「る」で終わる故事・ことわざ・慣用句
「る」で終わる故事・ことわざ・慣用句 — 1846 件
ねたが割れる(ねたがわれる)
隠しごとが知られてしまうこと。
寝刃を合わせる(ねたばをあわせる)
人から気づかれないようにこっそりと悪事を企むこと。 「寝刃」は、切れ味の悪くなった刀剣の刃。
根絶やしにする(ねだやしにする)
ものごとの根本から取り除くこと。
熱気を帯びる(ねっきをおびる)
その場の雰囲気が高まり、緊迫感が感じられる様子。
熱が入る(ねつがはいる)
一段と物事に熱中すること。
熱に浮かされる(ねつにうかされる)
高熱によって、うわごとを言うような状態になること。 また、分別を失うほど一つのことに熱中すること。
熱を上げる(ねつをあげる)
あるものごとに夢中になること。
熱を入れる(ねつをいれる)
ある物事に熱意を込めること。
子に臥し寅に起きる(ねにふしとらにおきる)
寝る間を惜しんで働くことのたとえ。子の刻(午前零時頃)に寝て、寅の刻(午前四時頃)に起きるということから、遅く寝て早く起きるという意。
根回しをする(ねまわしをする)
ものごとをうまく運ぶため、事前に関係者からの了解を得ておくこと。
狙いをつける(ねらいをつける)
目的達成のため、目標となる対象をしっかりと絞り込んで決めること。
音を上げる(ねをあげる)
困難な状況などに耐えることができず、泣きごとを言うこと。
能書きを並べる(のうがきをならべる)
自らの長所や得意とすることなどをあれこれと並べたてること。 「能書き」は、薬などの効能を記載した効能書きのこと。
能事畢る(のうじおわる)
しなければならないことは残らずやり終えたということ。やり遂げた時に充実感を覚えて言ったり、あとは運を天に任せるしかないという気持ちで言ったりすることば。
能なし犬は昼吠える(のうなしいぬはひるほえる)
才能のない者にかぎって必要のないときに大騒ぎしたり、大きなことを言ったりするというたとえ。
脳味噌を絞る(のうみそをしぼる)
あるだけの知恵を出し尽くして考察すること。
軒を貸して母屋を取られる(のきをかしておもやをとられる)
一部を貸したために、ついには全部を奪われてしまうことのたとえ。また、恩を仇で返されることのたとえ。
軒を連ねる(のきをつらねる)
ぎっしりと家が立ち並んでいるさま。
残り物には福がある(のこりものにはふくがある)
最後まで残っている物の中には、意外によいものがあるということ。
熨斗を付ける(のしをつける)
人に物を喜んで進呈するたとえ。
喉から手が出る(のどからてがでる)
欲しくて欲しくてたまらないことのたとえ。
喉元過ぎれば熱さを忘れる(のどもとすぎればあつさをわすれる)
苦しいことも過ぎてしまえば忘れてしまうことのたとえ。また、苦しい時に受けた恩義も楽になったら忘れてしまうことのたとえ。 熱いものを飲んでも、のどを過ぎれば口に入れた時の熱さを忘れてしまうことから。
蚤の息も天に上がる(のみのいきもてんにあがる)
誰でも一心に努力すれば望みを叶えられるということ。 一心に事を行えば、蚤のような小さなものの吐息も天に届かせることができるとの意から。
飲む者は飲んで通る(のむものはのんでとおる)
酒飲みは酒代がかかって大変だが、金が無いなら無いなりにやっていくものだということ。
矩を踰える(のりをこえる)
道徳や規律から外れること。「矩」は規則・おきて、「踰える」は超えるという意。
暖簾を分ける(のれんをわける)
長い間勤めた店員などに、同じ屋号を使用した新しい店の出店を許可すること。
灰吹きから蛇が出る(はいふきからじゃがでる)
意外な所から意外なものが出ることのたとえ。また、ちょっとしたことから、とんでもないことが生じることのたとえ。「灰吹き」は、たばこの吸い殻入れる筒のことで、その筒から蛇が出るということから。
肺腑を抉る(はいふをえぐる)
心の奥底に衝撃を与えることのたとえ。また、深い感銘を与えることのたとえ。 「肺腑」は肺臓のこと。転じて心の底のこと。 「衝く」は「突く」とも書く。 また、「肺腑を貫く」「肺腑を抉る」ともいう。
秤に掛ける(はかりにかける)
秤を使って重さを量ること。 また、比喩的に物事を比較し、その利害や得失を考えること。
掃き溜めに鶴(はきだめにつる)
つまらない所に、そこには似つかわしくない優れたものがあることのたとえ。 「掃き溜め」は、ごみ捨て場のこと。 ごみ捨て場に舞い降りた美しい鶴との意から。
伯牙、琴を破る(はくが、ことをやぶる)
心の通じ合った無二の親友と死別して悲観にくれるたとえ。中国、春秋時代に琴の名手の伯牙が、その琴の音を理解してくれた友人鐘子期の死後、二度と琴を弾かなかったという故事から。
白玉楼中の人となる(はくぎょくろうちゅうのひととなる)
文人が死ぬことのたとえ。 「白玉楼」は文人が死後に行くといわれる白玉造りの高楼のことで、その中の人となるとの意から。
拍車をかける(はくしゃをかける)
事の進行を一段と速めるたとえ。「拍車」は乗馬靴のかかとに取り付ける金具で、これで馬の腹を蹴り刺激を与えて速く走らせることから。
歯応えがある(はごたえがある)
こちらの働きかけに対してはっきりとした反応が返ってくること。
梯子を外される(はしごをはずされる)
共に物事に取り組んでいた仲間に見捨てられること。孤立すること。 梯子を外されて、高い所から下りられなくなるとの意から。
箸に当たり棒に当たる(はしにあたりぼうにあたる)
腹を立てて何の関係もない箸や棒に当り散らすことから、何のかかわりもないものにまで八つ当たりすること。
旗印にする(はたじるしにする)
集団で行動する時の目標にすること。 「旗印」は昔の戦場で紋所などを染めて部隊の目印にした旗。
旗を揚げる(はたをあげる)
新たに事業などを始めたり、独立して新しく事を起こしたりすること。昔、合戦を始める際に目印として旗を掲げたことから。
旗を掲げる(はたをかかげる)
理想や目的を世間に示し、それに向かって行動すること。
肌で感じる(はだでかんじる)
自身が直接経験して感じとること。
八分されてもまだ二分残る(はちぶされてもまだにぶのこる)
仲間外れにされても負けないということをしゃれていった言葉。「八分」は「村八分」の略で、仲間外れの意。まだ二分残っているから、完全には負けていないといったもの。
鼻が曲がる(はながまがる)
我慢できないほどひどい臭いがする様子。
鼻薬を嗅がせる(はなぐすりをかがせる)
小額の賄賂を贈るたとえ。 「鼻薬」は、ちょっとした賄賂のたとえ。 「鼻薬を利かせる」「鼻薬を飼う」ともいう。
鼻毛を数える(はなげをかぞえる)
女性が自身に惚れている男性の弱みに付け込んで弄ぶこと。
鼻毛を読まれる(はなげをよまれる)
男が自分の惚れている女に甘く見られて、思うように操られるたとえ。
話が分かる(はなしがわかる)
相手の気持ちや立場などをよく理解できること。
話に乗る(はなしにのる)
相手からの相談や計画などに応じること。
話の腰を折る(はなしのこしをおる)
相手が話している途中で口を出して、話を中断させること。
話は下で果てる(はなしはしもではてる)
雑談は、話をしているうちにだんだんと下品になっていき、最後は性に関する話になっておしまいになるということ。
話を詰める(はなしをつめる)
しっかりと結論が出せるところまで議論を進めること。
鼻筋が通る(はなすじがとおる)
美しい顔立ちであることを言い表す言葉。 鼻が高く、眉間から鼻先までまっすぐ形が整っているということから。
鼻の下を長くする(はなのしたをながくする)
女性の色香に惑わされて甘い態度をとること。
花道を飾る(はなみちをかざる)
最後に立派な功績を残して惜しまれながら引退すること。 「花道」は歌舞伎の劇場に設けられた、客席を貫く通路のこと。俳優の登退場に用いられる。
花も実もある(はなもみもある)
外観と内容がともに充実していること、または人情も道理もわきまえていることのたとえ。 花が咲いて美しいうえに実までなることから。
鼻を折る(はなをおる)
得意げな相手の心をくじいて恥をかかせること。 「鼻っ柱を折る」ともいう。
花を咲かせる(はなをさかせる)
すぐれた成果を上げて著名になること。 または、盛んにすること。盛り上げること。
花を添える(はなをそえる)
美しいものを加えること。華やかさを増すこと。
鼻を高くする(はなをたかくする)
評価や名声が高くなるような良い結果を出して、得意になること。
花を持たせる(はなをもたせる)
身を退いて、勝利や名誉などを人に譲ること。
幅を利かせる(はばをきかせる)
その社会や分野などで認められて、権力を振るうこと。 または、地位や勢力などを使って威張ること。
幅を持たせる(はばをもたせる)
細かい部分を意図的に明言せず、融通が利くようにすること。
早く咲かば早く散る(はやくさかばはやくちる)
早熟な者や若くして成功した者は、人生の下り坂にさしかかるのも早いというたとえ。
腹が据わる(はらがすわる)
覚悟を決め、何事にも動じなくなること。
腹に一物ある(はらにいちもつある)
心に何かたくらみを抱いていること。 「腹」は心の中のこと。 「胸に一物」ともいう。
腹に据えかねる(はらにすえかねる)
激しい怒りで我慢できなくなること。
腸が腐る(はらわたがくさる)
精神が堕落して正しい心を失うこと。
腹を痛める(はらをいためる)
子どもを産むこと。出産の痛みを経験するとの意から。 または、自分の金銭を使うこと。
腹を抱える(はらをかかえる)
おかしくて我慢できずに声を出して笑うこと。大笑いすること。
腹を拵える(はらをこしらえる)
仕事などに取り組む前に、食事をして腹を満たしておくこと。 「腹拵えをする」ともいう。
腹を探る(はらをさぐる)
相手の考えていることなどをそれとなく知ろうとすること。
腹を据える(はらをすえる)
覚悟を決めること。
腹を立てる(はらをたてる)
怒ること。立腹すること。
腹を割る(はらをわる)
本心を隠さずに話すこと。
針で掘って鍬で埋める(はりでほってくわでうめる)
苦労してこつこつと作り上げたものを、いっぺんに失くしてしまうことのたとえ。針を使ってようやく掘った穴を鍬で埋めてしまうということから。
春は蛙が目を借りる(はるはかえるがめをかりる)
春はとにかく眠たい時期だということ。 春に眠くなるのは、蛙が目を借りにくるからだという言い伝えから。 「蛙の目借り時」ともいう。
半畳を入れる(はんじょうをいれる)
他人の言動を茶化したり野次ったりすることのたとえ。 「半畳」は、芝居小屋などで見物人が敷いた小さなござのこと。 芝居に不満な時、その半畳を舞台に投げ込んだことから。 「半畳を打つ」ともいう。
範を垂れる(はんをたれる)
手本として実際に行い示すこと。
化かす化かすが化かされる(ばかすばかすがばかされる)
人をだまそうとしたのに、人からだまされてしまうことのたとえ。
馬鹿と煙は高いところへ上る(ばかとけむりはたかいところへのぼる)
愚か者はおだてにのりやすいというたとえ。
馬鹿にする(ばかにする)
相手を見下したり、軽視したりすること。