「よう」を含む故事・ことわざ・慣用句
「よう」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 170 件
旅路の命は路用の金(たびじのいのちはろようのかね)
旅先で頼りになるのは、何よりも所持金であるということ。 旅先では命と同じくらい所持金が大切であるということ。
玉を転がすよう(たまをころがすよう)
音や声が高く澄んで美しい様子の形容。
地から湧いたよう(ちからわいたよう)
今まで影も形もなかったものが、急に現れるさま。
血が通う(ちがかよう)
事務的、形式的ではなく、人間らしい思いやりや優しさがあること。
血の出るよう(ちのでるよう)
たいへんな苦労や努力をするさま。
血の滲むよう(ちのにじむよう)
たいへんな苦労や努力をするさま。
茶に酔うたふり(ちゃにようたふり)
知っているのに知らないふりをすること。 お茶を飲んで酒に酔ったふりをするとの意から。 「茶に酔うたよう」ともいう。
宙に迷う(ちゅうにまよう)
物事が途中で止まって終わりが分からなくなること。
狆が嚏をしたよう(ちんがくしゃみをしたよう)
ひどく醜い顔つきのこと。 「狆」は、顔が小さく目鼻がくしゃくしゃ集まった感じの小型犬。 略して「[[狆くしゃ*https://kokugo.jitenon.jp/word/p33494]]」ともいう。
痛痒を感じない(つうようをかんじない)
少しも利害や影響を受けない。
手に据えた鷹を逸らしたよう(てにすえたたかをそらしたよう)
一度手に入れた大事なものを失うことのたとえ。 大事に飼い慣らした鷹に逃げられてしまうとの意から。
手に取るよう(てにとるよう)
実際に手で触れてみるかのように、はっきりと分かる様子。 目の前にあるかのように、はっきり見えたり聞こえたりする様子。
手の切れるような(てのきれるような)
紙幣が新しく、しわ一つない様子。まっさらなお札のたとえ。
手の施しようがない(てのほどこしようがない)
処置をする方法が全くないこと。
時の用には鼻を削げ(ときのようにははなをそげ)
急を要する場合には、どんな手段でも取った方がよいというたとえ。 緊急の場合には、自分の鼻を削ぎ落とすような非常手段を取るのもやむを得ないとの意から。 「苦しい時は鼻をも削ぐ」ともいう。
取って付けたよう(とってつけたよう)
言動などがわざとらしく不自然な様子。
捕らぬ狸の皮算用(とらぬたぬきのかわざんよう)
当てにならないことを当てにして計画を立てることのたとえ。まだ捕まえていない狸の皮の価格を計算することから。
土用の筍(どようのたけのこ)
役に立たず、無駄なことのたとえ。土用に出た筍は竹にはならないことから。
泥のように眠る(どろのようにねむる)
酒に酔ったり、疲れたりして熟睡することのたとえ。
長居は無用(ながいはむよう)
その場に長く居るのはよくないので、早々に引き上げたほうがよいということ。
長追いは無用(ながおいはむよう)
勝ちに乗じて深追いすると、思わぬ反撃を受け不利な立場に陥ることもあるので、ほどほどにするのが賢明ということ。 「長追いは無用」ともいう。
泣き出しそうな空模様(なきだしそうなそらもよう)
今にも雨が降り出しそうな空。
情け容赦もなく(なさけようしゃもなく)
相手に対して遠慮や手加減をすることなく、物事を進める様子。
為すようにならないで、なるようになる(なすようにならないで、なるようになる)
世の中は自分の思ったようにはいかず、結局はなるようにしかならないということ。
鍋の鋳掛けが釣り鐘を請け合ったよう(なべのいかけがつりがねをうけあったよう)
自分の能力以上の仕事を引き受けて、大騒ぎをすることのたとえ。 鍋を修理する鋳掛け屋が、釣り鐘作りを請け負ったようだとの意から。
苦虫を噛み潰したよう(にがむしをかみつぶしたよう)
ひどく苦々しい表情のたとえ。「苦虫」は、噛めばさぞかし苦いだろうと想像される虫のこと。
抜けるよう(ぬけるよう)
空に雲が一つもなく、青く澄みきっている様子。 また、透き通るように肌が白くてうつくしい様子。
濡れ紙を剝がすよう(ぬれがみをはがすよう)
濡れた紙を剥がすように、物事を静かに取り扱うようす。また、病気が日に日に快方に向かうようすのたとえ。
根が生えたよう(ねがはえたよう)
その場所に留まってすこしも動かないこと。
猫が糞を隠したよう(ねこがばばをかくしたよう)
悪事を隠したまま知らん顔をすること。 猫が糞をしたあとに足で砂をかけて隠すようすから。 単に「[[猫糞*https://kokugo.jitenon.jp/word/p39481]]」ともいう。 また「猫が糞を隠したよう」ともいう。
猫の目のよう(ねこのめのよう)
物事の移り変わりが激しいことのたとえ。猫の目が明るさによって形を変えるところから。
蜂の巣をつついたよう(はちのすをつついたよう)
大騒ぎになって、手がつけられない様子。蜂の巣をつつくと、多くの蜂がいっせいに飛び出す様子から。
鳩が豆鉄砲を食ったよう(はとがまめでっぽうをくったよう)
突然のことに驚いて、きょとんとしている様子のたとえ。 「豆鉄砲」は、豆や丸めた紙などを弾に使うおもちゃの鉄砲。 豆鉄砲で撃たれてた鳩が、突然のことにびっくりして目を丸くしている様子から。 「鳩に豆鉄砲」「豆鉄砲を食った鳩のよう」ともいう。
歯の抜けたよう(はのぬけたよう)
あるべきものがところどころ欠けていて、まばらで不揃いなようす。
腹の立つように家蔵建たぬ(はらのたつようにいえくらたたぬ)
世の中には腹が立つことが多いので、腹を立てるのは簡単だが、家や蔵を建てるくらいの金を稼ぐのは簡単にはいかないということ。
腫れ物に触るよう(はれものにさわるよう)
相手の機嫌を損ねないように慎重に接する様子。
判で押したよう(はんでおしたよう)
いつも同じことを繰り返していて変化がない様子。 「判子で押したよう」ともいう。
馬鹿と鋏は使いよう(ばかとはさみはつかいよう)
人を使うときは、使い方次第で役に立たせることができるということ。 鋏(はさみ)も使い方次第で切れたり切れなかったりするように、愚かな人間も上手に使えば役に立つということ。
馬車馬のよう(ばしゃうまのよう)
他のことに気を移さずに、一つのことに集中して取り組むこと。 馬車を引く馬は脇見をしないように覆いを付けることから。
火が消えたよう(ひがきえたよう)
急激に活気を失って、寂しい様子になること。
必要の前に法律なし(ひつようのまえにほうりつなし)
必要に迫られた緊急事態の時は、法律など気にしていられないということ。
必要は発明の母(ひつようははつめいのはは)
発明は必要に迫られるからこそ生まれるということ。
人には添うてみよ馬には乗ってみよ(ひとにはそうてみようまにはのってみよ)
何事も経験してみなければわからないということ。 いい馬かどうかはその馬に乗ってみないとわからないし、人間の善し悪しも付き合ってみなければわからないことから。 「人には添うてみよ馬には乗ってみよ」ともいう。
火の消えたよう(ひのきえたよう)
周囲を明るく照らしていた火が消えたように、急に活気がなくなってものさびしい様子。
吹けば飛ぶよう(ふけばとぶよう)
取り上げるほどでもないこと。些細なこと。
武士は食わねど高楊枝(ぶしはくわねどたかようじ)
武士は貧しくて食事ができなくても、食べたふりをして楊枝を使い、他人に空腹を見せないようにするということ。転じて、貧しくても誇りを持って生きるべきだということ。
亡羊の嘆(ぼうようのたん)
学問の道があまりにも幅広いため、真理をとらえることの難しさを嘆くこと。また、どうしてよいかわからず、途方に暮れて嘆くことのたとえ。 逃げた羊を追いかけたが、道がいくつも分かれていたため途方に暮れたという故事から。
盆と正月が一緒に来たよう(ぼんとしょうがつがいっしょにきたよう)
うれしいことが重なることのたとえ。また、非常に忙しいことのたとえ。
祭りの渡った後のよう(まつりのわたったあとのよう)
にぎやかだったあと、急に静まりかえることのたとえ。にぎやかな祭りの行列が通り過ぎたあと静かになる意から。
丸い卵も切りようで四角(まるいたまごもきりようでしかく)
物事は話し方、やり方しだいで円満にいくこともあれば、角が立つこともあるというたとえ。丸い卵も切り方によっては四角になるということから。「ものも言いようで角が立つ」あとに続けてもいう。
水の滴るよう(みずのしたたるよう)
若々しくて美しいようすの形容。
水を打ったよう(みずをうったよう)
多数の人が、いっせいに静まりかえるようす。
水を得た魚のよう(みずをえたさかなのよう)
その人の力を発揮できる場所を得て、生き生きと活躍するようすのたとえ。
見よう見真似(みようみまね)
人のするのを見て覚え、自分でもできるようになること。
無明の酒に酔う(むみょうのさけによう)
煩悩にとらわれ真理を理解できず、思い惑うことのたとえ。「無明の酒」は人を惑わす煩悩を、正常な心を失わせる酒にたとえた言葉。
無用の長物(むようのちょうぶつ)
あっても何の役に立たず、かえって邪魔になるもののたとえ。「長物」は長すぎて用をなさないものの意から、無駄なもののこと。
無用の用(むようのよう)
役に立たないと思われているものが、実は重要な役割を果たしていたり、かえって役に立ったりすること。 「不用の用」ともいう。
目が覚めるような(めがさめるような)
眠けがさめるほど、鮮やかで際立って美しいさま。
面面の楊貴妃(めんめんのようきひ)
人は自分の妻や恋人を楊貴妃のように美しいと思っているということ。 人それぞれ好みがあり、好きになると欠点も目につかず楊貴妃のような美人に見えるとの意から。 「面面」は、おのおのの意。 「面面楊貴妃」ともいう。
儲けぬ前の胸算用(もうけぬまえのむなざんよう)
不確かな事柄に期待をかけて、計画を立てることのたとえ。
物は言いよう(ものはいいよう)
ものは言い方次第で、相手に良くも悪くも受け取られるということ。
物は考えよう(ものはかんがえよう)
ものごとは考え方ひとつで良くも悪くもなるということ。
物も言いようで角が立つ(ものもいいようでかどがたつ)
ものは言い方ひとつで相手の感情をそこなうことがあるから、言葉遣いに気をつけたほうがいいということ。
薬缶で茹でた蛸のよう(やかんでゆでたたこのよう)
物事に行き詰まり、どうしようもない様子。また、内に閉じこもり動けない様子。 薬缶で蛸を茹でると、蛸が硬くなり、手も足も出せない状態になることから。
矢のような催促(やのようなさいそく)
矢を次々と射るような、ひっきりなしの厳しい催促のこと。 「矢のような催促」ともいう。
悠揚迫らず(ゆうようせまらず)
困難な状況や切迫した事態にも、普段と変わらずゆったりと落ち着いているさま。
湯水のように使う(ゆみずのようにつかう)
金銭などを惜しがる様子もなく無駄に使うこと。
夢から覚めたよう(ゆめからさめたよう)
我を忘れて何かに夢中になっていた人が、ふと我に返って普段の自分を取り戻すさま。
良いうちから養生(よいうちからようじょう)
何事も日ごろから用心すれば、失敗しないですむというたとえ。元気なうちから身体を大切にするのが、健康を保つ秘訣であるということから。
用ある時の地蔵顔、用なき時の閻魔顔(ようあるときのじぞうがお、ようなきときのえんまがお)
人にものを頼む時はお地蔵様のようにやさしいにこにこ顔をするが、用事がない時は閻魔様のように不機嫌な顔つきになるということ。
用が足りる(ようがたりる)
十分に間に合う。役に立つ。
陽気発する処、金石も亦透る(ようきはっするところ、きんせきもまたとおる)
どんな困難なことでも、精神を集中すればできないことはないということ。 「陽気」は万物が生じて活動しようとする気。 陽気が発生すれば、金属や石のように硬いものでも貫くとの意から。
養生に身が痩せる(ようじょうにみがやせる)
養生のために気を使ったり、金銭の心配をして、かえって心労で痩せてしまうということ。
用心に網を張る(ようじんにあみをはる)
用心のうえに用心をすること。「用心に縄を張る」とも言う。
用心は臆病にせよ(ようじんはおくびょうにせよ)
用心はし過ぎるということはない。臆病なくらいに用心せよということ。
夜討ち朝駆け(ようちあさがけ)
記者などが、早朝や深夜に取材先を突然訪問すること。
羊頭を掲げて狗肉を売る(ようとうをかかげてくにくをうる)
外見は立派に見せかけて、実質が伴わないことのたとえ。 羊の頭を看板に出し、実際には犬の肉を売ることから。 「羊頭を掛けて狗肉を売る」「羊頭狗肉」ともいう。
杳として(ようとして)
事情などがはっきり分からないさま。 特に、人の行方が知れないさま。
用に立つ(ようにたつ)
応用がきいて役に立つこと。使い道があること。
洋の東西を問わず(ようのとうざいをとわず)
東洋も西洋も区別なく。世界中どこでも。