「付」を含む故事・ことわざ・慣用句
「付」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
赤信号が付く(あかしんごうがつく)
事態が差し迫り、緊急に対策を立てる必要がある状態になる。
悪銭身に付かず(あくせんみにつかず)
不当な手段で得た金は大切にしないから、とかくつまらないことに使ってしまい残らないものだということ。
足が地に付かない(あしがちにつかない)
興奮して気持ちや動作が落ち着かないようす。
足が付く(あしがつく)
逃亡者の足取りが分かる。また、犯人の手がかりがつかめる。
足元に付け込む(あしもとにつけこむ)
相手の弱点を見抜いてそれにつけ込むたとえ。 「足下につけ込む」とも書く。
足下に火が付く(あしもとにひがつく)
危険が身辺に近づいているたとえ。
足元に火が付く(あしもとにひがつく)
危険が身辺に近づいているたとえ。
足下へも寄り付けない(あしもとへもよりつけない)
相手の実力があまりにもすぐれていて、自分とは比べものにならないこと。
足元へも寄り付けない(あしもとへもよりつけない)
相手の実力があまりにもすぐれていて、自分とは比べものにならないこと。
当たりを付ける(あたりをつける)
おおよその結果・程度について予測をすること。
油紙に火が付いたよう(あぶらがみにひがついたよう)
べらべらとよくしゃべる様子。油の付いた紙は、めらめらとよく燃えることから。
油紙に火の付いたよう(あぶらがみにひのついたよう)
べらべらとよくしゃべる様子。油の付いた紙は、めらめらとよく燃えることから。
油紙へ火の付いたよう(あぶらがみへひのついたよう)
べらべらとよくしゃべる様子。油の付いた紙は、めらめらとよく燃えることから。
歩く足には塵が付く(あるくあしにはちりがつく)
何か物事を行おうとすれば必ず煩わしいことが起きる。だから何もせずじっとしているのにかぎるということ。 「歩く足には泥が付く」ともいう。
歩く足には泥が付く(あるくあしにはどろがつく)
何か物事を行おうとすれば必ず煩わしいことが起きる。だから何もせずじっとしているのにかぎるということ。 「歩く足には泥が付く」ともいう。
言い掛かりを付ける(いいがかりをつける)
根拠のないことを言って、相手を困らせること。
石に嚙り付いても(いしにかじりついても)
どんな苦労や困難があっても。何がなんでも。
板に付く(いたにつく)
経験を積んで、動作や態度などが職業や地位にふさわしくなること。 「板」は芝居の舞台のこと。 役者の芸が舞台にぴったり合うとの意から。
いちゃもんを付ける(いちゃもんをつける)
根拠のないことを言って、相手を困らせること。 「言い掛かりを付ける」の俗語的な言い方。
一笑に付す(いっしょうにふす)
ただ笑って、まったく問題にしない。
一笑に付する(いっしょうにふする)
ただ笑って、まったく問題にしない。
糸目を付けない(いとめをつけない)
惜しみなく金を使うようす。 「糸目」は凧の表面につけて引き締めるための糸。 糸目を付けない凧が飛ぶように金を使うことから。
色を付ける(いろをつける)
物事の扱いで、相手に多少の利益を与えること。
曰く付き(いわくつき)
何らかの好ましくない事情があること。
因縁を付ける(いんねんをつける)
つまらない理由を付けて、文句を言ったり脅したりすること。
押し付けがましい(おしつけがましい)
相手の気持ちや事情を考えもせず、自分の意向を強引に押し付けようとするさま。
尾に尾を付ける(おにおをつける)
あることないことを付け足して物事を大げさに言うこと。 本体に余計な尾や鰭を付け足すことから。 「尾に尾を付ける」ともいう。
尾に鰭付ける(おにひれつける)
あることないことを付け足して物事を大げさに言うこと。 本体に余計な尾や鰭を付け足すことから。 「尾に尾を付ける」ともいう。
尾鰭が付く(おひれがつく)
話に誇張や嘘が付け加わって物事が大げさになることのたとえ。
尾鰭を付ける(おひれをつける)
事実ではないことも付け加えて、話を大げさにすることのたとえ。 魚の本体に尾や鰭を付け加えるとの意から。
及びも付かない(およびもつかない)
差がありすぎて、到底かなわない。
折り合いが付く(おりあいがつく)
互いに譲り合って、納得できる妥協点を見つけること。
折り紙付き(おりがみつき)
絶対に間違いないと保証できること。「折り紙」は、鑑定書のことで、書画や骨董品などに折り紙がついて品質が保証されていたことから。
折り紙を付ける(おりがみをつける)
人物や品物が、確かなものであることを保証すること。 「折り紙」は、書画や刀剣などの鑑定書。
稼ぐに追い付く貧乏無し(かせぐにおいつくびんぼうなし)
一生懸命働けば、貧乏に苦しむことはないというたとえ。 「稼ぐに貧乏追い付かず」「辛抱に追い付く貧乏なし」「稼げば身立つ」ともいう。
稼ぐに貧乏追い付かず(かせぐにびんぼうおいつかず)
一生懸命働けば、貧乏に苦しむことはないというたとえ。 「稼ぐに貧乏追い付かず」「辛抱に追い付く貧乏なし」「稼げば身立つ」ともいう。
方が付く(かたがつく)
ものごとの処理が終わって決着がつくこと。解決すること。 「方」は「片」とも書く。
片が付く(かたがつく)
ものごとの処理が終わって決着がつくこと。解決すること。 「方」は「片」とも書く。
形が付く(かたちがつく)
体裁が整うこと。
片を付ける(かたをつける)
ものごとを処理・解決すること。
方を付ける(かたをつける)
ものごとを処理・解決すること。
格好が付く(かっこうがつく)
体裁が整うこと。
恰好が付く(かっこうがつく)
体裁が整うこと。
括弧付き(かっこつき)
その事柄に普通ではない意味が込められていること。
金に糸目を付けぬ(かねにいとめをつけぬ)
惜しみなく金を使うようす。 「糸目」は凧の表面につけて引き締めるための糸。 糸目を付けない凧が飛ぶように金を使うことから。
皮引けば身が付く(かわひけばみがつく)
密接な関係にあるものは、一方に何かが生じると他方にも影響が及ぶことのたとえ。 皮を引っ張れば、その下の肉も一緒に付いてくることから。 「皮引けば身が痛い」ともいう。
看板に傷が付く(かんばんにきずがつく)
店などの信用や評判が落ちること。
眼を付ける(がんをつける)
悪意をもって、相手の顔を睨みつけること。 また、言いがかりの口実とする行為。
気が付く(きがつく)
細かなところまで注意が行きとどくこと。
驥尾に付す(きびにふす)
才能のない人でも、すぐれた人に付き従っていれば、自分の能力以上のことが成し遂げられることのたとえ。自分の行動を謙遜していう言葉。 「驥」は、一日に千里走る駿馬のこと。 青蠅が駿馬の尾につかまって、一日で千里先まで行ったという故事から。
決まりが付く(きまりがつく)
物事が何らかの結果に落ち着き、決着すること。
決まりを付ける(きまりをつける)
物事が何らかの結果に落ち着き、決着すること。
客が付く(きゃくがつく)
買い手が決まること。また、接客業などで得意客ができること。
切りを付ける(きりをつける)
一段落させることのたとえ。
気を付ける(きをつける)
注意すること。
食い付き馬に乗ったよう(くいつきうまにのったよう)
危険なことをやめることができないたとえ。 食いつく癖のある馬に乗ると、乗っているのも危ないが、降りると馬に食いつかれるので降りられないとの意から。
食わぬ飯が髭に付く(くわぬめしがひげにつく)
身に覚えのない疑いをかけられることのたとえ。 食べもしない飯粒が知らない間に髭に付いて疑われることから。
景気を付ける(けいきをつける)
なんらかの刺激をあたえて、雰囲気や気分が盛り上がるように活気付けること。
けじめを付ける(けじめをつける)
ものごとの区別をはっきりさせること。 また、間違いなどについて責任をとること。
けちを付ける(けちをつける)
些細なミスや欠点などを取りあげて、あれこれと非難すること。荒さがしをすること。
けりが付く(けりがつく)
物事が決着すること。終了すること。 和歌や俳句などが、助動詞「けり」で終わることが多いことから。
けりを付ける(けりをつける)
物事に決着をつけて終わりにすること。 和歌や俳句などが、助動詞「けり」で終わることが多いことから。
見当を付ける(けんとうをつける)
大体の目当てを付けること。
事が延びれば尾鰭が付く(ことがのびればおひれがつく)
物事は長引くと余計な問題が起こって面倒になるので、なるべく早く処理せよということ。
米の飯と天道様はどこへ行っても付いて回る(こめのめしとてんとうさまはどこへいってもついてまわる)
どんな所でも太陽が当たるように、どこへ行っても食べることは何とでもなるということ。
察しが付く(さっしがつく)
現在分かっているものから相手の事情や考えなどが推測できること。
里心が付く(さとごころがつく)
他所へ行った人が実家や故郷が恋しくなって帰りたいという気持ちになること。
始末を付ける(しまつをつける)
最後までしっかりと終わらせること。
示しが付かない(しめしがつかない)
教える側の立場としてよい例にならないこと。手本にならない。
正札付き(しょうふだつき)
正味の価格の札が付いていること。転じて、嘘偽りがないこと。 また、定評があること。[[札付き*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/7504.php]]。多く悪い意味で用いる。
辛抱に追い付く貧乏無し(しんぼうにおいつくびんぼうなし)
一生懸命働けば、貧乏に苦しむことはないというたとえ。 「稼ぐに貧乏追い付かず」「辛抱に追い付く貧乏なし」「稼げば身立つ」ともいう。
荼毘に付す(だびにふす)
死者を火葬にする。 「荼毘」は、火葬を表す仏教用語。
知恵ない神に知恵付ける(ちえないかみにちえつける)
気付かずにいた人に、よけいな入れ知恵をするというたとえ。
知恵を付ける(ちえをつける)
そばにいる人が知恵を授ける。入れ知恵をする。 悪い意味で用いることが多い。
力を付ける(ちからをつける)
腕前を上げること。実力をつけること。 また、元気になるように励ますこと。力付ける。
注文を付ける(ちゅうもんをつける)
自分の希望などをうるさく言うこと。
調子が付く(ちょうしがつく)
物事の勢いが増していくこと。
付いて回る(ついてまわる)
常に近くから離れないこと。いつも付いていくこと。 または、ある物事をいつまでも拭い去ることができず、いつまでも付きまとうこと。
付かず離れず(つかずはなれず)
深く関わるわけでもなく、かといって全く関わらないわけでもない、一定の距離を保った関係。
付かぬ事(つかぬこと)
それまでの話と関係のないこと。唐突なこと。 「付かぬ事を伺いますが」との形で用いることが多い。
付き合いなら家でも焼く(つきあいならいえでもやく)
付き合いは、大切なものを犠牲にしてもしなければならないくらい大事だということ。また、付き合いを大事にして自分の家庭をかえりみないことを戒めて言うことば。
付きが回る(つきがまわる)
運が巡ってくること。幸運が訪れること。
付けが回って来る(つけがまわってくる)
悪事や手抜きなどの報いが後になって現れること。 後日、代金の請求が来るという意味から。
付け焼き刃(つけやきば)
一時しのぎのために、急いで覚えた知識や技術のこと。切れ味の悪い刀にはがねの焼き刃を付けても、見た目は切れそうであるが実際は脆くてすぐ駄目になることから。
付け焼き刃はなまり易い(つけやきばはなまりやすい)
一時しのぎで身に付けたものは、すぐにぼろが出てしまうということ。 「付け焼き刃」は、切れ味の悪い刀に鋼(はがね)の焼き刃を付けること。転じて、その場しのぎの急いで覚えた知識や技術。 付け焼き刃は、切れ味の良さそうな見た目をしているが、実際にはもろくてすぐに駄目になることから。 「付け焼き刃は剥げ易い」ともいう。
付け焼き刃は剥げ易い(つけやきばははげやすい)
一時しのぎで身に付けたものは、すぐにぼろが出てしまうということ。 「付け焼き刃」は、切れ味の悪い刀に鋼(はがね)の焼き刃を付けること。転じて、その場しのぎの急いで覚えた知識や技術。 付け焼き刃は、切れ味の良さそうな見た目をしているが、実際にはもろくてすぐに駄目になることから。 「付け焼き刃は剥げ易い」ともいう。
土が付く(つちがつく)
相撲で負けること。または、勝負事で負けること。
唾を付ける(つばをつける)
他の人に取られないように事前に自分のものであることを示しておくこと。 食べ物に唾を付けて他人が食べられないようにするとの意から。
手垢が付く(てあかがつく)
物事の方法や言葉などが長い間繰り返し使われ続けて、新鮮味がなくなること。 何度も使って手垢で汚れるということから。
手垢の付いた(てあかのついた)
物事の方法や言葉などが長い間繰り返し使われ続けて、新鮮味がないこと。 何度も使っていて手垢で汚れているということから。
手が付かない(てがつかない)
時間に余裕がなく、その物事を始めることができないこと。 または、別のことが気がかりで集中できないこと。
手が付く(てがつく)
新しいものが使われ始めること。 または、下の立場の女性と肉体関係を持つこと。
手が付けられない(てがつけられない)
対処の仕方が分からずにどうすることもできないこと。
手付けを打つ(てつけをうつ)
契約を履行する保証として、いくらかの金銭を渡すこと。手付金を渡すこと。
手に付かない(てにつかない)
他のことに心が奪われて、集中して物事を行うことができないこと。
手を付ける(てをつける)
ある物事を始めること。着手すること。 または、あるものを使い始めること。特に他人の金銭をいう。 また、立場が下の女性と肉体関係をもつこと。
天道様と米の飯はどこへも付いて回る(てんとうさまとこめのめしはどこへもついてまわる)
どんな所にも太陽が当たるように、どこへ行っても暮らしていけるということ。
等閑に付す(とうかんにふす)
物事をいい加減に扱ったり、放っておいたりすること。
等閑に付する(とうかんにふする)
物事をいい加減に扱ったり、放っておいたりすること。
取って付けたよう(とってつけたよう)
言動などがわざとらしく不自然な様子。
取り付く島がない(とりつくしまがない)
相手の態度が冷たく、相談や頼み事などをするためのきっかけがつかめないこと。 または、頼りとする所が一つもないこと。
取り付く島もない(とりつくしまもない)
相手の態度が冷たく、相談や頼み事などをするためのきっかけがつかめないこと。 または、頼りとする所が一つもないこと。
難癖を付ける(なんくせをつける)
些細なミスや欠点などを取りあげて、あれこれと非難すること。荒さがしをすること。
難を付ける(なんをつける)
些細なミスや欠点などを取りあげて、あれこれと非難すること。荒さがしをすること。
肉付けをする(にくづけをする)
全体の構成がある程度出来上がってから、細かなところに手を加えて、より内容を充実させること。
肉を付ける(にくをつける)
全体の構成がある程度出来上がってから、細かなところに手を加えて、より内容を充実させること。
抜き足すれば道付く(ぬきあしすればみちつく)
人に知られないようにすると、かえって目立つことになるということ。 音を立てないように抜き足差し足で歩くと、かえってその跡がついてしまうとの意から。
脳裏に焼き付く(のうりにやきつく)
非常に強い印象を受けて、いつまでも記憶に残っていること。
熨斗を付ける(のしをつける)
人に物を喜んで進呈するたとえ。
箔が付く(はくがつく)
値打ちが上がること。貫禄がつくこと。「箔」は金属を紙のように薄くたたきのばしたもの。その箔が付いて立派になることから。
鼻に付く(はなにつく)
似たようなことが何度も繰り返され、飽きて嫌になること。 または、人の言動が煩わしく感じて嫌になること。 嫌な臭いが鼻に付いて消えなくなるという意味から。
馬鹿に付ける薬はない(ばかにつけるくすりはない)
愚かな者の頭を賢くする薬はない。愚か者は救いようがないということ。
火を付ける(ひをつける)
物に点火すること。または、事件や議論などの原因を作ること。
札付き(ふだつき)
悪い意味で定評があること。またそのような人や商品。
丙丁に付す(へいていにふす)
火の中に投げ入れること。特に秘密の手紙や書類を焼くことをいう。十干で丙は火の兄(ひのえ)、丁は火の弟(ひのと)と呼ばれ、どちらも「火」の意味を持つことから。
味噌を付ける(みそをつける)
失敗して面目を失うことのたとえ。
道を付ける(みちをつける)
あとに続く人のために、先立って糸口をつくること。
虫が付く(むしがつく)
未婚の女性に好ましくない恋人ができること。
娘でも嫁と名が付きゃ憎うなる(むすめでもよめとながつきゃにくうなる)
目処が付く(めどがつく)
実現・解決の予測が付くこと。見通しが立つこと。
目に付く(めにつく)
目立って見える。際立って見える。
目に焼き付く(めにやきつく)
目立って見える。際立って見える。
目の付け所(めのつけどころ)
特に注目すべき点のこと。
目星が付く(めぼしがつく)
大体の目当てを付けること。
目星を付ける(めぼしをつける)
大体の目当てを付けること。
目を付ける(めをつける)
特に関心をむけて注目すること。 「付ける」は「着ける」とも書く。
易きに付く(やすきにつく)
楽な道を選ぶ。より簡単なほうを選ぶ。
弱みに付け込む風邪の神(よわみにつけこむかぜのかみ)
悪いことが重なることのたとえ。
理屈と膏薬はどこへでも付く(りくつとこうやくはどこへでもつく)
体のどこにでも付く膏薬のように、理屈はつけようと思えば、どんなことにでも、もっともらしくつけられるということ。
理屈を付ける(りくつをつける)
聞いた相手が正しいと思うような、それらしい理由を述べること。