「く」で終わる故事・ことわざ・慣用句
「く」で終わる故事・ことわざ・慣用句 — 473 件
調べがつく(しらべがつく)
詳しく調べて全てわかること。
尻毛を抜く(しりげをぬく)
油断している時に、不意に物事を行って驚かせること。
尻餅をつく(しりもちをつく)
後向きに倒れて地面に尻を打つこと。
尻を叩く(しりをたたく)
物事を行うように励ましたり、促したりすること。
心肝を砕く(しんかんをくだく)
ある物事について思い悩むこと。あれこれ考えて悩むこと。
身体髪膚、これを父母に受く(しんたいはっぷ、これをふぼにうく)
人の身体はすべて父母から受けたものであるから、大切にしなければならないということ。後に「敢えて毀傷せざるは孝の始めなり」と続く。
信を置く(しんをおく)
信じること。信用すること。
時間を割く(じかんをさく)
忙しい中で時間をやりくりして、あることをするために時間を作ること。
地獄の釜の蓋も開く(じごくのかまのふたもあく)
正月の16日と盆の16日は、みな仕事をやめて休もうということ。この両日は、地獄の鬼も仕事を休み、罪人を煮る釜の蓋も開けて使わないということから。
地で行く(じでいく)
飾り立てたりせずに、ありのまま振る舞うこと。または、物語や小説の中だけでしか行われないようなことを実際に行うこと。
重点を置く(じゅうてんをおく)
あるものを大切だと考え、そこに力を入れること。
刃を迎えて解く(じんをむかえてとく)
向かうところ敵なしの圧倒的な強さ、また物事が解決する様子のたとえ。 竹を割る際、最初の節を割ると、後は刃を迎えるようにすっと通り、簡単に割れていくことから。
彗星の如く(すいせいのごとく)
何の前触れもなく、いきなり現れて注目を集めること。
酸いも甘いも知り抜く(すいもあまいもしりぬく)
経験が豊かで、世間の事情も人の心の繊細さも知り尽くしていること。 酸っぱい物と甘い物を区別して味わい、いい点と悪い点をよく知っているとの意から。 「酸いも甘いも知っている」「酸いも甘いも知り抜く」ともいう。
末の露、本の雫(すえのつゆ、もとのしずく)
人間の命には多少の長い短いの差はあるが、いつかは必ず死が訪れるということ。 人の命のはかなさをいう言葉。 葉末の露も、根元から落ちる雫も、早い遅いはあっても、やがてどちらも消えてしまうとの意から。
すっぱ抜く(すっぱぬく)
他人の秘密や悪事などを明るみに出すこと。
「素破(すっぱ)」は、忍びの者のことで、その活動や不意に刀を抜いたりしたことに由来する。角水を突く(すみずをつく)
細かく調べること。 または、些細なことを取り上げて責め立てること。 「角水」は大工道具の一つで、水平の度合いを測る道具。 角水を用いて正確に測るとの意から。
正鵠(せいこく)
物事の最も重要な部分。要所。急所。
成竹(せいちく)
事前に心の中で考えている計画。竹の絵を描く時は竹の姿を思い浮かべてから描くという意味から。
世話を焼く(せわをやく)
他人の手助けをすること。面倒を見ること。
千日の萱を一日に焼く(せんにちのかやをいちにちにやく)
長年苦労して築き上げたものを一瞬にして失うことのたとえ。 「萱」は、屋根をふくのに用いる植物の総称。 千日もかけて刈り集めた萱をたった一日で燃やしてしまうとの意から。
千里の馬も蹴躓く(せんりのうまもけつまずく)
優れた才能の人物も時には失敗することもあるというたとえ。「千里の馬」は、一日に千里も走れるほどの優れた馬。転じて、優れた才能の人物。
千慮の一得(せんりょのいっとく)
愚かな者でも、たまには一つぐらいよい考えを出すこともあるということ。
線を引く(せんをひく)
はっきりとした境を決めて区別すること。
善の裏は悪(ぜんのうらはあく)
いいことのあとには悪いことが起きるということ。善と悪とは表と裏で、いいことばかりも続かないし悪いことばかりも続かないということ。
滄海の一粟(そうかいのいちぞく)
広大なものの中のきわめて小さいもののたとえ。 また、宇宙における人間の存在のはかなさのたとえ。 「滄海」は青い大海、「一粟」は一粒の粟のこと。 大海に浮かぶ一粒の粟という意味。
総領の甚六(そうりょうのじんろく)
長男は甘やかされて大事に育てられるので、おっとりとした世間知らずの者が多いということ。「甚六」は愚か者のこと。
底を突く(そこをつく)
貯めていたものが全て無くなること。 または、相場が下げ止まること。底値になること。
そっぽを向く(そっぽをむく)
相手を見ずに別の方を見ること。または、相手にしない態度をとること。無視すること。 「横を向く」ともいう。
袖を引く(そでをひく)
他の人に気づかれないように誘ったり、注意を与えたりすること。
損して恥搔く(そんしてはじかく)
損をしたうえにさらに恥までかいて、さんざんな目に遭うことのたとえ。
大海を手で塞く(たいかいをてでせく)
どうやっても出来るはずのない不可能なことをしようとすることのたとえ。 大海の水を手で堰き止めようとするとの意から。
太鼓を叩く(たいこをたたく)
他人に同調して機嫌をとること。太鼓を持つ。
泰山の安きに置く(たいざんのやすきにおく)
泰山のように、揺るぎないものとしてどっしりと安定させること。 中国の名山である泰山は、古くから動じないものの象徴とされる。
太平楽(たいへいらく)
好き勝手なことを言ってのんきにしていること。天下泰平を祝う舞楽の一つから。
体を引く(たいをひく)
退く。後方へ下がる。
高くつく(たかくつく)
安い物を買ったつもりが、思わぬところで出費がかさんで高いものになってしまうこと。
盾を突く(たてをつく)
逆らう。反抗する。敵対する。 防御物である盾を地面に突き立てて抵抗することから。
種を蒔く(たねをまく)
何かを引き起こしたり広めたりする原因をつくることのたとえ。
卵の四角(たまごのしかく)
あるはずのないことのたとえ。 四角い形の卵は存在しないことから。 「卵の四角と女郎の誠(四角い形の卵が存在しないのと同じで、女郎が誠意を持つことなどない)」ともいう。
玉と欺く(たまとあざむく)
玉であるかのように思わせる。 「玉」は宝石。 多く草の葉の上の露についていう。
端を開く(たんをひらく)
新たに物事が始まるきっかけをつくる。
大豆は畑の肉(だいずははたけのにく)
大豆には、良質のたんぱく質や脂肪が含まれ、肉にも負けないような栄養があるということ。
蛇足(だそく)
余計なもの、無用のもののたとえ。昔、中国で蛇の絵を早く描く競争をした時、先に書き上げた者がつい足まで描いてしまったために負けたという故事から。
伊達の素足もないから起こる、あれば天鵞絨の足袋も履く(だてのすあしもないからおこる、あればびろうどのたびもはく)
どうしようもなくて我慢することのたとえ。 粋だと言われている伊達の素足も、実は足袋を買う金がないからだとの意から。 「伊達の素足も貧から起こる」ともいう。
断じて行えば鬼神も之を避く(だんじておこなえばきしんもこれをさく)
断固たる決意で物事を行えば、困難なことでも成し遂げることができるというたとえ。 断固とした態度で決行すれば、鬼神でさえその勢いに押されて避けていくとの意から。
血が引く(ちがひく)
恐怖や緊張などにより、顔が青ざめる。
血が沸く(ちがわく)
気持ちがたかぶる。興奮する。
逐鹿(ちくろく)
帝位や王位、政権を得ようとして争うこと。[[中原に鹿を逐う*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/7465.php]]とも。
痴人の前に夢を説く(ちじんのまえにゆめをとく)
このうえなく馬鹿げたことをするたとえ。愚かな人にとりとめない夢の話を説き聞かせる意から。
痴人夢を説く(ちじんゆめをとく)
話のつじつまの合わないこと、または要領を得ないことのたとえ。 愚かな者が、自分の見た夢の説明をするとの意から。
知足(ちそく)
みずからの分をわきまえそれ以上は求めないこと。分相応で満足すること。足るを知る。
帙を繙く(ちつをひもとく)
書物を開く。読書をする。 「帙」は、書物を保護するために包む覆い。
血の気が引く(ちのけがひく)
恐怖や緊張などにより、顔が青ざめる。
注意を引く(ちゅういをひく)
人々の注意や関心をこちらに向けさせる。
宙に浮く(ちゅうにうく)
計画などが途中で止まって終わりが見えなくなること。
調子が付く(ちょうしがつく)
物事の勢いが増していくこと。
提灯で餅を搗く(ちょうちんでもちをつく)
思い通りにいかないことのたとえ。 または、年老いた男性の性事情を馬鹿にしていう言葉。
緒に就く(ちょにつく)
物事を実際に始めること。または、その物事が順調に進行するようになること。 「諸」は「しょ」とも読む。
血を引く(ちをひく)
祖先や親の気質や体質、身体的特徴などを受け継ぐこと。 「血を受ける」ともいう。
杖を曳く(つえをひく)
杖を持って歩くこと。散歩すること。 または、目的地へ行くこと。旅をすること。
付き合いなら家でも焼く(つきあいならいえでもやく)
付き合いは、大切なものを犠牲にしてもしなければならないくらい大事だということ。また、付き合いを大事にして自分の家庭をかえりみないことを戒めて言うことば。
月満つれば則ち虧く(つきみつればすなわちかく)
何事も頂点に達したあとは、必ず衰え始めるというたとえ。 月は満月のあと徐々に欠けていくことから。 「満つれば虧く」ともいう。
土が付く(つちがつく)
相撲で負けること。または、勝負事で負けること。
槌で大地を叩く(つちでだいちをたたく)
まるで大地を槌で打つように、確実で絶対に失敗しないことのたとえ。 「槌で大地を叩く」「地を打つ槌」ともいう。
槌で庭掃く(つちでにわはく)
急な来客にあわてふためきながらも手厚くもてなそうとすることのたとえ。 「横槌で庭掃く」「才槌で庭掃く」ともいう。
潰しが効く(つぶしがきく)
それまでの仕事を辞めても、別の仕事で働くことができる能力があること。 金属製品を溶かすと再利用できるとの意から。
妻の言うに向こう山も動く(つまのいうにむこうやまもうごく)
妻の言葉は夫に対して大きな力を持っていることのたとえ。 動くはずのない向こうの山でさえも、妻が言えば動いてしまうとの意から。
手垢が付く(てあかがつく)
物事の方法や言葉などが長い間繰り返し使われ続けて、新鮮味がなくなること。 何度も使って手垢で汚れるということから。
亭主を尻に敷く(ていしゅをしりにしく)
妻が夫を軽んじて好き勝手に振る舞うことのたとえ。
手が空く(てがあく)
仕事が終わったり一区切りついたりして、時間に余裕ができること。 「手が透く」ともいう。
手が空けば口が開く(てがあけばくちがあく)
仕事がなくなり手が空けば、食べる物もなくなり口も開いてしまう。また、暇になればつい無駄話をしがちだということ。
手が付く(てがつく)
新しいものが使われ始めること。 または、下の立場の女性と肉体関係を持つこと。
手が届く(てがとどく)
能力や権力などが及ぶ範囲の内側にあること。 または、細かいところまで世話が行き渡ること。 また、もう少しで、とある年齢に達すること。
手薬煉引く(てぐすねひく)
十分用意をして待ち構えること。 「薬煉(くすね)」は弓の弦を強くするために塗る薬で、それを手に取って弦に塗って準備するとの意から。
手もなく(てもなく)
苦労せずに行う様子。簡単に行う様子。
てらつつきの子は卵から頷く(てらつつきのこはたまごからうなずく)
生まれながらの才能は、幼い時から自然に現れるというたとえ。「てらつつき」は、きつつきのこと。きつつきの子はえさの虫を捕るために、幼い時から首を上下に動かす癖があることから。
手を拱く(てをこまぬく)
何もしないで傍観すること。 「拱く」は、腕組みをするということ。 「こまねく」は「こまぬく」ともいう。
手を抜く(てをぬく)
しなければいけないことをやらないこと。 または、力を尽くさず、いい加減にすること。
手を引く(てをひく)
それまでやってきたことを止めて、関係を断ち切ること。