「よう」で終わる故事・ことわざ・慣用句
「よう」で終わる故事・ことわざ・慣用句 — 94 件
赤子の手を捻るよう(あかごのてをひねるよう)
抵抗する力のないものを打ち負かす。また、容易に行えることのたとえ。
赤子を裸にしたよう(あかごをはだかにしたよう)
無力で弱い者をさらに頼りなくしたようす。
麻殻に目鼻をつけたよう(あさがらにめはなをつけたよう)
とても痩せた男性の形容。 長くて折れやすい麻殻に目鼻をつけたような男性のことから。
頭から水を浴びたよう(あたまからみずをあびたよう)
突然起こった恐ろしい出来事に、驚き恐れてぞっとすることのたとえ。
頭から水を掛けられたよう(あたまからみずをかけられたよう)
突然起こった恐ろしい出来事に、驚き恐れてぞっとすることのたとえ。
頭が割れるよう(あたまがわれるよう)
頭痛がひどいことのたとえ。
油紙に火の付いたよう(あぶらがみにひのついたよう)
べらべらとよくしゃべる様子。油の付いた紙は、めらめらとよく燃えることから。
鋳型に嵌めたよう(いがたにはめたよう)
画一化すること。一定の枠にはめ込んで特徴のないものを作ること。
息が通う(いきがかよう)
作品などに作者の気持ちが込められて生き生きしている。
芋を洗うよう(いもをあらうよう)
狭い所で大勢の人が込み合う様子。たくさんの芋を桶に入れて、かき回して洗うようすから。
色香に迷う(いろかにまよう)
女性のあでやかな容姿に惑わされ自分を失ってしまうこと。
魚の水に離れたよう(うおのみずにはなれたよう)
水から出た魚のように、頼りを失ってどうすることもできないことのたとえ。
魚の水を得たよう(うおのみずをえたよう)
自分の力を発揮できる場所を得て、生き生きと活躍するようすのたとえ。
薄皮の剝けたよう(うすかわのむけたよう)
女性の肌が白くてきめが細かいことのたとえ。
薄紙を剝ぐよう(うすがみをはぐよう)
薄い紙を一枚一枚剝ぐように病気が日ごとに快方に向かうようす。
絵に描いたよう(えにかいたよう)
美しい様子、すばらしい様子のたとえ。 また、物事が理想的・典型的であることのたとえ。
狼が衣を着たよう(おおかみがころもをきたよう)
まるで僧衣をまとった狼のように、慈悲深い善人のようにみせかけて内面は恐ろしいことのたとえ。 「狼が衣を着たよう」ともいう。
大船に乗ったよう(おおぶねにのったよう)
信頼できるものに任せすっかり安心しきったようす。難破する心配のない大きな船に乗ったようだということから。
奥歯に物が挟まったよう(おくばにものがはさまったよう)
思ったことを率直に言わず、何か隠しているようですっきりしないようす。
鬼の首を取ったよう(おにのくびをとったよう)
まるで鬼を退治して首を取るという大手柄を立てたかのように得意になるようす。
玩具箱を引っ繰り返したよう(おもちゃばこをひっくりかえしたよう)
部屋などがひどく散らかっていることのたとえ。
お安い御用(おやすいごよう)
簡単である。たやすいことである。 相手の依頼に対して、気軽に引き受けることができる、まったく苦ではない、といった意思を示すときに使う言葉。
親船に乗ったよう(おやぶねにのったよう)
信頼できるものに任せすっかり安心しきったようす。難破する心配のない大きな船に乗ったようだということから。
隠れたる信あらば顕われたる利生(かくれたるしんあらばあらわれたるりしよう)
心中に秘めている誠実さは、いつか自然に外にあらわれて自分自身の利得になるということ。 心中に神仏への信仰心があれば、必ずご利益があるとの意から。 「隠れたる信あらば顕われたる利生」「隠れたる信あらば顕われたる験」ともいう。
片腕をもがれたよう(かたうでをもがれたよう)
最も信頼していた人を失い、ひどく悲しむさま。 「片腕」は、自分の腕のように信頼できて頼りになる人のことで、その人を失うとの意から。
金縛りにあったよう(かなしばりにあったよう)
恐怖などで急に体がこわばって身動きができない様子。 また、借金など金銭に関する都合により自由を奪われている状態のこと。 「金縛り」は、鎖などで縛りつけること。
嚙んで吐き出すよう(かんではきだすよう)
怒りや不快な気持ちを抑えきれず、無愛想にものをいう様子のたとえ。
絹を裂くよう(きぬをさくよう)
非常に甲高くて鋭い叫び声のたとえ。 絹布を裂くとき、高く鋭い音がすることから。
食い付き馬に乗ったよう(くいつきうまにのったよう)
危険なことをやめることができないたとえ。 食いつく癖のある馬に乗ると、乗っているのも危ないが、降りると馬に食いつかれるので降りられないとの意から。
櫛の歯が欠けたよう(くしのはがかけたよう)
そろって並んでいるはずのものが、ところどころ欠けている様子。
蜘蛛の子を散らすよう(くものこをちらすよう)
大勢の人がいっせいに四方へ逃げるようす。蜘蛛が入っている袋を破ると、たくさんの蜘蛛の子が四方へ散る様子から。
告朔の餼羊(こくさくのきよう)
古くからのしきたりは、むやみに廃止すべきではないということ。また、形式ばかりで実質がないしきたりのこと。 「告朔」は、古代中国で、諸侯が天子から受け取った新しい年の暦をいったん祖先の廟に納め、毎月一日に祭事を行い、その月の暦を国内に施行した儀式のこと。 「餼羊」は、その祭事に供えるいけにえの羊。 告朔の意義が廃れて羊を供える儀式だけが残った時、いけにえを廃止しようとしたが、孔子が告朔の儀式が全て廃れてしまうのを惜しんだという故事から。
心が通う(こころがかよう)
お互いに気持ちを理解しあって、通じあうこと。 「心が通ずる」ともいう。
独楽鼠のよう(こまねずみのよう)
あちこち忙しく動き回る様子。
子ゆえの闇に迷う(こゆえのやみにまよう)
子どもを思うあまり、親が暗闇に迷いこんだように思慮分別がつかなくなるたとえ。
白湯を飲むよう(さゆをのむよう)
味もそっけもない様子。
死線をさまよう(しせんをさまよう)
生きるか死ぬかの危険な状態が続くこと。
正直貧乏、横着栄耀(しょうじきびんぼう、おうちゃくえよう)
正直者はその正直さゆえに貧乏な生活に甘んじているのに対し、押しが強くずる賢い者は成功して栄えるというたとえ。
醬油で煮しめたよう(しょうゆでにしめたよう)
布巾や肌着などが、まるで醬油で煮染めたかのように汚れて茶色くなること。
地獄から火を貰いに来たよう(じごくからひをもらいにきたよう)
やせ衰えてみすぼらしい姿のたとえ。
地獄で仏に会ったよう(じごくでほとけにあったよう)
大変困っているときに、思いがけず手を差し伸べてくれる人が現れることのたとえ。 「地獄で仏に会う」「地獄で仏」ともいう。
鈴を転がすよう(すずをころがすよう)
高く澄んだ美しい声の形容。 多く女性の声について用いる。
鈴を張ったよう(すずをはったよう)
大きく美しい女性の目を言い表す言葉。
砂を嚙むよう(すなをかむよう)
味わいや面白味などが少しも感じられないことのたとえ。
存養(そんよう)
人が生まれた時から持っている善の心を失わないようにしながら育てること。
太鼓も撥の当たりよう(たいこもばちのあたりよう)
こちらのやり方次第で相手の出方も違ってくるというたとえ。 太鼓はたたき方ひとつで、音の強弱がかわるとの意から。 「撥」は「桴」や「枹」とも書く。
竹を割ったよう(たけをわったよう)
さっぱりしていて、わだかまりのない気性のたとえ。竹が一直線に割れることから。
掌を返すよう(たなごころをかえすよう)
てのひらを返すように物事が簡単に出来ることのたとえ。 または、言葉や態度などをがらりと変えることのたとえ。
玉を転がすよう(たまをころがすよう)
音や声が高く澄んで美しい様子の形容。
地から湧いたよう(ちからわいたよう)
今まで影も形もなかったものが、急に現れるさま。
血が通う(ちがかよう)
事務的、形式的ではなく、人間らしい思いやりや優しさがあること。
血の出るよう(ちのでるよう)
たいへんな苦労や努力をするさま。
血の滲むよう(ちのにじむよう)
たいへんな苦労や努力をするさま。
茶に酔うたよう(ちゃにようたよう)
知っているのに知らないふりをすること。 お茶を飲んで酒に酔ったふりをするとの意から。 「茶に酔うたよう」ともいう。
宙に迷う(ちゅうにまよう)
物事が途中で止まって終わりが分からなくなること。
狆が嚏をしたよう(ちんがくしゃみをしたよう)
ひどく醜い顔つきのこと。 「狆」は、顔が小さく目鼻がくしゃくしゃ集まった感じの小型犬。 略して「[[狆くしゃ*https://kokugo.jitenon.jp/word/p33494]]」ともいう。
手に据えた鷹を逸らしたよう(てにすえたたかをそらしたよう)
一度手に入れた大事なものを失うことのたとえ。 大事に飼い慣らした鷹に逃げられてしまうとの意から。
手に取るよう(てにとるよう)
実際に手で触れてみるかのように、はっきりと分かる様子。 目の前にあるかのように、はっきり見えたり聞こえたりする様子。
手の切れるよう(てのきれるよう)
紙幣が新しく、しわ一つない様子。まっさらなお札のたとえ。
取って付けたよう(とってつけたよう)
言動などがわざとらしく不自然な様子。
捕らぬ狸の皮算用(とらぬたぬきのかわざんよう)
当てにならないことを当てにして計画を立てることのたとえ。まだ捕まえていない狸の皮の価格を計算することから。
長居は無用(ながいはむよう)
その場に長く居るのはよくないので、早々に引き上げたほうがよいということ。
長追いは無用(ながおいはむよう)
勝ちに乗じて深追いすると、思わぬ反撃を受け不利な立場に陥ることもあるので、ほどほどにするのが賢明ということ。 「長追いは無用」ともいう。
泣き出しそうな空模様(なきだしそうなそらもよう)
今にも雨が降り出しそうな空。
鍋の鋳掛けが釣り鐘を請け合ったよう(なべのいかけがつりがねをうけあったよう)
自分の能力以上の仕事を引き受けて、大騒ぎをすることのたとえ。 鍋を修理する鋳掛け屋が、釣り鐘作りを請け負ったようだとの意から。
苦虫を噛み潰したよう(にがむしをかみつぶしたよう)
ひどく苦々しい表情のたとえ。「苦虫」は、噛めばさぞかし苦いだろうと想像される虫のこと。
抜けるよう(ぬけるよう)
空に雲が一つもなく、青く澄みきっている様子。 また、透き通るように肌が白くてうつくしい様子。
濡れ紙を剝がすよう(ぬれがみをはがすよう)
濡れた紙を剥がすように、物事を静かに取り扱うようす。また、病気が日に日に快方に向かうようすのたとえ。
根が生えたよう(ねがはえたよう)
その場所に留まってすこしも動かないこと。
猫が糞を隠したよう(ねこがばばをかくしたよう)
悪事を隠したまま知らん顔をすること。 猫が糞をしたあとに足で砂をかけて隠すようすから。 単に「[[猫糞*https://kokugo.jitenon.jp/word/p39481]]」ともいう。 また「猫が糞を隠したよう」ともいう。
猫の目のよう(ねこのめのよう)
物事の移り変わりが激しいことのたとえ。猫の目が明るさによって形を変えるところから。
蜂の巣をつついたよう(はちのすをつついたよう)
大騒ぎになって、手がつけられない様子。蜂の巣をつつくと、多くの蜂がいっせいに飛び出す様子から。
鳩が豆鉄砲を食ったよう(はとがまめでっぽうをくったよう)
突然のことに驚いて、きょとんとしている様子のたとえ。 「豆鉄砲」は、豆や丸めた紙などを弾に使うおもちゃの鉄砲。 豆鉄砲で撃たれてた鳩が、突然のことにびっくりして目を丸くしている様子から。 「鳩に豆鉄砲」「豆鉄砲を食った鳩のよう」ともいう。
歯の抜けたよう(はのぬけたよう)
あるべきものがところどころ欠けていて、まばらで不揃いなようす。
腫れ物に触るよう(はれものにさわるよう)
相手の機嫌を損ねないように慎重に接する様子。
判で押したよう(はんでおしたよう)
いつも同じことを繰り返していて変化がない様子。 「判子で押したよう」ともいう。
馬鹿と鋏は使いよう(ばかとはさみはつかいよう)
人を使うときは、使い方次第で役に立たせることができるということ。 鋏(はさみ)も使い方次第で切れたり切れなかったりするように、愚かな人間も上手に使えば役に立つということ。
馬車馬のよう(ばしゃうまのよう)
他のことに気を移さずに、一つのことに集中して取り組むこと。 馬車を引く馬は脇見をしないように覆いを付けることから。
火が消えたよう(ひがきえたよう)
急激に活気を失って、寂しい様子になること。
火の消えたよう(ひのきえたよう)
周囲を明るく照らしていた火が消えたように、急に活気がなくなってものさびしい様子。