「う」を含む故事・ことわざ・慣用句
「う」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 2452 件
- 夫婦喧嘩は犬も食わない(ふうふげんかはいぬもくわない)- 夫婦喧嘩は長続きせずにすぐに仲直りするものなので、他人が仲裁に入るものではないということ。 何でも食べる犬ですら食べない(気に止めない)との意から。 
- 夫婦喧嘩は寝て直る(ふうふげんかはねてなおる)- 夫婦喧嘩は、一緒に寝ればすぐ仲直りするものであるということ。 
- 夫婦喧嘩は貧乏の種蒔き(ふうふげんかはびんぼうのたねまき)- いつも夫婦喧嘩をしている家庭は、だんだん貧乏になっていうという戒めのことば。 
- 夫婦喧嘩もないから起こる(ふうふげんかもないからおこる)- 金がなくて生活が苦しいと、しなくてもよい夫婦喧嘩も起こるということ。 
- 夫婦の契りを結ぶ(ふうふのちぎりをむすぶ)- 夫婦として末永く(来世まで)連れ添うことを約束する。 「二世」は、現世と来世のこと。 「二世の契りを結ぶ」「夫婦の契りを結ぶ」ともいう。 
- 夫婦は合わせ物離れ物(ふうふはあわせものはなれもの)- 夫婦はもともと他人どうしがいっしょになったものだから、別れることがあっても仕方がないということ。 
- 夫婦はいとこほど似る(ふうふはいとこほどにる)- 夫婦は一緒に暮らしていると、肉親のように似てくるということ。 
- 夫婦は二世(ふうふはにせ)- 夫婦の関係は現世だけでなく、来世まで続く深い関係であるということ。 
- 風流は寒いもの(ふうりゅうはさむいもの)- 雪見や梅見などは、風流を解さない者にとっては寒いだけでつまらないということ。 
- 不興を買う(ふきょうをかう)- 上の立場の人の機嫌を損ねること。 
- 俯仰、天地に愧じず(ふぎょう、てんちにはじず)- 自分にやましいところや恥じるところは何一つないということ。 「俯」はうつむくこと、「仰」はあおぐこと。 うつむいて地に恥じるところがなく、あおいで天に恥じるところがないとの意から。 
- 河豚食う馬鹿、食わぬ馬鹿(ふぐくうばか、くわぬばか)- 河豚(ふぐ)には毒があるのでむやみに食べるのも愚かだが、毒を恐れておいしい河豚を食べないのも愚かであるということ。 「河豚食う無分別河豚食わぬ無分別」ともいう。 
- 吹けば飛ぶよう(ふけばとぶよう)- 取り上げるほどでもないこと。些細なこと。 
- 不幸中の幸い(ふこうちゅうのさいわい)- 不幸の中でも、いくらか救いがあること。 
- 巫山の雲雨(ふざんのうんう)- 男女が夢の中で情交を結ぶこと。また、男女の情愛が細やかなことのたとえ。 中国楚の懐王が、昼寝の夢の中で巫山という山の神女と契ったという故事から。 「巫山の雲雨」「巫山の雲」「巫山の雨」「巫山の春」「[[朝雲暮雨*https://yoji.jitenon.jp/yojig/3167.html]]」ともいう。 
- 不肖(ふしょう)- 親や師に似ないで愚かなこと。また、自分をへりくだっていう言葉。 
- 布施ない経に袈裟を落とす(ふせないきょうにけさをおとす)- 報酬が少ない時には、仕事に熱が入らずにいい加減になるということ。 「布施」は、僧侶に読経などの謝礼として渡す金品のこと。 布施が少ない時、僧侶は袈裟をつけずに経を読むとの意から。 「布施ない経は読まぬ」「布施だけの経を読む」「布施見て経を読む」ともいう。 
- 不足奉公は双方の損(ふそくぼうこうはそうほうのそん)- 仕事に不満を持ちながら働くのは奉公人にとって損であるし、主人側にとっても奉公人の仕事がはかどらないのは損だということ。 「不足奉公は両方の損」ともいう。 
- 筆を揮う(ふでをふるう)- 文字や絵などを書くこと。揮毫すること。 
- 船盗人を徒歩で追う(ふなぬすびとをかちでおう)- 無駄な苦労のたとえ。また、適切ではない方法のたとえ。 船を盗んで海上を逃げる相手を、陸上から追いかけるとの意から。 
- 鮒の仲間には鮒が王(ふなのなかまにはふながおう)- つまらない者の中では、やはりつまらない者が首領となることのたとえ。また、つまらない者たちの中にもそれにふさわしい首領がいるというたとえ。 
- 舟は船頭に任せよ(ふねはせんどうにまかせよ)- 何事もその道の専門家に任せたほうがうまくいくというたとえ。 船に乗った時は、口出しせずに船頭に任せるのが一番よいとの意から。 
- 不評を買う(ふひょうをかう)- 悪い評価を受けること。 
- 蜉蝣の一期(ふゆうのいちご)- 人の一生がはかないことのたとえ。「蜉蝣」はカゲロウのことで、朝生まれて夕べには死ぬということから。 
- 冬の雪売り(ふゆのゆきうり)- いくらでもあるものを売っても、買い手などいないというたとえ。 
- 古い友達と古い葡萄酒に勝るものなし(ふるいともだちとふるいぶどうしゅにまさるものなし)- 古い葡萄酒はこくがあって美味しいように、古い友達も気心が知れ、信頼できてよいものだということ。 
- 噴火山の上で踊る(ふんかざんのうえでおどる)- 極めて危険な状態におかれていることに気がつかず、好き勝手なことをしていることのたとえ。 ナポレオン没落後のフランスで、貴族たちが毎夜のように舞踏会を開き、民衆の不満がつのり政情が悪かった時に、サルバンディ伯が言ったと伝えられる「我々は噴火山の上で踊っているのだ」という言葉から。 
- 分別の上の分別(ふんべつのうえのふんべつ)- 思慮の上に思慮を重ねるのがよいということ。「分別」は思慮の意。 
- 武士は食わねど高楊枝(ぶしはくわねどたかようじ)- 武士は貧しくて食事ができなくても、食べたふりをして楊枝を使い、他人に空腹を見せないようにするということ。転じて、貧しくても誇りを持って生きるべきだということ。 
- 無精者の一時働き(ぶしょうもののいっときばたらき)- いつも怠けている者が、急に思い立って働いても、一時的だということ。また、そういう者をあざけっていう言葉。 
- 無精者の隣働き(ぶしょうもののとなりばたらき)- 自分の家の用は頼まれても何もしない無精な人間が、隣の家では余計な事まで手伝うということ。 
- 豚に念仏、猫に経(ぶたにねんぶつ、ねこにきょう)- ありがたい教えも理解できないものにとっては、なんの効果もないことのたとえ。 
- 分相応に風が吹く(ぶんそうおうにかぜがふく)- 人にはそれぞれの身分や地位に応じた生き方があるということ。 
- 兵は詭道(へいはきどう)- 戦争に勝つためには、正当な方法だけでなく、人を欺く方法も用いなければならないということ。「詭道」は正しくない方法のこと。 
- 下手があるので上手が知れる(へたがあるのでじょうずがしれる)- 下手な人間がいるからこそ、上手な人間の巧みさがわかるということ。だから世の中には下手な人間も必要であり、どんな人間でもそれなりに役に立つということ。 
- 下手が却って上手(へたがかえってじょうず)- 下手な人は念入りに仕事をするので、かえって上手な人より立派な仕上がりになることがあるということ。 
- 下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる(へたなてっぽうもかずうちゃあたる)- 数多く試みれば、まぐれ当たりで成功することもあるというたとえ。 鉄砲を撃つのが下手な者でも、数多く撃てば命中することもあることから。 
- 下手の長糸、上手の小糸(へたのちょういと、じょうずのこいと)- 下手な人ほど無駄なことをして、上手な人ほど要領よくやるというたとえ。 裁縫の下手な人はむやみに長い糸を針につけるが、上手な人は必要な長さだけの糸をつけて縫いやすくすることから。 単に「上手の小糸」とも、また「下手の長糸遣い」ともいう。 
- 下手の鉄砲烏が怖じる(へたのてっぽうからすがおじる)- まともな人間は相手にしやすいが、無茶苦茶な人間は相手にしにくいということ。 下手な者の射る矢はどこへ飛ぶかわからないので避けようがないとの意から。 「狐が下手の射る矢を恐る」「下手の鉄砲烏が怖じる」ともいう。 
- 下手の道具調べ(へたのどうぐしらべ)- 下手な者にかぎって、道具にこだわり注文をつけるということ。 
- 下手の長口上(へたのながこうじょう)- 話の下手な人にかぎって、長々と話をするということ。 上方いろはがるたの一つ。 「下手の」は「下手な」ということもある。 また「下手の長口上」ともいう。 
- 下手の真ん中、上手の縁矢(へたのまんなか、じょうずのふちや)- 物事は、時のはずみで意外な結果になり得ることのたとえ。 下手な人の矢が的の真ん中を射抜いたり、上手な人の矢が的から外れて縁に当たったりするとの意から。 
- 減らぬものなら金百両、死なぬものなら子は一人(へらぬものならかねひゃくりょう、しなぬものならこはひとり)- 必要な物が必要な分だけあれば十分だということ。 もしも使っても減らないのであれば金は百両、死なないのであれば子どもは一人いればよいとの意から。 「死なぬものなら子は一人、減らぬものなら金百両」ともいう。 
- 箆増しは果報持ち(へらましはかほうもち)- 年上の女性を妻にすると幸せになるということ。「箆増し」は年上の女房、「果報持ち」は幸運・幸せの意。 
- 辺幅を修飾する(へんぷくをしゅうしょくする)- 外見を飾り立てること。見栄を張ること。 「辺幅」は布地のへりのこと。転じて、うわべや外見のこと。 「辺幅を装飾する」ともいう。 
- 弁慶の立ち往生(べんけいのたちおうじょう)- 進むことも退くこともできない状態のたとえ。源義経の家来の弁慶が、衣川の合戦で義経をかばって矢を受け、立ったまま死んだという伝説から。 
- 弁当は宵から(べんとうはよいから)- 何事も準備は早めのほうがよいということ。 何が起こるかわからないから、翌日に必要な弁当も前日の夕方から準備しておくべきであるとの意から。 
- 弁当持ち先に食わず(べんとうもちさきにくわず)- お金や物をたくさん持っている人は、なかなか自分の物を使おうとしないことのたとえ。 特に、金持ちが金を使わないことをいう場合が多い。 弁当を運ぶ役目の人は、人より先に弁当を食べたりしないとの意から。 
- 法あっての寺寺あっての法(ほうあってのてらてらあってのほう)- 仏法があってこそ寺があり、寺があってこそ仏法も保たれるということ。持ちつ持たれつの関係にあることのたとえ。 
- 方位家の家潰し(ほういかのいえつぶし)- 方角の吉凶を気にしすぎると身動きがとれなくなり、ついには家をつぶす結果になるということ。 
- 砲火を交える(ほうかをまじえる)- 戦闘を始めること。 
- 箒を逆さに立てる(ほうきをさかさにたてる)- 長居する客を早く帰らせるためのおまじない。また、地域によっては安産のおまじないともされる。 
- 方言は国の手形(ほうげんはくにのてがた)- 言葉のなまりは通行手形のように、その人の生まれ育った場所を示すということ。 「訛りは国の手形」「方言は国の手形」ともいう。 
- 法三章(ほうさんしょう)- 簡単な法律のこと。また、法律を簡略化すること。漢の高祖が厳しい法律を廃止し、殺人・傷害・窃盗だけを処罰するとした三章からなる簡略な法律を定めたという故事から。 
- 法師の戦話(ほうしのいくさばなし)- 不似合いなことのたとえ。 
- 褒姒の一笑国を傾く(ほうじのいっしょうくにをかたむく)- 美女のために国が滅びること。 「褒姒」とは中国、周の幽王の后。 めったに笑わない褒姒が、手違いで上がったのろしによって諸侯が参集するのを見て笑ったため、幽王が平時にたびたびのろしを上げさせたので、本当の戦乱の時には諸侯が集まらず国が滅びたという故事から。 
- 法網を潜る(ほうもうをくぐる)- 法律や規則などに引っ掛からないように悪事を働くこと。 
- 朋友は六親に叶う(ほうゆうはりくしんにかなう)- 親友は肉親に匹敵するほど大切だということ。「六親」は父・母・兄・弟・妻・子または父・子・兄・弟・夫・妻の称。 
- 星を数うる如し(ほしをかぞうるごとし)- 限りのないこと、できるはずのないことのたとえ。 
- 歩調を合わせる(ほちょうをあわせる)- 複数の人たちで一つの物事に取り組む時に、進行する速度を合わせること。 
- 仏ほっとけ神構うな(ほとけほっとけかみかまうな)- 信心も信仰も度が過ぎないほうがいいということ。「仏」と「ほっとけ」、「神」と「かまうな」と語呂合わせして調子よくいった言葉。 
- 骨折り損のくたびれ儲け(ほねおりぞんのくたびれもうけ)- 苦労するだけで、少しも成果が上がらないこと。江戸いろはがるたの一つ。 
- 骨を埋める(ほねをうずめる)- その地で死ぬこと。 または、一つの物事に生涯を捧げること。 
- 骨を拾う(ほねをひろう)- 力尽きて倒れた人の後の面倒をみる。後始末をする。 遺骨を拾い収めるとの意から。 
- 洞ケ峠(ほらがとうげ)- 有利なほうにつこうとして、なりゆきをうかがうこと。京都府と大阪府の境にあるこの峠で、筒井順慶が山崎の合戦の形勢を見て、優勢なほうに味方しようとしたという故事から。 
- 洞が峠(ほらがとうげ)- 有利なほうに付こうとして、なりゆきをうかがうこと。 
 筒井順慶が[1]の峠から山崎の合戦の形勢ををうかがい、優勢なほうに付こうとしたと伝えられたことから。史実に反しており、実際には撤兵して中立を保ったといわれている。
- 洞が峠を決め込む(ほらがとうげをきめこむ)- 有利なほうに付こうとして、形勢をうかがうこと。 「洞が峠」は、京都府と大阪府の境にある峠の名。 筒井順慶が洞が峠から山崎の合戦の形勢ををうかがい、優勢なほうに加勢しようとしたと伝えられたことから。史実に反しており、実際には撤兵して中立を保ったといわれている。 
- 蒲柳の質(ほりゅうのしつ)- からだが弱く、病気になりやすい体質のこと。「蒲柳」は、川柳の異名。細く弱そうで、秋になると他の木々より早く散ることから。 
- 惚れた腫れたは当座のうち(ほれたはれたはとうざのうち)- 惚れたのなんのといって夢中になるのは初めのことだけで、すぐに生活に追われて所帯じみてしまうということ。 
- 忘形の交わり(ぼうけいのまじわり)- 容貌や地位などにとらわれない親しい交わり。 
- 暴虎馮河の勇(ぼうこひょうがのゆう)- 血気にはやり無鉄砲なことをすることのたとえ。「暴虎」は素手で虎を打つこと、「馮河」は大きな河を徒歩で渡ることで、そのような無謀な勇気の意から。 
- 望蜀(ぼうしょく)- 一つの望みを遂げて、さらに次を望むこと。人間の欲望には、限りがないということのたとえ。後漢書の「既に隴(ろう)を得て、また蜀を望む」から。 
- 坊主捨て置け医者大事(ぼうずすておけいしゃだいじ)- 急病の時は、急いで医者を呼ぶのが大事だということ。 
- 坊主憎けりゃ袈裟まで憎い(ぼうずにくけりゃけさまでにくい)- その人が憎いと、それに関係するすべてのものが憎くなるということ。 僧侶が憎いと、着ている袈裟まで憎らしく思えてくるとの意から。 
- 坊主の鉢巻き(ぼうずのはちまき)- 坊主の鉢巻きはすべり落ちて、耳で受け止めることから、話を聞いて(耳で受け止めて)知っているということのしゃれ。 または、締まりがないこと、できないことをいうしゃれ。 
- 坊主の花簪(ぼうずのはなかんざし)- 持っていても何の役に立たない物のたとえ。「花簪」は造花などで飾ったかんざしのことで、坊主には役に立たないことから。 
- 坊主の不信心(ぼうずのふしんじん)- 他人には立派なことを言いながら、その人自身は実行が伴わないことのたとえ。 人に信仰を説く坊主が信仰心がないとの意から。 
- 坊主丸儲け(ぼうずまるもうけ)- 元手なしで、思いがけずに儲かった時に言う言葉。僧侶は資本や経費が不要でお布施などの利益を得られるということから。 
- 忙中閑あり(ぼうちゅうかんあり)- どんなに忙しい最中でも、わずかな暇はあるものだということ。 
- 棒に振る(ぼうにふる)- それまでの苦労や努力を無駄にしてしまうたとえ。 
 
         
    