「中」を含む故事・ことわざ・慣用句 — 92 件
「中」を含む漢字が使われている故事・ことわざ・慣用句を一覧で紹介します。各語を選択すると意味・読み方などの詳細を確認できます。
故事・ことわざ・慣用句一覧
顎で背中を搔く(あごでせなかをかく)
そのつもりで手を伸ばしても、体のつくりからして届きようがない。 やろうとする姿勢だけは見せながら、初めから形にならない事柄をいう。
麻の中の蓬(あさのなかのよもぎ)
人はよい環境で育てば、自然と感化されて善人になるということ。 曲がりやすい蓬も、麻の中で育てばまっすぐ伸びることから。 「麻の中の蓬」「麻中の蓬」ともいう。
頭の中が真っ白になる(あたまのなかがまっしろになる)
突然の出来事や強い緊張・衝撃などで思考が止まり、何も考えられず言葉も出なくなること。 記憶が抜け落ちたり、次に何をすべきか判断がつかなくなったりする様子を、色のない無地の状態にたとえた言葉。 「頭の中が白くなる」ともいう。
中らずと雖も遠からず(あたらずといえどもとおからず)
ぴったり当たっていないが、ほぼ的中と言えるということ。 「中らず」は「当たらず」とも書く。
当て事と越中褌は向こうから外れる(あてごととえっちゅうふんどしはむこうからはずれる)
当てにしていた事は相手の都合で外れることが多いことのたとえ。 「当て事」は当てにしている事。 「向こう」は身体の前、また、相手のこと。 越中褌が身体の前から外れやすいのと同じように、当てにしていた事は向こうから外れることが多いということ。 「当て事は向こうから外れる」「当て事と畚褌は先から外れる」ともいう。
後先息子に中娘(あとさきむすこになかむすめ)
子どもを持つなら三人で、最初と最後は男、真ん中は娘が理想だということ。
石の物言う世の中(いしのものいうよのなか)
秘密や隠し事が漏れやすいことのたとえ。 言葉を発するはずのない石が物を言うほど世の中では秘密が漏れやすいとの意から。
意中の人(いちゅうのひと)
心の中でひそかに思い、慕っている人。
井の中の蛙大海を知らず(いのなかのかわずたいかいをしらず)
外の広い世界や多様な考えを知らず、狭い見識にとらわれていることのたとえ。 狭い井戸の底で暮らす蛙は、外にある広大な海の存在を知るよしもないという意から。 「井蛙大海を知らず」「大海知らぬ井の蛙」「埳(坎)井の蛙」「井底の蛙」「井蛙」などともいう。
魚の釜中に遊ぶが如し(うおのふちゅうにあそぶがごとし)
危険が迫っていることも知らずにのんきにしていることのたとえ。また、死が迫っていることのたとえ。 やがて煮られることも知らずに魚が釜の中をのんびり泳いでいることから。 「釜中の魚」ともいう。
江戸中の白壁は皆旦那(えどじゅうのしらかべはみなだんな)
奉公先などいくらでもあるということ。江戸には白壁の蔵を構えた家がそこら中にあるのだから、という理屈。 「白壁」は土蔵造りの壁で、そういう蔵を持てる商家、つまり金のある主人を指す。「旦那」は奉公人から見た主人。 いまの主家に不服を鳴らすときの捨てぜりふ。
海中より盃中に溺死する者多し(かいちゅうよりはいちゅうにできしするものおおし)
海で溺れて死ぬ人より酒の飲みすぎで死ぬ人の方が多いということ。
渦中に巻き込まれる(かちゅうにまきこまれる)
いつの間にか事件や争いなどのごたごたに引き込まれてしまうこと。 「渦中に巻き込まれる」ともいう。
火中の栗を拾う(かちゅうのくりをひろう)
得をするのは他人ばかりだというのに、おだてに乗って危ない仕事に手を出すことのたとえ。 猿にうまく持ちあげられた猫が、炉で焼けている栗を前足でかき出しては足を焼き、その栗はそばで猿にすっかり食べられてしまうという話による。
川中には立てど人中には立たれず(かわなかにはたてどひとなかにはたたれず)
世渡りは難しいというたとえ。 流れが急な川の中に立つことはできても、世間に流されずに生きることは難しいとの意から。
眼中に無い(がんちゅうにない)
まったく気にしない。関心がない。 「眼中」は目に見える範囲のこと。転じて、意識や関心の届く範囲。
眼中人なし(がんちゅうひとなし)
他人のことは考えず、思うままに振る舞うこと。人を人とも思わないこと。
橘中の楽しみ(きっちゅうのたのしみ)
碁や将棋に興じるひととき。 たわわに実った橘を割ってみると、老人が二人、盤をはさんで向かい合っていた。
胸中、成竹あり(きょうちゅう、せいちくあり)
事をするにあたって、あらかじめ十分な見通しが立っていることのたとえ。 「成竹」は、事前に心の中で考えている計画のこと。 竹の絵を描くときには、胸の中に竹の形を思い浮かべてから描きはじめるとの意から。
錐の嚢中に処るが如し(きりののうちゅうにおるがごとし)
すぐれた人は、多くの人の中にいても自然とその才能が現れるというたとえ。袋の中の錐は、その鋭い先端が外に飛び出ることから。
賢者は中道を取る(けんじゃはちゅうどうをとる)
両の端を避けて、その真ん中を通る。思慮の行き届いた者ほど、そうした選び方をする。英語のことわざを訳したもの。
肯綮に中る(こうけいにあたる)
要所・要点を逃さず押さえること。急所をぴたりと突くこと。「肯」は骨につく肉、「綮」は筋と肉を結ぶところで急所の意。「中る」は「当たる」とも書く。
口中の虱(こうちゅうのしらみ)
逃げ場がなくて、非常に危険なことのたとえ。 口の中のしらみは、逃げ場がないため簡単に噛み殺されることから。
壺中の天地(こちゅうのてんち)
俗世間から離れた別世界のたとえ。また、酒を飲んで俗世間のことを忘れる楽しみのたとえ。 中国後漢の費長房が、薬売りの老人が商売が終わると壺の中に入るのを見て一緒に入れてもらったところ、そこにはりっぱな建物があり、美酒や旨い肴が並んでいたので、ともに酒を飲んで外に出てきたという故事から。
コップの中の嵐(こっぷのなかのあらし)
狭い範囲内で起こった、大局には何の影響もない騒ぎのたとえ。
沙中の偶語(さちゅうのぐうご)
臣下たちが集まって、密かに謀反の相談をすること。 中国の漢の高祖は、天下を取った後に臣下たちが砂地に集まって話しているのを見つけ、不審に思って調べさせると謀反の相談をしていたという故事から。 「沙中」は砂地。 「偶語」は互いに向かい合って話し合うこと。
山中の賊を破るは易く心中の賊を破るは難し(さんちゅうのぞくをやぶるはやすくしんちゅうのぞくをやぶるはかたし)
山中にいる賊を討伐するのは簡単だが、心の中の邪念に打ち勝つのは難しいというたとえ。
山中暦日なし(さんちゅうれきじつなし)
山の中で俗世間を離れて暮らしていると、月日の経つのも忘れるということ。「暦日」は、月日の意。
三人知れば世界中(さんにんしればせかいじゅう)
人が三人集まる所で話したことは、秘密にするのはむずかしく、世界中に知れ渡ってしまったのと同じことになるというたとえ。
四月の中の十日に心なしに雇われるな(しがつのなかのとおかにこころなしにやとわれるな)
四月の中旬頃は日が長いので、思いやりのない人に雇われるといつまでも働かされるので気をつけよということ。また、その頃の日中の時間が長いことをいう。
