九百九十九匹の鼻欠け猿、満足な一匹の猿を笑う
ことわざ「九百九十九匹の鼻欠け猿、満足な一匹の猿を笑う」の意味・読み方・異形などを解説します。
九百九十九匹の鼻欠け猿、満足な一匹の猿を笑う
くひゃくくじゅうくひきのはなかけざる、まんぞくないっぴきのさるをわらう
| 言葉 | 九百九十九匹の鼻欠け猿、満足な一匹の猿を笑う |
|---|---|
| 読み方 | くひゃくくじゅうくひきのはなかけざる、まんぞくないっぴきのさるをわらう |
| 意味 | 愚かな者が大勢そろうと、正しい行いをする少数の者が、逆に笑われ、その正しさまで数の力に押しつぶされるということ。また、欠点の同じ者どうしが多く集まると、自分たちのその欠点を欠点とも思わなくなることも表す。
昔、インドのある山にそびえる大きな木に、千匹の猿がすんでいた。そのうちの九百九十九匹には鼻が欠けていて、ただ一匹だけ鼻のある猿を「おれたちと違う」とばかにし、仲間に入れようとしなかった。『今昔物語集』に収められたこの話が、言葉の起こりとなった。 自分の弱点を知らないまま他人をあざ笑うところは、猿の尻笑いに通じる。 |
| 例文 | ルールを守っている彼のほうが変わり者あつかいされるとは、まさに九百九十九匹の鼻欠け猿、満足な一匹の猿を笑うだ。 |
| 出典 | 『今昔物語集』巻五 |
| 異形 | 鼻欠猿満足な一匹の猿を笑う(はなかけざるまんぞくないっぴきのさるをわらう) |
| 場面 | 正しく評価されない / 自分の欠点に気づかない / 猿 |
| 使用漢字 | 九 / 百 / 十 / 匹 / 鼻 / 欠 / 猿 / 満 / 足 / 一 / 笑 |
「九」を含むことわざ
- 王は十善神は九善(おうはじゅうぜんかみはくぜん)
- お前百までわしゃ九十九まで(おまえひゃくまでわしゃくじゅうくまで)
- 寒九の雨(かんくのあめ)
- 九牛の一毛(きゅうぎゅうのいちもう)
- 九死に一生を得る(きゅうしにいっしょうをえる)
- 九仞の功を一簣に虧く(きゅうじんのこうをいっきにかく)
- 九層の台は累土より起こる(きゅうそうのうてなはるいどよりおこる)
- 九腸寸断す(きゅうちょうすんだんす)
- 九尺二間に戸が一枚(くしゃくにけんにとがいちまい)
- 三十九じゃもの花じゃもの(さんじゅうくじゃものはなじゃもの)
「百」を含むことわざ
- 悪妻は百年の不作(あくさいはひゃくねんのふさく)
- 朝起き千両、夜起き百両(あさおきせんりょう、よおきひゃくりょう)
- 明日の百より今日の五十(あすのひゃくよりきょうのごじゅう)
- 一日一字を学べば三百六十字(いちにちいちじをまなべばさんびゃくろくじゅうじ)
- 一人善く射れば百夫決拾す(いちにんよくいればひゃっぷけっしゅうす)
- 一文惜しみの百知らず(いちもんおしみのひゃくしらず)
- 一犬影に吠ゆれば百犬声に吠ゆ(いっけんかげにほゆればひゃっけんこえにほゆ)
- 一行失すれば百行共に傾く(いっこうしっすればひゃっこうともにかたむく)
- 今参り百日(いままいりひゃくにち)
- 嘘八百(うそはっぴゃく)
「十」を含むことわざ
- 悪妻は六十年の不作(あくさいはろくじゅうねんのふさく)
- 明日の百より今日の五十(あすのひゃくよりきょうのごじゅう)
- 一から十まで(いちからじゅうまで)
- 一日暖めて十日冷やす(いちにちあたためてとおかひやす)
- 一日一字を学べば三百六十字(いちにちいちじをまなべばさんびゃくろくじゅうじ)
- 一を聞いて十を知る(いちをきいてじゅうをしる)
- 一饋に十度立つ(いっきにとたびたつ)
- 一薫一蕕十年なお臭あり(いっくんいちゆうじゅうねんなおしゅうあり)
- 一狐裘三十年(いっこきゅうさんじゅうねん)
- 今参り二十日(いままいりはつか)
「匹」を含むことわざ
- 一匹の馬が狂えば千匹の馬も狂う(いっぴきのうまがくるえばせんびきのうまもくるう)
- 一匹の鯨に七浦賑わう(いっぴきのくじらにななうらにぎわう)
- 犬一代に狸一匹(いぬいちだいにたぬきいっぴき)
- 小姑一人は鬼千匹にむかう(こじゅうとひとりはおにせんびきにむかう)
- 三軍も帥を奪うべきなり、匹夫も志を奪うべからず(さんぐんもすいをうばうべきなり、ひっぷもこころざしをうばうべからず)
- 大山鳴動して鼠一匹(たいざんめいどうしてねずみいっぴき)
- 猫の子一匹いない(ねこのこいっぴきいない)
- 匹夫罪なし璧を懐いて罪あり(ひっぷつみなしたまをいだいてつみあり)
- 匹夫の勇(ひっぷのゆう)
- 匹夫も志を奪うべからず(ひっぷもこころざしをうばうべからず)
「鼻」を含むことわざ
- 麻殻に目鼻をつけたよう(あさがらにめはなをつけたよう)
- 一日猿楽に鼻を欠く(いちにちさるがくにはなをかく)
- 牛は願いから鼻を通す(うしはねがいからはなをとおす)
- 馬の鼻向け(うまのはなむけ)
- 得手に鼻つく(えてにはなつく)
- 女の知恵は鼻の先(おんなのちえははなのさき)
- 南瓜に目鼻(かぼちゃにめはな)
- 紙漉きの手鼻(かみすきのてばな)
- 木で鼻をくくる(きではなをくくる)
- 彩ずる仏の鼻を欠く(さいずるほとけのはなをかく)
「欠」を含むことわざ
- 欠伸を一緒にすれば三日従兄弟(あくびをいっしょにすればみっかいとこ)
- 欠伸を嚙み殺す(あくびをかみころす)
- 言うに事欠いて(いうにことかいて)
- 一日猿楽に鼻を欠く(いちにちさるがくにはなをかく)
- 欠き餅と焼き餅は焼くほどよい(かきもちとやきもちはやくほどよい)
- 欠くべからざる(かくべからざる)
- 金は三欠くに溜まる(かねはさんかくにたまる)
- 画竜点睛を欠く(がりょうてんせいをかく)
- 義理と褌、欠かされぬ(ぎりとふんどし、かかされぬ)
- 櫛の歯が欠けたよう(くしのはがかけたよう)
「猿」を含むことわざ
- 一日猿楽に鼻を欠く(いちにちさるがくにはなをかく)
- 猿猴が月を取る(えんこうがつきをとる)
- 猿臂を伸ばす(えんぴをのばす)
- 木から落ちた猿(きからおちたさる)
- 毛のない猿(けのないさる)
- 犬猿の仲(けんえんのなか)
- 猿が仏を笑う(さるがほとけをわらう)
- 猿知恵(さるぢえ)
- 猿に烏帽子(さるにえぼし)
- 猿に木登り(さるにきのぼり)
「満」を含むことわざ
- 意に満たない(いにみたない)
- 盈満の咎め(えいまんのとがめ)
- 偃鼠河に飲むも満腹に過ぎず(えんそかわにのむもまんぷくにすぎず)
- 山雨来らんとして風楼に満つ(さんうきたらんとしてかぜろうにみつ)
- 大食腹に満つれば学問腹に入らず(たいしょくはらにみつればがくもんはらにいらず)
- 月落ち烏啼いて霜天に満つ(つきおちからすないてしもてんにみつ)
- 月満つれば則ち虧く(つきみつればすなわちかく)
- 桃李門に満つ(とうりもんにみつ)
- 満更捨てたものでもない(まんざらすてたものでもない)
- 満更でもない(まんざらでもない)
「足」を含むことわざ
- 相手にとって不足はない(あいてにとってふそくはない)
- 足搔きが取れない(あがきがとれない)
- 悪衣悪食を恥ずる者は、未だ与に議するに足らず(あくいあくしょくをはずるものは、いまだともにぎするにたらず)
- 揚げ足取り(あげあしとり)
- 揚げ足を取る(あげあしをとる)
- 足がある(あしがある)
- 足が重い(あしがおもい)
- 足が竦む(あしがすくむ)
- 足が地に着かない(あしがちにつかない)
- 足が地に着く(あしがちにつく)
「一」を含むことわざ
- 悪は一旦の事なり(あくはいったんのことなり)
- 欠伸を一緒にすれば三日従兄弟(あくびをいっしょにすればみっかいとこ)
- 朝顔の花一時(あさがおのはなひととき)
- 朝の一時は晩の二時に当たる(あさのひとときはばんのふたときにあたる)
- 薊の花も一盛り(あざみのはなもひとさかり)
- あの世の千日、この世の一日(あのよのせんにち、このよのいちにち)
- 危ない橋も一度は渡れ(あぶないはしもいちどはわたれ)
- 蟻の一穴(ありのいっけつ)
- 粟一粒は汗一粒(あわひとつぶはあせひとつぶ)
- 板子一枚下は地獄(いたごいちまいしたはじごく)
