「損得」に関連する故事・ことわざ・慣用句 — 129 件
「損得」に関連する故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。全129件を五十音順に掲載しています。
ことわざ一覧(五十音順)
会えば五厘の損がゆく(あえばごりんのそんがゆく)
人との交際は何かと出費があり損をするということ。知人に会うと、それだけで五厘(一銭の半分)の損をするとの意から。
足駄を履く(あしだをはく)
売買の仲介や頼まれた買い物などで、実際の値より高く言い立てて差額を取ること。上前をはねること。値段を高く見せかけること。
足を出す(あしをだす)
予算以上使って赤字になること。
明日の百より今日の五十(あすのひゃくよりきょうのごじゅう)
不確かな期待よりも、たとえ量が少なくても、今日確実に手にできるもののほうがよいということ。
頭押さえりゃ尻上がる(あたまおさえりゃしりあがる)
両方うまくはいかないということ。頭を押さえれば尻が持ち上がるように、一方がうまくいけば、もう片方がうまくいかなくなるということから。
寇に兵を藉し、盗に糧を齎す(あだにへいをかし、とうにかてをもたらす)
攻めてくる側に武器を回し、奪いに来る者へ兵糧を持たせてやるようなふるまい。相手の手を強くし、そのぶんこちらの側が痩せる行いをいう。
後腹が病める(あとばらがやめる)
物事が終わったあとにも、出費がかさんだり、障害が生じたりして苦しむこと。 「後腹」は産後の腹痛のこと。 物事が落ち着いた後の出費や障害を、産後の腹痛にたとえた言葉。
甘い物に蟻がつく(あまいものにありがつく)
甘い物に蟻が集まるように、利益にありつけそうなところには人が群がるということ。
蟻の甘きにつくが如し(ありのあまきにつくがごとし)
蟻が甘いものに群がるように、利益のある所に人が群がることのたとえ。
あるはないに勝る(あるはないにまさる)
何事であれ、まったく無いよりは少しでもあるほうがましということ。
慌てる乞食は貰いが少ない(あわてるこじきはもらいがすくない)
急ぎ過ぎると、かえって失敗したり損をすることのたとえ。 先を争って施し物を貰おうとすると反感を買ってしまい、貰える物が少なくなってしまうとの意から。
言うた損より言わぬ損が少ない(いうたそんよりいわぬそんがすくない)
しゃべり過ぎに注意せよという戒めの言葉。 言い過ぎや言い間違いから受ける損より、黙っていたために受ける損のほうが少ないとの意から。
家売れば釘の価(いえうればくぎのあたい)
どんなに高価な家でも、売るときには釘の値段ほどの価値しか残らないということ。
行き掛けの駄賃(いきがけのだちん)
あることをするついでに別のことをすること。また、それにより利益を得ること。 「駄賃」は、馬で荷物を運ぶときの運賃のこと。 馬子が問屋に荷物を受け取りに行く時、他の荷物を運んで運賃を得たことから。
一文惜しみの百知らず(いちもんおしみのひゃくしらず)
出し渋った額の何十倍が、後になって手元から出ていく。しかも当人は、その差し引きに最後まで気づかない。 「百知らず」は「百損」「百失い」とも書く。
一文にもならない(いちもんにもならない)
苦労をしても、何の得にもならない。 「一文」は、江戸時代の少額の貨幣単位でわずかな金のこと。 「一文の得にもならない」ともいう。
一升徳利こけても三分(いっしょうどっくりこけてもさんぶ)
元手が多ければ、多少損をしても平気だというたとえ。 一升徳利が倒れて中身がこぼれても、三分(三合)くらいは残っているとの意から。
一升の餅に五升の取り粉(いっしょうのもちにごしょうのとりこ)
主となるものより、それに付随するもののほうが多く必要であることのたとえ。 「取り粉」は、つきたての餅がねばりつかないようにつける粉。 一升の餅をつくためには五升の取り粉が必要になることから。
居ない者貧乏(いないものびんぼう)
その場に居合わせない者は、分け前をもらえなかったり、自分のうわさ話をされたりして、いろいろと損をするということ。
入り船に良い風出船に悪い(いりふねによいかぜでふねにわるい)
一方に良いことはもう一方には悪く、両方に良いことはないというたとえ。 入り船に都合のよい順風は、出船にとっては逆風になるとの意から。 「出船によい風は入り船に悪い」ともいう。
色を付ける(いろをつける)
物事の扱いで、相手に多少の利益を与えること。
牛を馬に乗り換える(うしをうまにのりかえる)
不利な方から有利な方へ乗りかえることのたとえ。 足ののろい牛から足の速い馬に乗り換えることから。
旨い物は小人数(うまいものはこにんずう)
旨い物を食べる時は小人数の方がたくさん食べられるということ。また、儲け話も小人数でやる方が、分け前が多くなってよいということ。
馬を牛に乗り換える(うまをうしにのりかえる)
すぐれたものを捨て、劣っているものに換えること。 足の速い馬から足の遅いうしに乗り換えることから。
海老で鯛を釣る(えびでたいをつる)
わずかな元手や労力で大きな利益を得るたとえ。 略して「海老鯛(えびたい)」ともいう。 また、「蝦蛄(しゃこ)で鯛を釣る」「雑魚(ざこ)で鯛を釣る」「飯粒(めしつぶ)で鯛を釣る」「麦飯(むぎめし・むぎいい)で鯉を釣る」「鼻糞で鯛を釣る」などともいう。
男伊達より小鍋だて(おとこだてよりこなべだて)
男気で張り合うより、鍋一つ囲む所帯の日々のほうを手放さない。 「小鍋だて」は小鍋で煮炊きすること。人前の男ぶりと、内輪の煮炊きとを引き比べた句。
落とした物は拾い徳(おとしたものはひろいどく)
落し物は不注意な落とし主の責任だから、拾った人の物にしてもかまわないということ。
鬼に瘤を取られる(おににこぶをとられる)
一見損害を受けたようで、実際は利益になることのたとえ。「こぶとりじいさん」の昔話にもとづくもの。
恩を売る(おんをうる)
見返りを期待して、相手に恩を与えること。
掠りを取る(かすりをとる)
仲介者が、他人の利益の一部を自分のものとして取ること。
数でこなす(かずでこなす)
一つ一つの利益は小さいが、大量に売り捌くことによって採算がとれるようにすること。
金の切れ目が縁の切れ目(かねのきれめがえんのきれめ)
金がある時はちやほやされるが、金がなくなると相手にされず関係が切れるということ。
金持ち喧嘩せず(かねもちけんかせず)
喧嘩をしても得にならないことを金持ちは知っているので、人と争うような愚かなことはしないというたとえ。
空馬に怪我なし(からうまにけがなし)
無一物の人は損のしようがないというたとえ。 「空馬」は、人や荷物などなにも乗せていない馬。
借りて借り得、貸して貸し損(かりてかりどく、かしてかしぞん)
借りても返さないですむこともあるので借りるのは得だが、反対に貸したら返してもらえないこともあるので貸すのは損だということ。
勘定高い(かんじょうだかい)
なにかを行う際に、損になるか得になるかを考えるさま。 「算盤高い」「計算高い」ともいう。
雁は八百、矢は三文(がんははっぴゃく、やはさんもん)
注ぎ込んだものはごく僅かなのに、手にする実りは桁違いに大きいこと。 一本三文の矢を放って、八百文の値がつく雁を仕留める。それほど割の合う商いをいう。「雁は八百、矢は三銭」ともいう。
犠牲を払う(ぎせいをはらう)
目的を果たすために、命や大事なものを失ったりすること。
漁夫の利(ぎょふのり)
両者が争っている隙につけ入り、第三者が利益を横取りすることのたとえ。 「漁夫」は漁師のこと。漁父とも書く。 鴫(しぎ)と蛤(はまぐり)が争っている間に、漁師が両方とも捕まえたという中国の故事から。 「鷸蚌の争い」ともいう。
義理張るより頬張れ(ぎりばるよりほおばれ)
義理を欠くまいと無理な付き合いをするより、自分の利益や暮らしを優先せよということ。
句を作るより田を作れ(くをつくるよりたをつくれ)
現実の生活に役に立たない風流なことより、実益となることをせよというたとえ。腹の足しにもならない句を作るより、実益のある田を作れということから。
犬兎の争い(けんとのあらそい)
無益な争いをしている間に、第三者に利益を横取りされることのたとえ。 犬が兎を追いかけている間に、両者とも力尽きて死んでしまった。 それを通りかかった農夫が自分の獲物として手にいれたという故事から。
小鳥を捕らえて大鳥を逃がす(ことりをとらえておおとりをにがす)
目先の小さな獲物に手をとられて、本命の大きな獲物のほうを逃してしまうこと。 ささいな用にかまけて肝心のところを取りこぼすことにいう。
小股を掬う(こまたをすくう)
相手の隙をねらって自分の利益をはかること。 相手の股の内側を手で掬(すく)ってたおす相撲の技から。 「小股を取る」ともいう。
五両で帯買うて三両で絎ける(ごりょうでおびこうてさんりょうでくける)
本体そのものより、それを使えるようにするための手間賃のほうがかさんでしまうということ。 五両を出して帯を買い、仕立てにさらに三両を足す羽目になる、という勘定である。「絎ける」は、縫い目を表に出さずに縫い合わせること。
鞘を取る(さやをとる)
売買の仲介をして差額の一部を利益として得ること。
触り三百(さわりさんびゃく)
ちょっと関わったばかりに、思いもかけない損害を受けることのたとえ。 ちょっと触っただけなのに、三百文の損をするとの意から。
三人旅の一人乞食(さんにんたびのひとりこじき)
三人で旅をする時には、その中の一人が仲間はずれになりがちだということ。また、三人で事をすると、貧乏くじをひいて損をすることが多いということ。
座禅組むより肥やし汲め(ざぜんくむよりこやしくめ)
座禅を組んで修行する暇があるなら、肥やしを汲んで農作業に精を出せということ。時間や労力を実業以外のことに使うことを戒める言葉。
獅子の分け前(ししのわけまえ)
強いものが弱いものを働かせて利益を独占することのたとえ。獅子が弱い動物を従えて、得た獲物をひとり占めしたという話にちなむ。
市道の交わり(しどうのまじわり)
相手に勢いのあるうちだけ寄ってきて、傾けば離れていくような間柄。売り買いの駆け引きと変わらない付き合いをいう。
死ぬ者貧乏(しぬものびんぼう)
生きてさえいれば、どんな幸運にめぐり合うかもしれないのに、死んでしまってはどうにもならない。死んだ者が一番損だということ。
尺を枉げて尋を直くす(しゃくをまげてじんをなおくす)
大事のために小事を犠牲にすること。 「尋」は、八尺。 一尺を曲げてでも尋(八尺)をまっすぐに伸ばすとの意から。
正直者が馬鹿を見る(しょうじきものがばかをみる)
ずる賢く立ち回る者が得をして、正直に規則や秩序を守る者が損をするというたとえ。
小の虫を殺して大の虫を助ける(しょうのむしをころしてだいのむしをたすける)
小さなものを犠牲にして大きなものを守ること。 また、全体を生かすために一部分を犠牲にすることのたとえ。 「大の虫を生かして小の虫を殺す」ともいう。
小を捨てて大に就く(しょうをすててだいにつく)
小さなものを犠牲にして重要なものを守ること。
詩を作るより田を作れ(しをつくるよりたをつくれ)
暮らしの足しにならない風雅ごとに時を割くより、その手を実入りのある働きへ回せ。 日々の糧を先に確かめよ、と勧める。
心中より饅頭(しんじゅうよりまんじゅう)
見栄や義理立てに苦しむより、目先の実を取るほうが賢いということ。 情に殉じて命を捨てるくらいなら、饅頭で腹をふくらませたほうがましだ、というわけである。 「心中(しんじゅう)」と「饅頭(まんじゅう)」の「じゅう」を重ねて調子をつけた言い方。
情張りは棒の下(じょうはりはぼうのした)
素直でいるほうが得であるということ。 強情を張る人は恨みを買って棒で打たれるということから。
末四十より今の三十(すえしじゅうよりいまのさんじゅう)
将来多く得ることができるよりも、たとえ少なくても今すぐ確実に得たほうがよいということ。 「四十」を「始終」に掛けた言葉。
捨て物は拾い物(すてものはひろいもの)
捨てられた物は、拾った者の得だということ。
寸を曲げて尺を伸ぶ(すんをまげてしゃくをのぶ)
目先のわずかな引け目には目をつぶり、あとに来る大きな実入りを取りにいく。 十倍の戻りが見込めるなら手前の小さな縮みは呑んでおく、という割り切りをいう。
雪隠で饅頭(せっちんでまんじゅう)
空腹を満たすのに場所を選ばないことのたとえ。また、人に隠れて、自分だけこっそりいい思いをすることのたとえ。
背に腹は代えられぬ(せにはらはかえられぬ)
大事のためには、犠牲を払うのもやむを得ないというたとえ。 腹には大切な臓器が詰まっており、その腹を守るためであれば背中が犠牲になってもやむを得ないとの意から。 「背より腹」ともいう。
千貫のかたに編笠一蓋(せんがんのかたにあみがさいっかい)
大きな元手のわりに利益が少なく、損益が釣り合わないことのたとえ。 「千貫」は銭の単位。一貫の千倍。転じて非常に高価なこと。 千貫の借金の担保が、編み笠一つということから。 「一蓋」は「ひとがい」とも読む。
算盤が合う(そろばんがあう)
計算の結果が正しいこと。計算が合うこと。 または、収支を計算して収入のほうが多いこと。採算がとれること。
算盤を弾く(そろばんをはじく)
実入りと出費を細かく数え比べて、引き合うかどうかを確かめること。玉をはじいて数を出す道具の名から。
損して得取れ(そんしてとくとれ)
初めは損をしても、それをもとに将来大きな利益を得られるようにせよということ。
損して恥搔く(そんしてはじかく)
金や物を失ったばかりか、体面まで潰してしまうこと。踏んだり蹴ったりの状態にいう。
損せぬ人に儲けなし(そんせぬひとにもうけなし)
持ち出しをまったく出さずに通そうとする人のところへは、大きく返ってくる話も来ない。 減る覚悟のない金は、増えもしない。
大利は利ならず(たいりはりならず)
大きすぎる利益は、一見しただけでは利益と気づきにくいということ。
高い舟借りて安い小魚釣る(たかいふねかりてやすいこざかなつる)
道楽の道に入れ込んだ者は、かかりと見返りの釣り合いなど気にもかけない。 舟賃をかけて漕ぎ出しながら、持ち帰るのは値の付かない小魚ばかりで、どう数えても元は取れない。それでも当人にはいっこうに惜しくない。
高くつく(たかくつく)
安い物を買ったつもりが、思わぬところで出費がかさんで高いものになってしまうこと。
只より高い物はない(ただよりたかいものはない)
ただで物をもらうと、代わりに物事を頼まれたり、返礼にお金がかかったりして、かえって高いものにつくということ。
只より安い物はない(ただよりやすいものはない)
ただで物を貰うことより安く上がることはないということ。
卵を割らないでオムレツは作れない(たまごをわらないでおむれつはつくれない)
目的を達成するためには犠牲が必要であるというたとえ。西洋のことわざ。
為になる(ためになる)
有益である。利益になる。
短気は損気(たんきはそんき)
短気を起こすと、結局は失敗して自分の損になるということ。「短気」と「損気」の語呂合わせでできた言葉。
大事の前の小事(だいじのまえのしょうじ)
大きな事を行う時には、小さな事にも油断してはいけないということ。また、大きな目的を遂げるためには、小さな犠牲はやむを得ないということ。
大は小を兼ねる(だいはしょうをかねる)
大きな物は小さな物の代わりとしても使える。 小さい物より大きな物のほうが役に立つということ。
駄目で元元(だめでもともと)
たとえ失敗しても、何もしない場合と同じだと考えること。 失敗しても構わないという気持ちでやってみること。 略して「駄目元(だめもと)」ともいう。
月夜にも背中炙りて温まれ(つきよにもせなかあぶりてあたたまれ)
効果がないと思われることも、しないよりはましだというたとえ。また、わずかでも利用できるものは使った方がいいというたとえ。
敵に糧(てきにかて)
争っている相手の側を、こちらの手で肥やしてしまうこと。差し出したものがそっくり向こうの力になり、我が身は分が悪くなる。
天秤に掛ける(てんびんにかける)
二つのものの優劣や損得を比較して、どちらかを選ぼうとすること。 また、対立する二つの立場の両方に関わりを持ち、どちらの結果でも自分が損をしないように立ち回ること。
得を取るより名を取れ(とくをとるよりなをとれ)
利益を得ることより、名誉を大切にせよということ。
取るより庇え(とるよりかばえ)
より多くの利益を求めずに、今あるものを失わないように守れということ。
泥を被る(どろをかぶる)
損になることが分かった上でその役目を引き受けること。 または、他人の責任を一人で背負うこと。
某より金貸し(なにがしよりかねかし)
由緒ある家名を名乗って懐の寂しい暮らしより、金を貸す商いと見下されても蔵の詰まったほうを選ぶ。 なにがし・かねかしと、尻を揃えた言い方でからかっている。
名を捨てて実を取る(なをすててじつをとる)
名誉や名声などの体裁にこだわらず、実際の利益や内容を選ぶこと。 単に「実を取る」ともいう。
名を取るより得を取れ(なをとるよりとくをとれ)
名誉や名声を得るより、実際の利益を得るほうがよいということ。
逃げるが勝ち(にげるがかち)
場合によっては、その場は逃げるほうが結局は勝利を得られるということ。
抜け目がない(ぬけめがない)
自分が損をしないように要領よく振る舞う様子。
盗人に追い銭(ぬすびとにおいせん)
損をしたうえに、さらに損をすることのたとえ。 泥棒に入られたうえに、さらに金銭までやることから。 「泥棒に追い銭」ともいう。
猫が肥えれば鰹節が痩せる(ねこがこえればかつおぶしがやせる)
一方がよくなれば他方が悪くなり、一方に利があれば他方に損があるというたとえ。鰹節を食べて猫は太るが、食べられた鰹節は痩せるとの意から。
秤に掛ける(はかりにかける)
秤を使って重さを量ること。 また、比喩的に物事を比較し、その利害や得失を考えること。
裸で物を落とした例なし(はだかでものをおとしたためしなし)
懐に一つも入っていなければ、こぼれ出るものもない。 抱える物がないぶん道中は軽く、そのほうがましだと言ってのける側の理屈。
鳩を憎み豆を作らぬ(はとをにくみまめをつくらぬ)
つまらないことにこだわって、大事なことをしないために、自分や世間に損害を招くことのたとえ。鳩が豆をついばむのを嫌がって、豆を作るのをやめてしまうということから。
早起き三両、倹約五両(はやおきさんりょう、けんやくごりょう)
早起きと倹約はどちらも大きな利益になるというたとえ。 「朝起き三両始末五両」ともいう。
腹は立て損、喧嘩は仕損(はらはたてぞん、けんかはしぞん)
腹を立てても、喧嘩をしても自分が損をするだけだから、腹は立てるな、喧嘩はするなということ。
馬鹿を見る(ばかをみる)
苦労しても損な立場に立たされたり、つまらない結果になったりすること。
パイの奪い合い(ぱいのうばいあい)
限られた市場や利益を複数の競合相手が互いに奪い合うこと。 全体の量を円形のパイに見立て、その配分を争うことから、他者の取り分を奪って自分の取り分を増やそうとする競争をいう。
パイを分ける(ぱいをわける)
関係者の間で、獲得した利益や限られた市場、資源などの取り分を分配すること。 「パイ」は洋菓子のパイを指し、その円形の全体を利益や市場規模の総量に見立て、それを切り分けて配分することに由来する。
日勘定では足らぬが月勘定では余る(ひかんじょうではたらぬがつきかんじょうではあまる)
その日その日で帳尻を見ると割に合わなくても、期間をのばして数えれば帳尻は合っているということ。 一日ごとの締めでは不足でも、ひと月をまとめて締めれば手元に残る、との意。
東に近ければ西に遠い(ひがしにちかければにしにとおい)
東へ一歩寄れば、その一歩ぶんだけ西からは遠ざかる。近づける先はどちらか片方だけで、両方に等しく寄り添うことはできないということ。 また、分かりきったことを念を押して言う場合にも使う。
低き所に水溜まる(ひくきところにみずたまる)
実入りの見込める所へは、誘わずとも人が寄ってくる。 濁った場所にはそれ相応の顔ぶれが揃う、という悪いほうの言い方もする。
百害あって一利なし(ひゃくがいあっていちりなし)
差し引きを考えるまでもなく、まるごと損になる。 続けて得るものが何ひとつ無いときにいう。
百川、海に朝す(ひゃくせん、うみにちょうす)
利益のあるところには自然に多くの人が集まることのたとえ。「百川」はあらゆる川、「朝す」は集まるという意。
百戦百勝は善の善なる者に非ず(ひゃくせんひゃくしょうはぜんのぜんなるものにあらず)
百回戦って百勝しても、何らかの損害がでるので得策とはいえない。戦わずに勝つことが出来れば、それが一番いい方法だということ。
貧乏籤を引く(びんぼうくじをひく)
損な役割をさせられること。
ピンハネ(ぴんはね)
他人に渡すべき金品や取り分から、仲介の立場を利用して一部を不当に差し引いて自分の利益にすること。または、代金や給料を支払う際に、適当な名目をつけてその一部を勝手にかすめ取ること。 「ピンを撥(は)ねる」「ピン撥ねする」「ピン撥ねをする」などともいう。
不足奉公は双方の損(ふそくぼうこうはそうほうのそん)
仕事に不満を持ちながら働くのは奉公人にとって損であるし、主人側にとっても奉公人の仕事がはかどらないのは損だということ。 「不足奉公は両方の損」ともいう。
二股を掛ける(ふたまたをかける)
同時に二つの目的を遂げようとすること。または、結果がどちらに転んでも良いように、両方に関係を持つこと。一方に決めず、どちらにも関与しておく態度を表す。
踏み台にする(ふみだいにする)
目的のために一時的に利用すること。
負けるが勝ち(まけるがかち)
相手に勝ちを譲っておくほうが、結局は得策だということ。
間尺に合わない(ましゃくにあわない)
割りに合わないこと。損になること。「間尺」は割合、計算。
持ち出しになる(もちだしになる)
足りなかった費用を自分たちで負担すること。
元も子も失う(もともこもうしなう)
儲けを取り逃がしたうえに、出したぶんまで手元から消えること。もっぱら「元も子もない」の言い方で用いる。
元も子もない(もともこもない)
注ぎ込んだ骨折りも、初めから持っていたものも、ひとつ残らず消えること。多く「〜しては元も子もない」の形で、行き過ぎを戒めるのに用いる。 「元」は貸し付けたもとの金、「子」はそこに付く利を指す。
安物買いの銭失い(やすものかいのぜにうしない)
値段の安いものは品質も悪く、買い替えや修理などで高くついて、結局は損をするということ。
安物は高物(やすものはたかもの)
値の張らないほうを選んだつもりが、手直しや取り替えを重ねるうちに、上等な品を一つ買った勘定と並んでしまう。 値札の小ささは、あとで降りかかる面倒の分だけ帳消しになる。
欲と相談(よくとそうだん)
何をするにも、自分の取り分が立つかどうかをまず勘定すること。 理屈は後から付いてくる。
理に勝って非に落ちる(りにかってひにおちる)
理屈では相手に勝っても、実質上は負けたと同様の不利な立場に陥ること。「理に勝って非に負ける」ともいう。
利に走る(りにはしる)
利益を得ることにひたすらこだわること。
両天秤を掛ける(りょうてんびんをかける)
二つの対立する事柄や立場に同時に関わり、どちらにも良い顔をしたり、有利な方に付こうとしたりして、不利にならないようにすること。
利を見て義を思う(りをみてぎをおもう)
もうけ話が目の前に来たとき、まず手を出すかどうかではなく、手を出してよいものかを考える。得の大小ではなく筋の通り方で進退を決められる者を、できた人物と見る。
論に負けても実に勝つ(ろんにまけてもじつにかつ)
言い争いでは押し切られても、実入りのうえで得をしていれば、勝ったのはこちらだと見る言い方。 理屈の勝ち負けよりも、手元に何が残ったかで計る構え。
割が悪い(わりがわるい)
利益よりも損失の方が多いこと。または、他よりも損な立場であること。
割に合う(わりにあう)
労力に見合った利益があること。
割を食う(わりをくう)
損をすること。または、不利な立場に立たされること。
