大匠は拙工の為に縄墨を改廃せず
ことわざ「大匠は拙工の為に縄墨を改廃せず」の意味・読み方を解説します。
大匠は拙工の為に縄墨を改廃せず
たいしょうはせっこうのためにじょうぼくをかいはいせず
| 言葉 | 大匠は拙工の為に縄墨を改廃せず |
|---|---|
| 読み方 | たいしょうはせっこうのためにじょうぼくをかいはいせず |
| 意味 | 教える側は、学ぶ者の力が追いつかないことを理由に、教える中身の水準を落とすことはない、と説く言葉。
「大匠」はすぐれた大工の親方、「拙工」は腕の未熟な大工、「縄墨」は木材にまっすぐな線をつけるための墨縄(すみなわ)のこと。「改廃」は、それまでのやり方を改めることと、取りやめること。 親方は、弟子が下手だからといって墨縄の使い方をゆるめたりはしない。高い基準に向かって自分から近づいていくのは、学ぶ者の側の務めだという考え方。 出典は『孟子』尽心上。弟子の公孫丑から「先生の教えは立派すぎて、とても手が届きません。もう少し手加減してください」と願われた孟子が、この言葉で答えた。 |
| 例文 | 基礎の練習が厳しすぎると訴えた部員に、監督は大匠は拙工の為に縄墨を改廃せずと言って、内容を変えなかった。 |
| 出典 | 『孟子』尽心上 |
| 場面 | 師匠・弟子 / 教育 / 信念を貫く |
| 使用語彙 | 改廃 |
| 使用漢字 | 大 / 匠 / 拙 / 工 / 為 / 縄 / 墨 / 改 / 廃 |
「大」を含むことわざ
- 諍いをしいしい腹を大きくし(いさかいをしいしいはらをおおきくし)
- 井の中の蛙大海を知らず(いのなかのかわずたいかいをしらず)
- 上を下への大騒ぎ(うえをしたへのおおさわぎ)
- 独活の大木(うどのたいぼく)
- 瓜の皮は大名に剝かせよ、柿の皮は乞食に剝かせよ(うりのかわはだいみょうにむかせよ、かきのかわはこじきにむかせよ)
- 江戸っ子の往き大名帰り乞食(えどっこのゆきだいみょうかえりこじき)
- 江戸は八百八町、大坂は八百八橋(えどははっぴゃくやちょう、おおさかははっぴゃくやばし)
- お家の一大事(おいえのいちだいじ)
- 大当たりを取る(おおあたりをとる)
- 大嘘はつくとも小嘘はつくな(おおうそはつくともこうそはつくな)
「匠」を含むことわざ
- 恋に師匠なし(こいにししょうなし)
- 師匠のはな負け(ししょうのはなまけ)
- 師匠は鐘の如し(ししょうはかねのごとし)
- 千日の勤学より一時の名匠(せんにちのきんがくよりいちじのめいしょう)
- 大匠は拙工の為に縄墨を改廃せず(たいしょうはせっこうのためにじょうぼくをかいはいせず)
- 弟子は師匠の半減(でしはししょうのはんげん)
「拙」を含むことわざ
- 巧詐は拙誠に如かず(こうさはせっせいにしかず)
- 巧遅は拙速に如かず(こうちはせっそくにしかず)
- 大巧は拙なるが若し(たいこうはせつなるがごとし)
- 大匠は拙工の為に縄墨を改廃せず(たいしょうはせっこうのためにじょうぼくをかいはいせず)
- 兵は拙速を尊ぶ(へいはせっそくをとうとぶ)
「工」を含むことわざ
- 一工面、二働き(いちくめん、にはたらき)
- 杞梓連抱にして数尺の朽有るも良工は棄てず(きしれんぽうにしてすうせきのくちあるもりょうこうはすてず)
- 細工は流流、仕上げを御覧じろ(さいくはりゅうりゅう、しあげをごろうじろ)
- 細工貧乏人宝(さいくびんぼうひとだから)
- 大工の掘っ立て(だいくのほったて)
- 八細工七貧乏(はちざいくしちびんぼう)
- 法師の櫛工(ほうしのくしだくみ)
- 物言わずの早細工(ものいわずのはやざいく)
- 良工は材を択ばず(りょうこうはざいをえらばず)
- 良工は人に示すに朴を以てせず(りょうこうはひとにしめすにぼくをもってせず)
「為」を含むことわざ
- 足を知らずして履を為る(あしをしらずしてくつをつくる)
- 入るを量りて出ずるを為す(いるをはかりていずるをなす)
- 有為転変は世の習い(ういてんぺんはよのならい)
- お為ごかし(おためごかし)
- 女は己を説ぶ者の為に容づくる(おんなはおのれをよろこぶもののためにかたちづくる)
- 義を見て為ざるは勇無きなり(ぎをみてせざるはゆうなきなり)
- 鶏口と為るも牛後と為る勿れ(けいこうとなるもぎゅうごとなるなかれ)
- 材、大なれば用を為し難し(ざい、だいなればようをなしがたし)
- 士は己を知る者の為に死す(しはおのれをしるもののためにしす)
- 知らざるを知らずと為せ、是れ知るなり(しらざるをしらずとなせ、これしるなり)
「縄」を含むことわざ
- 家売らば縄の値(いえうらばなわのあたい)
- お縄になる(おなわになる)
- 禍福は糾える縄の如し(かふくはあざなえるなわのごとし)
- 腐り縄に馬を繋ぐ(くさりなわにうまをつなぐ)
- 腐り縄にも取り所(くさりなわにもとりどころ)
- 知る人に縄を掛ける(しるひとになわをかける)
- 赤縄(せきじょう)
- 赤縄を結ぶ(せきじょうをむすぶ)
- 釣瓶縄井桁を断つ(つるべなわいげたをたつ)
- 泥縄(どろなわ)
「墨」を含むことわざ
- 孔席暖まらず、墨突黔まず(こうせきあたたまらず、ぼくとつくろまず)
- 墨は餓鬼に磨らせ筆は鬼にとらせよ(すみはがきにすらせふではおににとらせよ)
- 大匠は拙工の為に縄墨を改廃せず(たいしょうはせっこうのためにじょうぼくをかいはいせず)
- 天地、夏冬、雪と墨(てんち、なつふゆ、ゆきとすみ)
- 墨守(ぼくしゅ)
- 雪と墨(ゆきとすみ)
「改」を含むことわざ
- 過ちて改めざる是を過ちと謂う(あやまちてあらためざるこれをあやまちという)
- 過ちては改むるに憚ること勿れ(あやまちてはあらたむるにはばかることなかれ)
- 改竄(かいざん)
- 四時を貫きて柯を改め葉を易えず(しじをつらぬきてえだをあらためはをかえず)
- 席を改める(せきをあらためる)
- 年が改まる(としがあらたまる)
- 日を改める(ひをあらためる)
「廃」を含むことわざ
- 男が廃る(おとこがすたる)
- 春蘭秋菊倶に廃すべからず(しゅんらんしゅうぎくともにはいすべからず)
- 大匠は拙工の為に縄墨を改廃せず(たいしょうはせっこうのためにじょうぼくをかいはいせず)
- 大道廃れて仁義あり(だいどうすたれてじんぎあり)
- はやり物は廃り物(はやりものはすたりもの)
- 人を以て言を廃せず(ひとをもってげんをはいせず)
