「口」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 176 件
「口」を含む漢字が使われている故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。
故事・ことわざ・慣用句一覧
開いた口が塞がらない(あいたくちがふさがらない)
とうてい真に受けられないようなふるまいや物言いに接して、ものを言う気も失せてしまうこと。 あきれ果てて開いたきりの口が、そのまま閉じられずにいる姿からいう。
開いた口へ牡丹餅(あいたくちへぼたもち)
努力もなしに思いがけない幸運がやってくること。
あったら口に風邪をひかす(あったらくちにかぜをひかす)
親切な気持ちで言ったことが無駄になるたとえ。「あったら」は「あたら」が転じた言葉で、残念なことにの意。 「口に風邪を引かす」「無用の口に風邪を引かす」ともいう。
後口が悪い(あとくちがわるい)
物事が済んだ後に、後悔や不快感が残るさま。 飲食の後に口の中にいやな味が残ることから。 「後口が悪い」ともいう。
慌てる蟹は穴の口で死ぬ(あわてるかにはあなのくちでしぬ)
何事も焦ったり慌てたりすると失敗するというたとえ。 「慌てる蟹は穴の口で死ぬ」ともいう。
言う口の下から(いうくちのしたから)
言ったとたんに。言ったすぐあとから。 単に「口の下から」ともいう。
一口に出ずるが如し(いっこうにいずるがごとし)
たくさんの人が口にすることが少しも食い違わず、まるでただ一人がしゃべったと思えるほど、そろっていること。皆の考えがすっかり同じである様子にいう。 「一口」は一つの口のこと。「出ずる」は昔の言葉で「出る」、「如し」は「…のようだ」を表す。 『戦国策』楚策に、魏から楚へ使いに来た江乙が、楚の王に語った言葉として出てくる。国の政治をとりしきる宰相の州侯は、とても位が高く、物事をひとりで決めていた。それなのに、王のそばに仕える者たちは、皆そろって同じ答えをしたという。 『韓非子』内儲説下にも同じ話がある。そちらでは、州侯を疑った王がそばの者たちに尋ねると、だれもが「そのようなことはありません」と答えたとある。 近い意味を持つ言葉に[[口を揃える*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/6036.php]]があり、四字熟語では[[異口同音*https://yoji.jitenon.jp/yojib/630.html]]がこれにあたる。
馬に乗るとも口車に乗るな(うまにのるともくちぐるまにのるな)
馬の背に乗るのはよいが、人の調子のよい売り込みには乗るな。耳当たりのよい誘いこそ、一度身を引いて確かめよという教え。 「馬に乗るとも」は語呂を整えるための言い添え。
大きな口を利く(おおきなくちをきく)
実力もないのに偉そうなことを言うこと。
大口を叩く(おおぐちをたたく)
大げさなことを言う。偉そうなことを言う。
お仕着せの長口上(おしきせのながこうじょう)
どこかで聞いたような決まり文句を並べた話を、ずるずると長く引き延ばしていくこと。そのような長話自体をいうこともある。 ここでいう「お仕着せ」は、昔、主人が奉公人(主人の家に住み込んで働く人)にあてがった、決まった形の着物で、それが型どおりで変わりばえのしないものを表す言い方に広がった。「口上」は、人に向けて口で述べる話やあいさつのこと。 長い話への戒めや皮肉をこめたことわざとして、[[長口上は欠伸の種*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/1262.php]]や[[下手の長談義*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/1499.php]]もある。
お猪口になる(おちょこになる)
傘が風にあおられて、開きがさかさまになること。
頤の雫口に入らぬ(おとがいのしずくくちにいらぬ)
目と鼻の先といえるほど近くにあるのに、自分のものにならず、思いのままにも扱えないこと。 「頤」は下あごのこと。あごの先に垂れた水の粒は、口のすぐ下まで来ているのに、どうやっても飲みこめない。この句はその光景を借りている。「顎の雫、口に入らぬ」の「顎(あぎと)」も、あごの古い呼び名。
蛙は口から呑まるる(かえるはくちからのまるる)
余計なことを言ったために、災いを招いてしまうことのたとえ。 蛙は鳴き声をだすことから蛇に気づかれ、吞み込まれてしまう意から。
牆に目口あり(かきにめくちあり)
ないしょで交わした話やはかりごとでも、どこからか外へ伝わってしまいやすい、というたとえ。 「牆(かき)」は家のまわりを囲う垣根や塀のこと。塀のすぐ外で耳をすませて聞いている者がいる恐れもあるから、身内だけの席でも油断して秘密を話すなと、用心をうながす意味合いでも言う。 出どころは古代中国の『管子』で、昔から伝わる二つの言葉のうちの一つとしてこの句を引き、内々に練った計画が外部へ漏れることを指すと述べている。 [[壁に耳あり障子に目あり*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/2761.php]]とは、言っている中身がほぼ重なる。「垣に耳」「牆に目あり」「牆に目口あり」ともいう。
陰口を叩く(かげぐちをたたく)
その人のいないところで悪口を言うこと。 「陰口を利く」ともいう。
風口の蠟燭(かざくちのろうそく)
ほんの少しのきっかけで、あっけなく失われかねない物事。また、もろくて長もちしない物事のことも指す。 句の中の風口とは、風が吹きこんでくる口のこと。その前に置かれたろうそくの火は、わずかな風にもあおられて、たやすく吹き消される。その危うさから、はかないものを言い表す。 今にもだめになりそうな危ない様子をいう[[風前の灯火*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/1340.php]]と、意味の上ではほぼ重なる。
敵の家でも口を濡らせ(かたきのいえでもくちをぬらせ)
たとえ敵の家でも出された食べ物には口をつけるのが礼儀だということ。つまり、いかなる場合も礼儀を守らなければならないということ。「口を濡らせ」は、少しだけでも飲食せよということ。本来は酒について言った言葉。
片口聞いて公事を分くるな(かたくちきいてくじをわくるな)
訴訟の裁きは、一方の言い分だけを聞いて判定してはいけないということ。「片口」は一方だけの言い分、「公事」は訴訟のこと。
軽口を叩く(かるくちをたたく)
気軽に冗談をいったり滑稽な話をしたりすること。
川口で船を破る(かわぐちでふねをわる)
長い航海を終えて港付近の川口で難破することから、成功の直前で失敗することのたとえ。 または、出航時に川口で船を損なうことから、物事の出だしで失敗することのたとえ。
堪忍袋の口を開ける(かんにんぶくろのくちをあける)
長いあいだ我慢してきたが、とうとう怒りを抑えきれなくなること。 「堪忍袋」は、辛抱できる心の広さを袋にたとえた言葉。 「堪忍袋の緒を切らす」「堪忍袋の口を開ける」ともいう。
傷口に塩を塗る(きずぐちにしおをぬる)
まだふさがっていないところに、わざわざ障ることが加わる。当人のいちばんこたえる箇所に当たるので、苦しみがひときわ深くなる。
食い物と念仏は一口ずつ(くいものとねんぶつはひとくちずつ)
食べ物は一口ずつでもみんなで分け合って食べたほうがよいということ。また、念仏は一人が一口ずつ唱えてもご利益があるということ。 「食い物」は「食べ物」ともいう。
口あれば京に上る(くちあればきょうにのぼる)
その気さえあれば、たいていのことはやれるというたとえ。 人に道を聞ける口を持っていれば、遠い都までもたどり着けることからいう。
口あれば食い、肩あれば着る(くちあればくい、かたあればきる)
人はだれでも、毎日の食べ物や着る物くらいはどうにか手に入れて、この世を生きていける、ということ。 だから、この先の暮らしをあまり心配しなくてもよい、と伝えたいときに使う。 人の体に、食べるための口と、着物を掛ける肩がついている以上、食べる物と着る物は自然と手に入ると考えたもの。 「口あれば食って通る、肩あれば着て通る」ともいう。 これと似た考え方のことわざに「[[生き身に餌食*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/7986.php]]」がある。
口裏を合わせる(くちうらをあわせる)
両者が事前に示し合わせて、話の内容が食い違わないようにすること。 「口を合わせる」ともいう。
口から高野(くちからこうや)
うっかりもらした一言がもとで、大きな痛手をこうむることのたとえ。 「高野」は、真言宗の寺々が集まる高野山(和歌山県)を指す。軽はずみな発言が災いして、髪をそって僧になり、山へ入るはめに追いこまれる、という筋立てから生まれた。 言葉に気をつけないと身に災いがふりかかる、という教えをふくみ、「[[口は災いの元*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/311.php]]」と同じ戒めを伝える。
口から先に生まれる(くちからさきにうまれる)
口が達者でお喋りな人に対していう言葉。
口から出任せ(くちからでまかせ)
後先を考えず、その場で浮かんだことをそのまま口にすること。 裏づけのない言葉が次から次へと出てくるさまをいう。
