふりをする。
お留守になる(おるすになる)
他の事が気になって、すべき事に集中できないこと。
「兎」を含むことわざ
兎の罠に狐がかかる(うさぎのわなにきつねがかかる)
思いがけない幸運や収穫を得ることのたとえ。
兎も七日なぶれば噛みつく(うさぎもなぬかなぶればかみつく)
おとなしい人でも、たびたび辱めを受けるとついには怒るというたとえ。おとなしい兎でも七日もいじめられればついには噛みつくというたとえ。
兎を見て犬を呼ぶ(うさぎをみていぬをよぶ)
事を見極めてから対策をしても遅くないということ。 また、一見手遅れに見えても、対策次第で間に合うこともあるので、あきらめてはいけないということ。 兎を見つけてから猟犬を呼ぶという意味から。 また、兎を見つけてから猟犬を呼んでも遅すぎるとの意味で、手遅れのたとえとして用いられることもある。
兎の毛で突いたほど(うのけでついたほど)
きわめて小さいことのたとえ。 うさぎの細い毛の先で突いた程度との意から。
犬兎の争い(けんとのあらそい)
無益な争いをしている間に、第三者に利益を横取りされてることのたとえ。 犬が兎を追いかけている間に、両者とも力尽きて死んでしまった。 それを通りかかった農夫が自分の獲物として手にいれたという故事から。
狡兎死して走狗烹らる(こうとししてそうくにらる)
重宝されていたものも必要なくなれば捨てられることのたとえ。また、敵が滅びると有能な家臣も不要になり殺されてしまうことのたとえ。 「狡兎」はすばしこいうさぎ、「走狗」は猟犬のこと。 獲物である兎が死んでしまえば、猟犬は不要になり煮て食べられるとの意から。
「待」を含むことわざ
鮟鱇の待ち食い(あんこうのまちぐい)
働かずにじっと機会を待って、利益を得ようとすることのたとえ。鮟鱇は大口を開けて、小魚が口に入ってくるのを待ち受けていることから。
佚を以って労を待つ(いつをもってろうをまつ)
味方はゆっくりと休養し、相手の疲れるのを待って戦うということ。味方はじっくりと休養を取って力を蓄え、遠くから攻めてくる敵の疲れるのを待って迎え討つということ。「佚」は気ままにのんびりするという意。
運は寝て待て(うんはねてまて)
運は天が定めることだから、焦らず気長に待つほうがよいということ。
運を待つは死を待つに等し(うんをまつはしをまつにひとし)
努力せずに、ただ幸運を待っているのは、自らの死を待つように愚かなことだということ。
縁と浮き世は末を待て(えんとうきよはすえをまて)
良縁と好機は、自然に訪れるまで気長に待つのがよいということ。
果報は寝て待て(かほうはねてまて)
幸運は自然にやってくるものだから、焦らず気長に待つほうがよいということ。「果報」は、前世での行いの結果として現世で受ける報いのことで、本来は善悪どちらをも意味したが、しだいに幸運の意になった。
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