「あた」から始まる故事・ことわざ・慣用句
「あた」から始まる故事・ことわざ・慣用句 — 59 件
値千金(あたいせんきん)
非常に高い価値のあること。
値を二つにせず(あたいをふたつにせず)
相手によって、値段を上げたり下げたりするような悪賢い商売はしないということ。
与えるは受けるより幸いなり(あたえるはうけるよりさいわいなり)
人に対して恩恵を与えることが出来る立場や境遇にあることは、恩恵を受ける立場よりも幸福であるということ。
恰も好し(あたかもよし)
ちょうどよいことには。ちょうどよい具合に。
当たった者のふの悪さ(あたったもののふのわるさ)
悪いことに、たまたま当たった者が不運だったということ。 「ふ」は運の意。 大勢が悪さをしているにもかかわらず、そのうちの一部の者だけが捕まるような場合をいう。
当たって砕けろ(あたってくだけろ)
うまくいくかどうかわからないが、思い切ってやってみよということ。
頭打ちになる(あたまうちになる)
物事が限界に達して、それ以上には上がらない状態になること。
頭押さえりゃ尻上がる(あたまおさえりゃしりあがる)
両方うまくはいかないということ。頭を押さえれば尻が持ち上げるように、一方がうまくいけば、もう片方がうまくいかなくなるということから。
頭搔くか字を書くか(あたまかくかじをかくか)
文字を書くのが苦手な者が、字を書かなければならくなり、困り果てている様子をからかっていう言葉。「掻く」と「書く」は語呂をあわせ。
頭隠して尻隠さず(あたまかくしてしりかくさず)
悪事や欠点の一部を隠して、全部を隠したつもりでいる者をあざけっていう言葉。雉(きじ)が草むらに頭を突っ込み隠れたつもりでも、尾が見えていることから。
頭から(あたまから)
状況や事情などを考慮せず、一方的な態度をとるようす。
頭から水を浴びたよう(あたまからみずをあびたよう)
突然起こった恐ろしい出来事に、驚き恐れてぞっとすることのたとえ。
頭から水を掛けられたよう(あたまからみずをかけられたよう)
突然起こった恐ろしい出来事に、驚き恐れてぞっとすることのたとえ。
頭から湯気を立てる(あたまからゆげをたてる)
激怒するようす。かんかんになって怒るようす。
頭が上がらない(あたまがあがらない)
相手に対して負い目があったり、恩義があったりして、対等の立場で接することができないようす。
頭が痛い(あたまがいたい)
心配事や解決し難い問題などを抱えて、思い悩んでいるようす。
頭が動けば尾も動く(あたまがうごけばおもうごく)
上に立つ者が行動すれば、下の者は自然と従うということ。 動物の頭と尾は一体で、頭が動けば当然尾も動くという意味から。
頭が固い(あたまがかたい)
既存の観念にとらわれて、柔軟な考え方が出来ないこと。融通が利かないこと。
頭が切れる(あたまがきれる)
頭の回転が速く、物事に対して的確な対処ができるさま。
頭が下がる(あたまがさがる)
相手の人がらや行いが立派で、感心すること。心から敬服すること。
頭が低い(あたまがひくい)
人に対する態度が、謙虚で丁寧であるさま。
頭が古い(あたまがふるい)
物事に対する考え方や価値観が、古臭く時代遅れであること。
頭が割れるよう(あたまがわれるよう)
頭痛がひどいことのたとえ。
頭剃るより心を剃れ(あたまそるよりこころをそれ)
外見より精神が大事だということ。 頭を剃って姿だけ僧になるより、まず心を清浄せよということ。
頭でっかち尻つぼみ(あたまでっかちしりつぼみ)
最初は威勢よく、だんだん勢いがなくなり、最後はだらしなくなること。
頭に入れる(あたまにいれる)
しっかりと理解して、記憶にとどめること。
頭に来る(あたまにくる)
怒る。かっとなる。
頭に血が上る(あたまにちがのぼる)
感情がたかぶって冷静な判断ができなくなる。かっとなる。
頭の上の蠅も追われぬ(あたまのうえのはえもおわれぬ)
自分自身のことさえ満足に出来ないことのたとえ。 自分の頭にたかる蠅さえ追い払えないという意味から。
頭の上の蠅を追え(あたまのうえのはえをおえ)
他人のことをとやかく言ったり世話を焼いたりする前に、まずは自分自身のことを始末しなさい、という教え。
頭の黒い鼠(あたまのくろいねずみ)
物を盗む人のこと。家に住んでいて、物を盗む頭髪の黒い人間を、鼠になぞらえて言う言葉。
頭の天辺から足の爪先まで(あたまのてっぺんからあしのつまさきまで)
人の身体の上から下まで。全身のこと。転じて、何から何まで。全部。すべて。
頭の濡れぬ思案(あたまのぬれぬしあん)
先のことを考えるより、まずは自分の身に及んでいる問題を解決することが大事だということ。 いま降っている雨で頭を濡れないようにすることが先決だとの意から。
頭禿げても浮気はやまぬ(あたまはげてもうわきはやまぬ)
年をとっても色気がなくならず、浮気心はおさまらないということ。
頭を痛める(あたまをいためる)
ある物事について、心配したり思い悩んだりする。
頭を抱える(あたまをかかえる)
心配事や悩み事について、良い解決策が見つからずに苦しむ。困り果てる。
頭を搔く(あたまをかく)
小さな失敗について気まずく感じたり、恥ずかしく照れたりしたときなどに行う、頭に手をやって軽くかくしぐさのこと。
頭を切り替える(あたまをきりかえる)
それまでの考え方から離れて、別の考え方や手法に改める。
頭を下げる(あたまをさげる)
謝ること。お辞儀をすること。また、感服すること。尊敬すること。
頭を絞る(あたまをしぼる)
よい方法や意見などが思いつくように、一生懸命考え抜くこと。
頭を突っ込む(あたまをつっこむ)
興味や関心のある物事に関わりを持つ。仲間になる。また、深入りする。
頭を悩ます(あたまをなやます)
どうしたらよいかと、あれこれ考えて苦しむさま。
頭を撥ねる(あたまをはねる)
他人の利益の一部をかすめとって、自分のものにする。
頭を捻る(あたまをひねる)
よいやり方を工夫したり、物事の対処のためにいろいろと考えたりすること。
頭を冷やす(あたまをひやす)
興奮を静めて、冷静になる。
頭を丸める(あたまをまるめる)
髪の毛を剃って、丸坊主にする。転じて、出家すること。
頭を擡げる(あたまをもたげる)
今まで意識していなかった考えや思いが浮かんでくること。 また、少しずつ力をつけて、実力を示すようになること。台頭する。
新しい酒は新しい革袋に盛れ(あたらしいさけはあたらしいかわぶくろにもれ)
新しい内容を表現するためには、新しい形式が必要であるということ。
新しい酒を古い革袋に盛る(あたらしいさけをふるいかわぶくろにもる)
新しい内容を古い形式にはめ込むこと。多く内容も形式とが、ともに生かされないことにいう。
当たらず触らず(あたらずさわらず)
どちらとも衝突を起こさないように、どっちつかずの曖昧な態度を取って済ませるようす。
中らずと雖も遠からず(あたらずといえどもとおからず)
ぴったり当たっていないが、ほぼ的中と言えるということ。 「中らず」は「当たらず」とも書く。
当たらぬ蜂には刺されぬ(あたらぬはちにはさされぬ)
自分から関わらなければ、災いや危険に巻き込まれることはないというたとえ。蜂の巣を突くなどして自ら危険に近づかない限り、刺されることはないことから。
辺り構わず(あたりかまわず)
周囲の状況や他人の迷惑などを気にしないで、自分の好きなように振る舞うようす。
当たりがいい(あたりがいい)
人と接する態度がよく、相手にいい印象をあたえること。
当たりを付ける(あたりをつける)
おおよその結果・程度について予測をすること。
当たりを取る(あたりをとる)
興行や商売などが成功する。好評を博する。
辺りを払う(あたりをはらう)
周囲の人が近寄りがたいほど、堂々としていて威厳があるさま。
当たるも八卦、当たらぬも八卦(あたるもはっけ、あたらぬもはっけ)
占いは当たることもあれば、当たらない場合もある。占いの結果をあまり気にするなということ。「八卦」は易占いのこと。
当たるを幸い(あたるをさいわい)
手当たり次第に。片っ端から。何でもかんでも。
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