「りょ」を含む故事・ことわざ・慣用句
「りょ」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 76 件
朝起き千両、夜起き百両(あさおきせんりょう、よおきひゃくりょう)
朝早く起きて仕事をするほうが、夜働くより能率が上がり得だということ。 「朝起き千両」ともいう。
寇に兵を藉し、盗に糧を齎す(あだにへいをかし、とうにりょうをもたらす)
敵に利益を与えるような行動、また自らの損失となるような行動をするたとえ。 「寇」は敵、「兵」は武器の意。 敵に武器を貸し与えたり、盗賊に食糧を与えたりすることから。
悪貨は良貨を駆逐する(あっかはりょうかをくちくする)
質の異なる貨幣が同一の価値を持って流通している場合、良質の貨幣は貯蔵・溶解などで市場から姿を消し、悪貨のみが流通するようになるという「グレシャムの法則」のこと。グレシャムは16世紀のイギリスの財政家。
圧力を掛ける(あつりょくをかける)
権力や財力などで威圧して、相手を自分の意のままに従わせようとする。
家貧しくして良妻を思う(いえまずしくしてりょうさいをおもう)
貧乏をすると、この境遇を一緒に乗り越えてくれる良い妻が欲しいと、つくつぐ思うということ。
一服の清涼剤(いっぷくのせいりょうざい)
さわやかな気分にさせる事柄。
後ろ千両前一文(うしろせんりょうまえいちもん)
後ろ姿はとても美しいのに、前から見ると全然美しくないこと。
海の事は漁師に問え(うみのことはりょうしにとえ)
その道のことは、その道の専門家に相談するのが最善の方法だということ。
遠慮会釈もない(えんりょえしゃくもない)
相手を気遣うこともなく、自分の思い通りに事を行うさま。 「会釈」は、思いやりの意。
遠慮なければ近憂あり(えんりょなければきんゆうあり)
遠い将来を見越した考えを持っていないと、必ず急な憂い事が起こるということ。 「遠慮」は、先々のことを思慮すること。 「近憂」は、間近の憂い事のこと。 「遠き慮りなき者は必ず近き憂えあり」ともいう。
遠慮は無沙汰(えんりょはぶさた)
遠慮もほどほどにしないと、かえって失礼になるということ。 先方に遠慮して訪問や連絡を控えすぎると、長期間付き合いが途絶えることとなり、かえって礼を欠くことになるとの意から。 「遠慮が無沙汰」ともいう。
遠慮ひだるし伊達寒し(えんりょひだるしだてさむし)
遠慮も見栄もほどほどにせよということ。 「ひだるし」はひもじいの意。 食事を遠慮して食べないとひもじい思いをし、格好を気にして薄着でいると寒い思いをするとの意から。
負ぶえば抱かりょう(おぶえばだかりょう)
他人の力を当てにして、つけあがって甘えることのたとえ。 負んぶしてやると次には抱っことねだることから。 「負ぶえば抱かろう」「負んぶすれば抱っこ」「抱かさせば負ぶさる」ともいう。
怪力乱神を語らず(かいりょくらんしんをかたらず)
君子というものは道理にそむいたこと、理性で説明がつかないことは口にしないということ。転じて、不確かなこと、怪しげなことは口にすべきではないということ。「怪力乱神」は、「怪しく不思議なこと」「強い力」「道理を乱すこと」「鬼神」をあわせていったもので、計り知れない不思議な現象や存在のこと。
堪忍五両、思案十両(かんにんごりょう、しあんじゅうりょう)
世の中を生きていくためには、腹の立つことをじっと我慢し、よく考えて慎重に行動することが大切だということ。 忍耐には五両、熟慮には十両の価値があるとの意から。
堪忍五両、負けて三両(かんにんごりょう、まけてさんりょう)
我慢には大きな値打ちがあるということ。 堪忍には五両の価値があり、たとえ堪忍がやや足りなくても三両の価値があるとの意から。
がったり三両(がったりさんりょう)
何かちょっとしたことが起こるだけも、すぐに費用がかかるということ。 がったりと音がして、物が壊れれば三両の金がかかるとの意から。
画竜点睛を欠く(がりょうてんせいをかく)
最後の大切な仕上げを怠ったために、全体が不完全になったり、引き立たなかったりすることのたとえ。「画竜点睛」は、中国の絵の名人が壁に竜の絵を描き、最後に瞳を書き入れたら天に昇ったという故事から最後の大事な仕上げの意で、その仕上げを欠いてしまうということから。「睛」は、「瞳」の意。
杞梓連抱にして数尺の朽有るも良工は棄てず(きしれんぽうにしてすうせきのくちあるもりょうこうはすてず)
杞や梓のような良材に、たとえ数尺の腐りが含まれていても、腕のよい職人は捨てずに用いる。 人材においても、短所があろうとも、その人の長所を見抜き、それを活かして用いることが、人を生かす道であるというたとえ。 「朽」は「きゅう」とも読む。
窮鳥懐に入れば猟師も殺さず(きゅうちょうふところにいればりょうしもころさず)
窮地に陥った者が救いを求めてくれば、どんな事情があっても助けるのが人情であるというたとえ。 追いつめられた鳥が自分のふところに飛び込んでくれば、さすがの猟師も殺したりは出来ないということから。
器量は当座の花(きりょうはとうざのはな)
器量がいいなどというのは、人生の中のほんの一時のものに過ぎないということ。
器量より気前(きりょうよりきまえ)
器量がいいことより、気立てのいいことのほうが大事だということ。
器量を下げる(きりょうをさげる)
世間からたいしたことのない人物だと思われてしまうようなことをして、人としての価値を落とすこと。
車の両輪(くるまのりょうりん)
二つの物のうち、どちらを外しても役に立たないような密接な関係のたとえ。
愚者も千慮に一得有り(ぐしゃもせんりょにいっとくあり )
愚か者でも、たまにはいい考え方をすることがあるということ。 「愚者も一得」「愚者にも一得」「愚者の一得」ともいう。
喧嘩両成敗(けんかりょうせいばい)
喧嘩や争いをした者を、理非を問わず、双方とも同じように処罰すること。「成敗」は、処罰の意。
蛟竜、雲雨を得(こうりょう、うんうをう)
能力を発揮する機会の無かった英雄や豪傑が、機会を得て能力を発揮することのたとえ。 「蛟竜」は水中にすむとされる中国古代の想像上の動物。 水中にすむ蛟竜は雲や雨を得ればそれに乗って天に昇り竜になるといわれることから。
亢竜、悔いあり(こうりょう、くいあり)
富貴栄華を極めた者は必ず衰えるというたとえ。「亢竜」は、天高く昇りつめた竜。転じて、富貴栄華を極めた者の意。
黄粱一炊の夢(こうりょういっすいのゆめ)
人生の栄枯盛衰のはかなさのたとえ。 昔、中国の邯鄲(かんたん)で盧生という青年が、道士から枕を借りて眠った。夢の中で、出世して財力や権力を手に入れるという長い人生の経験をしたが、目覚めてみると炊きかけの粥がまだ煮えきらない短い時間であったという故事から。 「邯鄲の枕」「邯鄲の夢」「一炊の夢」「盧生の夢」「黄粱の夢」「黄粱の一炊」「黄粱一炊の夢」など多くの呼び方がある。
黄粱の一炊(こうりょうのいっすい)
人生の栄枯盛衰のはかなさのたとえ。 昔、中国の邯鄲(かんたん)で盧生という青年が、道士から枕を借りて眠った。夢の中で、出世して財力や権力を手に入れるという長い人生の経験をしたが、目覚めてみると炊きかけの粥がまだ煮えきらない短い時間であったという故事から。 「邯鄲の枕」「邯鄲の夢」「一炊の夢」「盧生の夢」「黄粱の夢」「黄粱の一炊」「黄粱一炊の夢」など多くの呼び方がある。
黄粱の夢(こうりょうのゆめ)
人生の栄枯盛衰のはかなさのたとえ。 昔、中国の邯鄲(かんたん)で盧生という青年が、道士から枕を借りて眠った。夢の中で、出世して財力や権力を手に入れるという長い人生の経験をしたが、目覚めてみると炊きかけの粥がまだ煮えきらない短い時間であったという故事から。 「邯鄲の枕」「邯鄲の夢」「一炊の夢」「盧生の夢」「黄粱の夢」「黄粱の一炊」「黄粱一炊の夢」など多くの呼び方がある。
御意見五両、堪忍十両(ごいけんごりょう、かんにんじゅうりょう)
他人の意見をよく聞いて何事にも耐えることが大事だというたとえ。 人の忠告は五両の値打ちがあり、辛いことや怒りを耐え忍ぶことは十両の値打ちがあるということ。
五両で帯買うて三両で絎ける(ごりょうでおびこうてさんりょうでくける)
肝心なものより、付随するものに予想以上にお金がかかるということ。「絎ける」は、表から縫い目が見えないように縫うこと。五両で買った帯をさらに三両かけて絎けるということから。
獅子は兎を撃つに全力を用う(ししはうさぎをうつにぜんりょくをもちう)
実力のあるものは、小さなことにも手を抜かず何事にも全力で向かうということ。
節制は最良の薬なり(せっせいはさいりょうのくすりなり)
節制して質素な暮らしをすることが最も健康によいということ。 「Temperance is the best physic.」を訳した言葉。
千慮の一失(せんりょのいっしつ)
どんなに賢い人でも、多くの考えの中には一つくらい失敗もあるということ。また、十分に注意していても思わぬ失敗が起こるということ。 「千慮」は、いろいろと考えを巡らすこと。
千慮の一得(せんりょのいっとく)
愚かな者でも、たまには一つぐらいよい考えを出すこともあるということ。
総領の十五は貧乏の世盛り(そうりょうのじゅうごはびんぼうのよざかり)
長男が一人前になる一歩手前の十五歳の頃が、家計がもっとも苦しい時期だというたとえ。
総領の甚六(そうりょうのじんろく)
長男は甘やかされて大事に育てられるので、おっとりとした世間知らずの者が多いということ。「甚六」は愚か者のこと。
大漁の明日(たいりょうのあした)
良いことは、そうそう長続きしないということ。 大漁の次の日も大漁であるとは限らないとの意から。
盾の両面を見よ(たてのりょうめんをみよ)
物事は、表と裏の両面を観察してから正しく判断せよということ。
弾力に富む(だんりょくにとむ)
さまざまな状況や問題に応じて、適切に対応できる力があるさま。
貞女は両夫に見えず(ていじょはりょうふにまみえず)
貞淑な女性は夫が亡くなっても、再び他の夫をもつことはしないということ。 「じふ」は「にふ」ともいう。 また、「貞女は両夫に見えず」「貞女は二夫を更めず」「貞女は二夫を並べず」などともいう。
手千両(てせんりょう)
手先が器用なことや手に技術を持っていることは、千両にも匹敵する値打ちがあるということ。
天地は万物の逆旅(てんちはばんぶつのげきりょ)
この世のすべてのものは、うつろいやすくはかないということのたとえ。 「逆旅」は宿屋のことで、天地はあらゆる生物が生まれてから死ぬまでのわずかな間に泊まる宿屋に過ぎないとの意から。
屠竜の技(とりょうのぎ)
身につけても実際に役に立たない技のたとえ。「屠竜」は、竜を殺すこと。長い間訓練して竜を殺す技を習得したものの、竜は伝説上の動物で、その技は何の役にも立たなかったという説話から。
早起き三両、倹約五両(はやおきさんりょう、けんやくごりょう)
早起きと倹約はどちらも大きな利益になるというたとえ。 「朝起き三両始末五両」ともいう。
万緑叢中紅一点(ばんりょくそうちゅうこういってん)
多数の男性の中に、女性が一人華やかに混じっていることのたとえ。また、多くのものの中で、ただ一つ際立っているもののたとえ。 「万緑」は見渡す限り一面の緑、「叢中」はくさむらの中のこと。 見渡す限りの緑の草木の中に、紅い花が一輪あでやかに咲いている意から。 略して「[[紅一点*https://kokugo.jitenon.jp/word/p15923]]」ともいう。
引っ越し三両(ひっこしさんりょう)
引っ越しをすれば、いろいろと費用がかかるということ。
不足奉公は両方の損(ふそくぼうこうはりょうほうのそん)
仕事に不満を持ちながら働くのは奉公人にとって損であるし、主人側にとっても奉公人の仕事がはかどらないのは損だということ。 「不足奉公は両方の損」ともいう。
減らぬものなら金百両、死なぬものなら子は一人(へらぬものならかねひゃくりょう、しなぬものならこはひとり)
必要な物が必要な分だけあれば十分だということ。 もしも使っても減らないのであれば金は百両、死なないのであれば子どもは一人いればよいとの意から。 「死なぬものなら子は一人、減らぬものなら金百両」ともいう。
前十両に後ろ三両(まえじゅうりょうにうしろさんりょう)
前から見ると美しいが、後姿はそれほどでもないということ。
三度肘を折って良医となる(みたびひじをおってりょういとなる)
人は多くの苦労を重ね経験を積んで、初めて円熟した人間になれるということ。 医者は自分のひじを何度も折り、苦痛や治療を経験して初めて良医になることができるとの意から。
目千両(めせんりょう)
千両の値打ちがあるほど魅力的な目。
目元千両、口元万両(めもとせんりょう、くちもとまんりょう)
目元は千両、口元は万両に値するほど魅力的であるという、美人を形容する言葉。
要領がいい(ようりょうがいい)
物事の処理の仕方がうまいこと。 また、自分に有利になるように、巧みに立ち回ること。
予防は治療に勝る(よぼうはちりょうにまさる)
病気になって治療するより、病気にならないように予防するほうがよいということ。転じて、問題が起こってから処理するよりも、問題が生じないようにすることが大事だということ。
凌雲の志(りょううんのこころざし)
俗世間を超越した気高い志のこと。また、出世しようとする志。「凌雲」は雲を凌ぐほどに高い意。「陵雲」とも書く。
良禽は木を択んで棲む(りょうきんはきをえらんですむ)
賢い鳥は木を選んで巣を作るということ。賢い臣下は主君を選んで仕えるというたとえ。
燎原の火(りょうげんのひ)
激しい勢いで広がっていき、防ぎ止められないことのたとえ。「燎原」は野原を焼く意で、野原を焼く火は、すさまじい勢いで燃え広がり手がつけられないことから。
良工は材を択ばず(りょうこうはざいをえらばず)
すぐれた技術を持つ人は、材料の良し悪しなど問題にしないということ。
良賈は深く蔵して虚しきが如し(りょうこはふかくぞうしてむなしきがごとし)
賢者は自分の才能や知識をみだりにひけらかしたりしないことのたとえ。 「良賈」はすぐれた商人の意。 すぐれた商人は商品を店の奥にしまっておくため、一見商品が乏しいように見えることから。
梁山泊(りょうざんぱく)
豪傑や野心家の集まる所。「梁山泊」は、中国山東省梁山の麓の沼の名。そこに盗賊ら百八人の豪傑が集まったという話から。
領袖(りょうしゅう)
ある集団の頭(かしら)に立つ人。 「領」は襟(えり)のこと。 衣類の襟と袖(そで)は、特に人の目に触れる重要な部分であることから。
梁上の君子(りょうじょうのくんし)
泥棒のこと。または鼠のこと。中国の後漢の陳寔が梁の上に潜む賊を指して、悪い習慣が身に付くと梁の上の君子のようになると子ども達を戒めたという故事による。
両端を持す(りょうたんをじす)
どちらに付くか迷い、あいまいな態度をとること。
両手に花(りょうてにはな)
すばらしいものを二つ同時に手に入れることのたとえ。また、一人の男性が二人の女性を連れていることのたとえ。
両天秤を掛ける(りょうてんびんをかける)
二つの対立する事柄や立場に同時に関わり、どちらにも良い顔をしたり、有利な方に付こうとしたりして、不利にならないようにすること。
遼東の豕(りょうとうのいのこ)
世間知らずが、つまらない事を自慢して得意になることのたとえ。遼東では珍しいとされた白頭の豚が、河東ではありふれたもので、君子に白頭の豚を献上しようとした男が、その事を恥じて遼東に帰ったという故事から。
猟は鳥が教える(りょうはとりがおしえる)
何事も実際に行っているうちに覚えて、身に付けていくものであるということのたとえ。 鳥を撃つこつは、実際に猟をするうちに覚えるもので、いわば獲物の鳥が教えてくれるようなものだということ。
両刃の剣(りょうばのつるぎ)
使い方によっては非常に役に立つが、同時に大きな危険を招くおそれもあるもののたとえ。両辺に刃のついた剣は、相手を斬ることも出来るが、自分をも傷つける恐れのあることから。「両刃」は「諸刃」とも書き、「もろは」とも読む。
両方聞いて下知をなせ(りょうほうきいてげちをなせ)
争い事に判断を下す時は、両方の言い分を公平に聞いてから判断すべきだということ。「下知」は「げじ」とも言い、指図・命令の意。
両方立てれば身が立たぬ(りょうほうたてればみがたたぬ)
一方に良いようにすれば、他方が不満に思う。どちらにも都合の良いようにするのは難しく、中に入った自分が苦しい立場に立ち、犠牲になってしまうということ。
良薬は口に苦し(りょうやくはくちににがし)
よく効く薬ほど苦くて飲みにくいこと。ためになる忠告ほど、当人は耳が痛くて聞きづらいというたとえ。
両雄並び立たず(りょうゆうならびたたず)
同程度の力を持つ二人の英雄は、必ずどちらかが倒れるまで争うので、共存することは出来ないというたとえ。
両両相俟って(りょうりょうあいまって)
互いが互いの欠点などを補い合って、良い効果を生む様子。
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