「悪い行い」に関連する故事・ことわざ・慣用句 — 133 件
「悪い行い」に関連する故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。全133件を五十音順に掲載しています。
ことわざ一覧(五十音順)
悪事千里を走る(あくじせんりをはしる)
悪い行いは、たちまち世間に広まるというたとえ。 「悪事千里を行く」ともいう。
悪事身に返る(あくじみにかえる)
自分の犯した悪事は、めぐりめぐって戻ってきて自分を苦しめる結果になるということ。 「悪事身にとまる」ともいう。
悪銭身に付かず(あくせんみにつかず)
不当な手段で得た金は大切にしないから、とかくつまらないことに使ってしまい残らないものだということ。
悪人には友多し(あくにんにはともおおし)
悪い人ほど口がうまく、利をちらつかせたりして人を引きつけるため、取り巻きや仲間が多いということ。
悪の温床(あくのおんしょう)
悪事や、良くない思想が生まれやすい環境。
悪の報いは針の先(あくのむくいははりのさき)
悪事の報いは、針の先を回るほど早くやってくるということ。
悪は一旦の事なり(あくはいったんのことなり)
一時的にうまくいっても悪は長続きせず、結局は正義に勝てないということ。
悪は延べよ(あくはのべよ)
悪事をはたらかなければならないなら、できるだけ延期したほうがよい。その間に事情が変わって実行しないですむかもしれないということ。
阿漕が浦に引く網(あこぎがうらにひくあみ)
人に隠れて行う事も、度重なると人に知られてしまうということのたとえ。 「阿漕が浦」は三重県津市東部の海岸で、伊勢神宮に奉納する魚を捕るため一般人は禁猟区であったが、ある漁夫がたびたび密漁を行い捕らえられたということから。
足駄を履く(あしだをはく)
売買の仲介や頼まれた買い物などで、実際の値より高く言い立てて差額を取ること。上前をはねること。値段を高く見せかけること。
足を洗う(あしをあらう)
悪事をやめること。また、今までの仕事をやめること。
頭を撥ねる(あたまをはねる)
他人の利益の一部をかすめとって、自分のものにする。
後棒を担ぐ(あとぼうをかつぐ)
首謀者の手先として、悪事に加担すること。 「後棒」は、駕籠(かご)などの棒の後ろの方を担ぐ人。
網、呑舟の魚を漏らす(あみ、どんしゅうのうおをもらす)
法の規制が及ばず、大悪人を取り逃がしてしまうことのたとえ。 網の目が粗いために、舟を呑み込むほどの大魚を逃がしてしまうことから。
網にかかるは雑魚ばかり(あみにかかるはざこばかり)
悪事をはたらいても捕まるのは小物ばかりで、大物は巧みに逃げてなかなか捕まらないということ。
網の目を潜る(あみのめをくぐる)
捜査網や監視から巧みに逃れる。 また、法律や規則の盲点を突いて悪事をはたらく。
家に鼠、国に盗人(いえにねずみ、くににぬすびと)
規模の違いはあるが、どんな所にも悪いことをする者がいるということ。
生き血を吸う(いきちをすう)
情け容赦なく、他人のものを取り上げること。 「生き血をすする」「生き血をしぼる」ともいう。
一度はままよ二度はよし(いちどはままよにどはよし)
悪事を行うとき、最初は良心がとがめながら、なるようになれという気で行うが、二度目からはなんとも思わなくなり平気でのめりこんでいくということ。
一服盛る(いっぷくもる)
人を殺すために、ひそかに毒薬を飲ませる。 「一服」は、粉薬一回分。
因果の小車(いんがのおぐるま)
悪行に対しては悪い報いがすぐにめぐってくるということ。 小さな車輪がくるくる回転するように、悪い行いは悪い結果となってすぐに回ってくるとの意から。
飢えたる犬は棒を恐れず(うえたるいぬはぼうをおそれず)
腹が減れば、その先に待つ痛みは目に入らなくなる。 食い詰めた者が向こう見ずに動くのは、失うものより飢えのほうが先に立つからである。
上前を撥ねる(うわまえをはねる)
人に取り次いで渡す金銭の一部を、不当に自分のものにすること。 「上前」は「上米(うわまい)」が変化した語とされる。
枝は枯れても根は残る(えだはかれてもねはのこる)
災いや悪事を根絶するのは難しいということ。 たとえ枝は枯れても、根は土の中に残っているとの意から。
送り狼(おくりおおかみ)
親切を装って女性を送るふりをして、途中で乱暴をはたらこうとする男のこと。夜中の山道などで人のあとをつけ、隙をみて襲おうとする狼(もしくは犬)に由来する。
同じ穴の貉(おなじあなのむじな)
一見無関係のように見えて、実は同類・仲間であることのたとえ。 多くは悪事をはたらく仲間のことをいう。 「同じ穴」は「一つ穴」とも、「貉」は「狸」「狐」ともいう。
掠りを取る(かすりをとる)
仲介者が、他人の利益の一部を自分のものとして取ること。
片棒を担ぐ(かたぼうをかつぐ)
協力して仕事を行うこと。二人で担ぐ駕籠の一方を担ぐことから。多くは悪いことをする時にいう。
金轡を嵌める(かなぐつわをはめる)
金銭を渡して苦情を言わせないようにすること。また、賄賂を渡して口止めすること。 馬に轡をはめて、乗り手の思いのままに走らせることから。
裃を着た盗人(かみしもをきたぬすびと)
役人でありながら私腹を肥やす者のたとえ。
奸知に長ける(かんちにたける)
悪賢く、陰謀や策略を企てる能力が優れていること。
狐と狸(きつねとたぬき)
悪賢いもの同士のこと。狐も狸も人を化かすといわれることから。
禁断の木の実(きんだんのこのみ)
禁じられているが、魅惑的な快楽のたとえ。「禁断」は、かたく禁じること。エデンの園の神から食べることを禁じられていた知恵の木の実を、蛇にそそのかされて食べてしまったアダムとイブが楽園から追放されたという話から。
臭い物に蠅がたかる(くさいものにはえがたかる)
うしろ暗いところのある場所には、同じ性根の手合いが自然と顔を出す。人に知られたくない話ほど嗅ぎつけられ、その手の者ばかりで場ができあがる。 京都のいろはがるたに採られた句の一つ。
薬は毒ほど効かぬ(くすりはどくほどきかぬ)
よい事は、悪い事ほど強い影響を及ぼさないというたとえ。
口を拭う(くちをぬぐう)
悪いことをしていながら素知らぬふりをすること。 また、知っていながら知らないふりをすること。 盗み食いをした後に、口の周りの汚れを拭いて素知らぬ顔をすることから。
国に盗人、家に鼠(くににぬすびと、いえにねずみ)
物事には、その内部に害をなすものがあるというたとえ。
食わぬ殺生(くわぬせっしょう)
自分のためにもならないのに無益な殺生をすること。
ぐるになる(ぐるになる)
共謀すること。一緒に悪事を働くための仲間になること。
外法成就の者は子孫に伝わらず(げほうじょうじゅのものはしそんにつたわらず)
まっとうでない術に頼って身代を築いた者は、それを次の代へ渡せない。道を外れた力で寄せ集めたものは、当人が去れば跡形もなくなる。「外法」は、仏の教えの外にある術、まじないや呪いのたぐいをいう。
外法の下り坂(げほうのくだりざか)
まじないの効き目が切れたとたん、それに支えられていたものは足元から抜ける。筋の通らぬ手立てで得た富や地位は、一つつまずけば止めどなく転がり落ち、押し返す手だてがない。
孝行も子による(こうこうもこによる)
親孝行は有難いが、どんな子でも、どんな手段でもいいというわけではない。悪いことをして孝行されるなら、してもらわないほうがいいということ。
好事門を出でず、悪事千里を行く(こうじもんをいでず、あくじせんりをいく)
人の手柄はうちわの内に留まりがちなのに、しくじりや悪評のほうは遠い土地まで駆け抜けてゆく。世間の耳は、悪い話にこそよく開いている。
事を起こす(ことをおこす)
新たに活動や事業を始めたりすること。 また、不祥事を起こすこと。
米食った犬が叩かれずに糠食った犬が叩かれる(こめくったいぬがたたかれずにぬかくったいぬがたたかれる)
重い罪を犯した者ほど咎めを免れ、ささやかな出来心のほうが厳しく責められるということ。 米を盗んだ犬は見逃されて、糠をあさっただけの犬が打たれる、という世のあべこべをいう。
後生願いの六性悪(ごしょうねがいのろくしょうあく)
来世の安楽を願っていながら、たちの悪いことをするたとえ。「後生願い」は、来世の極楽往生を願うこと。「六性悪」は、喜・怒・哀・楽・愛・悪の六つの感情の「六性」と「性悪」をかけていったもの。
沙汰の限り(さたのかぎり)
言い分を聞くまでもなく、頭から取り合う気になれない振る舞い。 良し悪しを量る段階を、とうに通り越している。 「沙汰」は、物事の是非を取り上げて決めること。
薩摩守(さつまのかみ)
乗り物に無賃乗車すること。薩摩の守であった平忠度の「忠度(ただのり)」と「只乗り」をかけていったもの。
皿嘗めた猫が科を負う(さらなめたねこがとがをおう)
悪事をはたらいた主犯が罰せられず、少しだけ関与した小者が罰せられるたとえ。 皿の上の魚を食べた猫はとっくに逃げてしまい、あとからやって来て皿をなめただけの猫が罪を着せられるとの意から。
市井の徒(しせいのと)
まちなかをうろついて、決まった生業も持たずに好き勝手にふるまう手合い。「市井」は、井戸のあたりに人が寄って市が立ったことからいう、人の住むまちのこと。
下腹に毛がない(したはらにけがない)
老獪な人物や腹黒い人物のたとえ。年老いた狼や狸の下腹には毛がないという言い伝えから。
尻尾を摑む(しっぽをつかむ)
相手の隠していることや悪事や不正の証拠を押さえること。 化けている狐や狸の尻尾をつかんで正体を暴くとの意から。 「尻尾を摑まえる」ともいう。
私腹を肥やす(しふくをこやす)
公的な地位や立場を利用して不正に個人の利益を得ること。 「腹を肥やす」ともいう。
渋柿の長持ち(しぶがきのながもち)
何の取り柄もない人や悪人が長生きすることのたとえ。そのまま食べられない渋柿は人に採られることなく長く木に残っているということから。
小人閑居して不善をなす(しょうじんかんきょしてふぜんをなす)
器の小さい者は、手の空いた時間の使い道を知らない。 することが無くなったとたん、余計な方へ向かってしまう。 人物のできた相手を前にすると、しでかした分を取り繕おうとする、というところまでが一続きに述べられている。 「小人」は、君子の対で器量のせまい人。「閑居」はひとり暇にしていること。
商売往来にない商売(しょうばいおうらいにないしょうばい)
泥棒など世間に認められない商売のこと。 「商売往来」は、商売に関係した事柄を書いた江戸時代の書物で、その書物に載っていない商売との意から。
汁を吸うても同罪(しるをすうてもどうざい)
取り分がわずかでも、企てに加わった者は等しく責めを負う。 端の役回りだったからといって逃れられない。
地獄の一丁目(じごくのいっちょうめ)
きわめて恐ろしい所のたとえ。また、悪の道や破滅に向かう始まりのたとえ。「一丁目」は入り口の意。
地獄は壁一重(じごくはかべひとえ)
人間は一歩誤ると、罪を犯してしまいがちだということ。 地獄は壁を一枚隔てたすぐ隣にあるとの意から。
脛に疵持つ(すねにきずもつ)
表に出せない過去を抱えていて、そこを突かれると強く出られない。 人を責める側に回れないまま、話題を避けて通ることになる。
脛に疵持てば笹原走る(すねにきずもてばささはらはしる)
自分の身にやましいところのある者は、落ち着いて生活することができないということ。 脛に傷のある者は笹が傷にふれると痛いので笹原を走り抜ける、または後ろめたいことがある者は笹の葉のそよぐ音にもおびえて走り出すとの意から。
積悪の家には必ず余殃あり(せきあくのいえにはかならずよおうあり)
重ねた悪は当人一人の始末では収まらず、後の代の者が背負うことになる。 「余殃」は、悪の勘定が本人の代で片づかずに繰り越されたものをいう。 「積善の家には必ず余慶あり」と並べて説かれる。
善は急げ(ぜんはいそげ)
良いことだと思ったら、ためらわずすぐに実行せよということ。 「善は急げ悪は延べよ」と後半を添える言い方もある。悪い企てのほうは逆に先送りにせよ、という戒めが加わる。
袖の下(そでのした)
賄賂のこと。 人目につかないように、こっそり袖の下から贈るとの意から。
大姦は忠に似たり(たいかんはちゅうににたり)
大悪人は本性を隠して主君に仕えるので、あたかも忠臣のようにみえるということ。「大姦」は大悪人の意。
叩かれた夜は寝やすい(たたかれたよるはねやすい)
人に害を加えるより、いっそ害を加えられたほうが気が楽だということ。 人を叩いた側は夜に後悔して眠れないが、人から叩かれた側はそのような後悔がないので眠れるとの意から。
旅の恥は搔き捨て(たびのはじはかきすて)
旅先では知人もいないので、いつもなら恥ずかしいと思うようなことをしても平気だということ。
卵を盗む者は牛も盗む(たまごをぬすむものはうしもぬすむ)
小さな悪事をはたらいた者は、いずれ大きな犯罪を犯すようになるということ。そのためにも、小さな悪事も見逃さずに戒めるべきであるということ。
知恵を付ける(ちえをつける)
そばにいる人が知恵を授ける。入れ知恵をする。 悪い意味で用いることが多い。
美人局(つつもたせ)
女が男を誘い込み、頃合いを見て夫や情夫が現れて、その男から金品を巻き上げること。 「つつもたせ」はもともと博打場の言葉で、そこから転じてこの手口を指すようになったという。「美人局」の三字は、中国の書物にある語を読みに当てたもの。
罪なことをする(つみなことをする)
相手に対して、思いやりのない酷いことをすること。
罪を着せる(つみをきせる)
自分の罪を、罪のない他の人に負わせること。
罪を憎んで人を憎まず(つみをにくんでひとをにくまず)
向かうべき先は為された行いのほうであって、それを為した当人までひとくくりにしない。 なぜそこへ至ったかの事情に目を配れ、と孔子が刑を扱う側の心得に挙げた。
手が後ろに回る(てがうしろにまわる)
罪を犯して警察に捕まること。 昔の罪人は手を後ろで縛られていたことから。
手が長い(てがながい)
人の物をくすねる癖があること。 そうした癖のある人自身を、名詞で「手長」ともいう。
手癖が悪い(てくせがわるい)
人の物をくすねる癖があること。 また、色恋にだらしがないこと。 「手癖」は、手が覚えこんでつい出る動きのこと。 「手癖」は「てぐせ」とも読む。
手を汚す(てをよごす)
面倒なことや好ましくないことを自らの手で行うこと。
天知る地知る我知る人知る(てんしるちしるわれしるひとしる)
悪事はいつか必ず露見するということ。 後漢の楊震(ようしん)が賄賂(わいろ)の受け取りを断った時の言葉。 誰も知るまいと思っても、隠し事は天の神様も、地の神様も、自分も、それを仕掛けたあなたも知っているとの意から。 「四知」ともいう。
天に唾す(てんにつばきす)
他人に害を与えようとして、逆に自分がひどい目に遭うことのたとえ。 上を向いて唾をはくと、自分の顔に落ちてくることから。 「天を仰いで唾す」「天を仰いで唾する」「仰いで唾を吐く」などともいう。
天に眼(てんにまなこ)
天の神には人の行いをすべて見通す眼があり、そのよしあしに応じた賞罰を与えるので、悪いことはできないということ。
天網恢恢疎にして漏らさず(てんもうかいかいそにしてもらさず)
悪事を犯した者は必ず天罰を受けるということ。 「恢恢」は広大なこと。「疎」は粗いこと。 天の網は広く、目が粗いように見えるが、絶対に網の目から漏らすことはないとの意から。
徒党を組む(ととうをくむ)
悪事を働くために仲間が集まること。
毒を食らわば皿まで(どくをくらわばさらまで)
一度悪事に手を染めた以上、後戻りはできないので、徹底的に悪に徹しようとすることのたとえ。 どうせ毒を食べてしまったのならば、その皿までなめてしまおうとの意から。
毒を以て毒を制す(どくをもってどくをせいす)
悪を排除するのに、他の悪を使うことのたとえ。
泥を打てば面へはねる(どろをうてばつらへはねる)
悪い行いの報いは必ず自分に返ってくるということ。
苗の莠有るが若し(なえのゆうあるがごとし)
善人の中に悪人が交じっていることのたとえ。 「莠」は、はぐさ。穀物の稲に似た雑草で、稲の苗の成長を害する。 悪人が善人の中に紛れ込んでいる状況を、稲の苗の中に雑草である莠(はぐさ)が混じっている様子にたとえた言葉。
亡き者にする(なきものにする)
この世から消してしまうこと。殺すこと。 「亡き」は「無き」とも書く。
何もせずにいることは悪を為していることなり(なにもせずにいることはあくをなしていることなり)
手を出さずに眺めているだけでも、咎めを受ける側に回る。世に生を受けたからには、進んで人のためになる働きをせよと説く。 英語では「By doing nothing we learn to do ill.」という。
抜き足して来るひとに碌な者なし(ぬきあししてくるひとにろくなものなし)
音をさせないように近づく者は、何か後ろ暗い所があるので碌(ろく)な者ではないということ。
盗人の上米を取る(ぬすびとのうわまいをとる)
悪人にも、上には上がいるということ。 盗人が盗んだ物の一部を盗み取ることから。
盗人の提灯持ち(ぬすびとのちょうちんもち)
悪人の手先となって、手助けをすること。「提灯持ち」は、夜道に提灯を持って先に行く人。転じて、人の手先になって、その人をほめ従う者。
濡れ衣を着せる(ぬれぎぬをきせる)
無実の罪を負わせることのたとえ。 「濡れ衣」は無実の罪のこと。
濡れぬ先こそ露をも厭え(ぬれぬさきこそつゆをもいとえ)
一度過ちを犯すと、その後はもっと大きな過ちも平然と犯すようになるというたとえ。 濡れる前は露(つゆ)に濡れることさえ嫌がるが、いったん濡れてしまうといくら濡れても平気になるとの意から。 男女間の過ちについていうことが多い言葉。
寝息を窺う(ねいきをうかがう)
相手の睡眠中に悪事をしようとすること。 また、相手が眠っているかどうか、様子を確認すること。
猫が糞を踏む(ねこがばばをふむ)
悪事を隠したまま知らん顔をすること。 猫が糞をしたあとに足で砂をかけて隠すようすから。 「猫が糞を隠したよう」「猫糞」「猫糞する」「猫糞を決め込む」ともいう。
寝覚めが悪い(ねざめがわるい)
過去に自分がした悪事などが思い出されて良心が痛むこと。
寝刃を合わせる(ねたばをあわせる)
人から気づかれないようにこっそりと悪事を企むこと。 「寝刃」は、切れ味の悪くなった刀剣の刃。
根を断つ(ねをたつ)
悪い行いや関係などを、根本から断ち切って取り除くこと。
矩を踰える(のりをこえる)
道徳や規律から外れること。「矩」は規則・おきて、「踰える」は超えるという意。
鼻薬を嗅がせる(はなぐすりをかがせる)
小額の賄賂を贈るたとえ。 「鼻薬」は、ちょっとした賄賂のたとえ。 「鼻薬を利かせる」「鼻薬を飼う」ともいう。
腸が腐る(はらわたがくさる)
精神が堕落して正しい心を失うこと。
針とる者車をとる(はりとるものくるまをとる)
針一本をくすねる者は、やがて車ごと持ち去るようになるということ。 小さな盗みのうちに厳しく戒めよ、という教え。
犯罪の陰に女あり(はんざいのかげにおんなあり)
犯罪の動機には女性問題がからむことが多いということ。
人垢は身に付かぬ(ひとあかはみにつかぬ)
よそから奪い取った物や借り受けた物は、どれほど抱えても我が身に定着しないということ。 人の垢が浮いた湯につかっても、その垢が自分の肌に移ることはないことから。
人を叩いた夜は寝られぬ(ひとをたたいたよはねられぬ)
人に害を加えられた者より、害を加えた者のほうが苦しいというたとえ。人を叩いた夜は、気がとがめて寝ていられないということ。
人を呪わば穴二つ(ひとをのろわばあなふたつ)
人に悪いことをすれば、いつか自分の身にもはね返ってくるというたとえ。 「穴」は、墓穴のこと。 人を呪い殺そうとすれば、いつか自分もその報いで殺されることになるので、二つの墓穴が必要になるとの意から。
火は火で治まる(ひはひでおさまる)
野火が燃え広がるのを防ぐためには、周囲を火で焼き払うのが効果的であるように、悪を防ぐためには悪を用いるとうまくいくというたとえ。
疲馬は鞭箠を畏れず(ひばはべんすいをおそれず)
くたびれ果てた馬は、打たれてももう身を動かさない。暮らしに追い詰められた者は重い咎めを示されても怯まず、法を踏み越えていく。鞭箠はむちをいう。
放り出しの嗅ぎ出し(ひりだしのかぎだし)
最初に臭いと騒ぎ出す者がおならをした当人であるということ。
顰蹙を買う(ひんしゅくをかう)
良識に反する言動をして、他人に軽蔑され嫌われるたとえ。「顰蹙」は、不快に感じて眉をひそめたり顔をしかめたりすること。
ピンハネ(ぴんはね)
他人に渡すべき金品や取り分から、仲介の立場を利用して一部を不当に差し引いて自分の利益にすること。または、代金や給料を支払う際に、適当な名目をつけてその一部を勝手にかすめ取ること。 「ピンを撥(は)ねる」「ピン撥ねする」「ピン撥ねをする」などともいう。
札付き(ふだつき)
悪い意味で定評があること。またそのような人や商品。
懐を暖める(ふところをあたためる)
役目や立場をいいことに、自分の取り分を不当に膨らませること。
懐を肥やす(ふところをこやす)
不正をして個人的な利益を得ること。
古傷は痛み易い(ふるきずはいたみやすい)
古傷が季節の変わり目などによく痛むように、過去の悪事や過失も何かにつけて思い出され、心が痛むということ。
豚を盗んで骨を施す(ぶたをぬすんでほねをほどこす)
大きな悪事の償いとして、少しの善行をすることのたとえ。
屁と火事は元から騒ぐ(へとかじはもとからさわぐ)
張本人が一番最初に騒ぎ出すことが多いということのたとえ。 おならをした本人が真っ先に臭いと騒ぎ出し、火元の家の人が最初に火事だと騒ぎ出すとの意から。
法網を潜る(ほうもうをくぐる)
法律や規則などに引っ掛からないように悪事を働くこと。
棒先を切る(ぼうさきをきる)
言いつかった用の元手から、いくらかを抜いて自分の懐へ入れる。 人に金を持たせて使いに出したときに起こる、ごく身近なごまかしをさす。 「棒先を撥ねる」ともいう。
暴を以て暴に易う(ぼうをもってぼうにかう)
荒々しいやり方を退けるのに、こちらもまた荒々しいやり方を持ち出すこと。手段が入れ替わっただけで、力ずくの世は少しも改まらないという嘆きを含む。
マッチポンプ(まっちぽんぷ)
自分で問題を起こして自分で解決すること。マッチで火をつけ自らポンプで消す意から。
身から出た錆(みからでたさび)
自分が犯した悪行の結果として、自分自身が苦しむこと。
耳を掩うて鐘を盗む(みみをおおうてかねをぬすむ)
良心に背くことをしながら、あえて何も考えないようにすること。また、うまく悪事を隠したつもりでも、実際はすっかり知れ渡っていること。 ある男が鐘を盗もうとしたとき、その鐘が大きいため割って運ぼうと槌(つち)で叩いたところ、周囲に大きな音が鳴り響いた。 その音が人に聞かれるのではないかと恐れた男は、愚かにも自分の耳をふさいだという故事から。 「耳を掩うて鈴を盗む」ともいう。
皆で渡れば怖くない(みんなでわたればこわくない)
間違っていることも、集団になれば平気でできるということ。 1980年頃、漫才コンビ「ツービート」が言った「赤信号皆で渡れば怖くない」から。
紫の朱を奪う(むらさきのあけをうばう)
まがい物のほうが人目を引き、本物が押しのけられてしまう。 世間の好みが変われば、上下の順序はあっさり入れ替わる。 古く朱は式典の色と定められていたが、混ぜて作る紫のほうが世にもてはやされ、それを孔子が苦々しく見たという。 「朱を奪う紫」ともいう。
目を掠める(めをかすめる)
人の目の隙を狙って悪事をはたらくこと。
痩せ馬鞭を恐れず(やせうまむちをおそれず)
やせ衰えた馬は、鞭を振り上げられてもおびえるそぶりを見せない。 貧しさに沈んだ者は、罰の怖さより目の前の苦しさが勝ってしまい、悪い道へ入り込むということ。
藪の中の荊(やぶのなかのうばら)
周りに押されて、伸びたい向きへ伸びられない。育つ場所を誤ると、もとの素質まで歪んでしまう。 「荊」は、とげのある低木の総称。
闇から闇に葬る(やみからやみにほうむる)
表沙汰になる前に片をつけ、そんな事があったことすら残さないこと。 暗がりにあるものを、明かりの下へ出さずに別の暗がりへ移してしまうとの意から。 「闇に葬る」ともいう。
闇夜に目あり(やみよにめあり)
悪事は、隠したつもりでも必ず人に知られてしまうというたとえ。
俑を作る(ようをつくる)
よくないことを始めること。悪い前例を作ること。 「俑」は、死者とともに埋葬するための人形。 俑を一緒に埋めることが殉死という悪習を生んだとして、孔子がこれを憎んだという故事から。
世渡りの殺生は釈迦も許す(よわたりのせっしょうはしゃかもゆるす)
生活のためならば、多少の不道徳や無慈悲な行いはやむを得ないということ。
狼藉(ろうぜき)
物が手当たり次第に置かれ、まとまりを失った有り様。そこから、人の手に負えない荒っぽい振る舞いのこともいう。
