「入」を含む故事・ことわざ・慣用句
「入」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
間に入る(あいだにはいる)
当事者同士の間に入り、交渉や話し合いを仲介して、調整やとりまとめを行うこと。 「間に入る」ともいう。
合いの手を入れる(あいのてをいれる)
会話や動作の間に、それに弾みがつくような言葉や動作を差し挟む。 「合いの手を打つ」は誤用。
赤を入れる(あかをいれる)
文章の添削や校正をする。 赤い鉛筆やペンで書き込むことが多いことから。
秋風と夫婦喧嘩は日が入りゃ止む(あきかぜとふうふげんかはひがいりゃやむ)
秋風が日暮れになると静まるように、夫婦喧嘩も夜になるとおさまるということ。
商い上手の仕入れ下手(あきないじょうずのしいれべた)
客に物を売るのはうまいが、仕入れがへたで儲からないということ。
秋の入り日と年寄りはだんだん落ち目が早くなる(あきのいりひととしよりはだんだんおちめがはやくなる)
年々衰える年寄りの健康状態を、急速に暮れていく秋の夕日にたとえたことば。
足を入れる(あしをいれる)
ある場所に入ること。また、新たな社会と関係するようになること。
足を踏み入れる(あしをふみいれる)
ある場所に入ること。また、新たな社会と関係するようになること。
頭に入れる(あたまにいれる)
しっかりと理解して、記憶にとどめること。
新しき葡萄酒は新しき革袋に入れよ(あたらしきぶどうしゅはあたらしきかわぶくろにいれよ)
新しい内容を表現するためには、新しい形式が必要であるということ。
穴があったら入りたい(あながあったらはいりたい)
穴があれば隠れてしまいたいほど、非常に恥ずかしくて、身の置き所がないようす。
穴を掘って言い入れる(あなをほっていいいれる)
人に言えない悲しいこと悔しいことを、穴を掘って思いっきり言えば、気持ちが楽になるということ。
慌てる蟹は穴へ入れぬ(あわてるかにはあなへはいれぬ)
何事も焦ったり慌てたりすると失敗するというたとえ。 「慌てる蟹は穴の口で死ぬ」ともいう。
鋳型に入れたよう(いがたにいれたよう)
画一化すること。一定の枠にはめ込んで特徴のないものを作ること。
石を抱きて淵に入る(いしをいだきてふちにいる)
自分から進んで災難や危険を招くようなことをするたとえ。自ら石を抱いて、川の深みに入るような無謀なことをするの意から。
一番風呂は馬鹿が入る(いちばんぶろはばかがはいる)
沸かしたてのお湯はきめが粗くて刺激が強く体によくないということ。
一札入れる(いっさついれる)
約束や謝罪などの文書を相手に差し出すこと。
一札を入れる(いっさつをいれる)
約束や謝罪などの文書を相手に差し出すこと。
一升徳利に二升は入らぬ(いっしょうどっくりににしょうははいらぬ)
ものには限界があり、それ以上を望んでも無理だということ。 一升入りの徳利に二升は入らないとの意から。
一升入る壺(いっしょうはいるつぼ)
一升入りの容器には、どうやっても一升しか入らないということ。物にはそれそれの限度があることのたとえ。
一升入る壺は一升(いっしょうはいるつぼはいっしょう)
一升入りの容器には、どうやっても一升しか入らないということ。物にはそれそれの限度があることのたとえ。
一筆入れる(いっぴついれる)
後の証拠となるように、文書を作成する。
入り鉄砲に出女(いりでっぽうにでおんな)
江戸時代、幕府が諸大名の謀反を警戒して、江戸に持ち込まれる鉄砲と、江戸にとどめていた大名の妻女が国元に帰るのを関所で厳しく取り締まったこと。
入り船あれば出船あり(いりふねあればでふねあり)
港に入ってくる船もあれば出て行く船があるように、世の中のことはさまざまであるということ。
入り船に良い風出船に悪い(いりふねによいかぜでふねにわるい)
一方に良いことはもう一方には悪く、両方に良いことはないというたとえ。 入り船に都合のよい順風は、出船にとっては逆風になるとの意から。 「出船によい風は入り船に悪い」ともいう。
入るを量りて出ずるを為す(いるをはかりていずるをなす)
収入の額を計算し、それに見合った支出をするということ。
入れ替わり立ち替わり(いれかわりたちかわり)
次から次へと絶え間なく人が現れるさま。
有卦に入る(うけにいる)
運が向いてきて、すべてがうまくいくこと。「有卦」は陰陽道でいう幸運が七年続くという年回りのこと。
恨み骨髄に入る(うらみこつずいにいる)
相手を激しく恨む様子。 相手への恨みが骨の髄まで染みるとの意から。
悦に入る(えつにいる)
事がうまく運んで満足し、心の中で喜ぶこと。
笑壺に入る(えつぼにいる)
思い通りに事が運んで大喜びすること。
恐れ入谷の鬼子母神(おそれいりやのきしもじん)
「恐れ入りました」をしゃれていう言葉。「鬼子母神」は、出産・育児の神で、その鬼子母神を祭る東京都台東区入谷と「恐れ入りやした」の「入りや」をかけていったもの。
斧を掲げて淵に入る(おのをかかげてふちにいる)
物の用途を誤ること。また、適時適所でないこと。 水中では役に立たない斧を振りかざして淵に入っていくことから。
垣堅くして犬入らず(かきかたくしていぬいらず)
家庭内が健全であれば外部からこれを乱すような者が入ってくることはないということ。垣根が厳重だと犬が入ってこられないという意味から。
肩入れする(かたいれする)
ある人や物を特別に援助したり贔屓したりすること。 物を担ぐのを助けるとの意から。
肩を入れる(かたをいれる)
ある人や物を特別に援助したり贔屓したりすること。物を担ぐために物の下に肩をあてて助けるとの意から。 また、[[肌脱ぎ*https://kokugo.jitenon.jp/word/p41092]]の状態から着物を着ること。
活を入れる(かつをいれる)
元気のない人や弱気になっている人に刺激を与えて、元気を呼び戻したり活気づけたりすること。 「活」は、柔道などで気を失った人に刺激を与えて意識を回復させること。
紙子着て川へ入る(かみこきてかわへはいる)
軽率な行いによって、自ら破滅を招くことのたとえ。 「紙子」は、渋柿を塗った紙で仕立てた衣服。 紙の服を着て川の中へ入るという無謀なことをいう。
勘定に入れる(かんじょうにいれる)
何かを行う際に、事前にそのことを考慮する。
がさ入れする(がさいれする)
警察が家宅捜索をすること。 「がさ」は、「捜す」の「さが」を逆から読んだ言葉。
がさを入れる(がさをいれる)
警察が家宅捜索をすること。 「がさ」は、「捜す」の「さが」を逆から読んだ言葉。
眼中に入れない(がんちゅうにいれない)
まったく気にしない。関心がない。 「眼中」は目に見える範囲のこと。転じて、意識や関心の届く範囲。
気合が入る(きあいがはいる)
ある物事に全力で取り組もうとする気力がわいている様子。 「気合が掛かる」ともいう。
気合を入れる(きあいをいれる)
精神を集中して力をこめること。 また、叱ったり励ましの言葉をかけたりして発奮させること。 「気合を掛ける」ともいう。
気が滅入る(きがめいる)
憂鬱な気持ちになる。
鬼籍に入る(きせきにいる)
死亡すること。「鬼籍」は寺で、檀家の死者の氏名などを記録する名簿のことで、それに記入される意から。
狐の嫁入り(きつねのよめいり)
日が出たまま雨が降る天気。日照り雨。天気雨。
気に入る(きにいる)
自分の好みにあって満足する様子。
窮鳥懐に入れば猟師も殺さず(きゅうちょうふところにいればりょうしもころさず)
窮地に陥った者が救いを求めてくれば、どんな事情があっても助けるのが人情であるというたとえ。 追いつめられた鳥が自分のふところに飛び込んでくれば、さすがの猟師も殺したりは出来ないということから。
興に入る(きょうにいる)
面白がったり夢中になったりすること。
気を入れる(きをいれる)
やる気をだして物事に取り組むことのたとえ。
口を入れる(くちをいれる)
他人の話に割り込むこと。 また、よけいな口出しをすること。
葷酒、山門に入るを許さず(くんしゅ、さんもんにいるをゆるさず)
葷酒は修行の妨げになるので、寺の中に持ち込むのを許さないということ。「葷酒」は、強い臭気のねぎやにらなどの野菜と酒。禅寺の山門の脇に立つ石碑に刻まれた言葉。
虎穴に入らずんば虎子を得ず(こけつにいらずんばこじをえず)
危険なことも避けていては、大きな成功は得られないということ。 虎の住む穴に入らなければ、虎の子をつかまえることは出来ないとの意から。
虎口を逃れて竜穴に入る(ここうをのがれてりゅうけつにいる)
次から次へと災難にあうことのたとえ。 虎に食われる危険から逃れたら、今度は竜の住む穴に入り込んでしまうことから。
心を入れ替える(こころをいれかえる)
今までの悪い態度や考えを改めること。
小糠三合あったら入り婿すな(こぬかさんごうあったらいりむこすな)
男はわずかでも財産があるなら、気苦労の多い婿養子にはならずに独立して生計を立てよということ。 「小糠三合」は、わずかな財産のたとえ。 「婿に行くな」は「入り婿すな」「養子に行くな」などともいう。 「小糠」は「粉糠」とも書く。
郷に入っては郷に従え(ごうにいってはごうにしたがえ)
場所によって風俗や習慣が違うので、住む土地の習慣や慣習に従うのがよいということ。「郷」は地方・田舎の意。
極楽の入り口で念仏を売る(ごくらくのいりぐちでねんぶつをうる)
知り尽くしている人にものを教えるたとえ。
五指に入る(ごしにはいる)
優れていることのたとえ。良いほうから数えて五番以内に入ることのたとえ。
五本の指に入る(ごほんのゆびにはいる)
優れていることのたとえ。良いほうから数えて五番以内に入ることのたとえ。
探りを入れる(さぐりをいれる)
相手の隠していることを気づかれないように知ろうとすること。
雑音を入れる(ざつおんをいれる)
関係のない人が無責任な意見や批評を言うこと。
射程距離に入る(しゃていきょりにはいる)
目標の達成や望んだものの獲得が可能な状態になること。弾丸が届く距離に対象が入るという意味から。 「射程」は弾丸が届く限界の距離。
朱筆を入れる(しゅひつをいれる)
文章を書き加えたり訂正したりすること。添削すること。 「朱」は赤い色の墨のこと。 「朱筆を入れる」ともいう。
朱を入れる(しゅをいれる)
文章を書き加えたり訂正したりすること。添削すること。 「朱」は赤い色の墨のこと。 「朱筆を入れる」ともいう。
芝蘭の室に入るが如し(しらんのしつにいるがごとし)
立派な人と交際すると、自然とその人のよい影響を受けるというたとえ。 芝と蘭のある部屋に入ると、いつの間にかそのよい香りが身に染みつくとの意から。
神に入る(しんにいる)
技術などが人間のものとは思えないほどの境地に達すること。
邪魔が入る(じゃまがはいる)
物事の途中で、妨げとなる出来事が起こること。
入木道(じゅぼくどう)
書道のこと。 中国晋の書家王羲之(おうぎし)が書いた文字は筆勢が強く、書かれた板の三分の深さにまで墨が入り込んでいたという故事から。 「にゅうぼくどう」ともいう。
筋金入り(すじがねいり)
体や思想などが鍛えられていて、簡単に妥協したりしないこと。 「筋金」は補強するための細長い金属。
雀、海に入って蛤となる(すずめ、うみにいってはまぐりとなる)
思いがけない変化があることのたとえ。晩秋の海辺で騒ぐ雀が蛤になるという中国の古い俗信から。
臍下丹田に力を入れる(せいかたんでんにちからをいれる)
「臍下丹田」は臍(へそ)のやや下の腹部のことで、そこに力を入れると健康が得られ勇気がわくととされる。転じて、度胸を据えてどっしり落ち着くことをいう。
狭き門より入れ(せまきもんよりいれ)
楽な道を選ぶより、困難な道を選ぶほうが人間を高めるという教え。「狭き門」は、キリスト教の教えで、天国に至る道が困難であることをたとえた語。神の救いを得るためには、努力が必要であり、楽な道を選んではいけないということから。
先入、主となる(せんにゅう、しゅとなる)
前から持っている固定的な観念が、新しい考えの妨げになってしまうこと。 前もって抱いている考えが主となり、後からの考えが従となるとの意から。 この語から「先入観」や「先入主」という語ができた。
その国に入ればその俗に従う(そのくににいればそのぞくにしたがう)
その土地に行ったら、その土地の習慣やしきたりに従うべきであるということ。
俗事に入り易い(ぞくじにはいりやすい)
世間の人々に理解され、受け入れられやすいこと。
大声は里耳に入らず(たいせいはりじにいらず)
高尚な理論は俗人にはなかなか理解されにくいということ。 「大声」は高尚な音楽、「里耳」は俗人の耳のこと。 高尚な音楽は俗人にはわからないとの意から。
宝の山に入りながら手を空しくして帰る(たからのやまにいりながらてをむなしくしてかえる)
よい機会に恵まれながら、結局何の利益も得られないで終わることのたとえ。
魂を入れ替える(たましいをいれかえる)
反省して心を入れ替える。過去の非を悔いて心を改める。
男子厨房に入らず(だんしちゅうぼうにいらず)
男が台所に立って料理をしたり片づけたりするべきではないということ。 「君子は庖厨を遠ざく(君子は憐れみ深いので、動物が捌かれる姿が見えてたり動物の悲鳴が聞こえたりする厨房に近づくことは忍び難い)」が由来とされる。 この言葉が日本に伝わった後に、本来の意味である「憐れみ」が「台所に立つべきではない」に変わったものといわれる。※諸説あり
男子厨房に入らず(だんしちゅうぼうにはいらず)
男が台所に立って料理をしたり片づけたりするべきではないということ。 「君子は庖厨を遠ざく(君子は憐れみ深いので、動物が捌かれる姿が見えてたり動物の悲鳴が聞こえたりする厨房に近づくことは忍び難い)」が由来とされる。 この言葉が日本に伝わった後に、本来の意味である「憐れみ」が「台所に立つべきではない」に変わったものといわれる。※諸説あり
力瘤を入れる(ちからこぶをいれる)
熱心に取り組む。尽力する。 「力瘤」とは、ひじを曲げた時にできる、二の腕の筋肉の盛り上がり。 力瘤が出るほど力を尽くす意から。
力を入れる(ちからをいれる)
一生懸命努力すること。熱心に取り組むこと。
茶茶を入れる(ちゃちゃをいれる)
冗談や冷やかしで話に水を差すこと。
茶々を入れる(ちゃちゃをいれる)
冗談や冷やかしで話に水を差すこと。
手が入れば足も入る(てがいればあしもいる)
一度気を許すと次々と入り込まれることのたとえ。また、次第に深入りすることのたとえ。
手が入る(てがはいる)
他人が修正や補完をすること。 または、警察などが犯人の逮捕や事件の捜査のためにその場所へ立ち入ること。
梃子入れをする(てこいれをする)
衰えているものに手を加えて改善すること。 または、下落している相場を人為的に操作して引き上げること。 「梃子入れ」は「梃入れ」とも書く。
梃入れをする(てこいれをする)
衰えているものに手を加えて改善すること。 または、下落している相場を人為的に操作して引き上げること。 「梃子入れ」は「梃入れ」とも書く。
手なくして宝の山に入る(てなくしてたからのやまにいる)
手に入れる(てにいれる)
自分のものとすること。所有物とすること。
手に入る(てにはいる)
自分の所有となること。自分のものになること。
手を入れる(てをいれる)
作品などを修正したり、補足したりすること。手を加える。 または、捜査や逮捕のために警官が現場に踏み込むこと。
出船によい風は入り船に悪い(でふねによいかぜはいりふねにわるい)
一方に良いことはもう一方には悪く、両方に良いことはないというたとえ。 入り船に都合のよい順風は、出船にとっては逆風になるとの意から。 「出船によい風は入り船に悪い」ともいう。
出る息、入る息を待たず(でるいき、いるいきをまたず)
人の命ははかなく、いつどうなるかわからないということ。 吸った息を吐き出すくらいの一瞬の間にも、人の命はどう変わるかわからないとの意から。
飛ぶ鳥懐に入る時は狩人も助く(とぶとりふところにいるときはかりゅうどもたすく)
窮地に陥った者が救いを求めてくれば、どんな事情があっても助けるのが人情であるというたとえ。 追いつめられた鳥が自分のふところに飛び込んでくれば、さすがの猟師も殺したりは出来ないということから。
飛んで火に入る夏の虫(とんでひにいるなつのむし)
自分から進んで危険や災難の中に飛び込んでいくことのたとえ。 灯火の明るさに引き寄せられて飛んできた夏の虫が、火に飛び込んで焼け死んでしまうとの意から。
堂に入る(どうにいる)
学問や技芸がすっかり身についているようす。
堂に升りて室に入らず(どうにのぼりてしつにいらず)
学問や芸がかなりの水準に達しているが、まだ奥義をきわめるまでには達していないということ。 「堂」は表座敷、「室」は奥の間のこと。 表座敷に上がった程度で、まだ奥の間には入っていないとの意から。
土用綿入れに寒帷子(どようわたいれにかんかたびら)
物事が逆さまであること。また、季節はずれで役に立たないことのたとえ。 「帷子」は裏地をつけない夏物の衣類、「布子」は木綿の綿入れのこと。 冬の寒い時に単衣の帷子を着て、夏の暑い時に綿入れを着るということから。 「土用布子(綿入れ)に寒帷子」「夏布子の寒帷子」ともいう。
仲に入る(なかにはいる)
対立している両者の間にはいって、両者の関係が修復するようにつとめること。
中に入る(なかにはいる)
対立している両者の間にはいって、両者の関係が修復するようにつとめること。
亡き数に入る(なきかずにいる)
死んだ人の仲間になること。死亡すること。
亡き数に入る(なきかずにはいる)
死んだ人の仲間になること。死亡すること。
泣き寝入り(なきねいり)
不本意だがどうしようもないため、しかたなくあきらめること。
「―で済ませない」泣きを入れる(なきをいれる)
泣きついて、詫びたり哀願したりすること。
鳴り物入り(なりものいり)
大げさに宣伝すること。 「鳴り物」は、歌舞伎で用いられる太鼓や笛などの楽器のこと。
入木道(にゅうぼくどう)
書道のこと。 中国晋の書家王羲之(おうぎし)が書いた文字は筆勢が強く、書かれた板の三分の深さにまで墨が入り込んでいたという故事から。 「にゅうぼくどう」ともいう。
人間は実が入れば仰向く、菩薩は実が入れば俯く(にんげんはみがいればあおむく、ぼさつはみがいればうつむく)
熱が入る(ねつがはいる)
一段と物事に熱中すること。
熱を入れる(ねつをいれる)
ある物事に熱意を込めること。
念には念を入れよ(ねんにはねんをいれよ)
注意した上にもさらに注意せよということ。
半畳を入れる(はんじょうをいれる)
他人の言動を茶化したり野次ったりすることのたとえ。 「半畳」は、芝居小屋などで見物人が敷いた小さなござのこと。 芝居に不満な時、その半畳を舞台に投げ込んだことから。 「半畳を打つ」ともいう。
一息入れる(ひといきいれる)
物事の途中で少し休むこと。
人と入れ物は有り合わせ(ひとといれものはありあわせ)
人と器物は多いほうが便利だが、たとえ少なくてもうまく使えばなんとかなるということ。 「人と入れ物は有り次第」ともいう。
人と入れ物は有り次第(ひとといれものはありしだい)
人と器物は多いほうが便利だが、たとえ少なくてもうまく使えばなんとかなるということ。 「人と入れ物は有り次第」ともいう。
微に入り細を穿つ(びにいりさいをうがつ)
非常に細かいところまで気を配る様子。
秒読みに入る(びょうよみにはいる)
物事が起こる時間が間近に迫っていること。 「秒読み」は開始や終了までの時間を秒単位で読み上げること。
筆を入れる(ふでをいれる)
文章の足りない部分を書き足したり、不要な部分を取り除いたりすること。添削すること。
仏造って魂入れず(ほとけつくってたましいいれず)
ほとんど仕上がっているのに、肝心な部分が抜け落ちていること。 仏像を作っても、魂を入れ忘れるとの意から。
仏造って眼入れず(ほとけつくってまなこいれず)
ほとんど仕上がっているのに、肝心な部分が抜け落ちていること。 仏像を作っても、魂を入れ忘れるとの意から。
本腰を入れる(ほんごしをいれる)
全力で取り組むこと。真剣に取り組むこと。
味噌に入れた塩は他所へは行かぬ(みそにいれたしおはよそへはいかぬ)
他人に尽くすことは、一見無駄のように見えても、結局は自分のためになるということ。 味噌に入れた塩は、混じって見えなくなるが、味噌の味を調えるための役に立っているとの意から。
耳に入れる(みみにいれる)
情報などを人に知らせること。 また、人から聞くなどして知ること。小耳にはさむこと。
耳に入る(みみにはいる)
聞くつもりのない噂や情報などが自然と聞こえてくること。
身を入れる(みをいれる)
物事を一生懸命取り組もうとする様子。
迷宮入り(めいきゅういり)
事件などが未解決のまま捜査が打ち切られること。
目から入って耳から抜ける(めからはいってみみからぬける)
見ただけで何も覚えず、理解していないことのたとえ。
メスを入れる(めすをいれる)
ある問題を根本的に解決するために、大胆な手段をとること。 医者がメスを用いて病気の元となっている部分を取り除くことから。
目に入る(めにはいる)
自然と目に入ってくること。視野に入ること。
門に入らば笠を脱げ(もんにいらばかさをぬげ)
礼儀の大切さを教えた言葉。また、礼儀は適切な場所で行えというたとえ。人の家の門内に入ったら笠を脱ぐのが礼儀だということから。
焼きを入れる(やきをいれる)
刺激を与えてだらけた気持ちを引き締めること。 また、規律を乱したものに制裁を加えること。 刀の刃を高温で焼いて鍛えるとの意から。
夜叉が嫁入り(やしゃがよめいり)
病膏肓に入る(やまいこうこうにいる)
道楽や趣味などに熱中して、手がつけられなくなることのたとえ。「膏」は心臓の下、「肓」は横隔膜の上の部分で、ともに治療が難しい箇所といわれる。病気がついに膏肓に至ったということから、元来は病気が重くなり治る見込みがなくなったという意。
病は口より入り、禍は口より出ず(やまいはくちよりいり、わざわいはくちよりいず)
病気は飲食物と共に体の中に入り込み、禍は口から出る言葉によって引き起こされる。口は慎まなければいけないという戒めのことば。
湯に入りて湯に入らざれ(ゆにいりてゆにいらざれ)
何事もほどほどがよいというたとえ。 入浴も度を越すと、健康を損なうこともあるので適度がよいという意味から。
湯を沸かして水に入る(ゆをわかしてみずにいる)
せっかくの苦労を無駄にすることのたとえ。 せっかく沸かした湯を使わずに水にしてしまうことから。 「湯を沸かして水に入る」ともいう。
漸く佳境に入る(ようやくかきょうにいる)
次第に興味深い所に入っていくということ。また、ある状況の最盛期にもいう。
横槍を入れる(よこやりをいれる)
他人の話や仕事に、はたから文句をつけること。
世に入れられる(よにいれられる)
広く世間に認められること。
列に入る(れつにはいる)
地位や資格などを得て、同じ立場として仲間に加わること。
割って入る(わってはいる)
物の間や会話などに強引に入ること。
詫びを入れる(わびをいれる)
非を認めて謝罪すること。謝ること。