「いわ」を含む故事・ことわざ・慣用句
「いわ」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 50 件
与えるは受けるより幸いなり(あたえるはうけるよりさいわいなり)
人に対して恩恵を与えることが出来る立場や境遇にあることは、恩恵を受ける立場よりも幸福であるということ。
当たるを幸い(あたるをさいわい)
手当たり次第に。片っ端から。何でもかんでも。
あっと言わせる(あっといわせる)
想像もしていないような意外なことをして、周囲の人を驚かせたり、感心させたりする。
いい迷惑だ(いいめいわくだ)
自分とは直接関係のないことで、迷惑をこうむること。
言うた損より言わぬ損が少ない(いうたそんよりいわぬそんがすくない)
しゃべり過ぎに注意せよという戒めの言葉。 言い過ぎや言い間違いから受ける損より、黙っていたために受ける損のほうが少ないとの意から。
言うに言われぬ(いうにいわれぬ)
言葉ではうまく表現することが出来ないこと。 また、差し障りがあり、言いたくても言うことが出来ないこと。
一心岩をも通す(いっしんいわをもとおす)
不可能と思われることでも、心を集中させて専念すれば成し遂げられるというたとえ。
曰く言い難し(いわくいいがたし)
簡単には言い表せない、説明できないということ。
曰く付き(いわくつき)
何らかの好ましくない事情があること。
鰯網で鯨捕る(いわしあみでくじらとる)
思いがけない幸運や収穫を得たりすることのたとえ。また、あるはずのないことのたとえ。
鰯で精進落ち(いわしでしょうじんおち)
せっかくの努力がつまらないことで報われなくなることのたとえ。また、長い間の努力が十分に報われないことのたとえ。 「精進落ち」は菜食で身を慎む精進期間が終わって、魚肉類を食べること。 精進期間中に鰯のようなつまらない魚をうっかり食べてそれまでの努力を無駄にするとの意から。また、精進期間が終わったのに鰯のようなつまらない魚で祝いをするとの意から。
鰯の頭も信心から(いわしのあたまもしんじんから)
どんなつまらないものでも、信じる心があれば尊く思われるということ。節分の夜、鰯の頭をひいらぎの枝に刺して門口に置くと鬼気を追い払うといわれてきたことから。
言わずと知れた(いわずとしれた)
説明する必要もなく。言うまでもなく。わかりきっている。
言わずもがな(いわずもがな)
言う必要のない。言わないほうがいい。言うべきではないこと。また、言うまでもなく。もちろん。言うまでもなくはっきりとしていること。
言わぬが花(いわぬがはな)
はっきりと口に出していうより、黙っていたほうが趣があるということ。
言わぬことは聞こえぬ(いわぬことはきこえぬ)
口に出して言わなければ、相手に伝わらず理解させることができないということ。
言わぬは言うに勝る(いわぬはいうにまさる)
口に出して言うより黙っていたほうが、深い意味を相手に伝えることがあるということ。
謂われを聞けば有難や(いわれをきけばありがたや)
わけがわからず見てつまらないものも、その由来を聞くと急にありがたみが増すということ。
有無を言わせず(うむをいわせず)
相手の承知不承知に関係なく。無理やりに。否応なしに。
得も言われぬ(えもいわれぬ)
言葉では何とも言い表すことが出来ない。
思うこと言わねば腹ふくる(おもうこといわねばはらふくる)
思っていることを我慢して言わずにいると、腹の中の物がつかえているようですっきりしないということ。 「物言わねば腹ふくる」「言わねば腹ふくる」ともいう。
思う念力、岩をも徹す(おもうねんりき、いわをもとおす)
心を込めて一心に事を行えば、どんなことでも必ず成し遂げられるというたとえ。
俺は言わぬがわれ言うな(おれはいわぬがわれいうな)
相手に口止めしながら、自分が人に秘密を漏らす人間に対していう言葉。「われ」は、お前のこと。俺は人には言わないが、おまえこそ人に秘密をしゃべらないように気をつけろという戒めの言葉。
女の一念、岩をも徹す(おんなのいちねん、いわをもとおす)
女が執念深いことのたとえ。
金が言わせる旦那(かねがいわせるだんな)
旦那、旦那と世間からもてはやされるのは、金の力によるものであるということ。
客の朝起き宿の迷惑(きゃくのあさおきやどのめいわく)
泊り客がその家の人より早く起きるのは、対応に困って迷惑するということ。 「客の朝起き宿の迷惑」ともいう。
琴瑟相和す(きんしつあいわす)
夫婦の仲が非常によいたとえ。「瑟」は、大琴。琴と大琴の合奏は音がよく調和することから。
知る者は言わず言う者は知らず(しるものはいわずいうものはしらず)
物事を本当に知っている人はむやみに口に出さないが、よく知らぬ者にかぎって軽々しくしゃべるということ。
地蔵は言わぬが我言うな(じぞうはいわぬがわれいうな)
秘密を打ち明けたあと、相手に口止めしながら、自分が人にしゃべってしまう人間に対していう戒めの言葉。悪事を働いた者が、道端の地蔵に「どうか黙っていて下さい」とお願いしたところ「俺は言わぬがわれ言うな」と地蔵が答えたという昔話から。
人生僅か五十年(じんせいわずかごじゅうねん)
人の一生は短くはかないものだということ。 人の寿命はたかだか五十年との意から。 「人生僅か五十年」「人間五十年」ともいう。
先生と言われるほどの馬鹿でなし(せんせいといわれるほどのばかでなし)
先生という呼称は敬意を伴わない場合もある。先生と呼ばれて気分をよくするほど馬鹿ではないということ。また、先生と呼ばれていい気になっている者をあざけっていう言葉。
善人なおもて往生を遂ぐ、況んや悪人をや(ぜんにんなおもておうじょうをとぐ、いわんやあくにんをや)
仏の救いを頼みとしない善人でさえ極楽往生を遂げる。まして、仏の救いにすがるしかない悪人が往生できないわけがないということ。
鯛の尾より鰯の頭(たいのおよりいわしのかしら)
大きな集団の最後についているよりも、たとえ小さな集団でもその先頭に立つほうがいいというたとえ。
天に口なし人を以て言わしむ(てんにくちなしひとをもっていわしむ)
天はものを言ったりしないが、その意思は人の口を通じて伝えられるということ。つまり、天の声である世論は真実を語っているということ。
桃李もの言わざれども下自ずから蹊を成す(とうりものいわざれどもしたおのずからけいをなす)
徳のある人のもとへは、自然に人々が集まることのたとえ。 桃や李(すもも)は何も言わないがその花や実に惹かれて人が集まり、木の下には自然に小道ができるとの意から。 「蹊」は小道のこと。 「成蹊」ともいう。
長い草鞋を履く(ながいわらじをはく)
1.旅に出発すること。 2.罪を犯した者が、追及を逃れるために土地を離れて旅に出ること。 3.商人や仲介者が、取引において価格を偽ること。物の値段をごまかして利益を得る行為。 「穿く」は「履く」とも書く。 また、「長い草鞋を履く」ともいう。
何をか言わんや(なにをかいわんや)
あまりにもひどい状態で、呆れて言葉がない様子。
願うに幸い(ねがうにさいわい)
願っているところに訪れる幸いという意味。
念力岩をも徹す(ねんりきいわをもとおす)
思いを込めて一心に事を行えば、どんなことでも必ずやり遂げられるというたとえ。
始めを言わねば末が聞こえぬ(はじめをいわねばすえがきこえぬ)
話は順序立てて始めからきちんと話さなければ、何故そうなったのか理解できないということ。
恥を言わねば理が聞こえぬ(はじをいわねばりがきこえぬ)
隠しておきたい恥も場合によっては打ち明けなければ、相手に事情をよく理解してもらえないということ。
干潟の鰯(ひがたのいわし)
自滅するのを待つしかないことのたとえ。 干潟に取り残された鰯は死ぬしかないとの意から。
人事言わば筵敷け(ひとごといわばむしろしけ)
噂をすれば、その当人が現れることがよくあるから、その人の席を用意しておいたほうがいいということ。軽々しく噂話をするものではないという戒めの言葉。
美人は言わねど隠れなし(びじんはいわねどかくれなし)
美人の存在は、自分から吹聴しなくても自然と世間に知れ渡るということ。
不幸中の幸い(ふこうちゅうのさいわい)
不幸の中でも、いくらか救いがあること。
見ざる聞かざる言わざる(みざるきかざるいわざる)
自分に都合の悪いことや人の欠点は、見たり聞いたり言ったりしないということ。「見ない」「聞かない」「言わない」を、三匹の猿が両手で各々の両目、両耳、口をふさいでいる像や絵で表現する。打消しの「…ざる」と「猿」を掛けたことば。
目に物言わす(めにものいわす)
言葉にすることなく、目配せなどをして相手に気持ちを伝えること。
勿怪の幸い(もっけのさいわい)
思いがけない幸運のこと。「物怪の幸い」とも書く。
物は祝いがら(ものはいわいがら)
縁起が悪いとされていることでも、やり方や言い方を変えれば、めでたく祝えるようになるということ。
物を言わせる(ものをいわせる)
そのものが持っている力を存分に発揮させること。
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