「出」を含む故事・ことわざ・慣用句
「出」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
愛出ずる者は愛返り、福往く者は福来る(あいいずるものはあいかえり、ふくゆくものはふくきたる)
他人に愛情を注ぐ者には、その愛が巡り巡って自分に返り、他人に幸福を与える者には、やがて自らも幸福が訪れるということ。
愛は小出しにせよ(あいはこだしにせよ)
人を愛する時は、少しずつ長く続けるのがよいということ。
青は藍より出でて藍より青し(あおはあいよりいでてあいよりあおし)
弟子が師より優れていることのたとえ。 藍草から作られた染料の青色が、元となる藍草よりも青く美しいことから。 「出藍の誉れ」ともいう。
垢は擦るほど出る、あらは探すほど出る(あかはこするほどでる、あらはさがすほどでる)
垢は擦れば擦るほど出る。欠点も探せばきりがないほど出てくるということ。
明るみに出る(あかるみにでる)
隠されていたり知られていなかった物事が、多くの人々に知られる。世間に知られる。
おもに、知られると悪い物事について用いる。顎を出す(あごをだす)
疲れ果てる。 歩き疲れて足が動かず、あごを前につき出したような恰好になることから。
朝日が西から出る(あさひがにしからでる)
絶対に起こるはずがないことのたとえ。
足が出る(あしがでる)
予算よりも支出が多くなる。赤字になる。
足を出す(あしをだす)
予算以上使って赤字になること。
仇も情けも我が身より出る(あだもなさけもわがみよりでる)
人から憎まれたり愛されたりするのは、自分の心がけや行いによるということ。
蟻の這い出る隙もない(ありのはいでるすきもない)
蟻が這い出て逃げ出す隙間もないほど警戒が厳しいようす。
言い出しこき出し笑い出し(いいだしこきだしわらいだし)
臭いと最初に言い出した者、笑い出した者が、おならをした犯人であるということ。転じて、人から聞いたと噂話を話す人が、噂を作り出した張本人であることが多いというたとえ。
いい目が出る(いいめがでる)
物事が思い通りになること。運が向いてくること。 さいころ賭博(とばく)で、望み通りの目が出るということから。
居候、三杯目にはそっと出し(いそうろう、さんばいめにはそっとだし)
他人の家に世話になっている者は、食事の時も遠慮がちに三杯目のお代わりをするということ。居候の肩身のせまさを詠んだ川柳から。
一歩を踏み出す(いっぽをふみだす)
(目的や目標に向けて)新しいことを始める。着手する。
命を投げ出す(いのちをなげだす)
死んだつもりで一生懸命事に当たる。
意表に出る(いひょうにでる)
相手の予想外のことをしたり言ったりする。 「意表」は、思いがけないこと。考えてもいなかったこと。
入り鉄砲に出女(いりでっぽうにでおんな)
江戸時代、幕府が諸大名の謀反を警戒して、江戸に持ち込まれる鉄砲と、江戸にとどめていた大名の妻女が国元に帰るのを関所で厳しく取り締まったこと。
入り船あれば出船あり(いりふねあればでふねあり)
港に入ってくる船もあれば出て行く船があるように、世の中のことはさまざまであるということ。
入り船に良い風出船に悪い(いりふねによいかぜでふねにわるい)
一方に良いことはもう一方には悪く、両方に良いことはないというたとえ。 入り船に都合のよい順風は、出船にとっては逆風になるとの意から。 「出船によい風は入り船に悪い」ともいう。
入るを量りて出ずるを為す(いるをはかりていずるをなす)
収入の額を計算し、それに見合った支出をするということ。
色気を出す(いろけをだす)
うまくいけば物事が都合よくいくかもしれないと欲を出す。 また、あるものに対して興味や関心を示す。
嘘から出た実(うそからでたまこと)
嘘として言ったことが、偶然事実となること。
打って出る(うってでる)
戦いの場に積極的に進み出るとの意から、自ら進んで活動の場に乗り出すこと。
膿を出す(うみをだす)
組織や団体などの悪い慣習を根本から取り除くこと。
裏目に出る(うらめにでる)
よかれと思ってしたことが、逆によくない結果になること。「裏目」は、さいころを振って出た目の裏側の目のこと。
上手に出る(うわてにでる)
相手に威圧的な態度をとること。
奥の手を出す(おくのてをだす)
とっておきの方法や手段を用いること。
おくびにも出さない(おくびにもださない)
考えていることを口に出して言わず素振りにも見せないようす。
噯気にも出さない(おくびにもださない)
考えていることを口に出して言わず素振りにも見せないようす。
押し出しがいい(おしだしがいい)
人前に出たときの態度や風采が立派であること。
押し出しがよい(おしだしがよい)
人前に出たときの態度や風采が立派であること。
鬼が出るか蛇が出るか(おにがでるかじゃがでるか)
どんな恐ろしいことになるか予測できないことのたとえ。 からくり人形師が観客の興味をあおるためにいった言葉。 「鬼が出るか仏が出るか」ともいう。
鬼が出るか仏が出るか(おにがでるかほとけがでるか)
どんな恐ろしいことになるか予測できないことのたとえ。 からくり人形師が観客の興味をあおるためにいった言葉。 「鬼が出るか仏が出るか」ともいう。
鬼も十八、番茶も出花(おにもじゅうはち、ばんちゃもでばな)
器量が悪くても、年ごろになれば誰でも娘らしい魅力が出てくるということ。 鬼の娘でも十八という年ごろになれば娘らしくなるし、安い番茶も入れたては香りがよくおいしいとの意から。 単に「鬼も十八」また「番茶も出花」ともいう。
顔から火が出る(かおからひがでる)
大変恥ずかしいおもいをすることのたとえ。 顔が真っ赤になる意から。
顔に出る(かおにでる)
何も言わなくても、本心や体調などが表情にあらわれること。
顔向け出来ない(かおむけできない)
恥ずかしさや申し訳なさから、人に顔を合わせることができないたとえ。 世間や社会に対して、責任を痛感している気持ちを言ったことば。
顔を出す(かおをだす)
人を訪問したり、会合などに出席したりすることのたとえ。 顔や姿をその場にあらわす意から。
陰で舌を出す(かげでしたをだす)
その人の前ではお世辞などを言って機嫌をとり、いない所では悪口をいったり馬鹿にしたりすること。
買って出る(かってでる)
自らすすんで難しい役割を担うこと。 「買う」は引き受けること。
活路を見出す(かつろをみいだす)
行き詰った状況から抜け出す方法を見つけること。 「活路」は、生きるための方法。
叶わぬ時には親を出せ(かなわぬときにはおやをだせ)
言い訳に困った時には、親を引き合いに出すことで口実を作れということ。
嚙んで吐き出すよう(かんではきだすよう)
怒りや不快な気持ちを抑えきれず、無愛想にものをいう様子のたとえ。
楽屋から火を出す(がくやからひをだす)
自ら災いや騒ぎを引き起こしてしまうたとえ。「楽屋」は、内部の意。
生地が出る(きじがでる)
何かのきっかけで、本来その人が持っている性格や隠していた本性があらわれること。 「生地を出す」ともいう。
生地を出す(きじをだす)
何かのきっかけで、本来その人が持っている性格や隠していた本性があらわれること。 「生地を出す」ともいう。
切り札を出す(きりふだをだす)
いざという時に有力な手段を使うこと。 「切り札」はトランプなどのカードゲームでの強力な札のこと。
口から出れば世間(くちからでればせけん)
いったん口出したことは、いつの間にか世間に広まるから、口は慎めということ。
口に出す(くちにだす)
思っていることを言葉にして話すこと。
口を出す(くちをだす)
他人が話しているところへ割り込み、自分の意見を述べること。口出しをすること。
暗がりから牛を引き出す(くらがりからうしをひきだす)
区別がつきにくいこと。また、動作が鈍いこと。 暗い所に黒い牛がいても姿がはっきりしないことから。 単に「暗がりから牛」、または「暗がりの牛」「闇から牛を引き出す」「暗闇から牛を引き出す」ともいう。
暗闇から牛を引き出す(くらやみからうしをひきだす)
区別がつきにくいこと。また、動作が鈍いこと。 暗い所に黒い牛がいても姿がはっきりしないことから。 単に「暗がりから牛」、または「暗がりの牛」「闇から牛を引き出す」「暗闇から牛を引き出す」ともいう。
苦しい時には親を出せ(くるしいときにはおやをだせ)
言い訳に困った時には、親を口実に使うのがいいということ。
君子は交わり絶ゆとも悪声を出さず(くんしはまじわりたゆともあくせいをださず)
徳のある人は人と絶交することがあっても相手の悪口は決して言わないということ。
ぐうの音も出ない(ぐうのねもでない)
他人から間違いなどを指摘されても、一言も言い返すことができない様子。 「ぐう」は苦しいときに出る声のこと。
好事門を出でず、悪事千里を行く(こうじもんをいでず、あくじせんりをいく)
善い行いは、なかなか世間に知られず、悪い行いは、すぐに世間に知れ渡るということ。
高慢は出世の行き止まり(こうまんはしゅっせのいきどまり)
自分の出世を自慢ばかりするようになると、その人は向上しないということ。また、人から嫌われてそれ以上の出世もできなくなるということ。
氷は水より出でて水よりも寒し(こおりはみずよりいでてみずよりもさむし)
弟子が師よりも優れたものになることのたとえ。 水からできた氷が、水よりも冷たくなるとの意から。
乞食にも門出(こじきにもかどで)
どのような者であっても門出の時には幸運を祈ってお祝いをするということ。また、何事にもそれ相応の儀式や方法があるということ。 乞食でも門出の時にはお祝いをするとの意から。
子供の喧嘩に親が出る(こどものけんかにおやがでる)
子ども同士の喧嘩に親が口出しして、自分の子どもの味方する愚かさを非難する言葉。また、大人気ないふるまいや余計な干渉をするたとえ。
差し出る杭は打たれる(さしでるくいはうたれる)
ひときわ優れた才能がある人は、妬まれたり憎まれたりするということ。また、出過ぎたことをする人は、非難されたり制裁を受けたりするということ。 並んだ杭の中に一本だけ高い杭があれば、高さを揃えるために打たれることから。 「出る釘は打たれる」「差し出る杭は打たれる」ともいう。
支証の出し遅れ(ししょうのだしおくれ)
時機を逃してしまい役に立たなくなってしまうことのたとえ。 証拠を出し遅れてしまうとの意から。 「証文の出し遅れ」ともいう。
下手に出る(したてにでる)
へりくだった態度で相手に接すること。 「下に出る」ともいう。
下に出る(したにでる)
へりくだった態度で相手に接すること。 「下に出る」ともいう。
舌を出す(したをだす)
その人がいない所で馬鹿にしたり、笑ったりすること。 または、恥ずかしさなどを誤魔化すためにする動作。
尻尾を出す(しっぽをだす)
隠し事がばれること。
出家の念仏嫌い(しゅっけのねんぶつぎらい)
もっとも大切なことが嫌いだったり、出来なかったりすることのたとえ。 僧となって仏道を修行する者が念仏を唱えるのが嫌いとの意から。
出藍の誉れ(しゅつらんのほまれ)
弟子が師より優れていることのたとえ。 藍草から作られた染料の青色が、元となる藍草よりも青く美しいことから。 「出藍の誉れ」ともいう。
証文の出し遅れ(しょうもんのだしおくれ)
時機を逃してしまい役に立たなくなってしまうことのたとえ。 証拠を出し遅れてしまうとの意から。 「証文の出し遅れ」ともいう。
曙光を見出す(しょこうをみいだす)
苦しい状況の中でわずかな希望を見つけること。 「曙光」は夜明けの日の光。
初日が出る(しょにちがでる)
相撲で、その場所で負け続けていた力士が初めて勝つこと。
地が出る(じがでる)
隠していた本性が表に出ること。
地金が出る(じがねがでる)
隠していた本性が表に出ること。
冗談から駒が出る(じょうだんからこまがでる)
冗談で言ったことが思いがけず本当になること。「瓢箪(ひょうたん)から駒が出る」のもじり。
捨て子は世に出る(すてごはよにでる)
捨て子は出世するということ。親に見捨てられるような人間は逆境にも負けず、たくましく育ち、かえって世に出るものであるということ。
精を出す(せいをだす)
仕事や学問などに懸命に取り組むこと。精一杯励むこと。
前面に押し出す(ぜんめんにおしだす)
ある物事を目立つように示すこと。
袖から手を出すも嫌い(そでからてをだすもきらい)
ひどくけちなことのたとえ。 金を出すのはもちろん、袖から手を出すのも嫌いとの意から。
その右に出ずる者なし(そのみぎにいずるものなし)
その人に優る者がいないということ。昔、中国では右を上席としたことから。
高飛車に出る(たかびしゃにでる)
相手に対し高圧的な態度をとること。 「高飛車」は、将棋で飛車を自陣前方の高い位置にとる攻撃的な戦法。
助け舟を出す(たすけぶねをだす)
人が困っているときに力を貸して助ける。
叩けば埃が出る(たたけばほこりがでる)
どんなものであっても細かく調べれば、欠点や弱点が出てくるものだということ。
たまに出る子は風に遭う(たまにでるこはかぜにあう)
普段しないようなことをすると、失敗したりひどい目に遭ったりするというたとえ。 めったに外に出ない子がたまに外出すると、その日に限って大風が吹くとの意から。
乃公出でずんば(だいこういでずんば)
「もし自分がやらなければ、いったい他の誰ができるのというのか」の意。 「乃公」は男子が自分のことを尊大に言う語。俺さま・吾輩の意。
出しにする(だしにする)
自分の利益のために、他のものを利用する。出しに使う。
出しに使う(だしにつかう)
自分の利益のために、他のものを利用する。出しにする。
出すことは舌を出すのも嫌い(だすことはしたをだすのもきらい)
ひどくけちなことのたとえ。 金を出すのはもちろん、舌を出すのも嫌いとの意から。
駄目出し(だめだし)
悪い点を指摘したり、やり直させたりすること。 演劇などで、俳優の演技を指摘したり、注文をつけたりするという意味の「駄目を出す」から。
駄目を出す(だめをだす)
演劇などで、俳優の演技を指摘したり、注文をつけたりすること。 転じて、悪い点を指摘したり、やり直させたりすること。
談義説法は出家の生計(だんぎせっぽうはしゅっけのせいけい)
ありがたい談義や説法も、結局は僧侶が生計を立てる手段でしかないということ。 「生計」は「身過ぎ」ともいう。
談義説法は出家の身過ぎ(だんぎせっぽうはしゅっけのみすぎ)
ありがたい談義や説法も、結局は僧侶が生計を立てる手段でしかないということ。 「生計」は「身過ぎ」ともいう。
男子家を出ずれば七人の敵あり(だんしいえをいずればしちにんのてきあり)
男が世の中に出て活動するようになると、多くの競争相手や敵に出会うということのたとえ。 男が敷居を跨いで外に出れば七人の敵がすでに待ち構えているとの意から。 「敷居を跨げば七人の敵あり」「男子家を出ずれば七人の敵あり」ともいう。
知恵は小出しにせよ(ちえはこだしにせよ)
自分の持っている知恵を一度に出さず、必要に応じて少しずつ出すのが賢明だということ。
血の出るよう(ちのでるよう)
たいへんな苦労や努力をするさま。
ちょっかいを出す(ちょっかいをだす)
横から余計なことをしたり、言ったりすること。 または、遊び半分の気持ちで異性に手を出すこと。 「ちょっかい」は猫が前足でじゃれる時の動きをいう言葉。
塵を出ず(ちりをいず)
角を出す(つのをだす)
女性がやきもちを焼くこと。 能楽で、嫉妬に狂った女性の生き霊が角のある鬼になることから。 「角を生やす」ともいう。
面から火が出る(つらからひがでる)
大変恥ずかしいおもいをすることのたとえ。 顔が真っ赤になる意から。
亭主の好きを客に出す(ていしゅのすきをきゃくにだす)
自分の好きなものは相手も好きだと思い込んでしまい、無理に押しつけがちであるということ。 主人の好物を客にふるまうことから。
手が出ない(てがでない)
自分の能力を超えていて手立てがないこと。
手出し十層倍(てだしじっそうばい)
喧嘩は、初めにしかけた者に、他の者の十倍の罪があるということ。
手も足も出ない(てもあしもでない)
自分の力ではどうしようもないということ。施す手段がなくて手が打てない様子。
寺から出れば坊主(てらからでればぼうず)
そう思われても仕方がないことのたとえ。 寺から出てくる者は僧侶と思われても仕方がないとの意から。
手を出して火傷する(てをだしてやけどする)
余計な手出しをして、ひどい目に遭うこと。
手を出す(てをだす)
ある物事に進んで関わりを持つこと。 または、暴力を振るうこと。 また、女性と関わりを持つために近づくこと。言い寄ること。
出来ない相談(できないそうだん)
始めからまとまらないことが分かっている無理な相談。
出たとこ勝負(でたとこしょうぶ)
事前に準備などせずに、その場の成り行き次第で決着をつけること。さいころ賭博では、出た目で勝負を決めることから。
出遣いより小遣い(でづかいよりこづかい)
大きな買い物で多額に出費するよりも、日常のこまごました出費のほうが、積もり積もって大きい金額になるというたとえ。
出端を折る(ではなをおる)
出鼻を折る(ではなをおる)
出端を挫く(ではなをくじく)
物事をし始めたばかりのところを妨害して、中断させたり意欲をなくさせたりすること。 「出端」は「出鼻」とも書き、「ではな」ともいう。 「出端を折る」ともいう。
出端を折る(でばなをおる)
出鼻を折る(でばなをおる)
出端を挫く(でばなをくじく)
物事をし始めたばかりのところを妨害して、中断させたり意欲をなくさせたりすること。 「出端」は「出鼻」とも書き、「ではな」ともいう。 「出端を折る」ともいう。
出鼻を挫く(でばなをくじく)
物事をし始めたばかりのところを妨害して、中断させたり意欲をなくさせたりすること。 「出端」は「出鼻」とも書き、「ではな」ともいう。 「出端を折る」ともいう。
出船に船頭待たず(でふねにせんどうまたず)
好機が到来したら、他の事情などをかまってはいられないということ。出航にちょうどいい風向きになったら、たとえ船頭がいなくても待っていられないということから。
出船によい風は入り船に悪い(でふねによいかぜはいりふねにわるい)
一方に良いことはもう一方には悪く、両方に良いことはないというたとえ。 入り船に都合のよい順風は、出船にとっては逆風になるとの意から。 「出船によい風は入り船に悪い」ともいう。
出物腫れ物、所嫌わず(でものはれもの、ところきらわず)
おならやできものは、場所や時に関係なく、出る時には出てしまうということ。多く、人前で放屁した時の弁解に使われる言葉。
出る息、入る息を待たず(でるいき、いるいきをまたず)
人の命ははかなく、いつどうなるかわからないということ。 吸った息を吐き出すくらいの一瞬の間にも、人の命はどう変わるかわからないとの意から。
出る杭は打たれる(でるくいはうたれる)
ひときわ優れた才能がある人は、妬まれたり憎まれたりするということ。また、出過ぎたことをする人は、非難されたり制裁を受けたりするということ。 並んだ杭の中に一本だけ高い杭があれば、高さを揃えるために打たれることから。 「出る釘は打たれる」「差し出る杭は打たれる」ともいう。
出る釘は打たれる(でるくぎはうたれる)
ひときわ優れた才能がある人は、妬まれたり憎まれたりするということ。また、出過ぎたことをする人は、非難されたり制裁を受けたりするということ。 並んだ杭の中に一本だけ高い杭があれば、高さを揃えるために打たれることから。 「出る釘は打たれる」「差し出る杭は打たれる」ともいう。
出る所に出る(でるところにでる)
互いの言い分をはっきりさせるために、法廷や警察などの公的な場で争うこと。
出る所へ出る(でるところへでる)
互いの言い分をはっきりさせるために、法廷や警察などの公的な場で争うこと。
出る船の纜を引く(でるふねのともづなをひく)
あきらめられず、未練がましく振る舞うこと。 「纜」は、船を岸につなぐ綱のことで、出て行く船の纜を引っ張るとの意から。
出る幕ではない(でるまくではない)
その物事に関わりになる時ではないということ。 芝居などで、その役者が出る場面ではないという意味から。
何処を押せばそんな音が出る(どこをおせばそんなねがでる)
何を根拠にしてそのようなことをいうのか、という意味。 相手の常識外れの言い分を非難していう言葉。
泣き出しそう(なきだしそう)
今にも雨が降りだしそうな空の様子のこと。 涙が今にも目からこぼれ落ちそうであるとの意から。
泣き出しそうな(なきだしそうな)
今にも雨が降りだしそうな空の様子のこと。 涙が今にも目からこぼれ落ちそうであるとの意から。
泣き出しそうな空模様(なきだしそうなそらもよう)
今にも雨が降り出しそうな空。
名のない星は宵から出る(なのないほしはよいからでる)
最初に出て来るものに、たいしたものはないというたとえ。また、心待ちにしている人は現れず、待ってもいない者が早々にやって来ることのたとえ。
爾に出ずるものは爾に返る(なんじにいずるずるものはなんじにかえる)
自分がやった行いの報いは、よいことでも悪いことでも、いつか自分自身に返ってくるということ。
憎まれ子世に出ず(にくまれこよにいず)
人から憎まれるような者にかぎって、世の中では幅をきかせているということ。 「憚る」とは幅をきかすこと。 「憎まれっ子」は「憎まれ子」ともいう。 また、「憎まれ子国にはびこる」「憎まれ子国にはだかる」「憎まれ子世に出ず」「憎まれ者世に憚る」などともいう。
西から日が出る(にしからひがでる)
絶対にありえないことのたとえ。
盗人と言えば手を出す(ぬすびとといえばてをだす)
他人に盗人と言われて、手を出して暴れるような者は本当に盗人であるということ。
喉から手が出る(のどからてがでる)
欲しくて欲しくてたまらないことのたとえ。
灰吹きから蛇が出る(はいふきからじゃがでる)
意外な所から意外なものが出ることのたとえ。また、ちょっとしたことから、とんでもないことが生じることのたとえ。「灰吹き」は、たばこの吸い殻入れる筒のことで、その筒から蛇が出るということから。
鼻声を出す(はなごえをだす)
女性が男性に甘えた声を出すこと。
鼻血も出ない(はなぢもでない)
金を全て使い果たして一円もないこと。
腹が立つなら親を思い出すが薬(はらがたつならおやをおもいだすがくすり)
腹が立って怒りそうになったときには親のことを思い浮かべると、問題を起こして心配をかけたくないという気持ちになって、怒りをしずめることができるということ。 「腹が立つなら親を思い出すが薬」ともいう。
腹が立つなら親を思い出せ(はらがたつならおやをおもいだせ)
腹が立って怒りそうになったときには親のことを思い浮かべると、問題を起こして心配をかけたくないという気持ちになって、怒りをしずめることができるということ。 「腹が立つなら親を思い出すが薬」ともいう。
万死を出でて一生に遇う(ばんしをいでていっしょうにあう)
ほとんど助かる見込みがないと思われる危険な状態に陥りながら、かろうじて助かること。 「十のうち、九が死、一が生」のような助かる見込みがほとんどない状況で生き残るとの意から。 「万死に一生を得る」「万死の中に一生を得」「万死を出でて一生に遇う」「九死一生」などともいう。
番茶も出花(ばんちゃもでばな)
器量が悪くても、年ごろになれば誰でも娘らしい魅力が出てくるということ。 鬼の娘でも十八という年ごろになれば娘らしくなるし、安い番茶も入れたては香りがよくおいしいとの意から。 単に「鬼も十八」また「番茶も出花」ともいう。
日が西から出る(ひがにしからでる)
ありえないことのたとえ。
引き合いに出す(ひきあいにだす)
比べたり、参考にしたり、証拠にしたりするために、例として持ち出すこと。
膝を乗り出す(ひざをのりだす)
相手の提案などに興味をひかれて乗り気になること。
人と煙草の良し悪しは煙になって後の世に出る(ひととたばこのよしあしはけむりになってのちのよにでる)
日の出の勢い(ひのでのいきおい)
朝日が昇るように勢いが盛んな様子。
火は火元から騒ぎ出す(ひはひもとからさわぎだす)
最初に騒ぎ出した者が、事件の張本人であることが多いということ。火事の時、まず火元の家人が騒ぎ立てることから。
暇を出す(ひまをだす)
使用人に休みを与えること。 または、解雇すること。 また、離縁すること。
瓢箪から駒が出る(ひょうたんからこまがでる)
思いがけない場所や状況から意外な出来事や物が現れることのたとえ。 または、冗談で言ったことが本当になることのたとえ。 「駒」は馬を意味し、普通なら瓢箪(ひょうたん)から出てくるはずのない馬が出てくるという意味から。
放り出しの嗅ぎ出し(ひりだしのかぎだし)
最初に臭いと騒ぎ出すがおならをした当人であるということ。
振り出しに戻る(ふりだしにもどる)
始めの状態に戻ること。
糞が出たが別が出ない(ふんがでたがべつがでない)
よい考えが浮かばない時におどけていう言葉。便所で考えるとよい考えが浮かぶといわれることから、「分別(ふんべつ)」の「分」と「糞」を掛けていった言葉。
反吐が出る(へどがでる)
その物事に対して酷く不愉快な気持ちになること。 または、一度飲み込んだものを吐き出すこと。
星を戴いて出で、星を戴いて帰る(ほしをいただいていで、ほしをいただいてかえる)
朝早くから夜遅くまで仕事に励むことのたとえ。まだ星の見える早朝に家を出て、夜空に星がきらめく頃に帰るということから。
本丸から火を出す(ほんまるからひをだす)
内部から崩れて自滅することのたとえ。「本丸」は、城の中心部で、そこから火事を出すということから。
襤褸を出す(ぼろをだす)
隠していた欠点や失敗などを見せてしまうこと。
身から出た錆(みからでたさび)
自分が犯した悪行の結果として、自分自身が苦しむこと。
右に出る者がない(みぎにでるものがない)
一番すぐれていて、その人に優る者がいないということ。昔、中国で右を上席としたことから。
目から火が出る(めからひがでる)
頭部や顔面を強く打ちつけたときに感じる、一瞬だけくらくらとする感覚のたとえ。
目が出る(めがでる)
値段が驚くほど高い様子。また、激しく叱られる様子。[[目が飛び出る*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/6930.php]]に同じ。 また、物事が思い通りになること。運が向いてくること。[[いい目が出る*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/4948.php]]に同じ。
目が飛び出る(めがとびでる)
値段が驚くほど高い様子。 また、激しく叱られる様子。 「目玉が飛び出る」「目の玉が飛び出る」ともいう。
目玉が飛び出る(めだまがとびでる)
値段が驚くほど高い様子。 また、激しく叱られる様子。 「目玉が飛び出る」「目の玉が飛び出る」ともいう。
目の玉が飛び出る(めのためがとびでる)
値段が驚くほど高い様子。 また、激しく叱られる様子。 「目玉が飛び出る」「目の玉が飛び出る」ともいう。
持ち出しになる(もちだしになる)
足りなかった費用を自分たちで負担すること。
藪をたたいて蛇を出す(やぶをたたいてへびをだす)
余計なことをして、かえって思わぬ災難を招くことのたとえ。 「藪をたたいて蛇を出す」とも、略して「藪蛇」ともいう。
藪をつついて蛇を出す(やぶをつついてへびをだす)
余計なことをして、かえって思わぬ災難を招くことのたとえ。 「藪をたたいて蛇を出す」とも、略して「藪蛇」ともいう。
病は口より入り、禍は口より出ず(やまいはくちよりいり、わざわいはくちよりいず)
病気は飲食物と共に体の中に入り込み、禍は口から出る言葉によって引き起こされる。口は慎まなければいけないという戒めのことば。
山より大きな猪は出ぬ(やまよりおおきないのししはでぬ)
入れ物よりも大きな中身などあり得ないというたとえ。また、大げさな言い方もほどほどにしろということ。 いくら大きな猪でも、山より大きい猪はいないとの意から。
闇から牛を引き出す(やみからうしをひきだす)
区別がつきにくいこと。また、動作が鈍いこと。 暗い所に黒い牛がいても姿がはっきりしないことから。 単に「暗がりから牛」、または「暗がりの牛」「闇から牛を引き出す」「暗闇から牛を引き出す」ともいう。
涎が出る(よだれがでる)
何かを見て、それが欲しくてたまらなくなること。
世に出る(よにでる)
世間に名が知られること。世間に認められること。