「ば」から始まる故事・ことわざ・慣用句一覧
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ことわざ一覧
枚を銜む(ばいをふくむ)
声を立てず、息をこらすことのたとえ。「枚」は昔、夜襲の時に、兵士や馬が声を出さないように口にくわえさせた棒のこと。「銜む」は、くわえる意。
馬鹿があればこそ利口が引き立つ(ばかがあればこそりこうがひきたつ)
愚かな人間がいて利口な人間が目立つように、世の中は種々雑多な人間で成り立っている。世の中はさまざまな人間が、持ちつ持たれつの関係で生きているということ。
化かす化かすが化かされる(ばかすばかすがばかされる)
人をだまそうとしたのに、人からだまされてしまうことのたとえ。
場数を踏む(ばかずをふむ)
経験を積んで慣れること。
馬鹿と暗闇おっかない(ばかとくらやみおっかない)
暗闇も怖いが、馬鹿も何をしでかすか予想できないので恐ろしいということ。
馬鹿と煙は高いところへ上る(ばかとけむりはたかいところへのぼる)
愚か者はおだてにのりやすいというたとえ。
馬鹿と子供には勝てぬ(ばかとこどもにはかてぬ)
理屈が通じない愚か者と子どもには、とうていかなわないということ。
馬鹿と鋏は使いよう(ばかとはさみはつかいよう)
人を使うときは、使い方次第で役に立たせることができるということ。 鋏(はさみ)も使い方次第で切れたり切れなかったりするように、愚かな人間も上手に使えば役に立つということ。
馬鹿な子ほど可愛い(ばかなこほどかわいい)
親にとっては、賢い子より愚かな子のほうがふびんでかわいいということ。
馬鹿にする(ばかにする)
相手を見下したり、軽視したりすること。
馬鹿に付ける薬はない(ばかにつけるくすりはない)
愚かな者の頭を賢くする薬はない。愚か者は救いようがないということ。
馬鹿の一念(ばかのいちねん)
愚か者も一心に事をおこなえば、すばらしい大事業を成し遂げられるということ。
馬鹿の大足(ばかのおおあし)
大きな足は馬鹿のしるしであるという俗説から、足の大きな人をからかっていうことば。
馬鹿の大食い(ばかのおおぐい)
愚か者にかぎって大食をするということ。また、食事の作法をわきまえないことの非難していう言葉。 「阿保の大食い」ともいう。
馬鹿の三杯汁(ばかのさんばいじる)
何杯も汁のおかわりをする作法知らずをあざけっていう言葉。また、愚か者にかぎって大食をすることのたとえ。 「阿呆の三杯汁」ともいう。
馬鹿の一つ覚え(ばかのひとつおぼえ)
愚か者が、たった一つ覚えていることを得意げに振りかざすことをあざけっていう言葉。
馬鹿は死ななきゃ治らない(ばかはしななきゃなおらない)
愚か者の性質は治そうとしても治らない、手の施しようがないということ。
馬鹿も休み休み言え(ばかもやすみやすみいえ)
くだらないことを言うのもいい加減にしろということ。
馬鹿を見たくば親を見よ(ばかをみたくばおやをみよ)
馬鹿とは何か知りたければ、親を見よということ。 親馬鹿こそ馬鹿の見本のようなものであるとの意から。
馬鹿を見る(ばかをみる)
苦労しても損な立場に立たされたり、つまらない結果になったりすること。
馬鹿を笑うも貧乏を笑うな(ばかをわらうもびんぼうをわらうな)
愚か者は自分が悪いのだが、貧乏は本人のせいばかりではないので、笑ってはいけないという戒めの言葉。
馬脚を露す(ばきゃくをあらわす)
隠していたことがばれてしまうたとえ。 芝居で馬の足を演じている人が姿を見せてしまうことから。
莫逆の友(ばくぎゃくのとも)
非常に気の合う親友のこと。「莫逆」は「ばくげき」とも読み、心に逆らうことが莫(な)いという意。
麦秀の嘆(ばくしゅうのたん)
故国の滅亡を嘆くこと。「麦秀」は麦の穂が伸びること。殷王朝滅亡後、殷一族の箕子が、母国の旧都の跡に生い茂った麦の穂を見て、亡国を嘆き詩を作ったという故事から。
博打と相場は死ぬまで止まぬ(ばくちとそうばはしぬまでやまぬ)
博打と相場に入れ込む者は一生やめることができないということ。
博打を打つ(ばくちをうつ)
失敗する可能性が高いと分かった上で成功することに期待してやってみること。
化けの皮が剝がれる(ばけのかわがはがれる)
包み隠していた本性が現れることのたとえ。「化けの皮」は、素性などを隠すための外見の意。
化け物の正体見たり枯れ尾花(ばけもののしょうたいみたりかれおばな)
怖いと思っていると、何でもないものまで恐ろしく見えてしまうことのたとえ。 また、正体がわかると怖かったものも何でもなくなるということ。 「尾花」はススキの穂。 幽霊だと思って恐れていたものが、よく見ると枯れたススキの穂だったとの意から。 「化け物の正体見たり枯れ尾花」ともいう。
化け物も引っ込む時分(ばけものもひっこむじぶん)
長居する客や、なかなか引退せずに長く地位を占めている人を皮肉って言う言葉。 気の利いた化け物は引き時を心得ているとの意から。 単に「化け物も引っ込む時分」ともいう。
馬車馬のよう(ばしゃうまのよう)
他のことに気を移さずに、一つのことに集中して取り組むこと。 馬車を引く馬は脇見をしないように覆いを付けることから。
バスに乗り遅れる(ばすにのりおくれる)
時勢に乗り遅れることのたとえ。また、好機を逃すたとえ。
罰が当たる(ばちがあたる)
神仏から悪事などの報いを与えられること。
ばつが悪い(ばつがわるい)
その場に居続けることが気まずいと感じること。
ばつを合わせる(ばつをあわせる)
その場の状況に応じて調子を合わせること。
バトンを渡す(ばとんをわたす)
仕事や地位などを次の人に引き継ぐこと。
祖母育ちは三百安い(ばばそだちはさんびゃくやすい)
祖母に育てられた子どもは、甘やかされ大切にされるので、わがままで出来の悪い子になるということ。
薔薇に棘あり(ばらにとげあり)
美しい薔薇に棘があるように、美しいものには人を傷つける一面があるということ。
馬力を掛ける(ばりきをかける)
仕事などに今まで以上に力を注いで取り組むこと。
馬齢を重ねる(ばれいをかさねる)
特に大きな成果や変化なく年齢が増えていくことを謙遜していう言葉。 ここでの「馬齢」は、自分の年齢をへりくだっていう語。 「馬齢を加える」ともいう。
馬齢を加える(ばれいをくわえる)
特に大きな成果や変化なく年齢が増えていくことを謙遜していう言葉。 ここでの「馬齢」は、自分の年齢をへりくだっていう語。 「馬齢を加える」ともいう。
挽歌(ばんか)
人の死を悲しみ惜しむ歌。または、死を惜しんで歌を作ること。
中国で死者を墓地に送る際に、棺を引く人がうたった歌のことから。
「―を捧げる」「―を歌う」万斛の涙(ばんこくのなみだ)
とめどなく流れる涙のこと。「斛」は石(こく)で、十斗のこと。万斛は、非常に多い分量のたとえ。
万死一生を顧みず(ばんしいっしょうをかえりみず)
万に一つも生き延びる希望を持たないこと。
万死に一生を得る(ばんしにいっしょうをえる)
ほとんど助かる見込みがないと思われる危険な状態に陥りながら、かろうじて助かること。 「十のうち、九が死、一が生」のような助かる見込みがほとんどない状況で生き残るとの意から。 「万死に一生を得る」「万死の中に一生を得」「万死を出でて一生に遇う」「九死一生」などともいう。
万死の中に一生を得(ばんしのうちにいっしょうをう)
ほとんど助かる見込みがないと思われる危険な状態に陥りながら、かろうじて助かること。 「十のうち、九が死、一が生」のような助かる見込みがほとんどない状況で生き残るとの意から。 「万死に一生を得る」「万死の中に一生を得」「万死を出でて一生に遇う」「九死一生」などともいう。
万死を出でて一生に遇う(ばんしをいでていっしょうにあう)
ほとんど助かる見込みがないと思われる危険な状態に陥りながら、かろうじて助かること。 「十のうち、九が死、一が生」のような助かる見込みがほとんどない状況で生き残るとの意から。 「万死に一生を得る」「万死の中に一生を得」「万死を出でて一生に遇う」「九死一生」などともいう。
万事休す(ばんじきゅうす)
これ以上手の打ちようがなく、お手上げの状態になること。「万事」はすべてのこと、「休す」は終わるという意。
万乗の君(ばんじょうのきみ)
天下を治める天子のこと。 「一天」は天下、「万乗」は兵車一万台。 中国の周代、天子は戦いの時に一万台の兵車を出すことができたことから。 「万乗の君」ともいう。
万卒は得易く、一将は得難し(ばんそつはえやすく、いっしょうはえがたし)
平凡な人物はたくさんいるが、優秀な人物に巡り会うのは難しいということ。 平凡な兵士を集めることは難しくないが、一人の名将を得ることは難しいとの意から。
番茶も出花(ばんちゃもでばな)
器量が悪くても、年ごろになれば誰でも娘らしい魅力が出てくるということ。 鬼の娘でも十八という年ごろになれば娘らしくなるし、安い番茶も入れたては香りがよくおいしいとの意から。 単に「鬼も十八」また「番茶も出花」ともいう。
晩の虹は江戸へ行け、朝の虹は隣へ行くな(ばんのにじはえどへいけ、あさのにじはとなりへいくな)
蛮勇を振るう(ばんゆうをふるう)
物事の是非や理非を考えずに、無茶な行いをすること。
万緑叢中紅一点(ばんりょくそうちゅうこういってん)
多数の男性の中に、女性が一人華やかに混じっていることのたとえ。また、多くのものの中で、ただ一つ際立っているもののたとえ。 「万緑」は見渡す限り一面の緑、「叢中」はくさむらの中のこと。 見渡す限りの緑の草木の中に、紅い花が一輪あでやかに咲いている意から。 略して「[[紅一点*https://kokugo.jitenon.jp/word/p15923]]」ともいう。