「居」を含む故事・ことわざ・慣用句
「居」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
安に居て危を思う(あんにいてきをおもう)
平和の時でも、常に災難・危機に対する備えを忘れないようにすること。
行く行くの長居り(いくいくのながおり)
「もう帰る、もう帰る」と言いながら、なかなか帰らずいつまでも話し込んで長居をすること。
居住まいを正す(いずまいをただす)
きちんと座り直す。座り方をあらためる。
居候、三杯目にはそっと出し(いそうろう、さんばいめにはそっとだし)
他人の家に世話になっている者は、食事の時も遠慮がちに三杯目のお代わりをするということ。居候の肩身のせまさを詠んだ川柳から。
居候の三杯目(いそうろうのさんばいめ)
他人の家に世話になっている者は、食事の時も遠慮がちに三杯目のお代わりをするということ。居候の肩身のせまさを詠んだ川柳から。
居ても立っても居られない(いてもたってもいられない)
不安なことや嬉しいことがあり、心がそわそわして落ち着かないさま。
居ない者貧乏(いないものびんぼう)
その場に居合わせない者は、分け前をもらえなかったり、自分のうわさ話をされたりして、いろいろと損をするということ。
居仏が立ち仏を使う(いぼとけがたちぼとけをつかう)
座っている者が、立っている者に用事を頼むたとえ。「居仏」は、座像の仏のこと。
居留守を使う(いるすをつかう)
家にいるのに、不在のふりをする。
男は敷居を跨げば七人の敵あり(おとこはしきいをまたげばしちにんのてきあり)
男が世の中に出て活動するようになると、多くの競争相手や敵に出会うということのたとえ。 男が敷居を跨いで外に出れば七人の敵がすでに待ち構えているとの意から。 「敷居を跨げば七人の敵あり」「男子家を出ずれば七人の敵あり」ともいう。
鬼の居ぬ間に洗濯(おにのいぬまにせんたく)
怖い人や気兼ねする人がいない間にのびのびと寛ぐこと。「洗濯」は命の洗濯の意で気晴らしのこと。
陰に居て枝を折る(かげにいてえだをおる)
恩を受けた人にひどいことをするたとえ。 木陰で涼んでいた者がその木の枝を折ることから。また、恩人の見ていない所で恩人の家の木の枝を折ることから。
歌人は居ながらにして名所を知る(かじんはいながらにしてめいしょをしる)
歌人は古歌や歌枕の研究によって、実際にその場所に行ったことはなくても、名所について詳しいということ。
奇貨、居くべし(きか、おくべし)
絶好の機会は、逃さずうまく利用せよということ。 秦の国の相となった呂不韋がまだ若くて商人だった頃、趙の人質となっていた太子の子、子楚を助けて将来うまく利用しようと「此れ奇貨居くべし」と言った故事にもとづく。 「奇貨」は珍しい品物、「居く」は蓄えるの意。
居は気を移す(きょはきをうつす)
住む場所や地位によって、人の性格や考え方は変わるということ。
愚者の百行より知者の居眠り(ぐしゃのひゃっこうよりちしゃのいねむり)
愚か者の数々の行いは、優れた人の居眠りにも及ばないということ。転じて、つまらないものが数多くあるより、よいものが少しあるほうがいいというたとえ。
敷居が高い(しきいがたかい)
不義理などがあって相手の家に行きにくくなることのたとえ。
敷居を跨ぐ(しきいをまたぐ)
家の中に入ること。または、家に出入りすること。
敷居を跨げば七人の敵あり(しきいをまたげばしちにんのてきあり)
男が世の中に出て活動するようになると、多くの競争相手や敵に出会うということのたとえ。 男が敷居を跨いで外に出れば七人の敵がすでに待ち構えているとの意から。 「敷居を跨げば七人の敵あり」「男子家を出ずれば七人の敵あり」ともいう。
芝居掛かる(しばいがかる)
振る舞いが芝居をしているかのように大げさになること。
芝居は一日の早学問(しばいはいちにちのはやがくもん)
芝居は歴史上の事柄や物事の道理を学ぶことができるので、無学な人でも手っ取り早く知識を得ることができるということ。 「芝居は無筆の早学問」ともいう。
芝居は無筆の早学問(しばいはむひつのはやがくもん)
芝居は歴史上の事柄や物事の道理を学ぶことができるので、無学な人でも手っ取り早く知識を得ることができるということ。 「芝居は無筆の早学問」ともいう。
芝居を打つ(しばいをうつ)
作り事を言ったり、見せたりして人を騙そうとすること。
小人閑居して不善をなす(しょうじんかんきょしてふぜんをなす)
小人物は暇を持て余すと、とかくろくでもないことをするということ。「小人」は君子に対する言葉で、人徳や教養のない卑しい者の意。「閑居」は本来「間居」と書き、暇でのんびり暮らすこと。
立ち仏が居仏を使う(たちぼとけがいぼとけをつかう)
立っている者が、座っている者に用事を頼むたとえ。自分で出来ることを無精して人にさせるたとえ。「居仏」は、座像の仏のこと。
治に居て乱を忘れず(ちにいてらんをわすれず)
平和な時でも万一の事を考えて準備を怠るなということ。
鳶も居ずまいから鷹に見える(とびもいずまいからたかにみえる)
どんな人間でも、立ち振る舞いをきちんとすれば、立派に見えるというたとえ。 見栄えのよくない鳶でも、振る舞い次第では鷹のように見えるとの意から。
長居は恐れ(ながいはおそれ)
他人の家に長く居るのはよくないということ。
長居は無用(ながいはむよう)
その場に長く居るのはよくないので、早々に引き上げたほうがよいということ。
はやる芝居は外題から(はやるしばいはげだいから)
内容も大切だが、まずは見た目が良くなければならないということ。 人々の話題になるような芝居は、題名からして人をひきつけるものであるとの意から。
一芝居打つ(ひとしばいうつ)
作り事を言ったり、見せたりして人を騙そうとすること。
虫の居所が悪い(むしのいどころがわるい)
機嫌が悪くて怒りやすくなっていることのたとえ。
孟母の三居(もうぼのさんきょ)
子どもの教育には良い環境を選ぶことが大切だという教え。 孟子は幼い頃墓地の近くに住んでいたが、孟子が葬式の真似をして遊ぶので母は市場の近くに居を移した。すると孟子は売買の真似をはじめたので、今度は学校のそばに転居した。すると礼儀作法を真似るようになったので教育に最適な場所として安住したという故事から。 「三遷の教え」「孟母の三遷」「孟母の三居」「孟母三遷」などともいう。
楽隠居楽に苦しむ(らくいんきょらくにくるしむ)
楽隠居は何もすることがないので、かえって苦痛を感じるものである。気楽な暮らしも、毎日では暇を持て余してしまうというたとえ。