「嘘・偽り」に関連する故事・ことわざ・慣用句一覧
「嘘・偽り」に関連する故事・ことわざ・慣用句の一覧です。
商人の嘘は神もお許し(あきんどのうそはかみもおゆるし)
商人が商売上の駆け引きで嘘をつくのは、神様もやむを得ないとお許しになるということ。
嘘から出た実(うそからでたまこと)
嘘として言ったことが、偶然事実となること。
嘘つきは泥棒の始まり(うそつきはどろぼうのはじまり)
平気で嘘をつくようになると、泥棒をするのも平気になるということ。
嘘で固める(うそでかためる)
嘘ばかりで話をまとめる。嘘ばかりで繕う。
嘘にも種が要る(うそにもたねがいる)
嘘をつくのにも、何か材料が必要である。何事にもそれ相応の準備が必要で、物事はそう簡単にはいかないということ。
嘘八百(うそはっぴゃく)
やたらに嘘をつくこと。また、まったくのでたらめであること。「八百」は数が多いことの意。
嘘も方便(うそもほうべん)
嘘も時と場合によっては、よい結果を得る手段として必要であるということ。仏教で衆生を真の教えに導くために、仏も嘘を用いたということから。
嘘をつくと閻魔様に舌を抜かれる(うそをつくとえんまさまにしたをぬかれる)
嘘をつくと、死んでから地獄の閻魔大王に悪い舌を抜かれる。だから嘘をついてはいけないと、子どもを戒めたことば。
嘘をつけ(うそをつけ)
相手が見えすいた嘘を言っていることをとがめる言葉。 「嘘を言え」ともいう。
英雄、人を欺く(えいゆう、ひとをあざむく)
英雄といわれるほどの人物は才知にすぐれているので、凡人が考えつかないような策略を用いて人を欺くということ。
大嘘はつくとも小嘘はつくな(おおうそはつくともこうそはつくな)
誰も信用しなような大きな嘘はついても害が少ないが、小さな嘘は真偽がわかりにくく、人が信じ込む恐れがあるので、ついてはいけないということ。
尾鰭が付く(おひれがつく)
話に誇張や嘘が付け加わって物事が大げさになることのたとえ。
巧詐は拙誠に如かず(こうさはせっせいにしかず)
巧みに偽りごまかすことは、たとえ拙くても誠意があるものには及ばないということ。
死ぬるばかりは真(しぬるばかりはまこと)
この世は嘘だらけだが、死だけは厳粛な事実だということ。
三味線を弾く(しゃみせんをひく)
相手の話に適当に合わせること。または、適当な嘘で話を誤魔化すこと。歌い手に合わせて三味線を演奏するという意味から。
食言(しょくげん)
前に言ったことと違うことを言ったり、したりすること。嘘をつくこと。 口から出した言葉をもう一度口に入れるという意味から。
千三つ(せんみつ)
土地や建物の売買や貸金の仲介などを行う人。 千の内、三つくらいしか成立しないとの意から。 または、嘘ばかりつく人。嘘つき。 千の内、三つくらいしか正しいことを言わないとの意から。
曽参、人を殺す(そうしん、ひとをころす)
嘘も繰り返して言われると、それを信じてしまうというたとえ。 「曽参」は親孝行で名高い孔子の弟子。 ある時、「曽参が人を殺した」との誤報を曽参の母に告げたが信じなかった。しかし、三人から同じ事を告げられた時、ついに曽参の母は織りかけの機をほうり投げ走り出したという故事から。
底が割れる(そこがわれる)
隠していた本音や嘘などが見破られること。
空を使う(そらをつかう)
知らない振りをすること。とぼけること。または、平気で嘘を言うこと。
譬えに嘘なし坊主に毛なし(たとえにうそなしぼうずにけなし)
昔から言い伝えられてきたたとえやことわざは、どれも真理であり嘘はないということ。
デマを飛ばす(でまをとばす)
根拠のない嘘や噂話などを言いふらすこと。
二枚舌を使う(にまいじたをつかう)
矛盾したことを言うこと。また、嘘をつくこと。
人の噓は我が嘘(ひとのうそはわがうそ)
人の受け売りで話をすると、もしその話が嘘だった時は、自分が嘘をついたことになる。人の話を簡単に受け売りするなということ。
人の空言は我が空言(ひとのそらごとはわがそらごと)
他人の話を受け売りすると、もしその話が嘘だった時は、自分が嘘をついたのと同じことになる。人の話を簡単に受け売りするなという戒めの言葉。「空言」は何の根拠もない噂のこと。
兵は詭道(へいはきどう)
戦争に勝つためには、正当な方法だけでなく、人を欺く方法も用いなければならないということ。「詭道」は正しくない方法のこと。
法螺と喇叭は大きく吹け(ほらとらっぱはおおきくふけ)
嘘をつくなら人が信じないような大ぼらを吹け。そういう嘘なら人も傷つけず、嘘だとわかっても腹も立たないということ。 「法螺」は、山伏が吹く法螺貝のことで、ここではでたらめの意。吹き鳴らす法螺貝と喇叭を調子よく並べた言葉。
真っ赤な嘘(まっかなうそ)
まったくの嘘。
鰐の空涙(わにのそらなみだ)
偽りの涙のたとえ。鰐は偽善の象徴とされ、悲しそうに見せかけて涙を流しながら生き物を食べるという伝説から。