「た」で終わる故事・ことわざ・慣用句
「た」で終わる故事・ことわざ・慣用句 — 36 件
商い上手の仕入れ下手(あきないじょうずのしいれべた)
客に物を売るのはうまいが、仕入れがへたで儲からないということ。
医者上手にかかり下手(いしゃじょうずにかかりべた)
物事はうまく行うためには相手を信用しなければならないというたとえ。 どんな名医でも、患者が信頼して従わなければ病気を治すことは出来ないとの意から。
いずれ菖蒲か杜若(いずれあやめかかきつばた)
どちらもすぐれていて優劣をつけにくく、選択に迷うたとえ。菖蒲も杜若もよく似た美しい花で区別がむずかしいことから。
言わずと知れた(いわずとしれた)
説明する必要もなく。言うまでもなく。わかりきっている。
胡乱の沙汰(うろんのさた)
疑わしいうわさのこと。「胡乱」は疑わしい、「沙汰」は評判の意。
遠慮は無沙汰(えんりょはぶさた)
遠慮もほどほどにしないと、かえって失礼になるということ。 先方に遠慮して訪問や連絡を控えすぎると、長期間付き合いが途絶えることとなり、かえって礼を欠くことになるとの意から。 「遠慮が無沙汰」ともいう。
聞き上手の話し下手(ききじょうずのはなしべた)
人の話を上手に聞く人は、自分が人に話すのは下手だということ。
切った張った(きったはった)
切りつけたり叩いたりすること。転じて、暴力を振るうこと。 「張る」は平手で叩くこと。
口自慢の仕事下手(くちじまんのしごとべた)
口は達者だが、仕事はさっぱりできないこと。
毛色の変わった(けいろのかわった)
同じようなもの中で、様子や性質などが他とは異なっていること。
恋いたほど飽いた(こいたほどあいた)
恋が激しければ激しいほど、早く飽きてしまうということ。 恋というものは熱しやすくさめやすいということ。
紅灯の巷(こうとうのちまた)
花柳界、歓楽街のこと。「紅灯」は華やかな紅い灯火の意。
心につるる姿(こころにつるるすがた)
心のありさまは外見に現れるということ。 「つるる」は「連れる」、伴うという意味。 心が美しいと姿も美しくなり、心が醜いと姿も醜くなるとの意から。
言葉は国の手形(ことばはくにのてがた)
言葉のなまりは通行手形のように、その人の生まれ育った場所を示すということ。 「訛りは国の手形」「方言は国の手形」ともいう。
賽は投げられた(さいはなげられた)
事がもう始まったからには、覚悟を決めてやり抜くよりほかに道はないということ。ローマの武将カエサルが、法を破り軍を率いてルビコン川を渡る時に言ったといわれる言葉。
情張りは棒の下(じょうはりはぼうのした)
素直でいるほうが得であるということ。 強情を張る人は恨みを買って棒で打たれるということから。
好いたほど飽いた(すいたほどあいた)
初めはとても好きでたまらなかったが、その分だけ早く飽いて嫌になるということ。
袖の下(そでのした)
賄賂のこと。 人目につかないように、こっそり袖の下から贈るとの意から。
それ来た(それきた)
待ち構えていたものが来たり、物事が起こったりした時に発する言葉。
大漁の明日(たいりょうのあした)
良いことは、そうそう長続きしないということ。 大漁の次の日も大漁であるとは限らないとの意から。
地球は青かった(ちきゅうはあおかった)
1961年、ソ連の宇宙飛行士ユーリイ・ガガーリンが、宇宙から地球に帰還した後に語った言葉。
血の通った(ちのかよった)
事務的、形式的ではなく、人間らしさがあること。
手垢の付いた(てあかのついた)
物事の方法や言葉などが長い間繰り返し使われ続けて、新鮮味がないこと。 何度も使っていて手垢で汚れているということから。
似合い似合いの釜の蓋(にあいにあいのかまのふた)
どんなものにも、それぞれ似合いの相手があるというたとえ。
錦の御旗(にしきのみはた)
自らの主張や行為を正当化して、権威づけるもののたとえ。 「錦の御旗」は、官軍の旗で、金銀の色をした糸で赤地の旗に日と月を刺繍したもの。
話上手の聞き下手(はなしじょうずのききべた)
話が上手い人は自分の話に夢中になり、相手の話を聞くのが下手なことが多いということ。
花の下より鼻の下(はなのしたよりはなのした)
花を楽しむより、鼻の下にある口に食べさせることのほうが大事だということ。
引かれ者の小唄(ひかれもののこうた)
どうにもならずに切羽詰まった者が、負け惜しみで強がりを言い、平気なふりをすることのたとえ。「引かれ者」は、刑場へ連れて行かれる罪人のこと。引かれ者が平静を装い、強がりを見せて小唄を口ずさんだことから。
人の子の死んだより我が子の転けた(ひとのこのしんだよりわがこのこけた)
他人の子どもが死んだことよりも、自分の子が転んだことのほうが重要だということ。我が子の大事さのたとえ。また、自分の利益が一番大事ということのたとえ。
貧の盗みに恋の歌(ひんのぬすみにこいのうた)
人は必要に迫られれば、なんでもするというたとえ。 貧乏すれば盗みも働くし、恋をすれば歌を詠むとの意から。
弁慶に薙刀(べんけいになぎなた)
十分強いものがさらに強みをますことのたとえ。 何も持たなくても強い弁慶に、一番得意とする武器の薙刀を持たせることから。
持って生まれた(もってうまれた)
生まれつき備わっているさま。
病上手に死に下手(やまいじょうずにしにべた)
よく病気にかかる人は、自分の健康に気を遣い、長生きすることが多いということ。
寄らば大木の下(よらばおおきのした)
人を頼るなら、社会的に勢力がある人がよいというたとえ。 身を寄せるなら、大きな木の下が安全であることから。 「立ち寄らば大木の陰」「立ち寄らば大樹の陰」「寄らば大木の下」ともいう。
理屈上手の行い下手(りくつじょうずのおこないべた)
理屈を言うのは上手だが、いざ実践となるとさっぱりだめなこと。
破れ鍋に綴じ蓋(われなべにとじぶた)
どんな人にも、似合いの相手がいるというたとえ。また、似たもの同士が一緒になればうまくいくということ。 「綴じ蓋」は修理した蓋のこと。 割れた鍋にもふさわしい蓋があるという意味から。
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