「く」から始まる故事・ことわざ・慣用句一覧
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ことわざ一覧
- 苦あれば楽あり(くあればらくあり)- 人生はいつも楽しいことばかりではなく苦しいこともある、逆に苦しいことばかりではなく楽しいこともあるということ。 「楽あれば苦あり」のあとに続けても言う。 
- 苦あれば楽あり、楽あれば苦あり(くあればらくあり、らくあればくあり)- 人生はいつも楽しいことばかりではなく苦しいこともある、逆に苦しいことばかりではなく楽しいこともあるということ。 「楽あれば苦あり」「苦あれば楽あり、楽あれば苦あり」とも言う。 江戸いろはがるたの一つ。 
- 株を守りて兎を待つ(くいぜかぶをまもりてうさぎをまつ)- 古い習慣や過去の偶然の成功にこだわり、進歩や向上がないことのたとえ。 中国・宋の農民が農作業をしていると、兎が木の切り株にぶつかって死んだ。農民は労せず兎を手に入れることができたその経験以来、農作業をせずに毎日切り株を見張っていたという故事から。 「守株」ともいう。 
- 食い溜め寝溜めは何にもならぬ(くいだめねだめはなんにもならぬ)- 余分に食べたり寝たりしても、時間が経てば腹も空くし眠くもなるので無駄であるということ。 
- 食い足りない(くいたりない)- 物事の内容が不十分で、不満のあるさま。 食べても食べても満足できないとの意から。 
- 食い付き馬に乗ったよう(くいつきうまにのったよう)- 危険なことをやめることができないたとえ。 食いつく癖のある馬に乗ると、乗っているのも危ないが、降りると馬に食いつかれるので降りられないとの意から。 
- 食いつく犬は吠えつかぬ(くいつくいぬはほえつかぬ)- 自信や実力のある者はむやみに騒ぎ立てたりしないというたとえ。 臆病な犬はむやみに吠えるが、強い犬はむやみに吠えたりせず行動に出るということから。 
- 食い物と念仏は一口ずつ(くいものとねんぶつはひとくちずつ)- 食べ物は一口ずつでもみんなで分け合って食べたほうがよいということ。また、念仏は一人が一口ずつ唱えてもご利益があるということ。 「食い物」は「食べ物」ともいう。 
- 食うか食われるか(くうかくわれるか)- 優劣がつけられないほど、実力に差のない者同士が生き残りをかけて命懸けで戦うこと。 相手を食うか自分が食われるかとの意から。 
- 空谷の跫音(くうこくのきょうおん)- 退屈な時や孤独な時に、思いがけない訪問があったり便りが届いたりする喜びのたとえ。 「空谷」はひと気のないさびしい谷間、「跫音」は足音のこと。 人のいないさびしい山奥で聞く人の足音との意から。 
- 食うことは今日食い、言うことは明日言え(くうことはきょうくい、いうことはあすいえ)- 食べ物は早く食べたほうがおいしく味わえるが、ものを言うのはよく考えてからのほうが賢明だということ。 
- 食うた餅より心持ち(くうたもちよりこころもち)- ごちそうしてもらったり、贈り物をもらったりするのもうれしいが、それをしてくれた相手の心持ちがもっとうれしいということ。「餅」と「持ち」をかけたしゃれ。 
- 食うに倒れず病むに倒れる(くうにたおれずやむにたおれる)- 食べることはなんとかなるが、病気になると治療費で財産を失うことになるということ。 
- ぐうの音も出ない(ぐうのねもでない)- 他人から間違いなどを指摘されても、一言も言い返すことができない様子。 「ぐう」は苦しいときに出る声のこと。 
- 空腹は最上のソース(くうふくはさいじょうのそーす)- 空腹の時は何を食べてもおいしいということ。 
- 食うや食わず(くうやくわず)- 食事も満足に取れないほど、非常に生活が苦しいようす。 
- 食えない(くえない)- ずるがしこく、気を許すことができない。油断ができない。 
 「―人だ」
- 釘の裏を返す(くぎのうらをかえす)- 念には念を入れて間違いのないようにすることのたとえ。打った釘の裏の先を曲げてたたくと釘が抜けにくくなることから。 
- 釘を刺す(くぎをさす)- あとで問題が起こらないように確かめ、念を押すたとえ。 
- 愚公、山を移す(ぐこう、やまをうつす)- 何事も忍耐強く努力を続ければ、かならず成就するというたとえ。 昔、愚公という老人が、家の前にある二つの山を他に移そうと努力を続けた。「私が死んでも子孫に引き継いで続ければいつか必ず出来る」と言った愚公の志に感動した天帝(神)が、山を移してやったという故事から。 
- 臭い飯を食う(くさいめしをくう)- 刑務所にはいること。 刑務所の飯が臭かったことから。 
- 臭い物に蓋をする(くさいものにふたをする)- 人に知られて困る悪事や醜聞などを、一時しのぎで隠そうとするたとえ。容器に蓋をして悪臭が漏れないようにする意から。 
- 臭いもの身知らず(くさいものみしらず)- 自分の悪臭に気がつかないように、欠点は自覚しにくいというたとえ。 
- 草木も靡く(くさきもなびく)- 権力や勢力が盛んで、多くの人々が従う様子。 
- 草木も眠る(くさきもねむる)- 真夜中になり、辺りが静まり返っている様子。 「草木も眠る丑三つ時」の形で使われることが多い。 
- 草木も眠る丑三つ時(くさきもねむるうしみつどき)- 夜が更けて、すっかり静かになった真夜中のこと。「丑三つ時」は、昔の時刻で牛の刻を四分した三番目の時刻のことで、現在の午前二時から二時半頃。人だけでなく、草木までも眠って静まりかえった真夜中の意から。 
- 腐っても鯛(くさってもたい)- 優れたものは、痛んでもそれなりの値打ちがあるというたとえ。 
- 楔を打ち込む(くさびをうちこむ)- 敵陣に攻め入って相手の勢力を二分したり、相手の組織に自分側の勢力を送り込むこと。 また、二人の仲を裂こうと邪魔をすること。 「楔」は木製や金属製のV字形をした道具。木や石などを割るときや重い物を押し上げるときに用いられる。 
- 腐れ縁は離れず(くされえんははなれず)- 悪縁は、切ろうとしてもなかなか断ち切れないということ。 
- 草を打って蛇を驚かす(くさをうってへびをおどろかす)- 何気なくしたことが意外な結果を招くたとえ。また、一人を懲らしめることで、これに関連する他の者たちを戒めるたとえ。 
- 孔子の倒れ(くじのたおれ)- どんなにすぐれた人でも失敗することがあるというたとえ。「孔子」は孔子(こうし)の呉音読み。 
- 櫛の歯が欠けたよう(くしのはがかけたよう)- そろって並んでいるはずのものが、ところどころ欠けている様子。 
- 櫛の歯を挽く(くしのはをひく)- 物事が絶え間なく続く様子。櫛は、次々歯と歯の間を挽いて作ったことから。 
- 九尺二間に戸が一枚(くしゃくにけんにとがいちまい)- 間口が九尺、奥行き二間、入り口の戸が一枚だけというような、きわめて狭く粗末な家のたとえ。 
- 愚者にも一得(ぐしゃにもいっとく)- 愚か者でも、たまにはいい考え方をすることがあるということ。 「愚者も一得」「愚者にも一得」「愚者の一得」ともいう。 
- 愚者の一得(ぐしゃのいっとく)- 愚か者でも、たまにはいい考え方をすることがあるということ。 「愚者も一得」「愚者にも一得」「愚者の一得」ともいう。 
- 愚者の百行より知者の居眠り(ぐしゃのひゃっこうよりちしゃのいねむり)- 愚か者の数々の行いは、優れた人の居眠りにも及ばないということ。転じて、つまらないものが数多くあるより、よいものが少しあるほうがいいというたとえ。 
- 愚者も一得(ぐしゃもいっとく)- 愚か者でも、たまにはいい考え方をすることがあるということ。 「愚者も一得」「愚者にも一得」「愚者の一得」ともいう。 
- 愚者も千慮に一得有り(ぐしゃもせんりょにいっとくあり )- 愚か者でも、たまにはいい考え方をすることがあるということ。 「愚者も一得」「愚者にも一得」「愚者の一得」ともいう。 
- 薬師は人を殺せど薬人を殺さず(くすしはひとをころせどくすりひとをころさず)- 物は使い方ひとつで、役にも立つし害にもなるということ。 「薬師」は、医者のこと。 薬によって人が死んだとしても、それは薬を処方した医者が殺したのであって、薬が人を殺したのではないとの意から。 「薬人を殺さず、薬師人を殺す」ともいう。 
- 楠の木分限、梅の木分限(くすのきぶげん、うめのきぶげん)- 生長は遅いが、着実に根を張り大木となる楠の木のように堅実な金持ちと、生長が早い梅の木のようなにわか成金のたとえ。「分限」は、「ぶんげん」とも読み、金持ちのこと。 
- 薬が効く(くすりがきく)- 人に与えた忠告や注意の効果があらわれること。 
- 薬になる(くすりになる)- 今まで経験してきた失敗や挫折などが、後に本人にとっていい影響を与えるということ。 
- 薬は毒ほど効かぬ(くすりはどくほどきかぬ)- よい事は、悪い事ほど強い影響を及ぼさないというたとえ。 
- 薬は身の毒(くすりはみのどく)- 病気を治すための薬も、適量以上飲めばかえって体に悪いということ。 
- 薬人を殺さず、薬師人を殺す(くすりひとをころさず、くすしひとをころす)- 物は使い方ひとつで、役にも立つし害にもなるということ。 「薬師」は、医者のこと。 薬によって人が死んだとしても、それは薬を処方した医者が殺したのであって、薬が人を殺したのではないとの意から。 「薬人を殺さず、薬師人を殺す」ともいう。 
- 薬も過ぎれば毒となる(くすりもすぎればどくとなる)- どんなによいものでも、度が過ぎれば害になるというたとえ。 病気を治すための薬も、適量以上に飲めば害になることから。 
- 薬より養生(くすりよりようじょう)- 病気になって薬に頼るより、普段から養生して健康を保つことが大事だということ。 
- 苦する良かろう楽する悪かろう(くするよかろうらくするわるかろう)- いま苦労すれば将来はよくなり、あとで楽ができるが、いま楽をして遊んで暮らせば、あとで苦労しなければならないということ。 
- 糞食らえ(くそくらえ)- 他者の言動に対して、ののしりかえすときの言葉。 
- 糞も味噌も一緒(くそもみそもいっしょ)- 見た目が似ていれば、良いものも悪いものも同じように扱うこと。すべてをごちゃまぜにしてしまうこと。 「糞も味噌も一緒」「糞も味噌も一つ」ともいう。 
- 糞も味噌も一つ(くそもみそもひとつ)- 見た目が似ていれば、良いものも悪いものも同じように扱うこと。すべてをごちゃまぜにしてしまうこと。 「糞も味噌も一緒」「糞も味噌も一つ」ともいう。 
- 糞を食らえ(くそをくらえ)- 他者の言動に対して、ののしりかえすときの言葉。 
- 管の穴から天を覗く(くだのあなからてんをのぞく)- 自分の狭い見識で、大きな問題について勝手に判断することたとえ。 「管」は「かん」とも読む。 「管を以て大空を測る」「管の穴から天を覗く」「針の穴から天を覗く」ともいう。 
- 管を巻く(くだをまく)- 酒に酔って、くだらないことをくどくど言い続けたり他人に絡んだりすること。「管」は、紡績に使う糸を巻きつける小さな軸。糸車の音がぶんぶんと音を立てるのを、酔っ払いの繰り言にたとえたことから。 
- 管を以て大空を測る(くだをもっておおぞらをはかる)- 自分の狭い見識で、大きな問題について勝手に判断することたとえ。 「管」は「かん」とも読む。 「管を以て大空を測る」「管の穴から天を覗く」「針の穴から天を覗く」ともいう。 
- 管を以て天を窺う(くだをもっててんをうかがう)- 自分の狭い見識で、大きな問題について勝手に判断することたとえ。 「管」は「かん」とも読む。 「管を以て大空を測る」「管の穴から天を覗く」「針の穴から天を覗く」ともいう。 
- 件の如し(くだんのごとし)- 前に述べた通りである。文章の末尾などに用いられる。 多く「よって件の如し」の形で使われる。 
- 口あれば京に上る(くちあればきょうにのぼる)- その気になればなんでもできるというたとえ。 口さえあれば、道を尋ねながら都まででも行くことができるという意味から。 
- 口裏を合わせる(くちうらをあわせる)- 両者が事前に示し合わせて、話の内容が食い違わないようにすること。 「口を合わせる」ともいう。 
- 口が動けば手が止む(くちがうごけばてがやむ)- 話に夢中になると、仕事をする手先がおろそかになるということ。 
- 口が多い(くちがおおい)- よく喋るさま。 「口数が多い」ともいう。 
- 口が奢る(くちがおごる)- 味が良いものや質の高いものなどを食べ慣れていて、食に贅沢であることのたとえ。 
- 口が重い(くちがおもい)- 言葉数が少なく、積極的には人と喋らないようす。 
- 口が掛かる(くちがかかる)- 芸人などが、客から呼ばれたり仕事の依頼を受けたりすること。 
- 口が堅い(くちがかたい)- 他人に言ってはいけないことを軽々しく口にしない様子。 
- 口が軽い(くちがかるい)- 言ってはいけないことまでも軽率に話してしまうこと。 
- 口が腐っても(くちがくさっても)- 何があっても決して言わないと強く思う気持ち。 
- 口が肥える(くちがこえる)- 味が良いものや質の高いものなどを食べ慣れていて、味の良し悪しに対する感覚が鋭くなること。 「舌が肥える」ともいう。 
- 口が裂けても(くちがさけても)- 何があっても決して言わないと強く思う気持ち。 
- 口が寂しい(くちがさびしい)- 口に何かを入れておかないと物足りなくて落ち着かない様子。 
- 口数が多い(くちかずがおおい)- よく喋るさま。 「口数が多い」ともいう。 
- 口が過ぎる(くちがすぎる)- 相手に対して、言わなくてもいいことや失礼なことを言うことのたとえ。 
- 口が干上がる(くちがひあがる)- 生活が苦しくなり、食べていけなくなること。 
- 口が減らない(くちがへらない)- あれこれと屁理屈をつけて反論したり、負け惜しみを言ったりするようす。 
- 口が曲がる(くちがまがる)- お世話になった人や目上の人に対して悪口を言うと、罰としてその口が歪むということのたとえ。 悪口をいうことを止めさせるときに用いる言葉。 
- 口が回る(くちがまわる)- 滞ることなく滑らかに喋ること。 または、話が巧みであること。 「舌が回る」ともいう。 
- 口から先に生まれる(くちからさきにうまれる)- 口が達者でお喋りな人に対していう言葉。 
- 口から出れば世間(くちからでればせけん)- いったん口出したことは、いつの間にか世間に広まるから、口は慎めということ。 
- 口が悪い(くちがわるい)- 人の心を傷つけるようなことを平気でいう様子。 
- 朽ち木は柱にならぬ(くちきははしらにならぬ)- 朽ちた木が柱にならないように、心の腐った者は使いものにならないというたとえ。 
- 口車に乗せる(くちぐるまにのせる)- 巧みな言葉で言いくるめて人をだますことのたとえ。 
- 口先の裃(くちさきのかみしも)- 言葉はていねいで相手をうやまっているように見えるが、実はうわべだけで誠意がないこと。 
- 口自慢の仕事下手(くちじまんのしごとべた)- 口は達者だが、仕事はさっぱりできないこと。 
- 口添えをする(くちぞえをする)- 依頼や交渉などがうまくいくように、脇から言葉を添えてとりなすこと。 
- 口叩きの手足らず(くちたたきのてたらず)- おしゃべりは達者だが、仕事はさっぱりできないこと。 
- 口では大阪の城も建つ(くちではおおさかのしろもたつ)- 口で言うだけなら、どんな立派なことでも言えるというたとえ。 
- 口と財布は締めるが得(くちとさいふはしめるがとく)- 口と財布はきちっと締めておいたほうが得策だから、おしゃべりと浪費は慎めということ。 
- 口に合う(くちにあう)- 食べ物の味が自分の好みと合っていることのたとえ。 
- 口にする(くちにする)- 口にだして言うこと。 また、飲んだり食べたりすること。 
- 口に出す(くちにだす)- 思っていることを言葉にして話すこと。 
- 口に上る(くちにのぼる)- 人々の話題になったり、噂になったりすること。 
- 口には関所がない(くちにはせきしょがない)- 人の口から出る言葉をさまたげる関所はない。だから何を言っても自由だというたとえ。 
- 口に針(くちにはり)- 言葉に悪意や皮肉がこめられていること。 
- 口に任せる(くちにまかせる)- あまり深く考えず、言葉が口から出るままに発言すること。 
- 口に蜜あり、腹に剣あり(くちにみつあり、はらにけんあり)- 口先では調子のいいことを言っているが、内心は陰険であることのたとえ。 
- 口の下から(くちのしたから)- 言ったとたんに。言ったすぐあとから。 
- 口の端に掛かる(くちのはにかかる)- 人々の話題になったり、噂になったりすること。 
- 口の端に上る(くちのはにのぼる)- 人々の話題になったり、噂になったりすること。 
- 口は口、心は心(くちはくち、こころはこころ)- 言うことと、心の中で思っていることとが一致しないこと。 
- 嘴が黄色い(くちばしがきいろい)- 年が若くて経験が浅いことをあざけっていう言葉。ひな鳥の嘴が黄色いことから。 
- 口は重宝(くちはちょうほう)- 口は便利なもので、口先だけならなんとでも言えるということ。 
- 口八丁手八丁(くちはっちょうてはっちょう)- しゃべることも腕前も達者なこと。 「八丁」は巧み、達者であること。 単に「手も八丁」とも、また「口八丁手八丁」「手八丁口八丁」ともいう。 
- 口は閉じておけ、目は開けておけ(くちはとじておけ、めはあけておけ)- よけいなことをしゃべらず、物事はしっかり見よということ。 
- 口は禍の門(くちはわざわいのかど)- うっかり言ってしまった言葉が災いを招くこともあるため、口は慎まなければならないという戒め。 「口は禍の門」「禍は口から」ともいう。 
- 口は災いの元(くちはわざわいのもと)- うっかり言ってしまった言葉が災いを招くこともあるため、口は慎まなければならないという戒め。 「口は禍の門」「禍は口から」ともいう。 
- 口は禍の元(くちはわざわいのもと)- うっかり言ってしまった言葉が災いを招くこともあるため、口は慎まなければならないという戒め。 「口は禍の門」「禍は口から」ともいう。 
- 口は禍の門(くちはわざわいのもん)- うっかり言ってしまった言葉が災いを招くこともあるため、口は慎まなければならないという戒め。 「口は禍の門」「禍は口から」ともいう。 
- 唇滅びて歯寒し(くちびるほろびてはさむし)- 互いに助け合う者同士の一方が滅びると、もう一方も危うくなるというたとえ。 唇がなくなると歯が寒くなるとの意から。 
- 唇を反す(くちびるをかえす)- 人のことを憎んで悪くいうこと。 
- 唇を翻す(くちびるをひるがえす)- 人のことを憎んで悪くいうこと。 
- 口火を切る(くちびをきる)- 人々の先頭を切って物事を始めること。きっかけをつくること。 
- 口弁慶(くちべんけい)- 口先だけで、行動が伴なわない人のたとえ。 
- 口も八丁、手も八丁(くちもはっちょう、てもはっちょう)- しゃべることも腕前も達者なこと。 「八丁」は巧み、達者であること。 単に「手も八丁」とも、また「口八丁手八丁」「手八丁口八丁」ともいう。 
- 口を合わせる(くちをあわせる)- 両者が事前に示し合わせて、話の内容が食い違わないようにすること。 「口を合わせる」ともいう。 
- 口を入れる(くちをいれる)- 他人の話に割り込むこと。 また、よけいな口出しをすること。 
- 口を掛ける(くちをかける)- 芸人などが、客から呼ばれたり仕事の依頼を受けたりすること。 
- 口を切る(くちをきる)- 瓶などの容器の封を開けること。 また、大勢のなかで最初に発言すること。 
- 口を極めて(くちをきわめて)- あらゆる言葉を尽くしていう様子。最大限の言葉を使う様。 
- 愚痴をこぼす(ぐちをこぼす)- 人に言ってもどうしようもない不平不満をいうこと。 
- 口を添える(くちをそえる)- 依頼や交渉などがうまくいくように、脇から言葉を添えてとりなすこと。 
- 口を揃える(くちをそろえる)- みなが同じ内容のことを言うこと。 
- 口を出す(くちをだす)- 他人が話しているところへ割り込み、自分の意見を述べること。口出しをすること。 
- 口を噤む(くちをつぐむ)- 何も言おうとせず沈黙すること。 「口を噤む」ともいう。 
- 口を閉ざす(くちをとざす)- 何も言おうとせず沈黙すること。 「口を噤む」ともいう。 
- 口を濁す(くちをにごす)- はっきりとは明言せず、曖昧な表現で済ますこと。 「口を濁す」ともいう。 
- 口を拭う(くちをぬぐう)- 悪いことをしていながら素知らぬふりをすること。 また、知っていながら知らないふりをすること。 盗み食いをした後に、口の周りの汚れを拭いて素知らぬ顔をすることから。 
- 口を濡らす(くちをぬらす)- たいへん貧しく、ぎりぎりの生活をすること。 「糊」は、粥(かゆ)のこと。 粥をすするような貧しい生活をするとの意から。 
- 口を糊する(くちをのりする)- たいへん貧しく、ぎりぎりの生活をすること。 「糊」は、粥(かゆ)のこと。 粥をすするような貧しい生活をするとの意から。 
- 口を挟む(くちをはさむ)- 他人が話しているところへ割り込み、自分の意見を言うこと。 
- 口を開く(くちをひらく)- 話をしはじめること。 
- 口を封じる(くちをふうじる)- 都合の悪いことを言ったり秘密が漏れたりしないように黙らせること。他言させないようにすること。 
- 口を割る(くちをわる)- 隠していた事について話し出すこと。白状すること。 
- 食ってすぐ寝ると牛になる(くってすぐねるとうしになる)- 食べてすぐ横になる行儀の悪さを戒めることば。 
- 轡の音にも目を覚ます(くつわのおとにもめをさます)- ちょっとしたことにも敏感に反応することのたとえ。「轡」は馬の口につける金具で、その轡が鳴る小さな音でも武士は目を覚ましたということから。 
- 靴を隔てて痒きを搔く(くつをへだててかゆきをかく)- 思うようにならず、もどかしいこと。 靴の上から足の痒(かゆ)いところを掻(か)くことから。 「[[隔靴掻痒(かっかそうよう)*https://yoji.jitenon.jp/yojic/1260.html]]」ともいう。 
- 苦肉の策(くにくのさく)- 相手を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行う策略。 
- 国に盗人、家に鼠(くににぬすびと、いえにねずみ)- 物事には、その内部に害をなすものがあるというたとえ。 
- 国乱れて忠臣見る(くにみだれてちゅうしんあらわる)- 泰平の時には誰が忠臣かわからないが、国が乱れて危機に直面すると、真の忠臣が誰かがはっきりするということ。 
- 国破れて山河在り(くにやぶれてさんがあり)- 戦乱で国が滅びても、自然の山や川はもとのままの姿で存在しているということ。 
- 愚の骨頂(ぐのこっちょう)- この上なく愚かなばからしいこと。 
- 苦杯を嘗める(くはいをなめる)- つらく苦しい経験をすることのたとえ。 「苦杯」は、にがい酒を入れた杯。 
- 苦は楽の種(くはらくのたね)- 今の苦労は将来の幸福につながるということ。 
- 首が危ない(くびがあぶない)- 解雇されそうな状態のこと。 
- 首が飛ぶ(くびがとぶ)- 解雇されること。 
- 首が回らない(くびがまわらない)- 借金が重なって、お金の遣り繰りがつかなくなるさま。 
- 首縊りの足を引く(くびくくりのあしをひく)- 首をくくって死のうとしている人の足を引っぱるような、むごいことをするたとえ。 
- 首にする(くびにする)- 一方的に解雇すること。 
- 首になる(くびになる)- 解雇されること。 
- 首の皮一枚(くびのかわいちまい)- ほんの僅かではあるが、可能性がのこっている様子。 もとは、斬首刑で斬られた首と胴体が皮一枚でつながっている状態をいった言葉で、現在用いられる意味とは異なる。 
- 首振り三年、ころ八年(くびふりさんねん、ころはちねん)- 尺八は、首を振りながら吹けるようになるのに三年かかり、ころころというよい音を出すのには八年かかるということ。何事を成すにも、それ相応の修練が要るというたとえにもいう。 
- 首を切る(くびをきる)- 一方的に解雇すること。 
- 首を縦に振る(くびをたてにふる)- 頷くこと。また、承諾すること。 
- 首を突っ込む(くびをつっこむ)- 興味や関心のある物事に関わりを持つ。仲間になる。また、深入りする。 
- 首を長くする(くびをながくする)- あることが実現するのを待ち望むさま。 
- 首を振る(くびをふる)- 頭を左右にふって、不承知または否定のきもちをあらわす。 
- 首を横に振る(くびをよこにふる)- 頭を左右にふって、不承知または否定のきもちをあらわす。 
- 窪い所に水溜まる(くぼいところにみずたまる)- 土地の窪みに水が溜まるように、人や物も集まるべきところに、自然に寄り集まってくるということ。 
- 雲衝く(くもつく)- とても背が高いことのたとえ。 「雲衝く」ともいう。 
- 苦もなく(くもなく)- 苦労をすることなく。かんたんに。 
- 雲に梯(くもにかけはし)- 望んでも叶えられないことのたとえ。 雲にはしごを架けることはできないことから。 
- 蜘蛛の子を散らすよう(くものこをちらすよう)- 大勢の人がいっせいに四方へ逃げるようす。蜘蛛が入っている袋を破ると、たくさんの蜘蛛の子が四方へ散る様子から。 
- 雲行きが怪しい(くもゆきがあやしい)- ものごとの成り行きや情勢が不穏で、これから波乱が起きそうな様子。 天候が崩れそうであるという意味から。 
- 雲を霞(くもをかすみ)- 一目散に逃げて姿が見えなくなることのたとえ。 
- 雲を摑む(くもをつかむ)- 物事が漠然としていて捉えどころのないようす。 
- 雲を衝く(くもをつく)- とても背が高いことのたとえ。 「雲衝く」ともいう。 
- 供養より施行(くようよりせぎょう)- 死んだ人の供養より、生きている人に施しをするほうが大切だということ。 
- 位人臣を極める(くらいじんしんをきわめる)- その世界で最高の地位・権力を得ること。 臣下として最高の位に就くとの意から。 
- 食らえどもその味わいを知らず(くらえどもそのあじわいをしらず)- 何事も精神を集中しないと、身につかないというたとえ。ただ食べていたのでは、その食べ物の味はわからないという意味から。 
- 鞍掛け馬の稽古(くらかけうまのけいこ)- なんの役にも立たない無駄な練習のたとえ。「鞍掛け馬」は木馬のことで、木馬に乗って乗馬の練習をしても役に立たないことから。 
- 暗がりから牛(くらがりからうし)- 区別がつきにくいこと。また、動作が鈍いこと。 暗い所に黒い牛がいても姿がはっきりしないことから。 単に「暗がりから牛」、または「暗がりの牛」「闇から牛を引き出す」「暗闇から牛を引き出す」ともいう。 
- 暗がりから牛を引き出す(くらがりからうしをひきだす)- 区別がつきにくいこと。また、動作が鈍いこと。 暗い所に黒い牛がいても姿がはっきりしないことから。 単に「暗がりから牛」、または「暗がりの牛」「闇から牛を引き出す」「暗闇から牛を引き出す」ともいう。 
- 暗がりの牛(くらがりのうし)- 区別がつきにくいこと。また、動作が鈍いこと。 暗い所に黒い牛がいても姿がはっきりしないことから。 単に「暗がりから牛」、または「暗がりの牛」「闇から牛を引き出す」「暗闇から牛を引き出す」ともいう。 
- 暗がりの渋面(くらがりのじゅうめん)- 何の効果もないこと。暗いところでしかめっ面をしても誰にもわからないことから。 
- 水母の風向かい(くらげのかぜむかい)- いくらあがいても無駄なことのたとえ。水母が風上に向かっても進めないことから。 
- 水母の行列(くらげのぎょうれつ)- 水母が勝手きままに泳いでいるように、きちんと並んでいないことのたとえ。 
- 暗闇から牛を引き出す(くらやみからうしをひきだす)- 区別がつきにくいこと。また、動作が鈍いこと。 暗い所に黒い牛がいても姿がはっきりしないことから。 単に「暗がりから牛」、または「暗がりの牛」「闇から牛を引き出す」「暗闇から牛を引き出す」ともいう。 
- 暗闇の鉄砲(くらやみのてっぽう)- あてずっぽうにやることのたとえ。 
- 苦しい時には親を出せ(くるしいときにはおやをだせ)- 言い訳に困った時には、親を口実に使うのがいいということ。 
- 苦しい時の神頼み(くるしいときのかみだのみ)- 信仰心のない者が、苦しい時だけ神に祈って助けてもらおうとすること。 
- 苦しい時は鼻をも削ぐ(くるしいときははなをもそぐ)- 急を要する場合には、どんな手段でも取った方がよいというたとえ。 緊急の場合には、自分の鼻を削ぎ落とすような非常手段を取るのもやむを得ないとの意から。 「苦しい時は鼻をも削ぐ」ともいう。 
- ぐるになる(ぐるになる)- 共謀すること。一緒に悪事を働くための仲間になること。 
- 車の両輪(くるまのりょうりん)- 二つの物のうち、どちらを外しても役に立たないような密接な関係のたとえ。 
- 車は海へ舟は山(くるまはうみへふねはやま)- 物事がさかさまなことのたとえ。 
- 来る者は拒まず(くるものはこばまず)- 自分を信じて頼ってくる者は、どんな人間でも拒まないということ。 
- 紅は園生に植えても隠れなし(くれないはそのうにうえてもかくれなし)- すぐれている人は、どんな所にいても目立つというたとえ。 「紅」は、紅花(べにばな)のこと。 紅花はどんな花園に植えても際立つとの意から。 
- 暮れぬ先の提灯(くれぬさきのちょうちん)- 無用な事に手回しがよすぎて間が抜けていることのたとえ。 
- 玄人はだし(くろうとはだし)- 素人にもかかわらず、専門家顔負けにすぐれていること。玄人が履物もはかずはだしで逃げ出すほどの腕前のことから。 
- 食わず嫌い(くわずぎらい)- 食べてみないで嫌いだと決めつけること。 
- 食わず貧楽高枕(くわずひんらくたかまくら)- 貧しい暮らしでも、気楽で穏やかに暮らしていることのたとえ。 
- 食わせておいて扨と言い(くわせておいてさてといい)- ご馳走した後に、「さて」と頼み事を切り出すこと。 
- 食わぬ殺生(くわぬせっしょう)- 自分のためにもならないのに無益な殺生をすること。 
- 食わぬ飯が髭に付く(くわぬめしがひげにつく)- 身に覚えのない疑いをかけられることのたとえ。 食べもしない飯粒が知らない間に髭に付いて疑われることから。 
- 鍬を担げた乞食は来ない(くわをかたげたこじきはこない)- 働く者は貧乏になることはないことのたとえ。 鍬を持ってしっかり働く人は乞食にはならないので、鍬をかついだ乞食などは来るはずがないとの意から。 
- 句を作るより田を作れ(くをつくるよりたをつくれ)- 現実の生活に役に立たない風流なことより、実益となることをせよというたとえ。腹の足しにもならない句を作るより、実益のある田を作れということから。 
- 愚を守る(ぐをまもる)- 世の中をうまく渡るために、才知を隠して愚かなふりをすること。 
- 群鶏の一鶴(ぐんけいのいっかく)- 平凡な人の中に、一人だけ際立ってすぐれた者がいることのたとえ。 鶏の群の中に鶴が一羽混じっているということから。「群鶏の一鶴」ともいう。 
- 君子、危うきに近寄らず(くんし、あやうきにちかよらず)- 徳のある人は自分を大事にするので、危険なことには決して近づかないということ。 
- 君子に三戒あり(くんしにさんかいあり)- 人格者が自ら慎む三つのこと。青年期の色欲、壮年期の争い事、老年期の強欲をいう。 
- 君子に三楽あり(くんしにさんらくあり)- 人格者が楽しみとする三つのこと。 両親兄弟が健在なこと、世の中に恥じることのない正しい心を持つこと、優れた人材を教育することをいう。 単に「三楽」ともいう。 
- 君子の過ちは日月の食のごとし(くんしのあやまちはじつげつのしょくのごとし)- 君子はたとえ過ちを犯すようなことがあっても、日食や月食が一時的なように、すぐに改めてもとの徳性に返るものだということ。 
- 君子の三楽(くんしのさんらく)- 人格者が楽しみとする三つのこと。 両親兄弟が健在なこと、世の中に恥じることのない正しい心を持つこと、優れた人材を教育することをいう。 単に「三楽」ともいう。 
- 君子の交わりは淡きこと水のごとし(くんしのまじわりはあわきことみずのごとし)- 君子の人との交際は、水のようにさっぱりしているが、友情は永く変わることがないということ。 
- 君子は憂えず懼れず(くんしはうれえずおそれず)- 徳の高い人物は、行いが正しく心にやましいところがないから、何も心配しないし恐れることもないということ。 
- 君子は器にならず(くんしはきにならず)- 一つの使い道しかない器者と異なり、君子は多方面にわたって自在に才能を発揮できるということ。 
- 君子は独りを慎む(くんしはひとりをつつしむ)- 徳のある人は人が見ていない所でも行いを慎むということ。 
- 君子は豹変す(くんしはひょうへんす)- 人の態度や意見ががらりと変わることのたとえ。 豹の毛が生え変わって斑紋が鮮やかになるように、君子は過ちに気付いたらすぐにそれを改めて新しくするということ。 本来は良い方向へ変わる意味で用いたが、現在では悪い方向へ変わる意味で用いることが多い。 
- 君子は庖厨を遠ざく(くんしはほうちゅうをとおざく)- 君子は憐れみ深いので、動物が捌かれる姿が見えてたり動物の悲鳴が聞こえたりする厨房に近づくことは忍び難いということ。 
- 君子は交わり絶ゆとも悪声を出さず(くんしはまじわりたゆともあくせいをださず)- 徳のある人は人と絶交することがあっても相手の悪口は決して言わないということ。 
- 君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず(くんしはわしてどうぜず、しょうじんはどうじてわせず)- すぐれた人物は、人と仲良くするが自主性を失わずむやみに同調しない。つまらぬ人間は、すぐに同調し自主性を欠いているということ。 
- 葷酒、山門に入るを許さず(くんしゅ、さんもんにいるをゆるさず)- 葷酒は修行の妨げになるので、寺の中に持ち込むのを許さないということ。「葷酒」は、強い臭気のねぎやにらなどの野菜と酒。禅寺の山門の脇に立つ石碑に刻まれた言葉。 
- 薫は香を以て自ら焼く(くんはこうをもってみずからやく)- 優れた才能を持つ人が、その才能によって身を滅ぼすことのたとえ。 「薫」は、香草のこと。 香草は香りがよいために焼かれるとの意から。 
- 軍門に降る(ぐんもんにくだる)- 戦争に負けて降伏すること。また、競争や試合に負けること。 「軍門」は、陣営の入り口のこと。投降して敵の軍門に入るとの意から。 
- 軍門に下る(ぐんもんにくだる)- 戦争に負けて降伏すること。また、競争や試合に負けること。 「陣門」は、陣営の入り口のこと。投降して敵の陣門に入るとの意から。 「軍門に下る」ともいう。 
- 君臨すれども統治せず(くんりんすれどもとうちせず)- 国王は君主として国を治めているが政治には直接かかわらないこと。 18世紀イギリスの政治体制に由来する言葉。 「王は君臨すれども統治せず」ともいう。 
- 群を抜く(ぐんをぬく)- 大勢のなかでも特に優れていること。 
 
         
    