二桃三士を殺すとは
二桃三士を殺す
にとうさんしをころす

言葉 | 二桃三士を殺す |
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読み方 | にとうさんしをころす |
意味 | 巧妙な計略を用いて人を自滅させることのたとえ。
また、策をめぐらして争わせ、互いに滅びへ導くこと。 中国・春秋時代、斉の景公(けいこう)に仕える三人の勇士、公孫接(こうそんしょう)、田開疆(でんかいきょう)、古冶子(こやし)は、功を誇ってわがままに振る舞い、国の秩序を乱していた。 そこで、宰相の晏嬰(あんし)は、景公に進言して策をめぐらした。 景公は三人を集め、「そなたたちの功績を比べ、功の大きい二人がこの二つの桃を食べよ」と告げた。 三人はそれぞれ自らの功を誇り、二人が桃を取って食べた。 ところが、桃を食べなかった者こそ功が最も大きいことが分かり、桃を取った二人は恥じて自害した。 残された一人も「自分だけが生き残るのは義に反する」と恥じて命を絶ち、三人はそろって自滅した。 こうして、晏嬰は智略のみで三人を排除したという故事から。 |
使用漢字 | 二 / 桃 / 三 / 士 / 殺 |
「二」を含むことわざ
- 青二才(あおにさい)
- 朝の一時は晩の二時に当たる(あさのひとときはばんのふたときにあたる)
- 値を二つにせず(あたいをふたつにせず)
- 一瓜実に二丸顔(いちうりざねににまるがお)
- 一応も二応も(いちおうもにおうも)
- 一押し、二金、三男(いちおし、にかね、さんおとこ)
- 一髪、二化粧、三衣装(いちかみ、にけしょう、さんいしょう)
- 一工面、二働き(いちくめん、にはたらき)
- 一度あることは二度ある(いちどあることはにどある)
- 一度死ねば二度死なぬ(いちどしねばにどしなぬ)
「桃」を含むことわざ
- 驚き、桃の木、山椒の木(おどろき、もものき、さんしょのき)
- 桃源(とうげん)
- 桃源郷(とうげんきょう)
- 桃李もの言わざれども下自ずから蹊を成す(とうりものいわざれどもしたおのずからけいをなす)
- 桃栗三年柿八年(ももくりさんねんかきはちねん)
- 余桃の罪(よとうのつみ)
「三」を含むことわざ
- 商い三年(あきないさんねん)
- 秋の雨が降れば猫の顔が三尺になる(あきのあめがふればねこのかおがさんじゃくになる)
- 顎振り三年(あごふりさんねん)
- 朝起き三両始末五両(あさおきさんりょうしまつごりょう)
- 朝起きは三文の徳(あさおきはさんもんのとく)
- 阿呆の三杯汁(あほうのさんばいじる)
- 雨垂れは三途の川(あまだれはさんずのかわ)
- 家を道端に作れば三年成らず(いえをみちばたにつくればさんねんならず)
- 石の上にも三年(いしのうえにもさんねん)
- 伊勢へ七度、熊野へ三度(いせへななたび、くまのへみたび)
「士」を含むことわざ
- 一合取っても武士は武士(いちごうとってもぶしはぶし)
- 一富士、二鷹、三茄子(いちふじ、にたか、さんなすび)
- いとこ同士は鴨の味(いとこどうしはかものあじ)
- 来て見ればさほどでもなし富士の山(きてみればさほどでもなしふじのやま)
- 策士、策に溺れる(さくし、さくにおぼれる)
- 志士苦心多し(ししくしんおおし)
- 士族の商法(しぞくのしょうほう)
- 士は己を知る者の為に死す(しはおのれをしるもののためにしす)
- 好いた同士は泣いても連れる(すいたどうしはないてもつれる)
- 駿河の富士と一里塚(するがのふじといちりづか)