争い果てての棒乳切りについて

言葉 | 争い果てての棒乳切り |
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読み方 | あらそいはててのぼうちぎり |
意味 | 時機に遅れて、何の役にも立たないことのたとえ。
「棒乳切り」は棒の切れ端の意。喧嘩が終わってから棒切れを持ち出しても、役に立たないという意から。 「喧嘩過ぎての棒乳切り」「諍い果てての乳切り木」ともいう。 |
出典 | - |
別表記 | 争い果てての棒千切り(あらそいはててのぼうちぎり) |
類句 | 後の祭り(あとのまつり) |
証文の出し遅れ(しょうもんのだしおくれ) | |
支証の出し遅れ(ししょうのだしおくれ) | |
喧嘩過ぎての空威張り(けんかすぎてのからいばり) | |
喧嘩過ぎての棒乳切り(けんかすぎてのぼうちぎり) | |
争い果てての棒乳切り(あらそいはててのぼうちぎり) | |
諍い果てての乳切り木(いさかいはててのちぎりぎ) | |
十日の菊、六日の菖蒲(とおかのきく、むいかのあやめ) | |
六日の菖蒲、十日の菊(むいかのあやめ、とおかのきく) | |
火事あとの火の用心(かじあとのひのようじん) | |
生まれたあとの早め薬(うまれたあとのはやめぐすり) | |
遅い助けは助けにならぬ |
使用されている漢字
「争」を含むことわざ
争えない(あらそえない)
事実がはっきりしていて、隠すことも否定もできないこと。 「争われない」とも。
一二を争う(いちにをあらそう)
一番になるか二番になるかを競い合う。首位をあらそう。
一刻を争う(いっこくをあらそう)
わずかな時間も無駄にできないほど、差し迫った状態にある。急を要する。
鷸蚌の争い(いつぼうのあらそい)
無益な争いをしている間に、第三者に利益を横取りされ共倒れになる愚かさのたとえ。「鷸」は鴫(しぎ)、「蚌」は蛤(はまぐり)の意。鴫と蛤が争っている間に、両方とも漁師に捕まってしまったという故事から。
甍を争う(いらかをあらそう)
家々がすき間なく建ち並んでいるようす。「甍」は、屋根瓦のこと。家々が屋根瓦の高さを競うようにびっちり並んでいるという意から。
烏鷺の争い(うろのあらそい)
碁を打つこと。黒い烏と白い鷺を碁石に見立て、黒と白の石で勝負を争うことから。
「果」を含むことわざ
愛想も小想も尽き果てる(あいそもこそもつきはてる)
愛情や好意がすっかりなくなり、いやになってしまうこと。
挙げ句の果て(あげくのはて)
物事が終わった最後の結果。「挙げ句」は連歌・俳諧の最後の句のこと。転じて、ものごとの終わりの意。
朝の果物は金(あさのくだものはきん)
朝食べる果物は、胃腸の働きをよくし、体の目覚めを促すため、健康によいということ。
諍い果てての乳切り木(いさかいはててのちぎりぎ)
時機に遅れて何の役にも立たないことのたとえ。 「乳切り木」は棒の切れ端の意。喧嘩が終わってから、棒切れを持ち出しても役に立たないという意から。 「喧嘩過ぎての棒乳切り」「争い果てての棒乳切り」ともいう。
因果の小車(いんがのおぐるま)
悪行に対しては悪い報いがすぐにめぐってくるということ。小さな車輪がくるくる回転するように、悪い行いは悪い結果となってすぐに回ってくるという意から。
因果を含める(いんがをふくめる)
事情を説明して諦めさせること。
「棒」を含むことわざ
足が棒になる(あしがぼうになる)
歩き過ぎや立ち続けで、足が棒にように固く強張るほど、ひどく疲れるようす。
足を棒にする(あしをぼうにする)
長い間歩いたり立ち続けたりして、足が棒にように固く突っ張るほど、疲れ切ること。
後棒を担ぐ(あとぼうをかつぐ)
首謀者の手先として、悪事に加担すること。 「後棒」は、駕籠(かご)などの棒の後ろの方を担ぐ人。
犬も歩けば棒に当たる(いぬもあるけばぼうにあたる)
何かしようとすれば、災難に遭いやすいというたとえ。 または、何かをやっているうちに思わぬ幸運にめぐりあうことのたとえ。 犬はあちこち歩きまわり、人間の振り回す棒に当たる羽目になるということから、本来は出しゃばると思わぬ災難に遭うとの意味であったが、現在は幸運にめぐりあうとの意味でも用いられるため、幸運と災難のどちらの意味でも使われる言葉。 江戸いろはがるたの一つ。
飢えたる犬は棒を恐れず(うえたるいぬはぼうをおそれず)
生活に困った人間は、危険な事や悪い事をするのを恐れないことのたとえ。 飢えた犬は、人間が棒を持っていても恐れずに、食べ物にありつこうとするという意味から。
嘘つきは泥棒の始まり(うそつきはどろぼうのはじまり)
平気で嘘をつくようになると、泥棒をするのも平気になるということ。
「乳」を含むことわざ
争い果てての棒乳切り(あらそいはててのぼうちぎり)
諍い果てての乳切り木(いさかいはててのちぎりぎ)
時機に遅れて何の役にも立たないことのたとえ。 「乳切り木」は棒の切れ端の意。喧嘩が終わってから、棒切れを持ち出しても役に立たないという意から。 「喧嘩過ぎての棒乳切り」「争い果てての棒乳切り」ともいう。
お乳母日傘(おうばひがさ)
幼児に乳母をつけたり、日傘を差しかけて大事に育てること。「おんば日傘」はこれが転じたもの。
喧嘩過ぎての棒乳切り(けんかすぎてのぼうちぎり)
時機に間に合わず、何の役にも立たないことのたとえ。 「棒乳切り」は棒の切れ端の意。喧嘩が終わってから、棒切れを持ってきても役に立たないという意から。 「争い果てての棒乳切り」「諍い果てての乳切り木」ともいう。
泣く子に乳(なくこにちち)
効果がすぐに現れることのたとえ。泣いている赤ん坊に乳を与えれば、すぐに泣きやむことから。