「お金」に関連する故事・ことわざ・慣用句 — 200 件
「お金」に関連する故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。全200件を五十音順に掲載しています。
ことわざ一覧(五十音順)
挨拶より円札(あいさつよりえんさつ)
お礼の言葉より、金銭をもらうほうがありがたいということ。「拶」と「札」を語呂合わせにしたことば。
愛想づかしも金から起きる(あいそづかしもかねからおきる)
女が男につれなくするようになるのは、たいてい懐が寂しくなってからのこと。情が薄れたせいで金が続かないのではなく、金が尽きたせいで情が薄れるという順序をいう。
会えば五厘の損がゆく(あえばごりんのそんがゆく)
人との交際は何かと出費があり損をするということ。知人に会うと、それだけで五厘(一銭の半分)の損をするとの意から。
商いは本にあり(あきないはもとにあり)
商売の成功・失敗は、元手に左右されるということ。
悪銭身に付かず(あくせんみにつかず)
不当な手段で得た金は大切にしないから、とかくつまらないことに使ってしまい残らないものだということ。
顎が干上がる(あごがひあがる)
収入がなくなり生活に困るようす。
足が出る(あしがでる)
予算よりも支出が多くなる。赤字になる。
足を出す(あしをだす)
予算以上使って赤字になること。
悪貨は良貨を駆逐する(あっかはりょうかをくちくする)
質の異なる貨幣が同一の価値を持って流通している場合、良質の貨幣は貯蔵・溶解などで市場から姿を消し、悪貨のみが流通するようになるという「グレシャムの法則」のこと。グレシャムは16世紀のイギリスの財政家。
有って地獄、無くて極楽(あってじごく、なくてごくらく)
金や子どもは、持てば持ったで苦労や心配が増えるため、ないほうがかえって気楽であるということ。
あっても苦労、なくても苦労(あってもくろう、なくてもくろう)
金と子どもは、あればあったで苦労するし、なければないで苦労するということ。
後腹が病める(あとばらがやめる)
物事が終わったあとにも、出費がかさんだり、障害が生じたりして苦しむこと。 「後腹」は産後の腹痛のこと。 物事が落ち着いた後の出費や障害を、産後の腹痛にたとえた言葉。
阿堵物(あとぶつ)
金銭のこと。「阿堵」は「この」の意。中国、晋の王衍が金銭を忌んで「この物」と呼んだという故事から。
穴が開く(あながあく)
商売で損失が生じること。また、必要な人員が欠けたり予定がなくなったりすること。
穴をあける(あなをあける)
金を使い込んだり、損失を生じさせたりすること。 また、物事が予定通り進まず空白の状態にしてしまうこと。
穴を埋める(あなをうめる)
欠損を補う。特に、金銭や人員を補充すること。
阿弥陀の光も金次第(あみだのひかりもかねしだい)
金の力は絶大だというたとえ。 阿弥陀仏の御利益も供える金の多少に影響されるということから。 「阿弥陀の光も銭次第」「阿弥陀も銭で光る」ともいう。
有り金をはたく(ありがねをはたく)
持っている金を全部出すこと。
ありそうでないのが金(ありそうでないのがかね)
人の内情は外見からではわからない。ありそうに見えても、意外にないのが金だということ。
ある手からこぼれる(あるてからこぼれる)
たくさん抱えている側からは、意図しなくても外へ落ちていく。施すつもりがなくとも、近くにいる者はその分け前にあずかる。
ある時払いの催促なし(あるときばらいのさいそくなし)
金の都合がついた時に返せばいい、催促は一切しないという寛大な借金の返済条件をいう言葉。
あるところにはあるもの(あるところにはあるもの)
世間の多くの人は金で苦労するものだが、一方で金持ちは有り余るほどの金を持っているということ。
案じてたもるより銭たもれ(あんじてたもるよりぜにたもれ)
心配して下さるより銭を下さいということ。口だけで心配してくれても、実質が伴わなければ役に立たない。心配するより銭をくれ、ということをおもしろい語呂合わせで言った言葉。「たもる」は「賜わる」が転じた言葉。
家売れば釘の価(いえうればくぎのあたい)
どんなに高価な家でも、売るときには釘の値段ほどの価値しか残らないということ。
医者が取るか坊主が取るか(いしゃがとるかぼうずがとるか)
生死の境にいるような重病人のこと。生きているうちは医者が金を取り、死んでしまえば僧侶が金を取るということから。また、所詮あの世に金は持っていけないと守銭奴を皮肉ることば。
衣食足りて礼節を知る(いしょくたりてれいせつをしる)
人は生活にゆとりができて、初めて礼儀や節度をわきまえるようになるということ。 「衣食足りて栄辱を知る」「衣食足れば則ち栄辱を知る」ともいう。
意地が汚い(いじがきたない)
食べ物や金銭などに対する欲が深い。 「意地汚い」ともいう。
一押し、二金、三男(いちおし、にかね、さんおとこ)
女性をくどくには、第一が押しの強さ、二番目が金の力、男ぶりのよさは三番目だということ。
一工面、二働き(いちくめん、にはたらき)
世渡り上手は金の工面をする才覚が第一で、勤勉に働くのはその次だということ。
一銭を笑う者は一銭に泣く(いっせんをわらうものはいっせんになく)
わずかな金銭を粗末に扱うものは、いつかそのわずかな金銭に泣くはめになる。たとえわずかな金額でも大事にしなければならないという戒めのことば。
いつまでもあると思うな親と金(いつまでもあるとおもうなおやとかね)
独立と倹約を心がけよという戒めのことば。 親はいつまでも面倒見てくれるわけでもなく、金も使えばなくなることから。
入るを量りて出ずるを為す(いるをはかりていずるをなす)
収入の額を計算し、それに見合った支出をするということ。
色男、金と力はなかりけり(いろおとこ、かねとちからはなかりけり)
美男子は、経済力も腕力もないものだということ。美男子をからかった川柳。
上前を撥ねる(うわまえをはねる)
人に取り次いで渡す金銭の一部を、不当に自分のものにすること。 「上前」は「上米(うわまい)」が変化した語とされる。
江戸っ子の往き大名帰り乞食(えどっこのゆきだいみょうかえりこじき)
後先を勘定に入れず景気よく振る舞うのが江戸の気風で、道中の初めのうちに懐を空にしてしまう。派手に使った分だけ、戻りは寒々しい姿になる。
江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ(えどっこはよいごしのぜにはもたぬ)
江戸っ子はその日に稼いだお金はその日のうちに使ってしまうということ。江戸っ子の気前のよさを自慢して言った言葉。 「持たぬ」は「使わぬ」ともいう。
大阪の食い倒れ(おおさかのくいだおれ)
大阪の人は口に入るものへ糸目をつけず、食べるほうで蓄えを尽かせる。 「京の着倒れ」と対にして言う。
大遣いより小遣い(おおづかいよりこづかい)
大きくまとまった一度の出費よりも、日常のこまごました出費のほうが、かえって大きい金額になりやすいというたとえ。
お竈を起こす(おかまをおこす)
成功して財産を築き上げること。「お竈」は竈(かまど)のことで、家庭生活を営むための竈を築く意から。
螻蛄になる(おけらになる)
金がまったくなくなること。無一文になること。 「螻蛄」は昆虫のケラのこと。 ケラが両前足を上げている格好が、お手上げをしている人の姿に似ていることから。
親子の仲でも金銭は他人(おやこのなかでもきんせんはたにん)
金銭に関しては、親子の間でも他人と同じようにけじめをつけるべきだということ。
負わず借らずに子三人(おわずからずにこさんにん)
人の世話にならず、借金もなく、子どもが三人ぐらいいる家庭が理想的で幸福だということ。
女三人あれば身代が潰れる(おんなさんにんあればしんだいがつぶれる)
娘を三人も持てば、その婚礼にかかる入り用で家の身代は傾いてしまうということ。 嫁がせる側が衣類や道具をひととおり持たせる習わしだったころの、親の負担の重さを言った言葉。
買うは貰うに勝る(かうはもらうにまさる)
人から物を貰えば得したような気がするが、気持ちの負担になるし相手に借りができてしまったりする。物はもらうよりも自分で買うほうがよいということ。
貸し借りは他人(かしかりはたにん)
金銭の貸し借りについては、親子の間でも他人と同じようにけじめをつけるべきだということ。
敵の前より借金の前(かたきのまえよりしゃっきんのまえ)
敵の前では平然とできても、借金をしている相手の前では頭が上がらないということ。
金轡を嵌める(かなぐつわをはめる)
金銭を渡して苦情を言わせないようにすること。また、賄賂を渡して口止めすること。 馬に轡をはめて、乗り手の思いのままに走らせることから。
金縛りにあったよう(かなしばりにあったよう)
恐怖などで急に体がこわばって身動きができない様子。 また、借金など金銭に関する都合により自由を奪われている状態のこと。 「金縛り」は、鎖などで縛りつけること。
金請けするとも人請けするな(かねうけするともひとうけするな)
借金の保証人になっても、身元保証人にはなるなということ。人の保証人になると厄介なことが多いことをいう。
金があれば馬鹿も旦那(かねがあればばかもだんな)
金さえ持っていれば、馬鹿でも旦那と持ち上げられるということ。人柄や経歴に関係なく、金の力が威光のもとだということ。
金が言わせる旦那(かねがいわせるだんな)
旦那、旦那と世間からもてはやされるのは、金の力によるものであるということ。
金が唸る(かねがうなる)
あり余るほど金銭があるさま。 「唸る」は、ため込んでいるものが溢れでそうになること。
金が敵(かねがかたき)
人が悩んだり苦しんだりする原因が金であることが多い。金は敵のようなものだということ。また、なかなか敵に巡りあえないように、金運との巡りあいも難しいということ。
金が金を儲ける(かねがかねをもうける)
元金が利益を生み、だんだん増えていくこと。
金が物言う(かねがものいう)
金の力が絶大で、世の中のたいがいの事が金で解決できるということのたとえ。
金さえあれば飛ぶ鳥も落ちる(かねさえあればとぶとりもおちる)
世の中のたいがいの事が金で解決できるということのたとえ。
金で面を張る(かねでつらをはる)
持ち金の厚みを武器に、相手の言い分ごと押さえ込んで言うことを聞かせる。 「面を張る」は頬を打つことで、殴りつけるような金の使いざまをいう。
金に飽かす(かねにあかす)
惜しむことなく、金銭をふんだんに使うこと。 「飽かす」は、有り余っているものを十分に使うこと。 多く、「金に飽かして」の形で、惜しむことなく金を使うことに対して、呆れたり馬鹿にしたりする気持ちで使われる。
金に糸目を付けぬ(かねにいとめをつけぬ)
惜しみなく金を使うようす。 「糸目」は凧の表面につけて引き締めるための糸。 糸目を付けない凧が飛ぶように金を使うことから。
金の切れ目が縁の切れ目(かねのきれめがえんのきれめ)
金がある時はちやほやされるが、金がなくなると相手にされず関係が切れるということ。
金のなる木(かねのなるき)
いくら使っても無くならない財源のたとえ。
金の光は阿弥陀ほど(かねのひかりはあみだほど)
金の力が絶大であることのたとえ。 金銭は阿弥陀如来の威光にも匹敵するという意味から。
金の光は七光(かねのひかりはななひかり)
金持ちの威光が広く及ぶようす。「七光り」は親などの威光で利益を受けること。
金は命の親、命の敵(かねはいのちのおや、いのちのかたき)
金によって命を助けられることもあれば、逆に命を落とすこともあるというたとえ。
金は浮き物(かねはうきもの)
金は一ヶ所にとどまらず、人から人へめぐり渡るものだというたとえ。
金は片行き(かねはかたいき)
金は、ある所にはたくさんあるのに、ない所にはさっぱりないということ。
金は三欠くに溜まる(かねはさんかくにたまる)
義理と人情と交際の三つを欠くぐらいでなければ、お金はたまらないということ。
金は世界の回り物(かねはせかいのまわりもの)
金は人から人へと渡り回っていくものだから、今は貧しくてもそのうちよくなる時も来るということ。
金は天下の回り物(かねはてんかのまわりもの)
金は人から人へと渡り回っていくものだから、いつか自分の所にも回ってくるはずだから、今は貧しくてもくよくよするなということ。
金は良き召し使いなれど悪しき主なり(かねはよきめしつかいなれどあしきしゅなり)
金は自分の意思で運用しているうちはよいが、金に使われるようになると害をもたらすという戒め。
金は湧き物(かねはわきもの)
金は思いがけなく入ってくることもあるから、金がなくてもくよくよするなということ。
金離れがいい(かねばなれがいい)
必要な時には惜しまずに金を出すさま。
金回りがいい(かねまわりがいい)
収入が多くて経済的に余裕があるさま。
金を寝かす(かねをねかす)
金を利殖などに回さずに、そのまま蓄えておくこと。
金を回す(かねをまわす)
手持ちの金銭を融通する。また、利潤をあげるために他へ投資する。
竈の下の灰まで(かまどのしたのはいまで)
家の中の物すべて、財産すべてということ。 かまどの灰にいたるまで残らず全部との意から。
借りる時の地蔵顔、返す時の閻魔顔(かりるときのじぞうがお、かえすときのえんまがお)
お金を借りる時は地蔵菩薩のようにやさしい顔をするが、返す時は閻魔大王のような不機嫌な顔をするということ。
借りる八合、済す一升(かりるはちごう、なすいっしょう)
人に物やお金を借りたら、少し多めに返すか、お礼を添えて返すのが常識であるということ。 「済す」は、返済すること。 八合借りたら、一升にして返すべきであるとの意から。
勘定合って銭足らず(かんじょうあってぜにたらず)
帳面の上では辻褄が合っているのに、手元の金だけが足りない。 筋道どおりに運んだはずの物事が、現実では帳尻を欠いてしまう。
がったり三両(がったりさんりょう)
暮らしのうえでは物音一つ立てば銭が出ていくもので、何をするにも金がついて回るということ。よけいな動きは慎めという含みでも使う。 「がったり」は物のこわれる音。ひと音するたびに三両を取られる勘定になると、大げさに言ってみせたもの。
汚く稼いで清く暮らせ(きたなくかせいできよくくらせ)
稼ぐ時にはがめついくらいに金儲けをして、そのかわり使う時には使ってすがすがしい生活をせよということ。
京の着倒れ(きょうのきだおれ)
京の人は身なりにいくらでも注ぎ込み、着るものだけで身代を細らせる。 「大阪の食い倒れ」と対にして言う。
京の着倒れ、大坂の食い倒れ(きょうのきだおれ、おおさかのくいだおれ)
身にまとうものに注ぐか、口に入れるものに注ぐか。 二つの町の散財の癖を、着る側と食う側で言い分けた句。
金銀は回り持ち(きんぎんはまわりもち)
金は人から人へと渡り回っていくもので、いつか自分の所にも回ってくるはずなので、今は貧しくてもくよくよするなということ。
金銭は他人(きんせんはたにん)
金銭に関しては、たとえ親子の間でも、他人と同じようにけじめをつけなければならないということ。
食うに倒れず病むに倒れる(くうにたおれずやむにたおれる)
食べることはなんとかなるが、病気になると治療費で財産を失うことになるということ。
楠の木分限、梅の木分限(くすのきぶげん、うめのきぶげん)
生長は遅いが、着実に根を張り大木となる楠の木のように堅実な金持ちと、生長が早い梅の木のようなにわか成金のたとえ。「分限」は、「ぶんげん」とも読み、金持ちのこと。
口と財布は締めるが得(くちとさいふはしめるがとく)
口と財布はきちっと締めておいたほうが得策だから、おしゃべりと浪費は慎めということ。
首が回らない(くびがまわらない)
借金が重なって、お金の遣り繰りがつかなくなるさま。
傾城買いの糠味噌汁(けいせいがいのぬかみそじる)
遊びには大金を惜しまないのに、日々の暮らしは切り詰めるという釣り合いの取れなさをいう言葉。 傾城は遊女のことで、遊女を揚げるほどの金を使いながら、家では古い糠味噌をこした汁で済ませるとの意から。
健康は富に勝る(けんこうはとみにまさる)
積んだ蓄えは失っても取り返せるが、損なった体はそうはいかない。英語の Health is better than wealth. を写した言い方。
倹約と吝嗇は水仙と葱(けんやくとけちはすいせんとねぎ)
倹約とけちは、水仙と葱のように見た目は似ているが、実はまったく違うということ。
下戸の建てたる蔵もなし(げこのたてたるくらもなし)
飲まずに浮いたはずの銭で身上を起こした者は、見回してもまず見当たらない。締めたところで富むとは限らないのだから、飲む楽しみを咎め立てするには及ばない——酒好きの側が返す当てこすりでもある。
膏血を絞る(こうけつをしぼる)
人が苦労して得たものを取り上げること。重税を取り立てることのたとえ。「膏血」は人の油と血の意で、苦労して得た利益のたとえ。
恒産なき者は恒心なし(こうさんなきものはこうしんなし)
日々の掛かりに当てがない者に、据わった心を求めても無理がある。暮らしの土台をこしらえてやるのが先で、そこを飛ばして人を責めるなという、政をあずかる者への諫めである。
後光より台座が高くつく(ごこうよりだいざがたかくつく)
ものごとは、目立たない基礎の部分に案外お金がかかるということ。 仏像は人目につく光背より、目立たない台座のほうが費用がかかるとの意から。
後生大事や金欲しや死んでも命のあるように(ごしょうだいじやかねほしやしんでもいのちのあるように)
来世の安楽を願いながら、現世の金も欲しいと、あれもこれも願う人間の強欲さのたとえ。
五両で帯買うて三両で絎ける(ごりょうでおびこうてさんりょうでくける)
本体そのものより、それを使えるようにするための手間賃のほうがかさんでしまうということ。 五両を出して帯を買い、仕立てにさらに三両を足す羽目になる、という勘定である。「絎ける」は、縫い目を表に出さずに縫い合わせること。
財布の底と心の底は人に見せるな(さいふのそことこころのそこはひとにみせるな)
うまく世間を渡るためには、自分の財産や心のうちを他人に知られてはいけないということ。
財布の紐が堅い(さいふのひもがかたい)
必要なものかどうかをしっかりと確認して、金銭を無駄に使わないこと。
財布の紐は首に掛けるより心に掛けよ(さいふのひもはくびにかけるよりこころにかけよ)
財布の紐を首に掛けて金を盗まれないようにするより無駄遣いしないように心がけるほうが大事だということ。
財布の紐を締める(さいふのひもをしめる)
無駄な出費を減らすため、金の使い方を厳しくすること。
財布を握る(さいふをにぎる)
金銭の出し入れに関する権限を持つこと。 「財布の紐を握る」ともいう。
先立つ物(さきだつもの)
物事を行おうとした時に最初に必要になる物。特に金銭をいう。
先立つ物は金(さきだつものはかね)
何をするのにも、まず必要な物は金だということ。
札片を切る(さつびらをきる)
金を持っていることを自慢げに見せるように気前よく大金を使うこと。
財は一代の宝(ざいはいちだいのたから)
財産はその人一代限りのものであり、その後はどうなるかわからないということ。
財宝は地獄の家苞(ざいほうはじごくのいえづと)
質素に暮らして蓄財だけしても空しいということ。 蓄財しても地獄への土産になるだけという意味から。 「家苞」は持ち帰る手土産のこと。
財宝は身の敵(ざいほうはみのかたき)
人は財宝を持ったせいで人生を踏み外すことがあるという戒め。
座して食らえば山も空し(ざしてくらえばやまもむなし)
入るものが絶えたまま食べる一方では、どれほど積み上げた蓄えでも先細って消えてしまう。 手を動かさずに日を送る者へ突きつける言葉。
死に金を使う(しにがねをつかう)
使っても無駄になる金銭の使い方をすること。
娑婆っ気が多い(しゃばっけがおおい)
世間の名誉や物欲、金銭欲などが強い様子。
諸式が上がる(しょしきがあがる)
様々なものの値段が上がること。 「諸式」は様々な品物の値段のこと。
知らぬ道も銭が教える(しらぬみちもぜにがおしえる)
持ち合わせを出しさえすれば、心得のない事柄でも人が教えてくれる。 知恵も手間も代価しだいで手に入る。惜しめばそのぶん足踏みする。
信心は徳の余り(しんじんはとくのあまり)
神仏を拝む気持ちも、暮らしに余力があってこそ起こるものだということ。日々食うに困っていては、信心どころではない。
辛抱する木に金がなる(しんぼうするきにかねがなる)
辛抱強くこつこつ努めれば、いつか成功して財産もできるというたとえ。「木」は「気」にかけて言ったもの。
地獄の沙汰も金次第(じごくのさたもかねしだい)
この世の事は、すべて金の力でどうにでもなるということのたとえ。 地獄の裁判も金を出せば有利になるとの意から。
児孫のために美田を買わず(じそんのためにびでんをかわず)
子や孫のために財産を残してやれば、それを当てにして自ら励まなくなる。だからあえて残さないのだという教え。 「美田」はよく実る田地。度重なる苦難を経てこそ志は固まるとうたった漢詩の結びの句で、我が家に遺す教えはこれだけだと言い切っている。
地続きは買うておけ(じつづきはこうておけ)
自分の土地と地続きの土地が売られていたら買っておけということ。
自転車操業(じてんしゃそうぎょう)
借金と返済を繰り返しながらどうにか仕事を続けること。また、そのような経営状態。 自転車は止まると倒れるということから。
自腹を切る(じばらをきる)
自分が支払う必要のない経費などをあえて自分の金銭で支払うこと。
雀の涙(すずめのなみだ)
ごく僅かなもののたとえ。雀が流す少量の涙の意で、多くは金銭について言われる。
千貫のかたに編笠一蓋(せんがんのかたにあみがさいっかい)
大きな元手のわりに利益が少なく、損益が釣り合わないことのたとえ。 「千貫」は銭の単位。一貫の千倍。転じて非常に高価なこと。 千貫の借金の担保が、編み笠一つということから。 「一蓋」は「ひとがい」とも読む。
千金の子は市に死せず(せんきんのこはいちにしせず)
金持ちの子は、罪を犯しても金の力によって死罪を免れ、町中で処刑されるようなことにならない。また、金持ちの子は、金の力で危険を防ぐことができるので、町中で悪者に殺されるようなことはないということ。金さえあれば身を守ることができるということを皮肉った言葉。「千金」は金持ち、「市」は町の意。
千金を買う市あれど一文字を買う店なし(せんきんをかういちあれどいちもんじをかうみせなし)
文字を覚えるためには、自分で学ぶしかないというたとえ。 市場にはいろんな物が売っていて、高価な物も買うことができるが、文字だけは売っていないとの意から。
千の蔵より子は宝(せんのくらよりこはたから)
財をどれだけ積んでも、子ども一人の値打ちには届かない。あとに残って効いてくるのは、蓄えたものより育てた者のほうだ。
銭ある時は鬼をも使う(ぜにあるときはおにをもつかう)
金さえあれば、どんな人でも自分の思うままに使うことができるということ。 金があれば、怖い鬼であろうとも思い通りにすることができるとの意から。
銭あれば木仏も面を返す(ぜにあればきぶつもつらをかえす)
情の通わぬ相手でも、金子を積めばこちらを向く。 人の心は銭の多寡で動くと言いたてた句。
銭なしの市立ち(ぜになしのいちだち)
方法や手段もなく何かをしようとしても、どうにもならないことのたとえ。 銭を持たずに市場に行っても、何も買えずにただ立っているだけとの意から。
銭は足なくして走る(ぜにはあしなくしてはしる)
金には足などついていないのに、まるで足があるかのように、人から人へと渡って行くということ。
倉廩実ちて礼節を知る(そうりんみちてれいせつをしる)
経済的に安定して初めて礼儀や節度を重んじるゆとりが生まれるというたとえ。「倉廩」は、穀物類を蓄える倉の意。米ぐらが一杯になって初めて礼節をわきまえる心が生まれるということから。
袖の下(そでのした)
賄賂のこと。 人目につかないように、こっそり袖の下から贈るとの意から。
素封(そほう)
大金持ちのこと。 「素」はむなしいこと、なにもないこと。 「封」は領土のこと。 位や領土はもたないが、多くの財産を持っていること。 「素封家」ともいう。
それにつけても金の欲しさよ(それにつけてもかねのほしさよ)
何の話をしていても、結局は先立つものが欲しいという嘆きに行き着くこと。前にどんな文句を置いても座りよくつながる句で、話の締めくくりに戯れて添えられる。
宝は身の仇(たからはみのあだ)
なまじ財産があると、そのために自分の身を滅ぼすことがあるということ。
蛸は身を食う(たこはみをくう)
資本や財産を食い減らすたとえ。蛸は空腹になると自分の足を食うといわれるところから。
只より高い物はない(ただよりたかいものはない)
ただで物をもらうと、代わりに物事を頼まれたり、返礼にお金がかかったりして、かえって高いものにつくということ。
只より安い物はない(ただよりやすいものはない)
ただで物を貰うことより安く上がることはないということ。
旅路の命は路用の金(たびじのいのちはろようのかね)
旅先で頼りになるのは、何よりも所持金であるということ。 旅先では命と同じくらい所持金が大切であるということ。
台所を預かる(だいどころをあずかる)
家庭や組織などで、金銭のやりくりを任される。
帳尻が合う(ちょうじりがあう)
決算で収入と支出が正しく合うこと。または、物事の辻褄が合うこと。
帳尻を合わせる(ちょうじりをあわせる)
決算で収入と支出が正しく合うようにすること。または、物事の辻褄を合わせること。
帳面づらを合わせる(ちょうめんづらをあわせる)
数字をいじって収入と支出が合うようにすること。
土一升金一升(つちいっしょうかねいっしょう)
土地の値段が非常に高いことのたとえ。 土一升が金一升に相当するとの意から。
手千両(てせんりょう)
手先が器用なことや手に技術を持っていることは、千両にも匹敵する値打ちがあるということ。
手付けを打つ(てつけをうつ)
契約を履行する保証として、いくらかの金銭を渡すこと。手付金を渡すこと。
手の切れるような(てのきれるような)
紙幣が新しく、しわ一つない様子。まっさらなお札のたとえ。
手を付ける(てをつける)
ある物事を始めること。着手すること。 または、あるものを使い始めること。特に他人の金銭をいう。 また、立場が下の女性と肉体関係をもつこと。
出遣いより小遣い(でづかいよりこづかい)
大きな買い物で多額に出費するよりも、日常のこまごました出費のほうが、積もり積もって大きい金額になるというたとえ。
時は金なり(ときはかねなり)
時間は金銭と同じように貴重なものだから無駄にしてはいけないということ。
富は一生の宝、知は万代の宝(とみはいっしょうのたから、ちはばんだいのたから)
財産は一代限りの宝であるが、すぐれた知恵は後世の人にも役立つ宝であるということ。
銅臭(どうしゅう)
金銭にとりつかれた人。金銭で立身出世した人をそしることば。
丼勘定(どんぶりかんじょう)
収支を帳簿に細かくつけずに、大雑把に金を使うこと。 「丼」は、昔、職人などが身につけた、腹掛けという作業衣の腹部にある物入れのこと。 そのどんぶりに無造作に金を出し入れしていたことから。
無いが意見の総仕舞(ないがいけんのそうじまい)
放蕩(ほうとう)や道楽(どうらく)は、金が尽きれば自然と収まるということ。 放蕩者は、どれだけ忠告しても金がある間は耳を貸さないが、金がなくなれば遊ぶこともできなくなり、忠告の必要もなくなることから。
ない時の辛抱、ある時の倹約(ないときのしんぼう、あるときのけんやく)
金がない時はじっと辛抱し、金のある時は倹約を心がけよということ。
無い物は金と化け物(ないものはかねとばけもの)
お金も化け物も、ありそうに見えても実際にはないということ。
成るも成らぬも金次第(なるもならぬもかねしだい)
物事がうまくいくかどうかは、すべて金の力で決まるということ。
人間万事金の世の中(にんげんばんじかねのよのなか)
世の中は金の力がものをいい、金がすべてのものを支配しているということ。
盗人に追い銭(ぬすびとにおいせん)
損をしたうえに、さらに損をすることのたとえ。 泥棒に入られたうえに、さらに金銭までやることから。 「泥棒に追い銭」ともいう。
値が張る(ねがはる)
通常のものよりも値段が高いこと。
飲むに減らで吸うに減る(のむにへらですうにへる)
小さな出費が積み重なって財産が減っていくことのたとえ。 たまに使う酒代では財産はそれほど減らないが、毎日のように使うたばこ代では確実に減っていくとの意から。
飲む者は飲んで通る(のむものはのんでとおる)
酒飲みは酒代がかかって大変だが、金が無いなら無いなりにやっていくものだということ。
掃き溜めと金持ちは溜まるほど汚い(はきだめとかねもちはたまるほどきたない)
金持ちは、お金がたまればたまるほど欲深くけちになるというたとえ。「掃き溜め」は、ごみ捨て場のこと。
鼻薬を嗅がせる(はなぐすりをかがせる)
小額の賄賂を贈るたとえ。 「鼻薬」は、ちょっとした賄賂のたとえ。 「鼻薬を利かせる」「鼻薬を飼う」ともいう。
鼻血も出ない(はなぢもでない)
金を全て使い果たして一円もないこと。
腹が痛む(はらがいたむ)
支払いが自分の負担としてのしかかること。他人の金なら気にならない額でも、身銭となると急に惜しくなる。
腹の立つように家蔵建たぬ(はらのたつようにいえくらたたぬ)
世の中には腹が立つことが多いので、腹を立てるのは簡単だが、家や蔵を建てるくらいの金を稼ぐのは簡単にはいかないということ。
腹を痛める(はらをいためる)
子どもを産むこと。出産の痛みを経験するとの意から。 または、自分の金銭を使うこと。
針を蔵に積む(はりをくらにつむ)
わずかな金をこつこつと長い年月かけてためこむこと。 小さな針を蔵いっぱいに積み上げるような、気の長い貯め方をいう。「針を蔵に積みても溜まらぬ」と打ち消しの形で、倹約しても蓄えはなかなか増えないことにもいう。
引っ越し三両(ひっこしさんりょう)
引っ越しをすれば、いろいろと費用がかかるということ。
人垢は身に付かぬ(ひとあかはみにつかぬ)
よそから奪い取った物や借り受けた物は、どれほど抱えても我が身に定着しないということ。 人の垢が浮いた湯につかっても、その垢が自分の肌に移ることはないことから。
一人口は食えぬが二人口は食える(ひとりぐちはくえぬがふたりぐちはくえる)
一人で気ままにやっているうちは金が残らないのに、所帯を持つと不思議と回りはじめる。 二人になれば、まかない方も出方も締まるからである。 「二人口は過ごせるが一人口は過ごせぬ」ともいう。
貧は諸道の妨げ(ひんはしょどうのさまたげ)
金がなければ何もできず、貧乏は何をするにも妨げになるということ。
鐚一文(びたいちもん)
ごくわずかな金のこと。「鐚」は、「鐚銭」の略で質の悪い銭の意。
懐が暖かい(ふところがあたたかい)
手持ちの金銭が多くあること。
懐が痛む(ふところがいたむ)
支払いがかさんで、手元の金が減るのがこたえること。
懐が寒い(ふところがさむい)
手持ちの金銭が少ないこと。 「懐が寂しい」ともいう。
懐と相談(ふところとそうだん)
使える金がどれだけあるかを見きわめてから事を決めること。
懐を痛める(ふところをいためる)
費用を人任せにせず、自分の財布から金を出すこと。他人や勤め先の金で済ませないという意味合いで使う。
懐を叩く(ふところをはたく)
蓄えを残らず出しきって支払いに充てること。
臍繰り(へそくり)
主婦などが、人に知られないようにこっそり貯めた金。へそは本来「綜麻」と書き、紡いだ麻糸を巻きつける糸巻きのことで、その麻糸を繰る内職で得たわずかな金の意から。
減らぬものなら金百両、死なぬものなら子は一人(へらぬものならかねひゃくりょう、しなぬものならこはひとり)
必要な物が必要な分だけあれば十分だということ。 もしも使っても減らないのであれば金は百両、死なないのであれば子どもは一人いればよいとの意から。 「死なぬものなら子は一人、減らぬものなら金百両」ともいう。
弁当持ち先に食わず(べんとうもちさきにくわず)
お金や物をたくさん持っている人は、なかなか自分の物を使おうとしないことのたとえ。 特に、金持ちが金を使わないことをいう場合が多い。 弁当を運ぶ役目の人は、人より先に弁当を食べたりしないとの意から。
仏の沙汰も銭(ほとけのさたもぜに)
この世は金次第でどうにでもなるということのたとえ。 仏がその人を救うかどうかさえも寄付した金銭の多さで変わるということから。
仏の光より金の光(ほとけのひかりよりかねのひかり)
人の心は、仏のありがたさよりも金の力にひかれやすいというたとえ。
棒先を切る(ぼうさきをきる)
言いつかった用の元手から、いくらかを抜いて自分の懐へ入れる。 人に金を持たせて使いに出したときに起こる、ごく身近なごまかしをさす。 「棒先を撥ねる」ともいう。
右から左(みぎからひだり)
受け取った金品をすぐ別の人に渡してしまうことのたとえ。
身銭を切る(みぜにをきる)
必ずしも自分が支払う必要のない費用をあえて自分の金銭で支払うこと。
耳を揃える(みみをそろえる)
必要な金額を一円も欠けることなくそろえること。多くは貸し借りの清算についていう。「耳」は小判のふちのことで、縁をきちんと合わせて重ねたさまからいう。
娘三人持てば身代潰す(むすめさんにんもてばしんだいつぶす)
娘を三人持てば、その嫁入り支度で財産がなくなるということ。
目が出る(めがでる)
値段が驚くほど高い様子。また、激しく叱られる様子。目が飛び出るに同じ。 また、物事が思い通りになること。運が向いてくること。いい目が出るに同じ。
目が飛び出る(めがとびでる)
値段が驚くほど高い様子。 また、激しく叱られる様子。 「目玉が飛び出る」「目の玉が飛び出る」ともいう。
百舌勘定(もずかんじょう)
割り前を負担せず、支払いをまるごと連れに背負わせること。 鳥の百舌が鳩と鴫を誘い、三羽で十五文ぶんの食べ物を買ったさい、鳩に八文、鴫に七文を持たせ、自分だけ一銭も出さずに切り抜けた——そんな昔語りから出たことば。 「百舌」は小鳥のモズ。ずるく立ち回って自分の財布だけは開かない者を笑っていう。
持ち出しになる(もちだしになる)
足りなかった費用を自分たちで負担すること。
焼け跡の釘拾い(やけあとのくぎひろい)
大金を失ったあとになって、ごくわずかな金を惜しみだすことのたとえ。 家の焼け落ちた跡で釘を拾い集めたところで、失ったものは戻ってこない。
安かろう悪かろう(やすかろうわるかろう)
値段が安いものは品質が悪いだろうということ。 安いものには安いなりの理由があるはずとの意から。 「高かろう良かろう、安かろう悪かろう」ともいう。
行き大名の帰り乞食(ゆきだいみょうのかえりこじき)
出はじめに羽振りよく散じてしまい、戻る段になって手元が尽きる。あとの分を残しておかなかったばかりに、帰り道は身を縮めて過ごすことになる。
湯水のように使う(ゆみずのようにつかう)
金銭などを惜しがる様子もなく無駄に使うこと。
宵越しの銭は持たぬ(よいごしのぜにはもたぬ)
その日に得た金はその日のうちに使い切り、翌日まで残さないこと。 気前の良さや、金銭に執着しない潔い生活態度を表す言葉。 「持たぬ」は「使わぬ」、「銭」は「金」ともいう。
世の中は年中三月常月夜、嬶十七俺二十、負わず借らずに子三人(よのなかはねんじゅうさんがつじょうつきよ、かかあじゅうしちおれはたち、おわずからずにこさんにん)
世の中は、いつも三月頃の温暖な気候で、夜は明るい月夜、妻は十七歳自分は二十歳、責任も借金もなく、子どもは三人持つ暮らしが望ましいということ。江戸時代の庶民のささやかな願望をいった言葉。
