「恋愛」に関連する故事・ことわざ・慣用句一覧
「恋愛」に関連する故事・ことわざ・慣用句の一覧です。
相惚れ自惚れ片惚れ岡惚れ(あいぼれうぬぼれかたぼれおかぼれ)
両思いの相惚れ、ひとりよがりの自惚れ、片思いの片惚れ、ひそかに恋い慕う岡惚れ、と恋愛の言葉を並べたもの。
秋の鹿は笛に寄る(あきのしかはふえによる)
恋のために身を滅ぼすことのたとえ。また、弱みにつけこまれて危険な目に遭うことのたとえ。秋の発情期、雌鹿の鳴き声に似た笛に雄鹿がおびき寄せられて、人間に捕らえられることから。
徒の悋気(あだのりんき)
自分とは何のかかわりもない他人の恋を妬みやきもちを焼くこと。「徒」は無駄、「悋気」は嫉妬の意。
痘痕も靨(あばたもえくぼ)
ひいき目で見ると、相手の欠点も長所に見えるということのたとえ。恋する者にとっては、相手のあばたも、かわいいえくぼに見えるというということから。
浮き名を流す(うきなをながす)
恋愛や情事などの噂が世間に注目される。
お医者様でも草津の湯でも惚れた病は治りゃせぬ(おいしゃさまでもくさつのゆでもほれたやまいはなおりゃせぬ)
恋の病は、医者の出す薬や温泉でも治せないというたとえ。 「草津」は「有馬」ともいう。
老いらくの恋(おいらくのこい)
年老いてからの恋愛。「老いらく」は年をとること。
思い面瘡、思われ面皰(おもいおもくさ、おもわれにきび)
人に恋したり、誰かに思いを寄せられたりすると、にきびができるということ。「面瘡」は、にきびの意。
思いを寄せる(おもいをよせる)
何かに心を惹かれること。 また、特定の人を恋い慕うこと。
思うに別れて思わぬに添う(おもうにわかれておもわぬにそう)
思い焦がれた相手とは結ばれず、好きではない相手と結婚すること。人の縁や運命は、思い通りにならないということ。
及ばぬ鯉の滝登り(およばぬこいのたきのぼり)
どんなに頑張ってもとうてい不可能なことのたとえ。また、いくら望んでも見込みのない恋のたとえ。「及ばぬ恋」と「鯉の滝登り」をかけていった言葉。
恋いたほど飽いた(こいたほどあいた)
恋が激しければ激しいほど、早く飽きてしまうということ。 恋というものは熱しやすくさめやすいということ。
恋に師匠なし(こいにししょうなし)
恋というものは人から教えられなくても、年ごろになれば自然に覚えるものだということ。
恋に上下の隔てなし(こいにじょうげのへだてなし)
恋愛感情を抱くのに、身分や地位などの上下は関係ないということ。
恋の遺恨と食べ物の遺恨は恐ろしい(こいのいこんとたべもののいこんはおそろしい)
恋愛の恨みと食べ物の恨みは、根深く恐ろしいということ。
恋の道には女がさかしい(こいのみちにはおんながさかしい)
恋に関しては、女は男が足元にも及ばないほど知恵がはたらくということ。「さかしい」は賢い意。
恋の病に薬なし(こいのやまいにくすりなし)
恋わずらいは病気ではないから治す薬はないということ。
恋の山には孔子の倒れ(こいのやまにはくじのたおれ)
どんなにすぐれた人でも、色恋のこととなると思慮分別を失い、間違いを犯してしまうというたとえ。「孔子」は孔子(こうし)の呉音読み。
恋の闇(こいのやみ)
恋をしたことによって、まるで闇の中に迷いこんだかのように思慮分別がつかなくなることのたとえ。 「恋の闇路」「恋路の闇」ともいう。
恋は曲者(こいはくせもの)
恋は理性を失わせるから、恋をした人は常識では考えられないような、とんでもないことをするおそれがあるということ。
恋は思案の外(こいはしあんのほか)
恋愛は理性を失わせため、常識や理屈で理解できるものではないということ。 「恋」は「色」、「思案」は「心」ともいう。
恋は仕勝ち(こいはしがち)
恋は、周りの事情など考えずに、積極的に自分から仕掛けたほうがうまくいくということ。
恋は盲目(こいはもうもく)
恋をすると、人は理性を失い、他の事が見えなくなるということ。
四百四病の外(しひゃくしびょうのほか)
恋わずらいのこと。「四百四病」は人間のかかるあらゆる病気のことで、それ以外の病という意味から。
好いた水仙好かれた柳(すいたすいせんすかれたやなぎ)
お互いに好き合った男女を水仙と柳になぞらえたもの。
好いた同士は泣いても連れる(すいたどうしはないてもつれる)
お互いに好き合った男女は、辛さに泣きながらでも離れず連れ添うものだということ。
血道を上げる(ちみちをあげる)
恋愛や道楽に夢中になって、分別を失う。のぼせあがる。
手鍋提げても(てなべさげても)
好きな男と夫婦になれるなら、どんな苦労もいとわないということ。
とかく浮世は色と酒(とかくうきよはいろとさけ)
なんといってもこの世の楽しみは、色恋と酒であるということ。
とめてとまらぬ恋の道(とめてとまらぬこいのみち)
人の忠告や理性などで止められないのが恋というものだ、ということ。
人の初事は咎めぬもの(ひとのういごとはとがめぬもの)
初恋に悩む人間の言葉は、たとえ誤りがあっても、咎めたりしないものだということ。「初言」は初めて言う言葉。転じて、初めて恋人に語りかける言葉。
貧の盗みに恋の歌(ひんのぬすみにこいのうた)
人は必要に迫られれば、なんでもするというたとえ。 貧乏すれば盗みも働くし、恋をすれば歌を詠むとの意から。
文は遣りたし書く手は持たず(ふみはやりたしかくてはもたず)
恋文を書いて送りたいが文字が書けない、また代筆を頼むのも恥ずかしいと思い悩む心情をいう言葉。 「文は遣りたし書く手は持たぬ」ともいう。
惚れた病に薬なし(ほれたやまいにくすりなし)
恋わずらいは、治す薬もなく、どうすることもできないということ。
身を焦がす(みをこがす)
恋慕の情に苦しむこと。恋焦がれること。
虫が付く(むしがつく)
未婚の女性に好ましくない恋人ができること。
胸を焦がす(むねをこがす)
恋慕の情に苦しむこと。特に、異性に恋焦がれること。
面面の楊貴妃(めんめんのようきひ)
人は自分の妻や恋人を楊貴妃のように美しいと思っているということ。 人それぞれ好みがあり、好きになると欠点も目につかず楊貴妃のような美人に見えるとの意から。 「面面」は、おのおのの意。 「面面楊貴妃」ともいう。
落花情あれども流水意なし(らっかじょうあれどもりゅうすいいなし)
一方には恋しく思う気持ちがあるのに、相手に思いが通じないことのたとえ。 散る花は流れる水を慕うが、川はそしらぬ顔で流れていくことから。
悋気は恋の命(りんきはこいのいのち)
やきもちを焼くのは、恋をしている証拠で焼かれなくなったらお終いだということ。