「手」を含む故事・ことわざ・慣用句
「手」を含む故事・ことわざ・慣用句の一覧です。五十音順に表示しています。
相手変われど手前変わらず(あいてかわれどてまえかわらず)
相手になる人は次々と変わっているのに、こちらは変わらず同じことを繰り返し続けること。 進歩や変化のみられない様子をいう言葉。 「相手変われど手前変わらず」ともいう。
相手変われど主変わらず(あいてかわれどぬしかわらず)
相手になる人は次々と変わっているのに、こちらは変わらず同じことを繰り返し続けること。 進歩や変化のみられない様子をいう言葉。 「相手変われど手前変わらず」ともいう。
相手にとって不足はない(あいてにとってふそくはない)
相手が相当な実力者で、自分と競い合うのに十分である。
相手のさする功名(あいてのさするこうみょう)
相手の力が弱かったり、やり方が劣っていたために、思わぬ手柄を立てることのたとえ。「さする」は「してくれる」の意。
相手のない喧嘩はできぬ(あいてのないけんかはできぬ)
受けて立つ者がいなければ喧嘩は成り立たないから、喧嘩を売られても相手にするなというおしえ。
相手見てからの喧嘩声(あいてみてからのけんかごえ)
相手が自分より弱そうだと判断すると、いきなり喧嘩を売る大声を出して威張り出すこと。
合いの手を入れる(あいのてをいれる)
会話や動作の間に、それに弾みがつくような言葉や動作を差し挟む。 「合いの手を打つ」は誤用。
赤子の手をねじる(あかごのてをねじる)
抵抗する力のないものを打ち負かす。また、容易に行えることのたとえ。
赤子の手を捩じるよう(あかごのてをねじるよう)
抵抗する力のないものを打ち負かす。また、容易に行えることのたとえ。
赤子の手を捻る(あかごのてをひねる)
抵抗する力のないものを打ち負かす。また、容易に行えることのたとえ。
赤子の手を捻るよう(あかごのてをひねるよう)
抵抗する力のないものを打ち負かす。また、容易に行えることのたとえ。
商い上手の仕入れ下手(あきないじょうずのしいれべた)
客に物を売るのはうまいが、仕入れがへたで儲からないということ。
開けて悔しき玉手箱(あけてくやしきたまてばこ)
期待がはずれてがっかりすること。浦島太郎が竜宮城から持ち帰った玉手箱を開けたとたん、白い煙が出てあっという間に年をとってしまったという浦島太郎の伝説から。
あの手この手(あのてこのて)
いろいろな手段や方法を使うこと。
ある手からこぼれる(あるてからこぼれる)
金持ちは金が有り余るほどあるから、自然にまわりに金がこぼれ落ちる。だから施す気持ちがなくても、まわりの人々に恩恵を施していることになるということ。
医者上手にかかり下手(いしゃじょうずにかかりべた)
物事はうまく行うためには相手を信用しなければならないというたとえ。 どんな名医でも、患者が信頼して従わなければ病気を治すことは出来ないとの意から。
一挙手一投足(いっきょしゅいっとうそく)
わずかな労力のこと。また、細かい一つ一つの動作や行動のこと。 一度手を挙げ、一度足を動かすとの意から。
上手に出る(うわてにでる)
相手に威圧的な態度をとること。
上手を行く(うわてをいく)
能力や才知などが他の人よりすぐれていること。 他の人より悪知恵が働くといった悪い意味にも使われる。
得手勝手は向こうには効かない(えてかってはむこうにはきかない)
自分の都合のいいように振る舞っても、なかなか相手が応じてはくれないということ。
得手に鼻つく(えてにはなつく)
得意なことだと、つい気が緩んで失敗するというたとえ。
得手に帆を揚げる(えてにほをあげる)
絶好の機会に恵まれ、得意になって事を行うこと。 「得手」は、得意とすること。 「得手に帆を掛ける」ともいう。
得手に帆を掛ける(えてにほをかける)
絶好の機会に恵まれ、得意になって事を行うこと。 「得手」は、得意とすること。 「得手に帆を掛ける」ともいう。
王手を掛ける(おうてをかける)
成功や勝利まであと一歩の状態になる。 「王手」は、将棋で直接王将を攻める手のこと。
大河を手で堰く(おおかわをてでせく)
無謀で不可能なことをするたとえ。大きな川を手で堰き止めようとするということから。
大手を振って(おおでをふって)
何の遠慮も気兼ねもなく、堂々と。
大手を振る(おおでをふる)
何の遠慮も気兼ねもなく、堂々と。
奥の手を出す(おくのてをだす)
とっておきの方法や手段を用いること。
押しの一手(おしのいって)
目的を達成するために、ただひたすらに突き進んでいくさま。
お上手を言う(おじょうずをいう)
相手の機嫌をとるために、心にもないことを言うこと。
お手上げ(おてあげ)
解決する方法がなく、どうにもならないさま。 両手をあげて降参の意思を示すとの意から。
お手の物(おてのもの)
たやすく出来るもの。得意とするもの。 自分の手中にした物との意から。
泳ぎ上手は川で死ぬ(およぎじょうずはかわでしぬ)
自分の力を過信するあまり、得意なことで失敗してしまうことのたとえ。 泳ぎの上手な人が油断して、川で死んでしまうことがあるとの意から。
飼い犬に手を噛まれる(かいいぬにてをかまれる)
日頃から特別に目をかけていた者や信用していた者に裏切られることのたとえ。
飼い犬に手を嚙まれる(かいいぬにてをかまれる)
日頃から特別に目をかけていた者や信用していた者に裏切られることのたとえ。
片手落ち(かたておち)
片方へ配慮しているが、もう一方への配慮が欠けていること。不公平。
片手で錐は揉まれぬ(かたてできりはもまれぬ)
物事を成し遂げるためには、力を合わせることが大事だということ。 穴をあけるための錐は片手では揉むことができないとの意から。
勝手が違う(かってがちがう)
慣れないことで、どう対処すべきか戸惑うこと。面食らうこと。
勝手な熱を吹く(かってなねつをふく)
言いたい放題にいうこと。大げさにいうこと。
勝手を知る(かってをしる)
ある場所の様子や内情を知っていること。
痒い所に手が届く(かゆいところにてがとどく)
細かい点まで心配りが行き届いて、気が利いていることのたとえ。
聞き上手の話し下手(ききじょうずのはなしべた)
人の話を上手に聞く人は、自分が人に話すのは下手だということ。
狐が下手の射る矢を恐る(きつねがへたのいるやをおそる)
まともな人間は相手にしやすいが、無茶苦茶な人間は相手にしにくいということ。 下手な者の射る矢はどこへ飛ぶかわからないので避けようがないとの意から。 「狐が下手の射る矢を恐る」「下手の鉄砲烏が怖じる」ともいう。
客人一杯手八杯(きゃくじんいっぱいてはちはい)
客に酒を一杯すすめる間に、主人が手酌で酒を八杯飲むということ。酒好きの人が客にかこつけて酒を飲むことにもいう。
切る手遅かれ(きるておそかれ)
事を決行したり、決断を下したりする前によく熟慮せよということ。
口が動けば手が止む(くちがうごけばてがやむ)
話に夢中になると、仕事をする手先がおろそかになるということ。
口自慢の仕事下手(くちじまんのしごとべた)
口は達者だが、仕事はさっぱりできないこと。
口叩きの手足らず(くちたたきのてたらず)
おしゃべりは達者だが、仕事はさっぱりできないこと。
口八丁手八丁(くちはっちょうてはっちょう)
しゃべることも腕前も達者なこと。 「八丁」は巧み、達者であること。 単に「手も八丁」とも、また「口八丁手八丁」「手八丁口八丁」ともいう。
口も八丁、手も八丁(くちもはっちょう、てもはっちょう)
しゃべることも腕前も達者なこと。 「八丁」は巧み、達者であること。 単に「手も八丁」とも、また「口八丁手八丁」「手八丁口八丁」ともいう。
蹴る馬も乗り手次第(けるうまものりてしだい)
乱暴で扱いにくい者でも頭の上がらない相手がいる、または上手い扱い方があるということのたとえ。 暴れ馬でも乗り手の調教次第でおとなしくなるとの意から。
下戸の手強(げこのてごわ)
酒を飲めない下戸は、酒飲みのように簡単にこちらの話しに乗ってこないから、容易に付け入ることが出来ず厄介だということ。
心の駒に手綱許すな(こころのこまにたづなゆるすな)
過ちを犯さないように、常に心を引き締めよということ。 「駒」は馬のこと。心を馬にたとえて、放っておくと悪い方へ走りがちなので、手綱を引き締めて制御せよとの意から。
言葉は国の手形(ことばはくにのてがた)
言葉のなまりは通行手形のように、その人の生まれ育った場所を示すということ。 「訛りは国の手形」「方言は国の手形」ともいう。
五指のこもごも弾くは捲手の一挃に若かず(ごしのこもごもはじくはけんしゅのいっちつにしかず)
ばらばらな個々の力は、団結した力には及ばないことのたとえ。 五本の指をばらばらにはじく力は、握りこぶしで叩いた一撃には及ばないとの意から。
後手に回る(ごてにまわる)
相手に先を越され、受け身の立場になったり対応が遅れたりすること。
後手を引く(ごてをひく)
相手に先を越され、受け身の立場になったり対応が遅れたりすること。
左右の手を失うが如し(さゆうのてをうしなうがごとし)
まるで両方の手を同時に失ったかのように、最も信頼していたものを失って落ち込むこと。
塩を売っても手を嘗めろ(しおをうってもてをなめろ)
塩を売る商人が、手に付いた塩も無駄にせず嘗めるように、細かな事にも注意して、無駄のないように気をつけよという戒めの言葉。
塩を売れば手が鹹くなる(しおをうればてがからくなる)
仕事の癖や習慣は、いつの間にか身について、生まれつきのようになっているというたとえ。毎日塩を売っていれば、自然と手が鹹くなっているということから。
下手に出る(したてにでる)
へりくだった態度で相手に接すること。 「下に出る」ともいう。
七十五日は金の手洗い(しちじゅうごにちはかねのてあらい)
嫁や婿、養子に行った時は、しばらくの間は大事にされるということ。「金の手洗い」は、金属製の洗面器で来客などに使われたもの。
手足となる(しゅそくとなる)
ある人の命令や指示を忠実に守って動くこと。 その人の手や足の代わりになるという意味から。 「手足」は「しゅそく」とも読む。
手足を措く所なし(しゅそくをおくところなし)
安心して身を置く所がないということ。また、不安でたまらないこと。
手段を選ばない(しゅだんをえらばない)
あらゆる方法を使って目的を果たそうとすること。
手中に収める(しゅちゅうにおさめる)
望んでいたものを自分のものにすること。 「掌中に収める」ともいう。
手套を脱す(しゅとうをだっす)
秘めていた本来の力を発揮するたとえ。「手套」は、手袋のことで、それを脱ぐということから。
手腕を振るう(しゅわんをふるう)
物事の解決や処理のためにすぐれた能力や技術を発揮すること。
触手を伸ばす(しょくしゅをのばす)
望むものを手に入れるために働きかけること。
十目の視る所、十手の指す所(じゅうもくのみるところ、じっしゅのさすところ)
多くの人が一致して認めること。 十人の目が見て、十人の指が指し示す所との意から。 「十指の指す所」「十目の視る所、十手の指す所」ともいう。
上戸の手弱(じょうごのてよわ)
酒好きは、酒につられることが多いので誘惑に弱く、つけ込みやすいということ。
上手の小糸(じょうずのこいと)
下手な人ほど無駄なことをして、上手な人ほど要領よくやるというたとえ。 裁縫の下手な人はむやみに長い糸を針につけるが、上手な人は必要な長さだけの糸をつけて縫いやすくすることから。 単に「上手の小糸」とも、また「下手の長糸遣い」ともいう。
上手の手から水が漏る(じょうずのてからみずがもる)
どんな名人でも時には失敗するというたとえ。
上手の猫が爪を隠す(じょうずのねこがつめをかくす)
すぐれた才能や実力のある人は、それをむやみにひけらかしたりしないということ。
上手は下手の手本、下手は上手の手本(じょうずはへたのてほん、へたはじょうずのてほん)
下手な人が上手な人のやり方を手本にするのは当たり前だが、上手な人も下手な人のやり方が参考になることもあるというたとえ。
西瓜は土で作れ南瓜は手で作れ(すいかはつちでつくれかぼちゃはてでつくれ)
西瓜を作るときは肥料と土壌が大事で、南瓜を作るときは念入りに手入れすることが大事ということ。作物の上手な作り方をいった言葉。
好きこそ物の上手なれ(すきこそもののじょうずなれ)
好きであることは、上手になるための大切な条件であるということ。
先手は万手(せんてはまんて)
機先を制することが、どんな手段より効果的だということ。
先手を打つ(せんてをうつ)
これから先に起こるであろうことを予測して対策をしておくこと。 または、相手より先に攻撃を加えること。 また、囲碁や将棋で先に打つこと。
袖から手を出すも嫌い(そでからてをだすもきらい)
ひどくけちなことのたとえ。 金を出すのはもちろん、袖から手を出すのも嫌いとの意から。
その手は食わない(そのてはくわない)
相手の計略を見抜き、それには引っかからないということ。
その手は桑名の焼き蛤(そのてはくわなのやきはまぐり)
うまいことを言っても、その手には乗らないというたとえ。 「[[その手は食わない*https://kotowaza.jitenon.jp/kotowaza/7298.php]]」の「食わな」と、焼き蛤で有名な「桑名」を掛けて言った言葉。
大海を手で塞ぐ(たいかいをてでふさぐ)
どうやっても出来るはずのない不可能なことをしようとすることのたとえ。 大海の水を手で堰き止めようとするとの意から。
宝の山に入りながら手を空しくして帰る(たからのやまにいりながらてをむなしくしてかえる)
よい機会に恵まれながら、結局何の利益も得られないで終わることのたとえ。
手綱を締める(たづなをしめる)
馬が勝手に走り出さないように手綱をしぼること。 転じて、勝手なことをしたり怠けたりしないように注意して見張ることのたとえ。 「手綱」は、馬を操るための綱。
手纏の端無きが如し(たまきのはしなきがごとし)
巡り巡って終わりがないことのたとえ。 「環」は、輪の形をした飾り。 輪の形をしている環に端がないように、終わりがないとの意。
近火で手を焙る(ちかびでてをあぶる)
目の前の小さな利益を追うたとえ。とりあえず身近にある火で手を焙って暖める意から。
手水を使う(ちょうずをつかう)
手垢が付く(てあかがつく)
物事の方法や言葉などが長い間繰り返し使われ続けて、新鮮味がなくなること。 何度も使って手垢で汚れるということから。
手垢の付いた(てあかのついた)
物事の方法や言葉などが長い間繰り返し使われ続けて、新鮮味がないこと。 何度も使っていて手垢で汚れているということから。
手足となる(てあしとなる)
ある人の命令や指示を忠実に守って動くこと。 その人の手や足の代わりになるという意味から。 「手足」は「しゅそく」とも読む。
手足を伸ばす(てあしをのばす)
ゆっくりと休むこと。のんびりとくつろぐこと。
手書きあれども文書きなし(てかきあれどもふみかきなし)
文字を上手に書く人は多いが、文章の上手い人は少ないということ。
手が上がる(てがあがる)
技能が進歩すること。上達すること。 または、酒を飲む量が増えること。
手が空く(てがあく)
仕事が終わったり一区切りついたりして、時間に余裕ができること。 「手が透く」ともいう。
手が空けば口が開く(てがあけばくちがあく)
仕事がなくなり手が空けば、食べる物もなくなり口も開いてしまう。また、暇になればつい無駄話をしがちだということ。
手が入れば足も入る(てがいればあしもいる)
一度気を許すと次々と入り込まれることのたとえ。また、次第に深入りすることのたとえ。
手が後ろに回る(てがうしろにまわる)
罪を犯して警察に捕まること。 昔の罪人は手を後ろで縛られていたことから。
手が掛かる(てがかかる)
面倒なことが多く、労力や時間がかかること。世話が焼けること。
手が切れる(てがきれる)
相手とのそれまでの関係がなくなること。 または、紙幣などが新しい様子。
手が込む(てがこむ)
隅から隅まで細かく工夫がされていて手間が掛かっていること。 また、物事が複雑に入り組んでいること。
手が透く(てがすく)
仕事が終わったり一区切りついたりして、時間に余裕ができること。 「手が透く」ともいう。
手が付かない(てがつかない)
時間に余裕がなく、その物事を始めることができないこと。 または、別のことが気がかりで集中できないこと。
手が付く(てがつく)
新しいものが使われ始めること。 または、下の立場の女性と肉体関係を持つこと。
手が付けられない(てがつけられない)
対処の仕方が分からずにどうすることもできないこと。
手が出ない(てがでない)
自分の能力を超えていて手立てがないこと。
手が届く(てがとどく)
能力や権力などが及ぶ範囲の内側にあること。 または、細かいところまで世話が行き渡ること。 また、もう少しで、とある年齢に達すること。
手が無い(てがない)
働き手が足りないこと。人手が足りないこと。 または、物事を解決する方法がないこと。
手が長い(てがながい)
他人の物を盗む癖があること。手癖が悪いこと。
手が入る(てがはいる)
他人が修正や補完をすること。 または、警察などが犯人の逮捕や事件の捜査のためにその場所へ立ち入ること。
手が離せない(てがはなせない)
やりかけている事があって、他の事をする余裕がないこと。 「手が塞がる」ともいう。
手が離れる(てがはなれる)
子どもが成長して、世話の必要がなくなること。 または、仕事が一区切りついて、関わりがなくなること。
手が早い(てがはやい)
すぐに暴力をふるうこと。 または、すぐに物事を処理することができること。 また、すぐに女性と関係を持つこと。
手が塞がる(てがふさがる)
やりかけている事があって、他の事をする余裕がないこと。 「手が塞がる」ともいう。
手が回らない(てがまわらない)
やることが多くて、他のことをする余裕がないこと。非常に慌ただしいこと。
手が回る(てがまわる)
犯罪者などが警察に手配されること。 または、配慮が隅々まで行き届くこと。
手が焼ける(てがやける)
手助けが必要で、手間がかかること。 「世話が焼ける」ともいう。
適時の一針は九針の手間を省く(てきじのいっしんはきゅうしんのてまをはぶく)
すぐに対処しておけば、あとで大掛かりな手間をかけずにすむということ。 その時に一針縫っておけば、あとで九針縫う手間を省くことができるとの意から。 「適時の一針は九針の手間を省く」ともいう。
手癖が悪い(てくせがわるい)
他人の者を盗む癖があること。 または、女癖が悪いこと。 「手癖」は「てぐせ」とも読む。
手薬煉引く(てぐすねひく)
十分用意をして待ち構えること。 「薬煉(くすね)」は弓の弦を強くするために塗る薬で、それを手に取って弦に塗って準備するとの意から。
手薬煉を引く(てぐすねをひく)
十分用意をして待ち構えること。 「薬煉(くすね)」は弓の弦を強くするために塗る薬で、それを手に取って弦に塗って準備するとの意から。
手癖が悪い(てぐせがわるい)
他人の者を盗む癖があること。 または、女癖が悪いこと。 「手癖」は「てぐせ」とも読む。
手功より目功(てこうよりめこう)
手先の熟練より、物を見る目を養うことが大事だということ。
手心を加える(てごころをくわえる)
相手や事情などを考慮に入れて寛大な処置をすること。手加減をすること。
手塩に掛ける(てしおにかける)
みずから世話をして大切に育てること。 「手塩」は、自分の好みの味付けが出来るように各自の食膳に添えられた塩。 その塩で自分好みに味付けすることから転じて、自分の手で世話をするとの意を表す。
手酌五合、髱一升(てじゃくごごう、たぼいっしょう)
手酌では五合しか飲めないが、若い女性の酌では一升でも飲んでしまうということ。「髱」は日本髪の後ろに張り出している部分で、転じて、若い女性の意。
手酌貧乏(てじゃくびんぼう)
手酌で酒を飲むのは、いかにも貧乏くさく、やはり酒は人からついでもらって飲むのがいいということ。
手千両(てせんりょう)
手先が器用なことや手に技術を持っていることは、千両にも匹敵する値打ちがあるということ。
手出し十層倍(てだしじっそうばい)
喧嘩は、初めにしかけた者に、他の者の十倍の罪があるということ。
手玉に取る(てだまにとる)
自分の思うままに他人を操ること。
手付けを打つ(てつけをうつ)
契約を履行する保証として、いくらかの金銭を渡すこと。手付金を渡すこと。
手蔓を求める(てづるをもとめる)
ある目的を果たそうとするとき、その手掛かりや手助けとなるような人との繋がりを求めること。
手でする事を足でする(てですることをあしでする)
正しい方法を用いずに、誤ったやり方をするたとえ。
手取り足取り(てとりあしとり)
細かいところまで一つずつ丁寧に教える様子。
手なくして宝の山に入る(てなくしてたからのやまにいる)
手鍋提げても(てなべさげても)
好きな男と夫婦になれるなら、どんな苦労もいとわないということ。
手に汗を握る(てにあせをにぎる)
危険な状態や緊迫したことを前にして、緊張したり、興奮したりする様子。
手に余る(てにあまる)
物事が自分の能力を超えていて、うまく処置できないこと。 「手に負えない」ともいう。
手に入れる(てにいれる)
自分のものとすること。所有物とすること。
手に負えない(てにおえない)
物事が自分の能力を超えていて、うまく処置できないこと。 「手に負えない」ともいう。
手に落ちる(てにおちる)
その人のものとなること。その人の所有となること。
手に掛かる(てにかかる)
ある人に直接取り扱われること。 または、殺されること。
手に掛ける(てにかける)
自分で実際に物事を行うこと。特に人を殺すことをいう。
手に据えた鷹を逸らしたよう(てにすえたたかをそらしたよう)
一度手に入れた大事なものを失うことのたとえ。 大事に飼い慣らした鷹に逃げられてしまうとの意から。
手にする(てにする)
自分の手で実際に持つこと。または、自分の所有とすること。
手に付かない(てにつかない)
他のことに心が奪われて、集中して物事を行うことができないこと。
手に唾する(てにつばきする)
物事を行う前に気持ちを奮い立たせる様子。 重い物を持つ前に手に唾をかけるということから。
手に唾す(てにつばす)
物事を行う前に気持ちを奮い立たせる様子。 重い物を持つ前に手に唾をかけるということから。
手に唾する(てにつばする)
物事を行う前に気持ちを奮い立たせる様子。 重い物を持つ前に手に唾をかけるということから。
手に手を取って(てにてをとって)
互いの手を取って仲良く行動する様子。 特に互いに愛し合っている男女が一緒に行動する様子をいう。
手に手を取る(てにてをとる)
互いの手を取って仲良く行動する様子。 特に互いに愛し合っている男女が一緒に行動する様子をいう。
手に取るよう(てにとるよう)
実際に手で触れてみるかのように、はっきりと分かる様子。 目の前にあるかのように、はっきり見えたり聞こえたりする様子。
手に取るように(てにとるように)
実際に手で触れてみるかのように、はっきりと分かる様子。 目の前にあるかのように、はっきり見えたり聞こえたりする様子。
手に成る(てになる)
その人の手で作品などが作られる。手掛ける。
手に乗る(てにのる)
他人の計略などに引っ掛かること。
手に入る(てにはいる)
自分の所有となること。自分のものになること。
手に渡る(てにわたる)
あるものが別の人の所有となること。
手の内を見せる(てのうちをみせる)
自分の能力を相手に示すこと。 または、心の中で考えていることや秘密にしている計画などを相手に明かすこと。
手の裏を返す(てのうらをかえす)
言葉や態度などをがらりと変えることのたとえ。
手の切れるような(てのきれるような)
紙幣が新しく、しわ一つない様子。まっさらなお札のたとえ。
手のない将棋は負け将棋(てのないしょうぎはまけしょうぎ)
方策がないところには成算がないというたとえ。打つ手に困る将棋は、結局は負けるということから。
手の平を返す(てのひらをかえす)
言葉や態度などをがらりと変えることのたとえ。
手の施しようがない(てのほどこしようがない)
処置をする方法が全くないこと。
手の舞、足の踏む所を知らず(てのまい、あしのふむところをしらず)
あまりのうれしさに思わず小躍りして喜ぶ様子。また、慌てふためくさま。
手の奴足の乗り物(てのやっこあしののりもの)
他人を頼らず、自分の力で物事を行うこと。 召使の代わりに自分の手で行って、乗り物の代わりに自分の足を使って歩くという意味から。
手は一生の宝(てはいっしょうのたから)
文字を巧みに書くことは、一生の宝だということ。
手八丁口八丁(てはっちょうくちはっちょう)
しゃべることも腕前も達者なこと。 「八丁」は巧み、達者であること。 単に「手も八丁」とも、また「口八丁手八丁」「手八丁口八丁」ともいう。
手前味噌で塩が辛い(てまえみそでしおがからい)
自分で自分のことを自慢すること。また、自慢話ばかりで聞き苦しいというたとえ。 「手前味噌」は自分で作った味噌のこと。 自分で作った味噌は塩辛くてもうまいと感じるとの意から。
手前味噌を並べる(てまえみそをならべる)
あれこれと自慢すること。 「手前味噌」は自分で作った味噌のこと。 自分の作った味噌を周りに自慢することから。 単に「[[手前味噌*https://yoji.jitenon.jp/yojic/1182.html]]」ともいう。
手回しがいい(てまわしがいい)
事前の準備をしっかりと済ませること。
手も足も出ない(てもあしもでない)
自分の力ではどうしようもないということ。施す手段がなくて手が打てない様子。
手もなく(てもなく)
苦労せずに行う様子。簡単に行う様子。
手も八丁(てもはっちょう)
しゃべることも腕前も達者なこと。 「八丁」は巧み、達者であること。 単に「手も八丁」とも、また「口八丁手八丁」「手八丁口八丁」ともいう。
手を上げる(てをあげる)
殴ろうとして手を振り上げること。 または、負けを認めること。降参すること。 また、技術や能力を上げること。上達すること。
手を合わせる(てをあわせる)
心の底から感謝したり、頼んだりすること。両の掌を合わせて神や仏を拝むということから。 または、勝負をすること。手合わせする。
手を入れる(てをいれる)
作品などを修正したり、補足したりすること。手を加える。 または、捜査や逮捕のために警官が現場に踏み込むこと。
手を打つ(てをうつ)
掌を打ち付けて音を出すこと。 または、問題を解決するために対策すること。 また、話し合いなどがまとまること。交渉などがまとまった時に拍手することから。
手を替え品を替え(てをかえしなをかえ)
さまざまな手段や方法を試してみること。
手を変え品を変え(てをかえしなをかえ)
さまざまな手段や方法を試してみること。
手を易え品を易え(てをかえしなをかえ)
さまざまな手段や方法を試してみること。
手を返す(てをかえす)
言葉や態度などをがらりと変えることのたとえ。
手を掛ける(てをかける)
時間や労力を惜しまないこと。 または、他人のものを盗むこと。
手を貸す(てをかす)
他人の助力をすること。手伝うこと。
手を借りる(てをかりる)
助力してもらうこと。手伝ってもらうこと。
手を切る(てをきる)
それまでの関わりを断つこと。 特に、男女関係や悪い関係についていう。
手を下す(てをくだす)
その人本人が直接行うこと。
手を組む(てをくむ)
目的を果たすために互いに協力すること。
手を加える(てをくわえる)
作品などをよりよくするために修正したり、補ったりすること。手を入れる。
手を拱く(てをこまぬく)
何もしないで傍観すること。 「拱く」は、腕組みをするということ。 「こまねく」は「こまぬく」ともいう。
手を拱く(てをこまねく)
何もしないで傍観すること。 「拱く」は、腕組みをするということ。 「こまねく」は「こまぬく」ともいう。
手を差し伸べる(てをさしのべる)
困っている人を進んで助けること。
手を擦る(てをする)
両手を擦り合わせること。 謝罪や感謝などの気持ちを表す動作。
手を染める(てをそめる)
ある物事を新しく始めること。
手を出して火傷する(てをだしてやけどする)
余計な手出しをして、ひどい目に遭うこと。
手を出す(てをだす)
ある物事に進んで関わりを持つこと。 または、暴力を振るうこと。 また、女性と関わりを持つために近づくこと。言い寄ること。
手を束ねる(てをつかねる)
腕組みをすること。 また、ある出来事が起こった際、なにもできずに傍観すること。
手を尽くす(てをつくす)
目的のために、できることを全てやってみること。
手を付ける(てをつける)
ある物事を始めること。着手すること。 または、あるものを使い始めること。特に他人の金銭をいう。 また、立場が下の女性と肉体関係をもつこと。
手を着ける(てをつける)
ある物事を始めること。着手すること。 または、あるものを使い始めること。特に他人の金銭をいう。 また、立場が下の女性と肉体関係をもつこと。
手を繋ぐ(てをつなぐ)
互いに協力して行動すること。
手を取る(てをとる)
相手の手を握り親愛の気持ちなどを表す。または、物事を親切・丁寧に教える様子。
手を握る(てをにぎる)
協力して取り組むこと。 または、和解すること。
手を抜く(てをぬく)
しなければいけないことをやらないこと。 または、力を尽くさず、いい加減にすること。
手を濡らさず(てをぬらさず)
自分で苦労せずに成果を得ようとする様子。
手を濡らさない(てをぬらさない)
自分で苦労せずに成果を得ようとする様子。
手を延ばす(てをのばす)
新しい方面や分野に進出すること。
手を伸ばす(てをのばす)
新しい方面や分野に進出すること。
手を離れる(てをはなれる)
役目を終えて責任がなくなること。 または、その人の所有ではなくなること。 また、世話をする必要がなくなること。
手を引く(てをひく)
それまでやってきたことを止めて、関係を断ち切ること。
手を翻せば雲となり、手を覆せば雨となる(てをひるがえせばくもとなり、てをくつがえせばあめとなる)
人の心の変わりやすいことのたとえ。 手のひらを上に向ければ雲がわき、手のひらを下に向けると雨が降るとの意から。
手を広げる(てをひろげる)
新しい方面や分野に進出して、活動の範囲を広げたり規模を大きくしたりすること。
手を回す(てをまわす)
物事をうまく進めるために事前に対策しておくこと。
手を結ぶ(てをむすぶ)
協力して物事に取り組むこと。
手を焼く(てをやく)
ある物事の扱いや処置に困ること。持て余すこと。
手を休める(てをやすめる)
行っている物事を一時的に中断して休憩すること。
手を緩める(てをゆるめる)
それまでの厳しいやり方や態度などを和らげること。
手を汚す(てをよごす)
面倒なことや好ましくないことを自らの手で行うこと。
手を煩わす(てをわずらわす)
人の世話になること。面倒をかけること。
手を煩わせる(てをわずらわせる)
人の世話になること。面倒をかけること。
遠火で手を焙る(とおびでてをあぶる)
たいした効果がないことのたとえ。遠く離れた火で手を焙ってもあまり暖かくない意から。
時を得た一針は九針の手間を省く(ときをえたいっしんはきゅうしんのてまをはぶく)
すぐに対処しておけば、あとで大掛かりな手間をかけずにすむということ。 その時に一針縫っておけば、あとで九針縫う手間を省くことができるとの意から。 「適時の一針は九針の手間を省く」ともいう。
七日通る漆も手に取らねばかぶれぬ(なぬかとおるうるしもてにとらねばかぶれぬ)
物事に直接かかわらなければ、害を受けることはないというたとえ。 漆の木のそばを何度通っても、手で触れなければかぶれることはないことから。
訛りは国の手形(なまりはくにのてがた)
言葉のなまりは通行手形のように、その人の生まれ育った場所を示すということ。 「訛りは国の手形」「方言は国の手形」ともいう。
逃ぐるが一の手(にぐるがいちのて)
困難に直面したら、とりあえず逃げて身の安全をはかるのが上策だということ。また、面倒なことは避けるのが一番いい方法だということ。
盗人と言えば手を出す(ぬすびとといえばてをだす)
他人に盗人と言われて、手を出して暴れるような者は本当に盗人であるということ。
盗人の隙はあれど守り手の隙はなし(ぬすびとのひまはあれどまもりてのひまはなし)
盗難を防ぐのは難しいということ。 盗人はよい機会を狙って盗みに入るので暇もあるが、番をする方は盗人がいつ来るかわからないので休む暇がないことから。
濡れ手で粟(ぬれてであわ)
苦労せずに楽々と利益を得ることのたとえ。濡れた手で粟を掴むと、手に粟粒がたくさん付いてくることから。
猫の手も借りたい(ねこのてもかりたい)
非常に忙しくて手が足りず、誰でもいいから手助けがほしいようす。
喉から手が出る(のどからてがでる)
欲しくて欲しくてたまらないことのたとえ。
八十の手習い(はちじゅうのてならい)
年をとってから学問や稽古事を始めること。 「八十の手習い」ともいう。
話上手の聞き下手(はなしじょうずのききべた)
話が上手い人は自分の話に夢中になり、相手の話を聞くのが下手なことが多いということ。
話上手は聞き上手(はなしじょうずはききじょうず)
話の上手な人は、相手の話を聞くときにもその立場で話を聞くので、上手に会話を続けることができるということ。
早い者に上手なし(はやいものにじょうずなし)
仕事が早いものには、仕上がりが雑になるという短所があるということ。
日方と手間取りは日のうち(ひかたとてまどりはひのうち)
日雇いの仕事が夕方には終わるように、南風も夕方にはやむということ。「日方」は日のある方から吹く風。南西風、南東風のこと。「手間取り」は日雇い仕事のこと。
左は勝手、右は得手(ひだりはかって、みぎはえて)
何でも巧みにやれることのたとえ。「勝手」は自由に使いこなせること、「得手」は得意とすること。左手も右手も自由自在に使えるということから。
独り自慢の褒め手なし(ひとりじまんのほめてなし)
ほめてくれる人がいないので、ただ独り自分で自慢をするということ。
火の手が上がる(ひのてがあがる)
講義や闘争などが勢いよく始まること。または、火事になること。
百姓の泣き言と医者の手柄話(ひゃくしょうのなきごとといしゃのてがらばなし)
文は遣りたし書く手は持たず(ふみはやりたしかくてはもたず)
恋文を書いて送りたいが文字が書けない、また代筆を頼むのも恥ずかしいと思い悩む心情をいう言葉。 「文は遣りたし書く手は持たぬ」ともいう。
文は遣りたし書く手は持たぬ(ふみはやりたしかくてはもたぬ)
恋文を書いて送りたいが文字が書けない、また代筆を頼むのも恥ずかしいと思い悩む心情をいう言葉。 「文は遣りたし書く手は持たぬ」ともいう。
古木に手を掛くるな、若木に腰掛くるな(ふるきにてをかくるな、わかぎにこしかくるな)
将来性のないものにかかわりあうべきではなく、また将来性のあるものをあなどったり無理をさせたりしてはいけないというたとえ。 古い木は折れやすいので手をかけてはいけない、若い木は成長の妨げになるので腰掛けてはいけないとの意から。
下手があるので上手が知れる(へたがあるのでじょうずがしれる)
下手な人間がいるからこそ、上手な人間の巧みさがわかるということ。だから世の中には下手な人間も必要であり、どんな人間でもそれなりに役に立つということ。
下手が却って上手(へたがかえってじょうず)
下手な人は念入りに仕事をするので、かえって上手な人より立派な仕上がりになることがあるということ。
下手すると(へたすると)
成り行き次第で悪い結果になりかねないということを表す言葉。 「下手すると」ともいう。
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる(へたなてっぽうもかずうちゃあたる)
数多く試みれば、まぐれ当たりで成功することもあるというたとえ。 鉄砲を撃つのが下手な者でも、数多く撃てば命中することもあることから。
下手の射る矢(へたのいるや)
まともな人間は相手にしやすいが、無茶苦茶な人間は相手にしにくいということ。 下手な者の射る矢はどこへ飛ぶかわからないので避けようがないとの意から。 「狐が下手の射る矢を恐る」「下手の鉄砲烏が怖じる」ともいう。
下手の考え休むに似たり(へたのかんがえやすむににたり)
よい考えも出ないのにあれこれ考えるのは、時間の無駄だということ。 もとは将棋や碁で、下手な人の長考をあざけって言った言葉。 「下手の思案は休むに同じ」ともいう。
下手の思案は休むに同じ(へたのしあんはやすむにおなじ)
よい考えも出ないのにあれこれ考えるのは、時間の無駄だということ。 もとは将棋や碁で、下手な人の長考をあざけって言った言葉。 「下手の思案は休むに同じ」ともいう。
下手の長糸、上手の小糸(へたのちょういと、じょうずのこいと)
下手な人ほど無駄なことをして、上手な人ほど要領よくやるというたとえ。 裁縫の下手な人はむやみに長い糸を針につけるが、上手な人は必要な長さだけの糸をつけて縫いやすくすることから。 単に「上手の小糸」とも、また「下手の長糸遣い」ともいう。
下手の鉄砲烏が怖じる(へたのてっぽうからすがおじる)
まともな人間は相手にしやすいが、無茶苦茶な人間は相手にしにくいということ。 下手な者の射る矢はどこへ飛ぶかわからないので避けようがないとの意から。 「狐が下手の射る矢を恐る」「下手の鉄砲烏が怖じる」ともいう。
下手の道具調べ(へたのどうぐしらべ)
下手な者にかぎって、道具にこだわり注文をつけるということ。
下手の長糸遣い(へたのながいとづかい)
下手な人ほど無駄なことをして、上手な人ほど要領よくやるというたとえ。 裁縫の下手な人はむやみに長い糸を針につけるが、上手な人は必要な長さだけの糸をつけて縫いやすくすることから。 単に「上手の小糸」とも、また「下手の長糸遣い」ともいう。
下手の長口上(へたのながこうじょう)
話の下手な人にかぎって、長々と話をするということ。 上方いろはがるたの一つ。 「下手の」は「下手な」ということもある。 また「下手の長口上」ともいう。
下手の長談義(へたのながだんぎ)
話の下手な人にかぎって、長々と話をするということ。 上方いろはがるたの一つ。 「下手の」は「下手な」ということもある。 また「下手の長口上」ともいう。
下手の真ん中、上手の縁矢(へたのまんなか、じょうずのふちや)
物事は、時のはずみで意外な結果になり得ることのたとえ。 下手な人の矢が的の真ん中を射抜いたり、上手な人の矢が的から外れて縁に当たったりするとの意から。
下手の物好き(へたのものずき)
下手なくせに、その事が非常に好きで熱心なこと。 「下手の物好き」「下手の悪好き」ともいう。
下手の横好き(へたのよこずき)
下手なくせに、その事が非常に好きで熱心なこと。 「下手の物好き」「下手の悪好き」ともいう。
下手の悪好き(へたのわるずき)
下手なくせに、その事が非常に好きで熱心なこと。 「下手の物好き」「下手の悪好き」ともいう。
下手をすると(へたをすると)
成り行き次第で悪い結果になりかねないということを表す言葉。 「下手すると」ともいう。
方言は国の手形(ほうげんはくにのてがた)
言葉のなまりは通行手形のように、その人の生まれ育った場所を示すということ。 「訛りは国の手形」「方言は国の手形」ともいう。
誉め手千人、悪口万人(ほめてせんにん、わるくちまんにん)
ほめる人が千人いれば、悪口を言う人は一万人いるということ。 世の中は褒める人よりもけなす人のほうが多いということ。 「誉め手」は「褒め手」とも書く。
褒め手千人、悪口万人(ほめてせんにん、わるくちまんにん)
ほめる人が千人いれば、悪口を言う人は一万人いるということ。 世の中は褒める人よりもけなす人のほうが多いということ。 「誉め手」は「褒め手」とも書く。
諸手を挙げて(もろてをあげて)
無条件に、または心から喜んだり賛成したりするさま。
焼き餅焼くとて手を焼くな(やきもちやくとててをやくな)
嫉妬も度が過ぎると取り返しのつかないことになりかねない。やきもちは適度に焼けということ。焼き餅を焼くと、持て余す意の手を焼くをかけた言葉。
藪医者の手柄話(やぶいしゃのてがらばなし)
実力のない者ほど自慢話をしたがるというたとえ。
病上手に死に下手(やまいじょうずにしにべた)
よく病気にかかる人は、自分の健康に気を遣い、長生きすることが多いということ。
横手を打つ(よこでをうつ)
感じ入ったり、思い当たったりする時などに、思わず両方の手のひらを打ち合わせること。
理屈上手の行い下手(りくつじょうずのおこないべた)
理屈を言うのは上手だが、いざ実践となるとさっぱりだめなこと。
両手に花(りょうてにはな)
すばらしいものを二つ同時に手に入れることのたとえ。また、一人の男性が二人の女性を連れていることのたとえ。
六十の手習い(ろくじゅうのてならい)
年をとってから学問や稽古事を始めること。 「八十の手習い」ともいう。
忘れたと知らぬには手がつかぬ(わすれたとしらぬにはてがつかぬ)
忘れたとか知らないという者には、何を言っても無駄であるということ。