「る」で終わる故事・ことわざ・慣用句
「る」で終わる故事・ことわざ・慣用句 — 1843 件
恩に着せる(おんにきせる)
恩を与えたことをことさらに言い立て、相手にありがたと思わせること。
恩に着る(おんにきる)
人から受けた恩恵をありがたく思うこと。
恩の腹は切らねど情けの腹は切る(おんのはらはきらねどなさけのはらはきる)
受けた恩に報いるために死ぬ人はいないが、義理人情のためなら死ぬ人はいるということ。
恩を売る(おんをうる)
見返りを期待して、相手に恩を与えること。
飼い犬に手を噛まれる(かいいぬにてをかまれる)
日頃から特別に目をかけていた者や信用していた者に裏切られることのたとえ。
貝殻で海を量る(かいがらでうみをはかる)
自分の狭い見聞や浅薄な知識で、大きな問題を議論することのたとえ。 貝殻で海の水をすくい、海の水の量をはかろうとすることから。
灰燼に帰する(かいじんにきする)
跡形もなく燃え尽きてしまうこと。「灰燼」は灰と燃えかすの意。
海賊が山賊の罪をあげる(かいぞくがさんぞくのつみをあげる)
自分の悪行は棚に上げて他人の悪行を非難するたとえ。また、同類であっても利害が共通しない者は敵対するということ。 「山賊の罪を海賊があげる」ともいう。
買うは貰うに勝る(かうはもらうにまさる)
人から物を貰えば得したような気がするが、気持ちの負担になるし相手に借りができてしまったりする。物はもらうよりも自分で買うほうがよいということ。
帰らぬ人となる(かえらぬひととなる)
死ぬこと。亡くなること。
蛙の子は蛙(かえるのこはかえる)
子どもは親に似るものであるということ。また、凡人の子はやはり凡人であるというたとえ。
蛙は口から呑まるる(かえるはくちからのまるる)
余計なことを言ったために、災いを招いてしまうことのたとえ。 蛙は鳴き声をだすことから蛇に気づかれ、吞み込まれてしまう意から。
顔色を見る(かおいろをみる)
相手の表情から、その人の機嫌の善し悪しを察すること。 「顔色を見る」「顔色を読む」ともいう。
顔から火が出る(かおからひがでる)
大変恥ずかしいおもいをすることのたとえ。 顔が真っ赤になる意から。
顔が売れる(かおがうれる)
世間に広く名前が知れわたること。
顔が潰れる(かおがつぶれる)
その人の名誉が傷つけられることのたとえ。
顔に書いてある(かおにかいてある)
なにも言わなくても、相手の表情からその人の本心を読み取ることができるということ。
顔に出る(かおにでる)
何も言わなくても、本心や体調などが表情にあらわれること。
顔に泥を塗る(かおにどろをぬる)
恥をかかせたり名誉を傷つけたりすること。 単に「泥を塗る」ともいう。
顔を合わせる(かおをあわせる)
試合や競技などで対戦相手となる。また、演劇や映画などで共演する。 「顔が合う」ともいう。
顔を売る(かおをうる)
自らの名前が広く世間にしられるように、行動することのたとえ。
顔を曇らせる(かおをくもらせる)
心配事や悲しみなどで暗い表情をすることのたとえ。
顔を拵える(かおをこしらえる)
化粧をすることのたとえ。
顔を揃える(かおをそろえる)
集まるべき人が、全員その場に集まること。
顔を立てる(かおをたてる)
その人の名誉が保たれるようにすること。
顔を作る(かおをつくる)
化粧をすることのたとえ。 また、むりにそのような表情をすることのたとえ。
顔をほころばせる(かおをほころばせる)
嬉しさなどで思わず笑顔になること。
顔を見せる(かおをみせる)
会合に出席したり、人を訪問したりすること。
懸かるも引くも折による(かかるもひくもおりによる)
事を始めるのも終わらせるのも時機が大事だというたとえ。
垣を作る(かきをつくる)
大勢のひとが集まって、垣根のように取り囲んだり立ち並んだりすること。 また、他者との間にはっきりした隔てをつくること。 「垣を結う」ともいう。
鍵を握る(かぎをにぎる)
ものごとの最も重要な手掛かりをもっていることのたとえ。
核心に触れる(かくしんにふれる)
ものごとの最も重要なところに踏み込んで指摘すること。
隠すより現る(かくすよりあらわる)
隠し事は隠そうとすればするほど目立って、人に知られやすくなるということ。
欠くべからざる(かくべからざる)
絶対に必要で無くてはならないことのたとえ。
隠れ蓑にする(かくれみのにする)
正体や目的を見破られないために、代わりの何かを用いること。 「隠れ蓑」は、鬼や天狗が持つとされる蓑(衣服の上から着る雨具)で、それを身につけると姿を隠すことができることから。
陰に居て枝を折る(かげにいてえだをおる)
恩を受けた人にひどいことをするたとえ。 木陰で涼んでいた者がその木の枝を折ることから。また、恩人の見ていない所で恩人の家の木の枝を折ることから。
陰に回る(かげにまわる)
表立たないところで、人に気づかれないように行動すること。
陰日向がある(かげひなたがある)
人が見ているところとそうでないところとで、言動が変わること。
陰日向になる(かげひなたになる)
あるときは表立って、あるときは人知れず、誰かに尽くしたり援助したりする様子。
影を潜める(かげをひそめる)
今まで表だっていた人や物が姿を消すこと。 「影」は姿のこと。
嵩に懸かる(かさにかかる)
自分の優位な立場や地位を利用して、相手を威圧すること。 「嵩」は、ものの分量や大きさのこと。
笠に着る(かさにきる)
権力のある者を頼みにしていばったり、勝手なふるまいをすること。
風穴を開ける(かざあなをあける)
銃や刀などで胴体を貫くような穴を開けるという脅し文句のこと。 また、組織や状態が硬直しているところに、新しい風を吹きこむことのたとえ。
貸した物は忘れぬが借りたものは忘れる(かしたものはわすれぬがかりたものはわすれる)
人に貸したものは忘れないが、人から借りたものはつい忘れてしまうということ。 人間は身勝手なものだというたとえ。
家書万金に抵る(かしょばんきんにあたる)
旅先で受け取る家からの手紙は、万金に匹敵するほど貴重だということ。
河岸を変える(かしをかえる)
場所を変えること。 特に、飲食や遊興をする場所についていう言葉。
火事と葬式に行けば勘当もゆりる(かじとそうしきにいけばかんどうもゆりる)
火事や葬式の時にわびに行って手伝えば、勘当された者も許されるということ。「ゆりる」は、許されるという意。
舵を取る(かじをとる)
物事がうまく進むように全体をまとめて導くこと。 船が正しい方向に進むように、舵を操るということから。
歌人は居ながらにして名所を知る(かじんはいながらにしてめいしょをしる)
歌人は古歌や歌枕の研究によって、実際にその場所に行ったことはなくても、名所について詳しいということ。
掠りを取る(かすりをとる)
仲介者が、他人の利益の一部を自分のものとして取ること。
風が吹けば桶屋が儲かる(かぜがふけばおけやがもうかる)
思いもかけないところに影響が出るたとえ。また、あてにならない期待をするたとえ。 大風が吹けば土ぼこりが舞い上がって目に入り、目の不自由な人が増える。目の不自由な人は三味線で生計を立てようとするので、三味線に使う猫の皮がたくさん必要になる。猫が捕らえられて少なくなるとねずみが増える。ねずみは桶をかじるので桶屋が儲かるという話から。 「風」は「大風」、「儲かる」は「喜ぶ」ともいう。
風を切る(かぜをきる)
勢いよく進むさま。また、風に逆らって進むさま。
堅い木は折れる(かたいきはおれる)
ふだんは強情な人が、何か問題にぶつかると意外にもろく、くじけやすいことのたとえ。また、頑丈な人が急に大病で倒れることのたとえ。柔軟性のない堅い木は、風が吹けば折れやすいことから。
片意地を張る(かたいじをはる)
ひとの話に聞く耳をもたず、頑なに自分の考えを押し通そうとするさま。
肩入れする(かたいれする)
ある人や物を特別に援助したり贔屓したりすること。 物を担ぐのを助けるとの意から。
肩が軽くなる(かたがかるくなる)
重たい責任や負担がなくなって気が楽になること。 肩こりがとれて楽になるとの意から。
肩が凝る(かたがこる)
ひどく緊張したり堅苦しさを感じたりして、疲れたような気分になることのたとえ。 「肩が張る」ともいう。
硬くなる(かたくなる)
緊張してしまい、言動がぎこちなくなること。
肩透かしを食わせる(かたすかしをくわせる)
意気込んで向かったところを、相手にうまくかわされてしまうことのたとえ。 「肩透かし」は、相撲の決まり手の一つであり、相手の攻めをかわして前へ引き倒す技のこと。
肩叩きをする(かたたたきをする)
相手の肩を軽くたたきながら頼みごとをすること。 特に、上役が部下に退職を勧めるときに用いられる。
肩で風を切る(かたでかぜをきる)
肩をそびやかして、得意げに颯爽と歩くさま。また、得意げに振る舞うさま。
刀折れ矢尽きる(かたなおれやつきる)
物事を続けていく手段がなくなってしまうことのたとえ。 刀が折れ、矢が尽きて戦う手段がなくなってしまうとの意から。 「弓折れ矢尽きる」ともいう。
肩に掛かる(かたにかかる)
ある人が責任や任務などの負担を負わなければならなくなること。
型に嵌まる(かたにはまる)
考えや行動に個性や独創性がないこと。また、新鮮味がないこと。
肩の荷が下りる(かたのにがおりる)
重たい責任や負担から解放され、気が楽になること。 単に「荷が下りる」ともいう。
肩肘張る(かたひじはる)
人に弱みを見せないように、気負ったり威張ったりする様子。 肩をそびやかして肘を張る意から。
片山曇れば片山日照る(かたやまくもればかたやまひてる)
一方に悪いことがあれば、もう一方に良いことがあり、世の中は様々だということ。
語るに足る(かたるにたる)
語り合う相手にするだけの価値があるということ。 また、話題にするだけの価値があるということ。
肩を怒らせる(かたをいからせる)
肩にちからを入れ、威圧的な態度をとること。
肩を入れる(かたをいれる)
ある人や物を特別に援助したり贔屓したりすること。物を担ぐために物の下に肩をあてて助けるとの意から。 また、[[肌脱ぎ*https://kokugo.jitenon.jp/word/p41092]]の状態から着物を着ること。
肩を竦める(かたをすくめる)
肩を少し上げ、首を縮めるようにして、困惑や呆れの気持ちなどを表す。
肩を窄める(かたをすぼめる)
肩を落とすように身を縮める様子。 また、寒さや肩身が狭い思いをして元気がない様子。
片を付ける(かたをつける)
ものごとを処理・解決すること。
肩を並べる(かたをならべる)
横に並ぶこと。また、実力や地位が対等の位置に立つこと。
勝ち名乗りを上げる(かちなのりをあげる)
試合などに勝ち、勝利を宣言すること。 相撲で、行司が力士の名を呼ぶ意から。
勝ちに乗ずる(かちにじょうずる)
勝った勢いのまま、つぎつぎに物事をおこなうこと。
かちんと来る(かちんとくる)
相手の言動が気に障って、不快を感じること。 「かちん」は擬音語であり、かたい物がぶつかる音のこと。
買って出る(かってでる)
自らすすんで難しい役割を担うこと。 「買う」は引き受けること。
勝手を知る(かってをしる)
ある場所の様子や内情を知っていること。
かっとなる(かっとなる)
感情がたかぶって冷静な判断ができなくなる。頭に血が上る。